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>> 〔10より小さいか 大きいか 真ん中か〕
〔小さい!〕 〔ん~… 大きい〕
〔大きい 小さい 分かりました〕 〔大きいで3枚賭ける〕
(花音) 〔大丈夫?〕
(蒼佑) 〔絶対に見つからない?〕
(蒼佑) 〔この場所なら 本当に誰にも見つからない?〕
♪~
〔ドアが開く音〕
(灰川) 〔出てこい もう大丈夫だ〕
(灰川) 子供たちは全員 俺が殺した。
(花音) 刑事さん 父は犯人ではありませんよ。
あっ…。
冴木さん 私を突き落とした犯人は→
灰川邸事件の犯人です。
(冴木) 事件現場には このマークが残されていました。
それは つまり…。
(花音) 真犯人は 生き残った子供たちの中にいる。
そういうことですか?
(蒼佑) とっくの昔に 俺を置いて逃げ出したくせに→
今更 何言ってんだよ! ふざけんなよ!?
(冴木) 蒼佑のことで 分かったことがあります。
灰川邸事件の真犯人は…。
蒼佑かもしれない。
📱(振動音)
(冴木) どうした?
(冴木) ホントなんですか?
(川相) ああ。
(川相の声) 今朝 留置場で→
首をつっているところが 発見された。
〔大丈夫か!? おい! しっかりしろ!〕
(冴木) 自殺したってことですか?
>> 司法解剖は これからだが→
発見時の状況 索条痕からして 自殺で間違いなさそうだ。
抵抗した痕も見当たらない。
(冴木) 留置係は? 誰か異変に 気付かなかったんですか?
(五味) 15分ごとの巡回の隙を 突かれたらしい。
(冴木) 隙を突かれたって…。
あいつが油断ならない相手だって 分かってましたよね?
灰川が死んだんじゃ→
あいつの動機や目的も 分からないままですよ!?
>> そんなことは分かってる!?
こんな最悪のオチ 誰も望んでない。
(五味) これで…。
(五味の声) 真相は全て闇の中。
♪~
(森) もし今 灰川十三が生きていたら→
美来ちゃんを 灰川邸へ連れ去ったでしょうか?
このリッカのマークは→
灰川十三と→
彼の屋敷で暮らしていた 子供たちにとって→
家族の証しだったんですよね。
(冴木) はい。
>> 灰川邸事件から7年たった 今になって→
誰かが美来ちゃんに このマークを教え→
家族の一員にしようとした。
灰川十三の死後も→
その意思を受け継いでいる誰か…。
灰川邸事件で 生き残った子供たちの→
誰かが…。
(カメラのシャッター音)
(山崎) 今後 二度と繰り返さぬよう→
指導を徹底していく 所存でございます。
(モニタ)(アナウンサー) 警察は昨日→
子供13人を 殺害した疑いで逮捕した→
灰川十三容疑者 64歳が→
留置場で死亡したと発表しました。
(モニタ) 灰川容疑者は 留置場内で自殺したとみられ→
13人の殺人容疑については→
容疑者死亡のまま 書類送検される見通しです。
(モニタ) 警察の説明によりますと→
17日 午前4時50分ごろ…。
(花音) おかしいですよね。
(冴木) え?
(花音) 父のように慕っていた 灰川十三が死んだのに→
涙ひとつ流さないなんて。
(花音) 何も感じないんです。
悲しさも何も。
自分でも普通じゃないってことは 分かってます。
(冴木) いいんじゃないでしょうか それでも。
そもそも 人の感情に 普通なんてないでしょうし。
俺も別に→
蓮水さんの悲しんでいる姿を 見に来たわけじゃ ない。
俺は 灰川が自殺したことで→
より俺たちの考えが 正しいんじゃないかと→
考えるようになりました。
やはり 灰川は→
誰かをかばいたかったのかも しれません。
自分が容疑者として死ぬことで 事件に終止符を打ち→
本当の犯人を守ることができる。
(花音) 留守電 聞きました。
(冴木) はい。
(花音) 実は 私 あの時…。
蒼佑を尾行してたんです。
(冴木) 何で そんなこと…。
(花音) だって冴木さん 蒼佑を 疑いたくない様子だったから。
>> 〔ねぇ 危ない…〕 〔お前だよ 危ないの〕
(花音の声) でも 結局 見失ってしまって。
やっぱり 蒼佑なんでしょうか。
(冴木) いずれにせよ アリバイがない ということだけでは→
犯人だと断定できません。
蓮水さんが襲われた場所の 防犯カメラや目撃者を→
調べてみます。
蓮水さんは もう→
何もしなくていいですから。
(花音) 嫌です。
(冴木) え…?
