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♪~
~♪
(キメラグリストの咆哮(ほうこう))
(一同)んっ…
(マーリン)ハァ… 身体転移の便乗は悪酔いしそうだ
(ウィル)これは 私専用の調合っすからね
(マーリン)んっ…
いたぞ
(ウィル)見えたっす
(うなり声)
(ロイド)くっ…
(ユイ)どうするの?
(クロス)通せんぼかよ
(シリカ)あっ エアプレス!
-(シリカ)キャッ! -(クロス)うわっ!
(ダッガス)ヤバいぞ どうする?
みんな 壁際へ!
(ユイ)えっ? あっ…
-(ロイド)装備をしまってくれ -(ダッガス)えっ?
重力魔法を解除する
何かやる気ね
-(ユイ)ストレージ -(シリカ)ストレージ
-(クロス)ストレージ -(ダッガス)ストレージ
(クレア・セリオン)ん?
(ほえ声)
いくぞ!
(ユイたち)ああっ…
みんな 走れ!
(セリオン)そういうことかよ
いくぞ
(うめき声)
(うなり声)
あっ!
(咆哮)
(ロイド)脱出だ!
やるぜ!
うっ… ううっ
(ほえ声)
来るぞ!
跳べ!
-(クロス)ムチャだ! -(ダッガス)やるしかないだろ
-(セリオン)いいか? -(クレア)はい
(シリカ・ユイ)キャー!
セリオン 氷を!
(セリオン)分かってる!
(クロス)死ぬかと思ったぜ
(ダッガス)気を抜くのは早いぞ
ストレージ!
ロイドさん 魔法の強化を
(ロイド)ああ!
早すぎてもダメだ タイミングを間違うな
はい
んっ…
(ロイド)今だ!
エアプレス!
(ロイド)みんな 飛び降りろ!
(ユイ)シリカ 早く
(シリカ)う… うん
(衝撃音)
(クロス)よっしゃ!
(ユイ)助かった
(ダッガス)シリカ やったな
(シリカ) はい なんとかなりました
シリカなら できると思った
ロイドさんのおかげです
俺は強化魔法をかけただけだ
-(クロス)きたきた -(ロイド)えっ?
いいギャグ持ってんな お前
(ダッガス)うん
鉄板ネタだもんね~
(シリカ)フフフフッ
(ユイたちの笑い声)
あいつ…
ん?
俺は1人で戦ってきた
群れるのは弱いヤツらのすることだ
俺は1人のほうが戦いやすい
そう思ってきた
だが…
何なんだ ロイドは
さあ… 不思議な人です
(一同)あっ
-(セリオン)うっ… -(ユイ)ヤバッ!
(一同)あっ ああ…
あの子たちは あの中に…
(クレアの泣き声)
クレアが悪いんじゃねえよ
でも…
(キメラグリストのうなり声)
-(セリオン・クレア)あっ -(ロイド)あっ!
(クロス)ウソだろ
(ユイ)生きてるなんて
(うなり声)
(ユイたち)あっ…
そんなのありかよ
信じられない
あっ
みんな 森へ!
(マーリン)あっ!
あそこか
何を話してる?
(ロイド)みんな 大丈夫か?
(クロス)あの化け物は何なんだよ
(ユイ)種類が違うモンスターが 1つになるなんて
(ミシュル)これは…
モンスターと あの女の魔法が共鳴?
クレア 君の古代魔法だ
えっ?
(ロイド)その力が—
魔王の命の源を呼び覚ましたんだ
(グリスト)命の源を
我に…
ハッ!
魔王が よりしろを求めている?
目覚めた命の源が 復活のための肉体を求めて
モンスターたちを吸収したんだ
そんな…
そいつが なんで俺たちを狙ってくる
分からない
(キメラグリストのうなり声)
あっ
(キメラグリストのうなり声)
(ダッガス)捜しているのか?
もしかして クレアを追いかけてるんじゃない?
(クレア)あ… 私を?
だって 姿は変わっちゃったけど グリストなんでしょ あれ
(一同)んっ…
グリストの思念が残ってるのか
このままじゃ死ねんってか
-(マーリン)んっ -(ウィル)ふん…
隠蔽魔法でクレアを隠すのは?
いや この場だけ切り抜けても キメラは追いかけてくる
やっぱり ぶっ殺さねえと
-(クレア)ん… -(セリオン)ああ…
なんとかモンスターを 助けられないんでしょうか
もう一度 クレアに歌ってもらおう
-(クレア)あっ -(セリオン)ん?
