All language subtitles for Miss.Kobayashis.Dragon.Maid.A.Lonely.Dragon.Wants.to.be.Loved.2025.1080p.NF.WEB-DL.JPN.DDP5.1.H.264.MSubs-ToonsHub

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Original subtitles

‎(風を切る音)

‎(草原を駆ける音)

‎(綿毛の輝く音)

‎(カンナ)お父さ~ん

‎落ちるぅ~

‎お父さ~ん

‎うぅ… もう ダメ…

‎(綿毛の輝く音)

‎(ふわふわと落ちる音)

‎(カンナ)お父さん…

‎(ノック)

‎(小林(こばやし))カンナちゃ~ん ‎起きた~?

‎(放電音)

‎(小林)ん?

(放電と発光音) ‎(小林)ん?

(放電と発光音)

(カンナ)ふわぁ~

おはよ コバヤシ

(小林) おはよう カンナちゃん

‎(ドラゴンの咆哮(ほうこう))

‎(小林)ドラゴン… それは…

‎最強の生物である

‎炎を吐き 空を飛び

‎時には 魔法も使うという ‎想像上の存在…

‎(唸(うな)り声)

‎(小林)だと 私は思っていた…

‎私は そんなドラゴンたちと ‎暮らしている

‎♪~

‎~♪

‎(テレビの音声) ‎カッコウのお母さんは

‎他の鳥の巣に ‎卵を産んで去っていきます

‎おお…

(トール) ンッフフーン ‎(テレビの音声) ‎生まれたばかりのカッコウのヒナは

‎(テレビの音声) ‎生まれたばかりのカッコウのヒナは

‎もともとあった他の卵を ‎外へ捨ててしまいます

‎-(カンナ)おぉ! ‎-(イルル)スゲー奴(やつ)だな

(小林)アハハ… ‎(テレビの音声) ‎そうとは知らない親鳥は

‎せっせとエサを運び

‎カッコウのヒナは ‎それを食べて大きくなります

‎(トール)ほら 小林さんも ‎これ食べて大きくなってください

‎失礼なこと言うな

んも~ これを食べれば

二日酔いなんて一発で ハルマゲドンで

カオスから コスモスなのに…

‎(小林)ビジュアルが ‎ハルマゲドンなんだけど…

‎(イルル)小林 二日酔いか?

‎(小林)いや~ ‎デスマから解放されて

‎つい飲み過ぎてしまった

‎(尻尾(しっぽ)が生える音)

‎(トール)小林さ~ん ‎デスマが終わったんなら

‎ユーキューキューカ ‎というのを取って

‎二人っきりで しっぽり ‎温泉でも行きましょうよ~

‎-(小林)ダーメ! ‎-(トール)え~

‎(小林)大事な有休を ‎そんなことに使いたくない

‎な~にニッポン人みたいなこと ‎言ってんですか~

‎(小林)あたしゃ ニッポン人だ

二人っきりなんて ズルいぞ!

カンナも行きたいよな?

(カンナ)行きたい

(イルル) よし みんなで行こう

今すぐ行こう!

‎わーい わーい わーい わーい

(カンナ)今日はダメ 才川(さいかわ)たちと約束がある ‎わーい わーい わーい わーい

(カンナ)今日はダメ 才川(さいかわ)たちと約束がある

‎わーたしもバイトだった…

‎トールもバイトでした

‎いってらっしゃい

‎(トール) ‎いってきます 小林さん

‎(イルル)いってきま~す

‎(ドアの閉まる音)

‎(小林)ん?

‎コバヤシ

‎スマホ買って

‎はうっ!

‎スマホ? 小学生が?

(ドアの開く音) ‎スマホ? 小学生が?

‎店に来る子供たちも ‎結構 持ってるぞ

‎今どきの子供は…

‎学校のみんなも持ってる ‎あると いろいろ便利

‎動画も撮れる 録音もできる

‎いや~ まだ早いでしょ

‎(カンナ)えー! ‎宇宙人の声 録(と)る!

‎-(カンナ)んー んー んー ‎-(小林)宇宙人? なんの話?

‎これから友達と宇宙人の声を ‎聞きにいくんだってさ

‎カンナ ワガママ言ってないで ‎行きますよ

‎(カンナ)んー んー んー

‎むーぅ!

‎ハァ…

‎あきらめた

‎-(カンナ)いってきます ‎-(小林)はい いってらっしゃい

‎フゥ…

‎あ… カンナちゃん ‎ちょっと待って

‎(カンナ)ん?

‎(才川)お休みの日にも ‎カンナさんに会えるなんて最高ね

‎(カンナ)さいかわー さいかわー

‎(才川)カンナさん? ‎どこ? どこなの?

‎(カンナ)さいかわー さいかわー

‎さいかわー さいかわー

‎-(カンナ)ジャーン ‎-(才川)カンナさん!

‎おぉ…

‎もー カンナさんったら ‎イタズラ好きなんだから

‎ダイセーコー!

‎それは何かしら?

‎ボイスレコーダー ‎コバヤシが貸してくれた

‎こうやって録音したり ‎再生したりできる

‎(カンナ:ボイスレコーダー) ‎さいかわー さいかわー

‎へー こんなのがあるのね

‎(所長:ボイスレコーダー) ‎こら 小林ー!

‎あの件どうなった! ‎俺の命令を真っ先にやれー!

‎これは昔のやつ

‎びっくりした

‎(蜂須賀(はちすか))おーい

‎(才川)みんな来たわね

(倉本(くらもと))フフッ ‎-(蜂須賀)ヘヘヘ ‎-(黒田(くろだ))お おぉ…

‎(ルコアの鼻歌)

‎-(才川)うぅ… ‎-(蜂須賀)押すなよ!

‎-(黒田)苦しい… ‎-(才川)熱いわ!

‎(蜂須賀)これはな お金を入れると ‎電話ができる機械なんだ

‎お金を入れて ボタンを押して ‎宇宙人の声を聞いちゃうと

‎連れていかれるんだってよ!

‎(黒田)という都市伝説…

‎-(カンナ)蜂須賀 早く ‎-(才川)うっ うぅ…

‎(才川)うぅ… うぅぅ…

‎ボヘェェェッ!

‎(蜂須賀)うわっ! ‎なんだ 今の声!

‎-(倉本)出たっ 出たのね? ‎-(黒田)だから都市伝説…

‎(蜂須賀)あっ ‎俺 まだ電話かけてないぞ

‎(才川) ‎いいから早くかけなさいよ!

‎(カンナ)かけて

‎-(蜂須賀)準備はいいか? ‎-(倉本)映(ば)え動画 お願い

‎よし いくぞぉ

‎(受話器から聞こえるチャイム)

‎(電話の音声) ‎気象庁予報部発表の…

(蜂須賀)うぅぅ… ‎(電話の音声) ‎気象庁予報部発表の…

‎-(蜂須賀)うわぁぁぁ! ‎-(一同)わぁっ!

‎-(才川)今の何? ‎-(蜂須賀)やっべー

‎-(カンナ)宇宙人? ‎-(才川)ええっ?

‎(倉本)私たち ‎連れていかれちゃうかも

‎-(才川)えーっ! ‎-(カンナ)おお

‎-(黒田)という都市伝説 ‎-(蜂須賀)だから お前は~

‎-(蜂須賀の父)おーい レン! ‎-(蜂須賀)ん?

‎-(蜂須賀)お父さん ‎-(才川)ん?

‎(蜂須賀の父)出かける時間だぞ

‎(蜂須賀)あー そうだった

‎じゃあ またな!

‎(黒田)お疲れ

‎-(カンナ)バイバイ ‎-(倉本)またねー

‎(蜂須賀)これ 秘密な!

‎(蜂須賀の父) ‎ちゃんと電話できたか?

‎(蜂須賀) ‎俺 連れていかれるかも…

‎(蜂須賀の父)なんだ そりゃ

‎(蜂須賀)やめろよー!

‎-(蜂須賀の父)ハハハッ いいだろ ‎-(蜂須賀)だーん! ハハハッ

‎今日 夢見た

‎(才川)夢? どんな?

‎走ってるお父さんの背中に ‎おんぶされてる夢

‎もうダメだ 落ちる ‎って思ったところで

‎お父さんが足を止めて ‎ちゃんと抱えてくれる

‎そんな夢…

‎(ルコア)そんなわけで

‎翔太(しょうた)‎君は 魔法の勉強が忙しくて ‎構ってくれなくてね~

‎(小林) ‎魔法かぁ 大変そうですねぇ

こっちの世界は マナが薄いから

少し難しいんだけどね

修業すれば 小林さんだって

魔法が 使えるようになるよ

‎遠慮しときます ‎使いどころもないし

‎プハ~

‎なんか すいませんね ‎私だけ飲んじゃって

‎せっかくの休みに ‎遊びにきちゃったのは

‎僕のほうだからね~

‎気にしないでよ

‎それよりさ ‎聞いてよ 小林さ~ん

‎(小林)あー はい はい

‎(ルコア)ん!

‎小林さん

‎ごめん 僕 ちょっと ‎用事を思い出したから帰るよ

‎(小林)え? あぁ はい

‎(ドアの閉まる音)

‎(小林)ん?

‎あ…

‎(小林)ビール ビールっと

‎(放電音)

‎(小林)ん? ‎(帯電音)

‎(激しい雷の音)

‎(雷の音) ‎(小林)うわぁっ!

‎(ノイズ音)

‎(電車のブレーキ音)

‎(車のクラクション)

(パワーの落ちる音)

‎(男性)んん?

‎(子供)なんだ これ?