(花音) 冴木さんに 警察のルールを破らせてまで→
この事件に巻き込んだのは私です。
ただ待ってるだけは嫌なんです。 (冴木) いや…。
(花音) それに冴木さん→
蒼佑に会うのが 怖いんじゃないですか?
(冴木) そんなこと…。
(花音) 今日の夜 生き残った子供たちで 集まることになってるんです。
そこで 蒼佑の様子を観察するぐらい→
いいですよね?
(冴木) 分かりました。
♪~
(五味の声) 「7歳の頃から殴る蹴る→
ベルトで打たれる等の 身体的暴力…」。
7歳…。
(鈴木) それ 瀧本蒼佑の資料ですか?
(五味) うん。
(鈴木) どんな気分なんですかね。
実の父親に 毎日毎日 殴られるって。
あれ?
でも 今 五味係長が調べてるのって→
例の連続傷害事件ですよね?
〔電車の走行音〕
瀧本蒼佑が 何か関係ありそうなんですか?
(冴木) カメラは なしか…。
(冴木) 7月12日の夜9時ごろ→
この辺で フードをかぶった 怪しい人物って見てないですか?
>> 12日ですか? (冴木) はい。
>> いや 見てないですね。 (冴木) そうですか。
ありがとうございます。 >> すいません。
(通行人) あ~ 水曜だって。
ここ通ってないよね? >> うん まぁ いつもサークルだしね。
(通行人) ちょっと分かんないですね。
(冴木) あぁ… そうですか ありがとうございます。
♪~
(由香) 〔蒼佑→
たまに行き先も告げずに 夜に出かけてるの〕
〔どこで何してるかは 怖くて聞けないけど→
仁君なら聞けるでしょ〕
(車のドアが閉まる音)
12日の夜9時だったら いたと思いますよ。
(冴木) ホントですか?
その時 何か見ましたか?
>> いや 特に…。
あっ でも あれ12日か…。
そういえば 12日は→
9時より前に 休憩を切り上げたんでした。
何か 薄気味悪くて。
(冴木) 薄気味悪い?
>> その辺りに ずっと突っ立てたんですよ。
階段をじ~っと見つめてる男が。
(冴木) それって…。
こういう男ですか?
>> いや 違いますね。
(冴木) あ…。
>> その男 顔に傷があったんですよ。
何ていうか こう全体的に。
(冴木) 顔に傷…。
(鈴木) 冴木さん ちょっと相談いいですか?
(冴木) どうした?
>> 実は今日 署内の防犯カメラ映像を チェックしておくよう→
川相さんから頼まれて。
灰川十三が自殺した時の状況を 整理して→
再発防止につなげたいって。 (冴木) それで?
>> どのカメラにも→
自殺の決定的な瞬間は 写ってなかったんで→
それ自体は あんまり意味なかったんです。
ただ…。
署の裏に設置された 監視カメラに→
男が写ってたんです。
(冴木) 男? >> はい。
ただの通行人かもしれませんが→
カメラの場所は 留置場のすぐ真裏だし→
時刻も灰川十三が自殺する 少し前なのが何か気になって。
これって 灰川邸事件に 何か関係あると思います?
(冴木) その映像 取り寄せられるか?
>> はい。
♪~
(マヤ) 何で…。
何で父さん 自殺なんか…。
(花音) 私は 子供たちを殺したのが 父さんだなんて→
どうしても思えない。
>> 俺だって最初は そう思ってたよ。
でも あの人は自供したんだろ?
犯人じゃないなら 誰が犯人だっていうんだよ。
(悟) 健流は?
(花音) え…?
(悟) あいつは 今も 行方をくらましてるんだろ?
やっぱり 健流は→
僕たちのこと ずっと恨んで…。
(優磨) そんなわけない。
だって あいつは→
自分から 俺たち家族を捨てたんだから。
♪~
(花音) 〔お父さん〕
〔健流が これ引っ張って壊した〕
(健流) 〔俺のせいじゃ ない〕
〔元々 ボロかったんだよ〕
〔今言うべき言葉は それか?〕
〔部屋に戻って頭を冷やせ〕
〔貸しなさい 直しておこう〕
〔どうした?〕
(花音) 〔お父さんの その傷って→
何かの印なの?〕
>> 〔そうか〕
〔花音には まだ話してなかったな〕
〔これは リッカのマーク〕
〔この屋敷で暮らす 家族の証しだ〕
(花音) 〔じゃあ このマークを知らない人は→
家族じゃないの?〕
〔自分と 血がつながっている人でも?〕
>> 〔ああ そうだ 家族じゃ ない〕
〔血のつながりなんて そんなものは無意味だ〕
〔むしろ血のつながりは→
お前たちを縛る呪いだ〕
〔このマークは→
その呪縛から お前たちが逃れた証しでもある〕
(花音) 〔じゃあ お父さんも逃げてきたの?〕
〔血のつながりから〕
>> 〔俺の家族は お前たちしかいない〕
〔絶対に何があっても〕
(キーボードを打つ音)
(運転手) 〔その男 顔に傷があったんですよ〕
(キーボードを打つ音)
(冴木) リッカのマーク…。
(五味) お~ さすが刑事課一の働き者。
自分の担当以外の事件も 捜査してんの?