元に戻ってほしいと願う クレアの思いを
モンスターたちの 命の源に届けるんだ
届けるって…
何言ってんだ お前
俺が その力を増幅し 強化してキメラの中に送れば
モンスターは元に戻るはずだ
あっ…
そんなこと できるとは思えねえ!
できる 信じてくれ
キメラを 放っておくわけにはいかない
力を貸してくれ
(キメラグリストのうなり声)
あっ
(キメラグリストのうなり声)
(一同)ああ…
分かりました
ありがとう
(木を踏み倒す音)
(ダッガス・ロイド)あっ
(木を踏み倒す音)
(咆哮)
行こう
はい
(マーリン)ダメだ ロイド!
(ロイド)師匠
(マーリン)ダメだ ロイド!
(ロイド)師匠
どうしてここに?
(マーリン)その話は あとだ
古代魔法に触れてはいけない
分かってる
分かってないじゃないか!
古代魔法は禁忌だ
扱えない人間が発動に関わるのは 危険すぎる
(ロイド) でも クレアと協力すれば
古代魔法の力を 生かすことはできるよ
(マーリン)んっ…
あっ…
師匠のもとを離れ みんなと出会って分かったんだ
みんな… と…
自分の力を知らずにいたら
そんなことができるとすら 考えなかったと思う
過信は絶対にするなと教えたはずだ
(ロイド)これは過信じゃないよ
なに?
自分の力を把握したうえで できると確信したんだ
(マーリン)んっ…
だからこそ俺は 師匠を超える厳しさが分かった
(キメラグリストの咆哮)
-(ロイド)行こう -(クレア)はい!
(マーリン)ロイドは 古代魔法をサポートするだけだ
あの時のような悲劇は起こらない
そう思いたいが…
(ウィル)フゥ…
(キメラグリストのうなり声)
セリオン!
おっしゃあ!
オラー!
(ロイド)ぐっ!
クレア 今だ!
うっ!
はい
(歌声)
(ロイド)ぐっ… くうっ…
ううっ… うっ…
(歌声)
うう… 来た いくぞ!
ぐっ… ぐうっ
くうっ… あっ
(クレアの歌声)
(うめき声)
(一同)ハッ!
(ロイド)いいぞ このまま…
(セリオン)何だ?
(マーリン) ハァ ハァ…
ああ…
やった!
成功だ!
すげえ
もう一息
あっ!
ハァ…
ロイドさん ありがとうございま…
あっ
古代魔法の反動か!
(クレア)ロイドさん!
このままじゃ ロイドが
永遠に閉じ込められてしまう
あっ ここは…
ハッ…
やったのか? 俺は
あっ
何だ? どうなってる?
(男の声)肉体と精神が 引き裂かれようとしている
(ロイド)誰だ?
これは… 古代魔法の影響なのか?
(男の声)古代魔法
それは はるかな古代に 繁栄した種族が残したもの
(ユイ)何よ… どこから聞こえてるの?
ハッ!
(男の声)彼らは 人知を超越した存在であり
この世界の魔法を自由に 作り変えるほどの力を持っていた
この声は シビル?
(ウィル)あっ
(男の声)やがて彼らは 生と死 人と獣
命なき物質と生きる物 時の流れ
この世に定められた あらゆる境界線に干渉し
世界の摂理をもゆがめる 魔法まで作り出した
ああ…
(シビル)しかし 本来—
ゆがめてはならないものに 干渉する その力は
無秩序に世界を混乱させた
(ロイド)あっ
(シビル)歯止めが利かなくなった 彼らの世界は
滅亡に向かった
自らの行為に恐れをなした彼らは
強大すぎる その力の使用を禁じた
それが 古代魔法
だが この摂理をゆがめる力が
必要になる時もあると 想定した彼らは
古代魔法の伝承者を用意した
(ロイド)クレア?
(シビル)一方で 後の世に 禁じた力を使う者が現れたら
再び世界は滅亡の危機に向かう
それを危惧した彼らは
伝承者以外が使うと その身を破滅させる魔法を
全世界に作用させた
古代魔法が使われると発動し
使用者の魔力を暴走させ 死に至らしめる
そういえば 1人だけ 古代魔法を使った人がいたって…
シビルの遺言なのか?
(シビル)私は それを 魔王との戦いで使った
(ロイド)えっ?