‎イルルおねえちゃん ‎ゲーム壊れちゃった

‎(子供)こっちも

‎(エルマ)ええぇ ええぇ ‎やだ やだ や… ん?

(滝谷(たきや))停電? ‎(エルマ)ええぇ ええぇ ‎やだ やだ や… ん?

‎おかしいでヤンスねぇ

‎ファフ君 大丈夫でヤンスか?

‎ファフ君?

‎(ファフニール)チッ 面倒な…

‎(男性)スマホも落ちてる…

‎(メイド)ブレーカーは正常です

‎(店長)困ったわねぇ…

‎(トール)なぜ…

‎びっくりした ‎怖かったわね… ん?

‎あー 驚いた ‎すごい雷だったな

‎あっ ついた

‎あ… ビールなかったか

‎(においを嗅ぐ音)

‎(小林)ん? いい酒の匂い

‎でっけーおじさん…

‎(おじさん)ん? ‎よう 飲むかい?

‎(小林)いや ‎見ず知らずのおじさんから

‎物をもらうわけには…

‎(おじさん)あんた ‎この酒 気になってんだろ?

‎いい酒が わかる奴になら ‎恵んでやらぁ

‎じゃあ… ちょっとだけ…

‎(おじさん・小林)イェーイ!

‎(おじさん)いやー ‎飲めるじゃねぇか 嬢ちゃん

‎(小林)それほどでも~

‎ん… アァ!

‎おじさんこそ 気のいい人だね

‎ん? そうか? ‎ハッハッハッハッハー!

‎っと… 酒が切れちまったか

‎(小林)あーら 残念

‎(おじさん)よし じゃ 俺は行くぜ

‎(小林)では 私も

‎(小林)でっけー

‎(おじさん)ん? 同じ方向かい?

‎(小林)では ご一緒に

‎さっきも言ったかもだがよ

‎俺は 久しぶりに ‎娘に会いに来たんだ

‎用があってな

‎娘さんと会えないの ‎さびしくなかった?

‎(おじさん)さびしい?

‎そういうのは わからんな

‎ふ~ん

‎(小林)あれ? ‎同じマンションですか?

‎(おじさん)みてぇだな

‎(おじさん)狭(せめ)ぇ…

‎同じ階… あれ?

‎トール バイトに行ったんじゃ…

‎何しに来た… キムンカムイ!

‎(小林)え?

‎(キムンカムイ)娘…

‎カンナに会いに

‎(小林)おっさんが ‎カンナちゃんの父親…

‎じゃあ カンナちゃんを ‎迎えに来たの?

‎(エレベーターの開く音) ‎(キムンカムイ)それは…

‎(男性)それは 私が ‎順を追って説明しましょう

‎フッ

‎(トール)誰?

‎おう 来たか ‎我が軍の軍師様よ

‎こういう説明は ‎面倒だから任せるぜ

‎アーザード

‎(きしむ音)

‎(アーザード)龍玉(りゅうぎょく)…

‎という物をご存じですか?

‎(小林)ん…

‎(トール) ‎ドラゴンが何百年もかけて

‎力を封じ込めた道具ですね

‎戦闘で使えば強力な力を ‎得ることができます

‎なんでか知らねえが ‎カンナが それを壊しちまった

‎責任を取れと ‎仲間がうるさいんで

‎カンナを野に放った

‎まさか 次元を抜けて

‎こんなところまで来ているとは ‎思いませんでしたね

‎まったくだ

‎(小林)イタズラして追放された?

‎(トール)カンナは ‎イタズラ好きですからね

‎じゃあ それを許してあげたから ‎ここに来たってこと?

(キムンカムイ) 許すとか 許さんとかは

最初からねぇな

‎-(小林)え… ‎-(キムンカムイ)必要になった

‎(キムンカムイ) ‎そう言ったほうが近いか

‎(小林)必要… だぁ?

‎(アーザード) ‎我々混沌勢(こんとんぜい)の領の近くに

‎調和勢(ちょうわぜい)‎が拠点を作って ‎小競り合いが始まったのです

‎やってきたのは

‎白竜公(はくりゅうこう)‎ルミネース

‎厄介(やっかい)‎な相手です

‎(トール)そりゃまた ‎相当 強いのがきましたね

‎俺でも てこずる ‎だから龍玉がいる

‎それは カンナが ‎壊してしまったんでしょう?

‎ええ… ですが

‎壊してしまったということは

‎龍玉の力が カンナ様に ‎流れこんでいるはずなのです

‎それを抽出します

‎つーわけでよ ‎カンナを連れて帰るぜ

‎今まで面倒を見てくれた礼は ‎欲しかったら言ってくれ

‎(小林)いや…

‎事情しか わからなくてさ

‎カンナちゃんのこと ‎どう思ってるの?

‎(キムンカムイ)仲間だ!

‎共に戦い 敵を倒すための仲間

‎(小林)親子じゃなくて?

‎そういうのは ‎わからんと言った

‎なんで にらむんだ?

‎人間の価値観から ‎離れすぎていますか?

‎そうなのか?

‎(小林)あなたは ‎そういうの わかるんだ

‎フッ

‎さぁ カンナを出してくれ

‎(トール)カンナは ‎小学校の友達と遊びにいっています

‎(キムンカムイ)小学校? ‎なんだよ そりゃぁ

‎向こうと全然違うな ここ

‎(アーザード)カンナ様は ‎キムンカムイ様に必要とされたいから

‎イタズラを ‎繰り返していたといいます

‎ならば 必要とされている今が

‎まさに願いが叶(かな)った時と ‎いえるのではないですか?

‎(トール)なんだ? こいつ一体…

‎(小林)私は まず…

‎あんたたちをカンナちゃんに ‎会わせたくないんだけどね

‎(キムンカムイ) ‎ん? そりゃなんでだよ

‎(小林)傷つくって ‎わかるからだよ

‎人間の見方だと ‎あんたは 放任ネグレクトの…

‎最低の父親だ

‎何が言いたい

‎人間の価値観 覚えて ‎出直してこい!

‎このクソ野郎!

‎(殺気を放つ音)

(揺れる音)

怖(お)じねぇか…

‎終焉帝(しゅうえんてい)‎に啖呵(たんか)を切っただけはある

‎フンッ

‎ハッ!

‎その手を引っ込めろ ‎キムンカムイ!

‎ぶち殺すぞ!

‎(キムンカムイ)むっ?

‎(トール)くっ…

‎ンッ! ンンッ!

‎(谷菜(やな))ギァァァッ! ‎(破壊音)

‎(キムンカムイ)ぬぅ…

‎(トール)ぐっ…

‎(笹木部(ささきべ))フ~ン フ… ‎(破壊音)

‎(激突音)

‎(トール)ぐっ うぅ… ンンッ!

‎(トール)ぐあぁ…

‎(曽根(そね))うわぁっ! ‎(破壊音)

‎トール!

‎(アーザード)キムンカムイ様

‎穏便にと申したはずです

‎ハァ…

‎小林様も おやめください

‎我が主(あるじ)は争いになれば ‎容赦しない

‎ヘッ どうやら戦ったほうが ‎早かったみたいだぜ アーザード

‎俺だって最初から ‎こっちのほうが…

‎いいえ ‎こちらが妥協しましょう

‎何?

‎(アーザード)我々は ‎龍玉さえ手に入ればいいのです

‎それは争わずともできます

‎カンナ様を手元に置かずとも

‎この世界で龍玉の力を ‎抽出していただく

‎カンナ様に ‎頼んでいただけますね? 小林様

‎争いのための道具でしょ?

‎そんなの…

(物音) ‎そんなの…

(物音)

‎(カンナ)やる

‎(小林)カンナちゃん?

‎ただいま

‎お父さん 私 やるから…

‎褒めて

‎(小林)あ…

‎(キムンカムイ)もともと ‎お前が壊した物なのにか?

‎甘えるなよ

‎仲間としての責任を果たせ

‎戦果をあげたら ねぎらってやる

‎(次元ゲートの開く音)

‎用件は済んだ 帰るぜ

‎(小林)待て!

‎そりゃないだろ!

‎(キムンカムイ)残念だぜ…

‎酒の趣味は合うのに ‎気は合わなかったようだ

‎おまけに ‎俺と満足に戦う力もねぇ

‎なんもできねぇよ お前には

‎小林さん…

‎では後ほど 改めて ‎ご連絡いたします

‎失礼を

‎(次元ゲートの閉じる音)

‎(トール)まったく ‎好き放題やっていきましたね

‎(指を鳴らす音)

‎(部屋が修復される音)

‎(小林)はぁ…

‎ハァ… 今日は ‎外食行きましょう!

‎はむぅ! はむ! むぐむぐ!

(イルル) 食べ過ぎだぞ カンナ ‎はむぅ! はむ! むぐむぐ!

‎久しぶりに会って あれはない!

‎怒り心頭! ‎怒髪天の逆鱗(げきりん)べた触り!

‎(カンナ)はむっ…

‎(小林)で 隣にいた あの男は誰?

‎私も知りません ‎どうやら魔法使いのようです

‎“アーザード”とか言ってましたね

‎アーザード…

‎(メイド)お待たせしました~

‎鉄板焼きそばと ‎スタミナギョーザです!

‎チーズとソーセージの ‎盛り合わせも追加で!

‎(子供)アハハッ こっち行く~ ‎ハハハ…

‎(犬のほえ声)

‎(父親)ほら 走ると危ないぞ

‎(親子たちの話し声)

‎(滝谷)しかし ‎らしくないね 小林さん

‎え?

(滝谷)龍玉とやらを 作らせるかわりに ‎え?

(滝谷)龍玉とやらを 作らせるかわりに

カンナちゃんは渡さない

‎いつもなら ‎その提案をするのは小林さんだ

‎(小林)そうかな…

‎(滝谷)カンナちゃんを ‎人間の子として見ている

‎カンナちゃんも そう見られたい

‎私 のめり込みすぎてるのかな?

‎(滝谷)違うよ

‎本当に その日々を愉(たの)しむなら ‎もっと本気になるべきだ

‎ガチ勢って ‎そういうものだろう?

‎そのおじさんが ‎いらないと言うなら

‎君がカンナちゃんの ‎お父さんに なってしまえばいい

‎(カンナ)コバヤシ

‎私…

‎コバヤシと トール様と

‎才川にイルル

‎学校の友達

‎みんないるから 大丈夫…

‎平気…

‎あんなお父さん 知らない…

‎(水滴の落ちる音)

‎(小林)ごめんね

‎カンナちゃんのお父さんに ‎悪口 言っちゃったよ

‎エゴが出ちゃったのかも

‎普通の人間としての家族を

‎カンナちゃんが ‎求めてるの知ってたから

‎そうであってほしいって

‎でも あのおっさん ‎わかんないってさ

‎(カンナ)うぅ… 頭くる!

‎ねー

‎(カンナ)だけど… ‎私も最初は わからなかった

‎(カンナ) ‎どこか あったかい場所…

‎(たき火の音)

‎(カンナ)人間は ああやって ‎寒さをしのいでるんだ

‎あったかそうだったから ‎私も まねをした

‎そしたら ‎本当にあったかくて…

‎身体(からだ)‎だけじゃなくて…

‎きっともっと ‎あったかくなる方法があると思った

(キムンカムイの あくび) ‎きっともっと ‎あったかくなる方法があると思った

(キムンカムイの あくび)

‎(カンナ)そろそろ帰る

‎龍玉を作らないと

‎先 帰ってていいよ ‎私は ゆっくり帰るから

‎(カンナ)わかった

‎(小林)何度か命をかけてしまって

‎常人と感覚ズレしたかな ‎とは思っていた

‎だけど 私自身が ‎強いわけではないのは わかっている

‎かよわい女の子なのだ

‎(小林)なるほど…

‎これが子供用

‎(ファフニール)小林

‎お前 どうする気だ?

‎(小林)なぜ ここに?

‎(ファフニール) ‎新作ゲームの買い出しだ

‎(小林)どうするって?

‎お前は キムンカムイの ‎価値観にまで期待している

‎傲慢(ごうまん)‎だってこと?

‎できるはずがないと言っている

‎そうかな?

そもそも ドラゴンの精神に

大人も子供もない

求められるのは 強さだけだ

‎ゆえに 親も子を守らない

‎人間の言うような ‎親子の情など存在しないのだ

‎“人間ごっこ”ってやつ?

‎(ファフニール)そうだ

‎(小林)前に聞かれたことがある

‎“ドラゴンと ‎対等のつもりか?”って

‎(ファフニール)ああ

‎(小林)あの時 私は ‎そうだって答えた

‎今ここで気持ちを我慢したら ‎同じ答えが言えなくなる

‎(ファフニール) ‎力が足りないと言っている

‎(小林)いや ほんと ‎それだけ困ってる…

‎(男性)ならば…

‎強くなってみるのは ‎どうかな? 小林君

‎協力するよ

‎あ…

‎-(専務)やぁ ‎-(小林)専務!

‎(翔太)どうぞ

‎(小林)ありがとう 翔太君

‎ここ数日 ‎ルコアさん見ないけど…

‎(翔太)ああ…

‎ルコアは 傍観勢(ぼうかんぜい)だから

‎争いの場では ‎姿を見せなくなるんだ

‎(専務)長い間 ‎干渉してもしなくても

‎後悔してきた結果なのだろう

‎どうか あの方を ‎責めないでほしい

‎(小林) ‎あ… そんな気は ないですよ

‎失礼します

‎(小林)なんか…

‎混沌勢と調和勢の戦いが ‎始まりそうだとか

‎そのようだね

‎いや もう なんですかね…

‎ドラゴン同士で なんで そんな…

‎腑(ふ)‎に落ちないのかな?

‎親が子を利用する ‎という考え方に

‎(小林)そうですね…

‎まぁ 私が ‎納得していないだけですけど…

‎時に 納得するという感情は ‎満足感であり 解放感だよ

‎知識で得る者もいれば ‎武力で得ようとする者もいる

‎人間は 結果を積み重ね ‎積み上げたものによって

‎死という最期の結果を ‎納得するために生きている

‎…と 考えるのが私の持論だ

‎だが その納得を得られる者が ‎どれだけいる?

‎ドラゴンに ‎価値観を加えるという行為は

‎その人生最期の納得を得ることと ‎同価値だと… 私は考える

‎(小林)死ぬほど努力しないと ‎無理ってことですか?

‎そうだね

‎200年ほど修業をするとか

‎人間やめる ‎ってことじゃないですか

‎それは やだなぁ…

‎(専務)もしくは…

‎裏技を使う という手もある

‎(小林)う… 裏技?

‎(小林)ただいま~

‎おお~!

‎これ 私の?

‎ふん ふん ふん ふん!

(トール)ほら カンナ 小林さんに お礼は? ‎ふん ふん ふん ふん!

‎うっ…

‎ありがと コバヤシ

‎コバヤシからもらった物 ‎大事にする

‎うん

‎はぁ~

‎(小林)ちょっとは元気出たかな

‎(カンナ)コバヤシ!

‎-(カンナ)龍玉 作る! ‎-(小林)あー… うん

‎(カンナ)ふん~

‎(放電音)

‎(トール)龍玉という物は

‎魔法使いがマナを器に込めるのと ‎原理は一緒ですね

‎割ることで ‎溜(た)‎めこんだ力を得るわけです

‎なんでカンナちゃんが ‎イタズラで割った時は

‎その力を得なかったの?

‎力の塊が圧縮されたまま 体内に ‎取り込まれてしまったのでしょう

‎(小林)圧縮‎zip(ジップ)‎の中に ‎圧縮zipがあって

‎フォルダの中を ‎移動しただけってこと?

‎その例えは ‎よくわかりませんが… ん?

‎小林さんは ‎何してるんですか?

‎(小林)ん~?

‎手紙を書いてる

‎手紙?

‎(小林)この魔導書 ‎専務から借りたんだけど

‎200年かけて練り上げた ‎魔法の技術が

‎この たった一冊に ‎書かれているんだって

‎(トール)200年…

‎人間は1人では ‎長く生きられないけど

‎意思や考えや価値観を

‎バトンタッチしながら ‎積み上げていく

‎相手に伝える方法だって ‎効率化しているはずなんだ

‎だから私は この世界の ‎日常で得たものを使って

‎カンナちゃんのお父さんに ‎伝えてみようと思う

‎それが手紙!

‎-(カンナ)コバヤシ 私も書く! ‎-(小林)うん

‎(トール)フフ…

‎(トール)キムンカムイが ‎龍玉を持ち出そうとしているのは

‎敵にルミネースがいるからです

‎何故(なにゆえ)‎ 調和勢が積極的に動く?

はて…

もともとルミネースは 穏健派だ

‎混沌勢が暴虐を働いたり

‎仕掛けてくるようなことがなければ ‎何もしない

‎キムンカムイとて

‎100年後の戦争まで ‎力を蓄えていたいから

‎無用な争いや暴虐で ‎目をつけられるような

‎波風は立てないでしょう

‎うむ…

‎しかし 龍玉が ‎キムンカムイに渡ってしまえば

‎本格的に ‎戦いが始まるでしょう

‎双方 痛手を負うことになるぞ

‎(トール)あ…

‎任せるぜ アーザード

‎(トール)双方ね…

‎どうした?

‎なーんか引っ掛かりますね…

‎(小林)できた!

‎龍玉作りの進捗(しんちょく)報告と称して ‎細かくやりとりしていこう

‎おー!

‎-(小林)トール ‎-(トール)はい

‎頼める?

‎はい

‎(キムンカムイ)手紙ねぇ

‎龍玉ができてから送ってくれりゃあ ‎いいんだがなぁ

‎(トール)酒のうまい飲み方とか ‎書いてあるみたいですよ

‎(キムンカムイ)ほー

‎(トール)では 私はこれで

‎待ちな

あ…

(キムンカムイ) なるほどなぁ

進捗とやらは ついでで

俺についての恨み言が びっしりじゃねぇか

こうも人間から 激情を 叩(たた)きつけられたのは

初めてだぜ

‎カンナにしても ‎学校とかいうところの出来事や

‎才川… って誰だよ ‎変な奴の紹介だの…

‎お?

‎この 酒のうまい飲み方 ‎ってのは いいねぇ

‎今度 試してみるわ

‎うっし!

‎返信だ

‎小林に渡しな

‎(トール)まともに読むんですね…

‎(キムンカムイ) ‎ん? そりゃ当たり前だ

‎人間に向けられたもんから ‎逃げ出す俺じゃねぇ

‎言いてぇことがあるなら ‎全力で ぶつけてくりゃいい!

‎全部 受け止めて返してやらぁ

‎あなた…

‎戦いにおいては とても ‎気持ちのいい戦士なんですけどねぇ

‎性分を変えろと ‎ムチャ言ってるのは向こうだぜ

‎で 返信がこれか…

‎酒の飲み方のことは ‎ありがとよ!!

‎クソオヤジ!

‎ダメオヤジ!

‎カンナちゃん さらに返信だ!

‎書きたいこと ‎全部 書いちゃえ!

‎(カンナ)うおー! レスバ!

‎(燃える音)

‎(ドラゴンの咆哮)

‎(炎を吐く音)

‎♪~

‎(叫び声)

‎(荒い息)

‎(アーザード) ‎また手紙が来たのですか?