あの時 私たちは 苦戦しつつも魔王を追い詰めた
勝利は目前に迫っていた
あっ…
(シビル)しかし 待ち望んだ 終わりの時が見えた安堵(あんど)に
一瞬の隙が生じた
敗北を覚悟した魔王は
その瞬間を突いて 最終手段に出た
自爆
私は それを予測できなかった
その一瞬の油断が シビルを…
(シビル)町も仲間も消滅した
その大惨事を目の当たりにした私は
命と引き換えに 禁忌である古代魔法を…
生と死の境界線を ゆがめる力を使い
町の人々と仲間を よみがえらせた
あっ
ハッ…
何だ?
(シビル)摂理の境界が閉じる
(ロイド)は?
シビル…
今度はロイドを?
(シビル)君の存在が 境界の収束を遅らせている
今なら脱出できる
脱出? どうやって
ハッ!
(ロイド)みんな…
いつもロイドに助けられてる
今度は私たちがロイドを助ける!
ロイド こっちだぞ!
ロイド!
(ロイド)ハッ
行きます
(シビル)フッ…
(マーリン)裂け目が!
(ユイ)あっ ロイド!
うっ… うわっ ああっ
みんな!
-(ユイたち)ロイド! -(シリカ)ロイドさん!
-(クロスたち)ロイド -(ユイ)あっ
ロイド!
あっ…
(ユイたちの歓声)
(ロイド) ちょ ちょ… ちょっと待って
うわあ!
ありがとう シビル
(ユイ)ほんとビックリよね
ロイドの師匠が あの大賢者マーリンだったなんて
ねえ
賢者?
とてもそうは思えないが
何を言ってるんですか!
あんた 比べてた相手が すごすぎるわ
(クレア)皆さん
本当にありがとうございました
国王様は まだ?
(シリカ)はい
(ロイド)しかし いつまで待たせるんだ?
(ダッガス)何てこと言うんだ
(ロイド)えっ?
思ったことを言っただけなんだが…
(クロス)バカ正直かよ
(セリオン)クレア ちょっと
(クレア)何です?
あのよ カバン…
(クレア)カバン?
なくしちまったんだよ あの街で
あっ 私のプレゼントの
(セリオン) すまねえ このとおりだ
(クレア)それじゃあ…
またプレゼントしますね
えっ? あ… そう?
べ… 別に 催促したわけじゃないんだけど
バカ正直かよ
(扉が開く音)
(ロイドたち)ん?
(衛兵)国王陛下が おいでになりました
(ユイ) 国王様に褒められちゃった~
(クロス) 報酬も上乗せしてもらったしね
そのうえ 王都で仕事するための 屋敷まで用意してくれるとはな
ん?
(シリカ)えっ 誰?
獣人の子供?
(リョウエン) 失敬な わらわは大人ぞ
おぬしの魔力のにおいは マーリンと似ておるの
(ロイド)におい?
(リョウエン)体臭じゃない わらわは変態か!
(マーリン) リョウエンは私の友人だ
(ロイドたち)ん?
魔力を嗅ぎ分けられる
うむ ロイドのは マーリンとは違うが
制御法 使用法が そっくりじゃ
どうしたんだ みんな
だって 大賢者マーリンよ
あの伝説のパーティーの一員だぞ
(シリカ)私たち冒険者にとって 雲の上の存在です
つうか 師匠だってこと ずっと黙ってやがって
とぼけんじゃねえよって話だぜ
賢者だけに
これからどうする? 帰ってくるか?
(2人)あっ…
俺は 冒険者パーティーを続けたい
(ユイたち)ああっ
しばらく王都へとどまってほしいと 国王様にも頼まれた
だから 支援魔法に限らず
いろいろな種類の魔法について 学びたいんだ
魔法の構造や発想が 役に立つことがあるはずだから
そうか
おぬし やはり マーリンに似ておるな
似てる?
あまりうれしくはないな
(マーリン)えっ! うううう…
んん~!
♪~
(マーリン) いろいろ苦労をかけたな
いいえ
他ならぬ マーリンさんの頼みっすから
魔王の脅威は 完全には消えていなかった
いつか ロイドの力が
必要になる時が 来るかもしれない
(ウィル)そうっすね
おお~ なかなかいい屋敷じゃない
(ダッガス)破格の待遇だよな
(クロス)しっかし ロイドが仲間になってから—
怒濤(どとう)の展開だったよな
イシュタルを救って
古代魔法の禁忌まで—
乗り越えちゃうん ですから
すごいよ お前は
いや 俺は まだまだ 実力不足だ
ほんと いいギャグ持ってんな お前
ボケも自然に 出るようになったよね
いや… マジで言ってないか これ
(ユイたち)ええっ!
(クロス)クソ真面目か!
フフッ
まっ それが ロイドよね
(ユイたちの 笑い声)
(ロイド) フッ…
~♪
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