‎(キムンカムイ) ‎ああ つい読んじまう

‎あなた様は大将です

‎あまり このようなことに ‎時間を使われては…

(キムンカムイ) わかってる わかってる

毎度 こっちが 気になることも

書くもんだからよ

‎俺もそのうち こいつらのこと ‎わかるようになるのかねぇ

‎アッハハ…

‎(アーザード) ‎わかるわけねぇだろ

‎(魔法の発動音)

‎アイツ… どこへ?

‎(イルル) ‎調和勢の軍勢じゃないか

‎相手はルミネース

‎ここの総大将か…

‎(アーザード) ‎キムンカムイの暴虐は目に余ります

‎私は 密偵をしながらも ‎胸を痛めておりました

‎人間を見つければ ‎虐待しながら殺し

‎自然豊かな土地を ‎意味もなく踏み荒らし 汚していく

‎(ルミネース)ふうむ…

‎我々は そのウワサを聞きつけて ‎この地に参ったのだ

‎急いだほうがいい!

‎龍玉が手に入りしだい ‎あなた方に襲いかかるでしょう

‎(調和勢)龍玉?

‎(調和勢)本気なのか?

‎(ルミネース)そうなる前に ‎我らが動くべきというところか…

‎ううむ…

‎フフッ

‎なんと…

‎(アーザード)ルミネースは ‎近日中に攻めてきます

‎(キムンカムイ)俺たちは現状 ‎この陣地から動く気はねぇのにか?

‎(アーザード)はい

‎戦うとなったら 引く気はねぇ

‎龍玉が間に合わずとも ‎戦ってやる

‎頼もしい限りです

‎微力ながら ‎お手伝いさせていただきますよ

‎(イルル)当たりだ!

‎両陣営に取り入って ‎戦いを‎煽(あお)‎るなんて…

‎なんてことを…

‎早くトールに伝えないと

‎えーっと 次元ゲートの位置は…

‎あった

‎なっ!

‎異界のゲートを開くためには ‎魔力を多く使う…

‎探知しやすかったよ

‎こそこそ嗅ぎまわる野良犬に ‎落ちぶれたようだね イルル

‎(イルル)なぜこんなことをする!

‎(アーザード)戦い好きの ‎ドラゴンの言葉とは思えないな

‎フッ お前らドラゴンが ‎戦いを求めてるから

‎与えてやってるだけだよ

‎逆に理由まで ‎作ってやってるんだから

‎感謝してほしいくらいだ

‎“なぜ こんなことをするか” ‎だって?

‎ククク…

‎好きなんだよ! ‎ドラゴンが苦しむ姿が!

‎ズタボロになって ‎死んでいけば最高だ!

‎こんな雑なやり方で ‎対立してくれるんだから

‎救いようがないよ!

‎相手のことを思う気がないから

‎ここまでいいように ‎操れるんだ~!

‎さて 口封じしようか

‎ンンッ!

‎(腕の形状が変わる音)

‎なっ!

‎瞬間移動?

‎だが魔法使いにドラゴンを ‎傷つけられるほどの力はない!

‎な… なんだ?

‎あっ あぁ…

‎(アーザード)ドラゴンの悪い癖だ

‎自分が そうだからって

‎相手も素の力だけで ‎挑んでくると思っている

‎(イルル)聖剣?

‎フッ! ンンッ!

‎(アーザード)ぐぁ…

‎う… あぁぁ…

‎ふふん

‎-(イルル)あ… ‎-(アーザード)聖骸布(せいがいふ)で作ってある

‎(アーザード) ‎お前たちの攻撃など通らない

‎ご覧のとおりだ

‎俺は お前らを殺すことしか ‎考えてないんだよ 畜生ども!

‎(イルル)聖剣に聖骸布…

‎ドラゴンを殺すためだけに ‎対策を練ってくる魔法使いなんて

‎聞いたことがないぞ

‎(息を吸う音)

‎(空をかく音)

‎(激突音)

‎-(イルル)ハッ! ‎-(アーザード)フンッ!

‎(イルル)ぐあぁ…

‎(息を吸う音)

‎(炎を吐く音)

‎(トール) ‎だいぶたまりましたねぇ

‎私は この方法 好きですが…

‎これでキムンカムイの価値観を ‎変えられるのでしょうか?

‎-(イルル)ただいまー ‎-(トール)あ…

‎(トール)遅いじゃないですか ‎こんな時間まで何して…

‎(小林)どうしたの?

‎あー… 猫と遊び過ぎた

‎(トール)んなわけないでしょう!

‎(イルル)そんなわけで ‎命からがら逃げてきたんだ

‎深爪したー

‎あの男のこと ‎前から知ってたんですね

‎アーザードって名前を聞いて

‎本当にアイツか確かめてから ‎言おうと思ってたんだ

‎ごめん…

‎アイツは昔 私がいた群れに ‎いたことがあった

‎その時も 群れの長(おさ)は ‎奴の意見に従っていた

‎(トール)どうなったんですか?

‎長の思想が過激になりすぎて

‎仲間は みんな ‎群れを抜けていった

‎長についていったドラゴンたちは ‎痛手を負ったはずだ

‎ん…

‎同じようなことを ‎繰り返しているところを見ると

‎よほどドラゴンに ‎恨みがあるようですねぇ

‎このままでは 両勢力にとって ‎なんの利もない戦いになります

‎私はアーザードを消して ‎戦いを止めます

‎戦いを煽ったっていう ‎物的証拠がないと

‎止められないんじゃない?

‎確かに イルルの証言だけでは ‎信じてもらえないかもしれませんね

‎-(イルル)なあ ‎-(トール)ん?

‎このまま何もしない… ‎ではダメなのか?

‎え…

‎(トール) ‎何を言いだすんですか あなたは

‎ん… いやな…

‎あっちの世界の戦い ‎私たちには関係ないとも思うんだ

‎戦いたい奴が勝手に戦って ‎生き死にしてる世界に

‎小林を巻き込みたくはない

‎イルル…

‎(イルル)カンナを ‎ここに追放したのはキムンカムイだ

‎戦いになったからって 都合よく ‎戻ってこい とは言わないだろう

‎(小林)龍玉を渡したら ‎この話は終わりってこと?

に… 人間なんか 信じない!

何か企(たくら)んでる! 利用しようとしてる!

‎ごめん イルル

‎やっぱり なんとかしたい

‎何ができるかは ‎考え中だけど…

‎そっか… ‎まぁどっちにしろ

‎アーザードの奴には ‎仕返しするけどな

‎(トール)ん…

‎んんー…

‎(小林)トール? どうしたの?

‎あぁ いえ… しばらく ‎シンキングタイムでしょうから

‎私はコンビニ行ってきますね ‎エヘヘ…

‎(小林)こんな時間に?

‎(トール)ちょっと ‎買い忘れた物があるんですよ…

‎では!

‎(小林)いってらっしゃい

‎(トール)マズいのではないか…?

‎小林さんは ‎覚悟を決めようとしている

‎カンナのために⸺

‎血なまぐさい戦いの中に ‎飛び込む覚悟を…

‎小林さんが今 何かしら ‎やっているのは知っている

‎明らかに 身体の中に ‎魔力を取り込み始めているからだ…

‎だが それでどうにかなるほど ‎甘くはないだろう…

‎私は 小林さんを ‎守りきれるのだろうか…

‎(自動ドアの開く音) ‎(トール)あ…

‎(ファフニール)ん?

‎人がシリアスに悩んでいる時に!

‎お気楽ですね ‎ファフニールさん!

‎(ファフニール)何を言う

‎俺は これから長い戦いに入る

‎レイドボスは 死闘になるだろう

‎これは滝谷が ‎へばらんための燃料だ

‎どうせゲームの話でしょう?

‎(ファフニール)悩んでいる… か

‎フン… 昔から ‎すぐ悩むな お前は

‎引きこもりの あなたには ‎言われたくないですよ

‎ふむ… そうだな

‎互いに運動不足かもしれんな

‎はぁ?

‎たまには身体を動かすか?

‎(関節の鳴る音)

‎ん…

‎(風を切る音)

‎(激突音)

‎(ファフニール)なるほど…

‎大体の状況は わかった

‎(トール)ぐっ…

‎(激突音)

‎(ファフニール)そして思うが…

‎何を悩む?

‎小林は 自分の意思で ‎戦いに首を突っ込んでいる

‎死んだところで

‎それは 奴が不相応な力で ‎鉄火場に飛び込んだせいだ

‎縁起でもないことを言うな!

‎(ファフニール)まだまだだな

‎人間なら この程度の挑発は ‎平気でしてくる

‎(トール)あぁ…

‎(激突音)

‎嘆かわしい…

‎昔のお前なら

‎悩むにしろ もっとスケールの ‎大きなことで悩んでいたぞ

‎どうしたら神々の軍勢を ‎皆殺しにできるか… とかな

‎トール お前は人を知り過ぎて

‎人の尺度で物事を ‎考えているのではないか?

‎(トール)どういうことですか!

‎ハッ! ンンッ…

‎(爆発音)

‎お前にできることは なんだ?

‎それは戦いだ

(トールのせき込み) ‎力を持つドラゴンだから ‎できることがある

(トールのせき込み)

‎どこまでも強くあろうとする ‎力こそを使うべきなのだ

‎(トール)それは わかっています

‎しかし 私の力で小林さんを ‎守りきれなかったらと思うと…

‎わかっていない

‎え?

‎俺に出会い頭で ‎襲いかかってきた時

‎ケツァルコアトルに ‎ケンカを売った時

‎そして 神々の軍勢に ‎単身 突っ込んだ時

‎なぜかは知らんが お前は ‎その時より ずっと強くなっている

‎守るべき財宝を ‎見つけた者の強さだ

‎アーザードを殺せ! ‎小競り合いがどうした?

‎キムンカムイも ‎ルミネースも殺せ!

‎両勢力も全て ぶち殺せ!

‎小林を守ることなど ‎そのついでにすぎん

‎悩む暇があるなら

‎力を磨き続けるのが ‎お前のやることだ

‎人間と共に生きる時を ‎後悔にしないのだろう?

‎ファフニールさん…

‎そのとおりですね

‎だから まずは!

‎あなたをぶっ殺す!

‎やってみろ!

‎(爆発音)

‎(トール)いてて…

‎初めてファフニールさんに ‎土をつけた気がする~

‎まぁ… 私のやることなんて ‎ハナから決まってますか

‎出たとこ勝負で ‎なんとかしてみせるぞ~!

‎ただいま帰りました~

‎ちょっとファフニールさんと ‎話し込んじゃって… ん?

‎どうしたんですか?

‎(小林)カンナちゃんが…

‎いなくなった

‎(小林)荷物がなくなってる

‎手紙が置いてあった

‎あ…

‎(キムンカムイ) ‎カンナ お前 戻ってこないか?

‎俺が お前に ‎必要としていることは

‎今も昔も ‎共に仲間として戦うことだ

‎そして 龍玉もまた

‎近々 起こる戦いに ‎必要となってきた

‎もはや お前がそちらで ‎力を抽出しているのを

‎待っては いられない

‎こちらに来て ‎やってもらいたい

‎俺はウソがつけない

‎正直に言うが ‎お前が俺に抱いているものは

‎いまだに よくはわからない

‎しかし お前が ‎戻ってきてくれるのなら

‎親子の情とやらの重要性も ‎考えなきゃならねぇなと思う

‎次元ゲートを作っておく ‎そこから帰ってきてくれ

‎待ってるぞ カンナ

‎(小林) ‎ひきょうな言い方しやがって!

‎カンナの書き置きもあった

‎(カンナ)行く

‎龍玉があれば ‎お父さんたちが勝つ

‎私も手伝う

‎そしたら…

‎そしたらきっと…

‎(携帯電話の着信音)

‎(カンナ)もう会えなく ‎なっちゃうかもしれない

‎でも…!

‎(才川)あら

‎カンナさん

‎ちょうど ‎遊びにいこうと思ってて

‎どうしたの? 黙っちゃって

‎才川 ごめん

‎え?

‎私…

‎ここから いなくなる

(カンナ)ごめん

一緒にいたかった…

(セミの鳴き声)

‎(携帯電話の呼び出し音)

‎(トール)ダメですね…

‎カンナは ‎魔力の気配を隠しています

‎次元ゲートの ‎魔力の痕跡も希薄すぎて

‎感知能力が高いカンナでないと ‎追えないでしょう

‎(水滴の落ちる音)

‎カンナちゃんを追うよ!

それは…

我々の世界に行く ということですか?

危険すぎるぞ 命の保証ができない

‎私たちだけで行く

‎(トール)あなた ‎傷が治っていないでしょう

‎留守番しててください

‎(イルル)ええ?

‎2人守る余裕は ないんですよ

‎(イルル)むー…

‎ん?

‎(小林)お願い

‎この家… 守って

‎(トール)いいんですね?

‎(小林)私は ‎あのオヤジに もう一度 会って

‎話さなくちゃいけないと思う

‎でも…

‎トールの負担になるのは ‎わかってる

‎ダメならハッキリ言って

‎イルルと留守番する

‎私を信じてくれますか?

‎(小林)何を今さら…

‎命をかけるよ

‎(変身音)

‎じゃあ行ってくる

‎(イルル)気をつけてな~!

‎(羽ばたく音)

‎-(トール)小林さん ‎-(小林)ん?

‎(トール)私 戦う理由って ‎今まで自分のことばかりでしたが…

‎こういう 誰かのための戦いって ‎いいですね!

‎こら 不謹慎

‎(トール)小林さんは ‎何か すごい秘密兵器があって

‎キムンカムイを ‎ワンパンで倒すんですよね?

‎-(小林)そんなわけないじゃん ‎-(トール)えぇ?

‎(小林)そうだ

‎初めて行くトールの世界…

‎常識も法律も ‎一切 私を守らない

‎かよわい女の子の私には ‎怖すぎるけど…

‎(トール)行きますよ 小林さん!

‎(小林)私を守ってくれるのが ‎トールだっていうなら…

‎さあ…

‎行こう!

‎(アーザード) ‎ゲートの反応 終焉帝の娘…

‎おやおや ‎小林という人間まで

‎この辺りの魔力の流れは ‎把握している

‎今 来られては困るんだよ

‎(トール)んっ?

‎おぉっとっとっと…

‎(トール)小林さん しっかり ‎つかまっててください!

‎-(小林)わっ うわぁぁぁぁぁ! ‎-(トール)小林さん!

‎(トール)やられた! ‎全然違う場所に飛ばされた!

‎小林さん…

‎ん? なんだ お前たちは!

‎(フェリキタス)終焉帝の娘だね?

‎(モヒカン)いざ尋常に勝負!

‎(トール)お前たちの ‎相手をしている暇はない!

‎(サメハダ)キムンカムイ様の ‎邪魔はさせねぇぜ!

‎(トール)ドラゴンが ‎こんなワナを張るわけがない

‎アイツか…

‎(風を切る音)

‎-(フェリキタス)追うよ! ‎-(サメハダ)ヒョ~!

‎(トサカ)イェ~イ!

‎(モヒカン)あやつ 速い!

‎(フェリキタス) ‎逃がすんじゃないよ!

‎(火炎ビーム発射音)

‎(トール)しつこいですね… ‎しかたがない 相手しますか!

‎(モヒカン)うわっ!

‎(トサカ)雲の中から撃ってきた!

‎(フェリキタス)バカ おやめ!

‎(トール) ‎居場所がバレバレですよ!

‎(トサカ)きゃあ!

‎(サメハダ)トサカもやられた!

‎(フェリキタス) ‎あー 散開するんだよ!

‎-(フェリキタス)お前は下! ‎-(サメハダ)わかった!

‎(フェリキタス)お前は上だ!

‎(次元ゲートの開く音)

‎(小林)うおぉぉぉぉぉぉぉい!

‎わあぁぁぁ! うっ!

‎(跳ねる音) ‎(小林)うっ… ひゃあ!

‎(跳ねる音) ‎(小林)うっ…

‎あぁぁぁ! うっ…

‎うぅ…

‎いってててて…

‎生きてる!

‎トール どこ~? ‎カンナちゃんは~?

‎そうだ スマホ!

‎(怪鳥の鳴き声)

‎え?

‎あーっ! 私のスマホー!

‎冗談やめろ! バッカヤロー!

‎(サメハダ)イーヤッフーゥ!

‎ウーゥッ!

‎ど~こに行った~? ヘヘッ

‎ん~? あっ!

‎ぐぁっ… こいつ!

‎な… 何やって…

‎ぐぅっ…

‎ひえぇぇ…

‎(トール)朝日か…

‎(モミアゲ)サメハダもやられた

‎(フェリキタス)雲を抜けるよ ‎どこへ行ったんだい…

‎(発射音) ‎(モミアゲ)ぐあぁっ…

‎(フェリキタス) ‎うわっ! こざかしいね!

‎どっから撃ってくるんだい?

‎んん?

‎た… 太陽の中?

‎(チャージ音と発射音)

‎(連射音)

‎(フェリキタス)こいつ…!

‎(直撃音) ‎(フェリキタス)ああぁぁぁぁぁ…

‎(トール)早く ‎小林さんのところへ行かなくては!

‎(怪鳥の鳴き声) ‎(小林)待って~!

‎待て こらー!

‎うわっ!

‎うぅ…

‎って おおぉぉぉい!

(食虫植物の唸り声) ‎って おおぉぉぉい!

(食虫植物の唸り声)

‎ひ ひぃ… ‎ちょちょちょっ 食べる気?

‎ちょっ ウソでしょ? ‎やめろやめろ! やめろ! あ…

‎う… うぎゃぁぁぁ!

‎わ… 私は おいしくないって! ‎やめろ! やめろ!

‎うっ…

‎うぅ…

‎ん?

‎わあぁぁぁぁぁぁぁぁ!

‎死ぬ! 死ぬ死ぬ! ‎死ぬ~! うぅ…

‎(おっさん妖精)小林さん! ‎私についてきてくださーい!

‎(小林)あんた誰?

‎話は あとでございまぁす!

‎(小林の荒い息)

‎ひえ~!

‎うぅ…

‎(おっさん妖精) ‎ここなら安全ですよ

‎(小林)ありがとう ‎助けてくれて

‎(おっさん妖精) ‎あなた 小林さんですよね?

‎どうして私の名前 知ってるの?

‎(おっさん妖精)私⸺

‎カンナさんには ‎大変お世話になりました

‎ああ! あなたが ‎あの時のおっさん!

‎(妖精娘)その節は父が ‎お世話になりましたでございます

‎これ娘です

‎(妖精娘)ごきげんよう ‎でございまぁす!

‎ああ どうも…

‎(おっさん妖精) ‎ハイ これ小林さんのですよね

‎取り戻してございます

‎ありがと~!

‎(羽ばたく音)

‎(変身音)

‎(キムンカムイ)来たか

‎お前 自ら持ってきてくれるとは ‎思わなかったぜ

‎(カンナ)お父さん…

‎あの手紙 うれしかった…

‎(キムンカムイ)ん~? ‎酒のことしか書いてねぇのにか?

‎龍玉か…

‎(カンナ)あと数時間で完成する

‎(キムンカムイ) ‎まもなく戦いが始まる 急げ

‎(アーザード) ‎では 集中できる部屋を用意…

‎(カンナ)お父さん

‎私が帰ってきて…

‎うれしい?

‎ああ うれしいぜ! ‎お前は戦力になる

‎一緒に戦おうぜ!

‎(カンナ)そっちは ただの玉

‎バランス悪いから持ってて

‎(カンナ:小声)バカ…

(小林)ヒィ ヒィ… ‎(おっさん妖精) ‎カンナさんが この度の戦いに

(小林)ヒィ ヒィ…

‎巻き込まれそうだと聞いて ‎とても心配していたのです!

‎そうさせないために ‎私も来たの

‎(おっさん妖精) ‎キムンカムイのような大物相手とは

‎空(そら)‎恐ろしいでございますが…

‎私たちが彼の城まで ‎ご案内いたしまぁす

‎ぷしょい! あぁ… さぶ…

‎(小林)助かる!

‎(妖精娘)レッツらゴー! ‎でございまぁす!

‎(アーザード)イルルから ‎聞いているんだろう?

‎俺のことを親父(おやじ)に ‎チクればよかったのに

‎お優しいことだな

‎(カンナ)お父さんは ‎お前を信用している…

‎きっと信じない

‎(アーザード)親に必要とされ

‎共に戦えることが ‎うれしいんだろう?

‎だから あの人間よりも ‎キムンカムイを選んだ

‎人間ごっこをやめて ‎友達も捨ててきたんだろ?

‎父親に求められれば あっさりと ‎ここまで協力的になったわけだ

‎戦いが始まれば俺は ‎この地を離れる

‎あとは好きにするがいいさ

‎それで… また ‎同じことを繰り返すの?

‎どうして?

‎(アーザード) ‎俺はドラゴンが嫌いだ

‎人間にとって ‎いちばんいいのは…

‎ドラゴン自体が ‎いなくなることだ

‎だから いくらでも争えばいい

‎消えてなくなるまで

‎(カンナ) ‎そんなドラゴンばかりじゃない

‎私の周りには…

‎(アーザード)人の感情を理解し

‎互いを尊重して ‎寄り添えるとでも言うのか!

‎面白がって人間のふりを ‎しているだけのくせによ!

‎だから あの手紙も ‎書き換えたの?

‎あっ…

‎(カンナ)さっき話してても分かる

‎お父さんに ‎ああいう書き方は できない

‎(アーザード) ‎ドラゴンごときに何がわかる…

‎わかる! だって親子だもん!

‎人間のもとで ‎何を学んできたのか知らんが

‎結局 全て ‎捨ててきたんだろう?

‎違う!

‎人間の感情は 温かかったり ‎優しいだけじゃない!

‎(才川)ハァ ハァ… ‎ヤダヤダ 絶対お別れしない!

‎どこ引っ越しても ‎私は あなたを追い続けるもん!

‎(泣き声)

‎逃げてもムダ! ‎いなくなったら舌噛(か)んで…

‎(カンナ)途方もなく欲望深い心…

‎私も それに倣(なら)う

‎争いは止める

‎お父さんには ‎もっと お父さんしてもらう!

‎アーザード… お前は倒す!

‎私は 全てもらって ‎才川とコバヤシのもとへ帰る!

‎(アーザード)小娘が…

‎とことん俺を ‎イラつかせたいらしいな

‎お前にできることなど ‎何もない!

‎(放電音)

‎-(小林)ハァ ハァ… ‎-(おっさん妖精)小林さん!

‎(おっさん妖精) ‎もう少しでございますよ!

‎(小林)ひぃ~

‎(ルミネース) ‎アーザードから連絡があった

‎まもなく龍玉が完成するらしい

‎(動揺する調和勢の声) ‎(ルミネース)急ぐぞ!

‎(放電音)

‎(アーザード)フンッ!

‎チッ…

‎くっ…

‎-(アーザード)ハァッ! ‎-(カンナ)くっ…

‎(カンナ)ンンッ!

‎ヤァ!

‎(アーザード)くっ…

‎フッ!

‎あっ!

‎-(アーザード)ハッ! ‎-(カンナ)ぐっ…

‎あぁ…

‎(アーザード)この剣も⸺

‎ただの剣ではないのでな

‎(カンナの荒い息)

‎(アーザード)所詮(しょせん)は⸺

‎その程度だ

‎お前の人間ごっこも ‎これでおしまいだな

‎ん?

‎予定より早かったな…

‎小林という人間が ‎近くまで来ているようだ

‎あっ…

‎だが手遅れだ

‎コバヤシ…

‎(おっさん妖精)小林さん!

‎あの山を越えれば ‎キムンカムイの城です!

‎でございまぁす!

‎あの山をー…

‎あーっ!

‎(妖精娘)混沌勢の ‎ドラゴンでございます!

‎(おっさん妖精)うわーっ! ‎後ろからは調和勢がーっ!

‎(小林)あぁ…

‎うぇっ うわぁぁぁ!

‎(混沌勢)なぜ ‎こんなところに人間がいる!

‎-(混沌勢)調和勢の手の者か? ‎-(小林)うぅ… 違う 違う!

‎(混沌勢)やっちまえー!

‎-(おっさん妖精)お守りするで… ‎-(妖精娘)ございます~!

‎(妖精親子)ハァァァ!

‎(バリアの割れる音) ‎(おっさん妖精)ノォォォ!

‎(妖精娘)やられた~ ‎でございます~!

‎おっさん! 娘ちゃん!

‎(混沌勢)おい あれを見ろ!

‎(混沌勢)調和勢の本隊だ!

‎(混沌勢)ここでやる気なのか?

‎(小林)こっちにキムンカムイの ‎娘が来ているはずだ!

‎(混沌勢)それがどうした!

‎カンナちゃんを返せ!

‎うわっ うわぁぁぁ!

‎ぐわっ…

‎(火炎ビーム連射音)

‎(驚く両軍勢の声)

‎(小林)ん…

‎(連射音)

‎(着弾音)

‎(風を切る音)

‎(トール)小林さーん!

‎トール!

‎(連射音)

‎(両軍勢)うわぁぁぁ!

‎(混沌勢)トール…

‎(混沌勢)アイツらでは ‎仕留(しと)‎められなかったか

‎(ルミネース)終焉帝の娘…

‎我らと戦うために戻ったか

‎(トール)小林さん ‎遅くなってすみません!

‎-(小林)遅いよ! ‎-(トール)うぅ…

‎(トール)マズいな 一触即発だ…

‎戦うにしても ‎ここじゃ挟み撃ちか

‎優先すべきは…

‎(トール)小林さん?

‎(小林)トールがいてくれれば ‎心に余裕もできるようで…

‎私は見入っていた…

‎そこに並んでいるドラゴンたち

‎それは まるで ‎絵画の世界のようで…

‎-(トール)小林さん! ‎-(小林)え? あぁ…

‎(トール)いったん ‎この場から離れますよ!

‎(小林)いや 待って ‎むしろ都合がいい

‎えぇっ?

‎トール ‎私の声 大きくできる?

‎(調和勢)終焉帝の娘だろうが ‎かまわねぇ 一緒にやっちまえ!

‎(小林:拡声された声) ‎アー テステスッ

‎(混沌勢)もう我慢できねぇ! ‎俺は やるぜ!

‎(混沌勢)いや ‎キムンカムイ様の号令がまだ…

‎本日は晴天なり

‎(両軍勢の騒ぎ声)

‎(小林)静まれぇぇぇぇぇい!

‎(驚く両軍勢の声)

‎(小林)えー 私は ‎休戦協定の提案に来た第三者…

‎ただの人間 小林です!

‎あなたたちの争いは ‎仕組まれたものであり

‎非常に迷惑しているので

‎真実を伝え 休戦することを ‎ここに提案するものであります

‎(抗議する両軍勢の声)

‎(混沌勢)そいつらが ‎何もしていない俺たちに

‎いきなり戦いを ‎仕掛けてきたんだろ!

(小林) あ~ うんうん… ‎いきなり戦いを ‎仕掛けてきたんだろ!

‎(調和勢)何もしていないだと?

‎(調和勢)信仰心ある人間たちを ‎しいたげていると聞いたぞ!

(小林)はいはい… ‎(調和勢)信仰心ある人間たちを ‎しいたげていると聞いたぞ!

‎混沌勢は ‎人同士が戦い合って滅んだ土地を

‎使っているだけだと聞いている

‎そして調和勢は ウソの情報を聞いて ‎ここにやってきている!

‎(調和勢)ウソの情報?

‎(ルミネース)アーザードが?

‎(混沌勢)待て待て! ‎急に出てきた人間だぞ

‎どうして信用できる!

‎(調和勢)しかし本当なら ‎理由もないのに戦うことになる

‎(混沌勢)関係ねえ! ‎俺は戦いてぇ!

‎(ルミネース)取り乱すな!

‎(調和勢)ルミネース様…

‎(ルミネース)アーザードは ‎我らに長年仕えた密偵

‎ウソをついているなど ‎侮辱でしかないわ!

‎(調和勢)確かにそうだ ‎ダマされるところだった

‎(混沌勢)なんだウソなのか ‎許さんぞ 人間!

‎(混沌勢)あれ? でも ‎アーザードは 裏切ってたのか!

‎ショックだ…

‎(小林)ドラゴン ‎ちょろいの多すぎない?

‎(トール)そんなこと ‎言ってる場合じゃないですよ

‎慌てない 慌てない…

‎(トール)え… ‎ここ電波無いですよ?

‎(小林)大丈夫 大丈夫

‎最近 覚えた魔法

探知と電波飛ばし (魔法陣の展開音)

(携帯電話の着信音)

‎ハッ! この音は?

(携帯電話の着信音)

‎-(カンナ)あ… ‎-(アーザード)なんだ それは?

‎電話

‎コバヤシから…

‎あぁ… 話をする道具か

‎いいよ 話してみろ

‎互いに最後の言葉を交わすがいい

‎コバヤシ

‎私…

‎(小林)ダメじゃない

‎ボイスレコーダーまで ‎勝手に持っていっちゃ

ごめん…

でも ちゃんと録れた

‎(小林)本当に ‎イタズラ好きだねぇ

‎それ こっちにも ‎聞かせてもらっていい?

‎(カンナ)うん いい!

‎(小林)そこでして大丈夫?

‎大丈夫 信じて!

‎わかった

‎すぐ助けにいくからね

‎それが最後のおしゃべりか?

‎(小林)えー 皆さん ご静粛に!

‎聞いていただきたいものが ‎あります!

‎(アーザード)なんだ? 武器?

‎しかし 危険な物には見えない!

‎何が来たところで 防御は万全!

‎(アーザード:ボイスレコーダー) ‎俺はドラゴンが嫌いだ

‎人間にとって ‎いちばんいいのは…

‎ドラゴン自体が ‎いなくなることだ

‎だから いくらでも争えばいい

‎はぁ?

‎(アーザード:ボイスレコーダー) ‎消えてなくなるまで

‎(ルミネース)決定的だ… ‎魔法で声を作った反応も感知できん

‎(小林)魔法により ダイレクトに ‎声をお届けしております!

‎(ルミネース)アーザード… ‎裏切っておったか!

‎なんだ? 俺の声?

‎そんな道具が… いや ドラゴンが ‎そんな小細工をするなんて…

‎隙あり!

‎(放電音)

‎(切断音)

‎侮ったのは認める…

‎次は気をつけるよ

‎(カンナ)怒り…

‎そうじゃない…

‎悲しい目…

‎(斬撃音)

‎う…

‎あっ…

‎(アーザード)なっ…

‎(キムンカムイの唸り声)

‎(アーザード:髪飾り) ‎な… なぜ?

‎戦闘前は瞑想(めいそう)しているはず…

‎フッ

‎なるほど…

‎(アーザード)フッ… ‎(帯電音)

‎せっかくの戦いに ‎ケチがついちまった…

‎正面からくりゃ ‎よかったのによ

‎そういうのは ‎あいにく苦手でね!

‎俺はシャイなんだ

‎ぐおっ…

‎(衝撃の貫(ぬ)ける音)

‎(キムンカムイ) ‎殺すぜ アーザード

‎お前の死を悼む仲間は ‎いないと思え

‎あ…

‎(アーザード)見せてやる…

‎龍玉の力!

‎(キムンカムイ)ん?

‎(アーザード)龍玉の力は…

‎ドラゴンの能力を ‎向上させるだけのものじゃない

‎(ルミネース)どうした? うっ…

‎(アーザード)魔法使いでも

‎ドラゴン並みの力を ‎得ることができるようになる

‎(小林)ドラゴンたちの様子が!

‎(アーザード)そして…

‎それは思わぬ副産物を ‎作り出した

‎魔力の形質を変化させ

‎ドラゴンの中へ ‎するりと入りこみ

‎お父さん…!

‎-(キムンカムイ)ンンンッ… ‎-(アーザード)その身体と⸺

‎精神を‎冒(おか)‎し…

‎-(アーザード)操る! ‎-(キムンカムイ)ハッ!

‎(両軍勢の咆哮)

‎うわぁ! あぁ!

‎(大地を揺るがす音)

‎ああっ!

‎トール!

‎こ… 小林さん! ハッ!

‎(ドラゴンたちの咆哮)

‎(小林)うわぁ!

‎(風を切る音)

‎たぁぁぁぁぁぁっ!

‎(打撃音)

‎(ドラゴンの咆哮)

‎(小林・トール)あぁ…

‎(エルマ)うぅ… ‎同胞を殴ってしまった…

‎龍玉の力を使ったか

‎事態が急変しているようだな

‎行け! ここは任せろ!

‎(トール)あなたたち…

‎おいそれと肩入れできる ‎立場でもないでしょうに…

‎駅前のクレープ おごりだぞ!

‎(ファフニール) ‎俺は 最新のグラボをよこせ

‎あぁ…

‎(トール)アーザードが ‎動いたということは

‎カンナが危険です ‎行きましょう!

‎(小林)うん!

‎ありがとう 2人とも!

‎(エルマ) ‎私は 混沌勢を相手にしよう

‎(ファフニール) ‎俺は 調和勢を皆殺しにする

‎おい!

‎チッ… 半殺しだ

‎私たちも!

‎加勢しますでございまぁす!

‎(エルマ)誰だ?

‎(トール)妨害さえなければ ‎戦いは収まりそうでしたね~

‎さすがは小林さん!

‎(小林)違うよ

‎ドラゴンたちが ‎ダマされやすいってだけ

‎簡単にダマされるから ‎簡単に目が覚めた

‎純粋なんだろうね

‎触れてきたもので⸺

‎いくらでも心が変わっていく…

‎(トール)あの山を越えた先です

‎なっ!

‎(小林)見ればわかる ‎あれはキムンカムイだ…

‎カンナちゃんは?

‎(トール)あそこです!

(小林) カンナちゃん 無事?

(カンナ)ムリ シヌ…

‎(アーザード)よくもただの人間が ‎ここまで来たものだな

‎(トール)アーザード…!

‎(アーザード) ‎ドラゴンの庇護(ひご)があれば

‎ここまで ‎調子に乗れるものなんだな

‎人のこと言える?

‎龍玉とかいうので ‎ドラゴンを操ってるんでしょ?

‎(アーザード)さすがに ‎ドラゴンと違って人間は鋭いなぁ

‎全てのドラゴンを ‎操れるわけじゃないな

‎魔力の質まで理解が及ぶ

‎長く関わってきた ‎この一帯のドラゴンまでか!

‎(アーザード)なんだ こいつ…

‎小手先の魔法を ‎使ってはいたが

‎素養が少しある程度では ‎ないのか?

‎(トール)キムンカムイも ‎魔力の質さえわかれば

‎このざまというわけですか…

‎情けないですねぇ…

‎親を操って子を襲わせるとか

‎最低すぎじゃない?

‎(アーザード)所詮はドラゴンだ

‎本当に人間の情愛を ‎理解することなんてない

ウソだね

あなたは 親子愛を利用して

カンナちゃんを ここに呼んだ

‎それって より強く否定したいから ‎もてあそんでみせたんでしょ?

‎(アーザード)くっ…

‎おしゃべりは ここまでだ!

‎行け!

‎(咆哮)

‎お父さん!

‎(激突音)

‎(衝撃音)

‎(カンナ)お父さん やめて!

‎(チャージ音)

‎(トール)このっ!

‎(発射音)

‎(衝撃音)

‎(爆発音)

‎(小林)完全に ‎操られているわけか…

‎(カンナ)ダメだった…

‎何度も呼びかけたのに ‎気づいてもらえなかった…

‎カンナちゃん…

‎やっぱりダメなのかな…?

‎私の声 届かないのかな…?

‎ん…

‎届かせるよ

‎(カンナ)ムリ コバヤシでも ‎今のお父さんは止められない

‎裏技

‎(エネルギーの集束する音)

‎(小林)裏技?

‎そう 今回は3日修業して

‎ワンパンで ‎やっつけるコースでいこう

‎(小林) ‎そんな都合のいいコースが?

‎(専務)君は ‎独力でいけるだろうから

‎本だけ渡そう

‎ただ… 大いなるものを ‎犠牲にする必要がある

‎結局 そういうのじゃないですか…

‎君にとっては ‎なんてことのない犠牲かもね

‎(小林)うさんくさい人は ‎すぐ そういうことを言う…

‎で なんです?

‎犠牲って

‎まさかキムンカムイと互角とは…

‎小林とカンナは?

‎な… なんだ?

‎はぁ?

‎龍玉…?

‎龍玉なのか?

‎しかし あの大きさはなんだ

‎龍玉は 何万人もの魔法使いが ‎枯れるほどの力を使っても

‎この大きさにも ‎満たないというのに…

‎いや 待て…

‎待てよ おい!

‎枯渇するだろ それ!

‎それほどの才能を

‎ただ この一時(いっとき)のために ‎犠牲にするつもりなのか?

‎一生 魔法が使えなくなるぞ!

‎(小林)そりゃ ‎仕事で使わないもの

‎ちょっと ‎もったいない気もするけどさ

‎十分でしょ

‎子供を泣かせる親を ‎ぶっ飛ばすにはさ

‎(トール)なるほど ‎そういうことですか!

‎ありったけ籠(こ)めます!

‎(カンナ)私も!

‎させるか! 全て消し飛ばせ!

‎(照射音)

‎(爆発音)

‎なっ… 誰だ? どこから…

‎トール 溜まったみたい!

‎じゃあ トールが ‎これをアイツに…

‎(トール)はい! ‎小林さん いきますよぉ!

‎-(小林)え? ‎-(トール)テレポートします!

‎(小林)ちょっ… ‎(テレポートする音)

‎(カンナ)あ…

‎(出現音)

‎へ?

‎ちょっ… ここ どこ?

‎ちょっ 待って!

‎待って! 待って! 待って!

‎うわぁぁぁぁぁっ!

‎でやぁぁぁぁぁっ!

‎たあっ!

‎フンッ!

‎フンッ! えい!

‎(爆風音)

‎(回転音)

‎(衝撃音)

‎(ファフニール)フンッ…

‎ほっほっほっほ…

‎アチョーッ ‎アチョーッ アチョーッ…

‎-(おっさん妖精)ほっほっほっ… ‎-(妖精娘)アチョーッ アチョーッ…

‎(カンナ)私…

‎コバヤシと トール様と

‎才川にイルル

‎学校の友達

‎みんないるから 大丈夫…

‎平気…

‎あんなお父さん知らない…

‎(涙の落ちる音)

‎こんの野郎ぉぉぉぉぉ!

‎うおぉぉぉぉぉっ!

‎(命中音)

‎(集束音)

‎(エネルギーの膨れ上がる音)

‎(爆発音)

‎(トール)おおっとっと…

‎(キムンカムイの唸り声)

‎(衝撃音)

‎キムンカムイを一撃ですか…

‎さすが小林さ…

‎いきなり あんな高いとこ ‎とばす奴があるか!

‎え? いや 小林さんなら ‎いけるかなって…

‎いけるか バカ!

‎ざまぁみろ

‎戦うことしか興味なくて

‎簡単にダマされて

‎利用されて…

‎ざまぁみろ!

‎(こだまする声)

‎(キムンカムイ)ああ 本当にな…

‎(トール)意識が戻りましたか

‎(キムンカムイ)途中から ‎おぼろげな記憶はあるんだが…

‎まさか お前が ‎俺に勝つとはなぁ

‎意外と平気そうじゃん

‎(キムンカムイ)いや 立てねえよ

‎一発で のされたのなんて ‎初めてだぜ

‎大したもんだ

‎(小林)私がやったこと ‎少ないけどね

‎勝ちだというなら ‎飲み会で自慢するわ

‎(変身音)

‎(キムンカムイ)わからねぇ…

‎なんで お前は ‎ここまでやれたんだ?

‎仲間のカンナのためだってのか?

‎同族でもねぇのに…

‎カンナは お前のなんだ?

‎(小林)私は…

‎友達だね

‎あっさり答えるじゃねぇか

‎(小林)いろいろ考えたけどね

‎親でもいいかなとも思った

‎でも やっぱり私は…

‎親代わりになれる ‎友達止まりだよ

‎(キムンカムイ) ‎それで命をかけたのか?

‎お酒がうまくなるからね

‎それなら… わかるぜ

‎だったら もっと ‎おいしくしてもらおうか

‎(キムンカムイ)んっ… んん…

‎なぜだ…

‎どうして…

‎俺は… 俺は やり返しただけだ ‎ドラゴンどもに!

‎ハッ!

‎(ルコア)君は間違ってないよ

‎ただ 何を選んでも正解だった

‎だから この結末も ‎正解と受け入れるべきだ

‎俺の時は!

‎あんな奴いなかったじゃないか! ‎救ってくれる奴なんて!

‎ドラゴンから俺を! ‎妹を守ってくれる奴なんて!

‎そうだよ ‎守るべき者がいない君が

‎今さらドラゴンを ‎やっつけたところで

‎救い主には なれやしない

‎そして 君の ‎救い主がやってきた

‎ハッ!

‎(関節の鳴る音)

‎終わりだ

‎まだだ!

‎俺は戦う!

‎戦うんだ!

‎うぅぅ… あぁぁぁぁぁ!

‎(斬撃音)

‎(キムンカムイ)お前は… ‎小林のもとで暮らすべきなのだろう

‎どうあっても 俺は ‎お前の望むようなのには なれん

‎ハァ…

‎(カンナ) ‎もういいよ コバヤシ… 帰ろ

‎(小林)そう?

‎(小林)ん…

‎(キムンカムイ)んっ… んん…

‎(小林)行こう

‎(カンナ)あ…

‎(小林)あ…

‎(綿毛の輝く音)

‎(カンナの荒い息)

‎(カンナ)ずっと…

‎ずっと さびしかった…

‎さびしかったぁ!

‎さびしかった! さびしかった!

‎さびしかった!

‎さびしかった… ‎さびしかったよぉ…

‎(カンナの泣き声)

‎(小林)あ~あ…

‎私のほうが ‎さびしくなるなぁ…

‎(トール)フンッ!

‎(倒れる音)

これで この騒動も 終わりですね

(発光音)

‎(混沌勢)あれ?

‎(混沌勢)俺たちは何を…?

‎(ファフニール)フン…

‎-(ルミネース)あぁ… ‎-(ファフニール)気がついたか

‎(エルマ)やったな トール

‎終わったな…

‎はいでございます

‎(トール)あなたの ‎魔法の器を吸わせています

‎もっとも… すでに ほとんど ‎残っていなかったようですが

‎これで あなたも ‎ただの人ですね

‎カンナが未完成で ‎持ってきたからな…

‎俺が補った

‎そこまで読んでいたなら ‎大した奴だな… 小林は

‎(トール)カンナは ‎父親を見捨てなかった

‎小林さんは ‎カンナを諦めなかった

‎そういう想(おも)いに ‎あなたは負けたんですよ

陳腐なもんだ…

そんなもの何かひとつ 叶わないだけで

信じられなくなる というのに…

‎(トール)それもまた プロセスの ‎ひとつにすぎないのでしょう

‎(アーザード)何?

‎(トール)死ぬまでは…

‎その考えが最終地点には

‎ならないと思うんです

‎信じられないものが ‎信じられるようになったり

‎考えが変わって戻って ‎また変わって…

‎命が終わるまで続いていく…

‎(アーザード)くっ…

‎ウソだ!

‎ドラゴンが そんな簡単に ‎考えを変えるわけないだろうが!

‎奴らは 想いなど知ろうとしない!

‎キムンカムイが ‎娘を顧(かえり)みなかったように!

‎いつものように ‎見下して言えばいいだろう

‎下等で愚かな人間だとよぉ!

‎待て どこへ行く! ‎トドメを刺さないのか?

‎(トール)沙汰は ‎キムンカムイに任せます

‎あなたは もう動けないし ‎魔法は二度と使えない

‎それに…

‎小林さんなら ‎殺すなと言うでしょうから

‎(アーザード)小林…

‎奴が なんだというんだ…

‎なんなんだ アイツは…

‎(トール)私の考えを変えた ‎きっかけの方ですよ

‎長い長い命の ‎道すがらにあったきっかけ…

‎あなたも… そんな人に ‎出会えるといいですね

‎(アーザード)ちくしょう…

‎ちくしょう!

‎ちくしょう!

‎ちくしょう!

‎やあ

‎(トール)傍観勢は つらいですね

‎(ルコア)なんのことかな?

‎いえ 今回のことで ‎少し気持ちがわかりました…

‎そう

‎そんなことより ほら

‎-(小林)ほんとにありがとう ‎-(エルマ)いえいえ

(トール)小林さ~ん! ‎-(小林)ほんとにありがとう ‎-(エルマ)いえいえ

(トール)小林さ~ん!

‎(小林)ん?

‎(笑い声)

‎帰りますか!

‎うん…

‎(トール)ん?

‎あれ?

‎カンナは?

‎(号泣)

‎(才川)カンナさぁぁぁん!

‎才川 落ち着け

‎(才川)イルルさん ‎カンナさんは どこへ行ったの?

‎きっと帰ってくるさ

‎(才川)本当? それまで ‎ここに泊まってていい?

‎それは… ‎小林に聞いてみないと…

‎(才川の号泣)

‎-(才川)ハッ! ‎-(イルル)あ…

‎ただいま~ イルル ‎留守番お疲れ…

‎-(才川)カンナさぁぁぁん! ‎-(小林)おわぁ!

‎才川さん?

‎ずっとこの調子なんだよ

‎お疲れ イルル

‎それで カンナは?

‎そうよ カンナさんは どこ?

‎(小林)えっと カンナちゃんは…

‎カンナちゃんは もう…

‎ウソ…

‎ウソよ! だって ‎カンナさん言ったもん!

‎帰るって… ‎帰ってくるって言ったもん!

‎(才川:ボイスレコーダー) ‎ボヘェェェッ!

‎(蜂須賀)うわっ! ‎なんだ 今の声!

‎-(倉本)出たっ 出たのね? ‎-(黒田)だから都市伝説…

‎(蜂須賀) ‎俺 まだ電話かけてないぞ

‎(才川) ‎いいから早くかけなさいよ!

(カンナ)フフフッ ‎(才川) ‎いいから早くかけなさいよ!

(カンナ)フフフッ

‎(カンナ)かけて

(キムンカムイ) 俺は ずっとここにいる

‎お前は 今しか ‎一緒にいられない奴と過ごせ

‎時々 会いに来てくれてもいいし

‎時々 会いにいってもやるからよ

‎(玄関チャイム)

‎(才川)カンナさん…

‎(小林)フフッ

‎いいの?

‎(カンナ)いいの 信じてる

‎一緒に いてもいい?

‎(才川の荒い息)

‎おかえり

‎(才川)うぅ…

‎(カンナ)ただいま

‎(トール)カンナのために ‎ここまでやれちゃうなんて…

‎正直 ちょっと ‎嫉妬しちゃいます…

‎トールのためなら ‎どこまでやってくれますか?

‎(ため息)

‎(小林)有休 取るよ

‎♪~

‎~♪

‎(セミの鳴き声)

‎(小林)カッコウってさ

‎自分を育ててくれた親鳥と ‎同じ種類の鳥の巣に

‎また卵を産むらしいよ

‎きっと

‎育ててくれた お母さん ‎お父さんのことが好きなの

(小林)私も そう思う

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