いや… 何か言いなよ。
言っとくけど 今の嫌みだからね。
こっちは あんたの分まで 仕事してんだから。
(冴木) 五味さん。
やっぱり 俺→
灰川邸事件は まだ終わってないと思います。
(五味) また それか…。
(冴木) そもそも 捜査から外されてる身の 俺が言うことじゃないのは→
重々 分かってます。
でも 灰川の自供も自殺も→
全て灰川邸の真犯人を かばうための可能性が高いです。
(五味) 冴木。
ちょっと たばこ吸いに行かない?
(冴木) 吸わないんすか?
(五味) 私も 冴木に聞きたいことがあってさ。
灰川邸事件じゃなくて 傷害事件の方で。
(五味) 私 前に言ったでしょ?
連続傷害事件の犯人は→
子供を虐待する男に 強い憎しみを抱いてるって。
(五味) しかも 直近で起きた 事件があった町には→
幼い頃 父親の暴力から逃れるため→
灰川邸に駆け込んだ男が住んでた。
(五味) これ 何か つながり過ぎてると思わない?
(冴木) 五味さん まさか→
俺の弟を疑ってるんですか?
(五味) 私が聞きたかったのは そういうことじゃ ない。
瀧本蒼佑が 父親から 暴力を受け始めたのは7歳。
ちょうど 5つ上のあんたが 父親の元を去った頃。
あんたも そうだったんでしょ?
弟が標的にされるまでは→
あんたが 父親から 暴力を受けてたんだよね。
(五味) これは 富士木町の事件で 唯一 見つかった→
犯行前の犯人の映像。
画質も粗いし 一瞬だけだから→
犯人特定につながるような 大した情報はない。
でも 私は この→
祈るみたいに 両手を固く結ぶ癖のある男を→
1人知ってる。
(五味) あんたなんでしょ?
傷害事件の犯人。
♪~
(冴木) 五味さん 俺は…。
(五味) 死んでたかもしれないんだってさ。
富士木町の事件の 被害者の息子。
(五味の声) 目に見える傷だけじゃなくて→
父親からの虐待で 骨も内臓も全身ボロボロだった。
児相の職員の話によれば→
今回のことがなかったら いずれ死んでただろうって。
他の被害者だって 似たようなもんよ。
立場も力も弱い子供を 痛めつけるだけ痛めつけて→
自分は のうのうと生きてきた。
正直 私は→
そんなクソ野郎は 全員 死ねばいいと思ってる。
(五味) でも あんたがやったことは→
絶対に間違ってるし 許されることじゃ ない。
だから…。
(五味) だから あんたが自分でケリをつけて。
(五味) あんたが自首するまで このことは誰にも言わないし→
私は何もしない。
はぁ…。
私が破れるルールは これが限界。
♪~
(花音) ご自宅まで押しかけて すみません。
どうしても冴木さんに お話ししたいことがありまして。
(花音) あっ… やっぱり ご迷惑ですよね?
今日は帰ります。
(花音) すいません 見るつもりは…。
(冴木) 蓮水さん。
俺は もう 協力できないと思います。
(花音) え…?
(冴木) その資格がないんです。
(冴木の声) 俺の親父は→
ドアの開け方 足音の大きさ 声の低さで→
その日の機嫌が分かる人間でした。
>> 〔乱暴にドアを閉める音〕
〔足音〕
(冴木の声) 機嫌が最悪な時は 押し入れの隅に隠れて→
ただ祈るしかない。
どうか見つかりませんようにって。
♪~
(冴木) 〔ご… ごめんなさい〕
(真和) 〔間違ってるよ 仁〕
(真和) 〔まずは 「おかえりなさい」〕
〔だろ?〕
(冴木) 〔ごめんなさい…〕
〔ごめんなさい… ごめんなさい!〕
(冴木の声) それでも 俺が標的になっている限り→
親父が幼い蒼佑に 手を出すことはなかった。
だから 俺は必死に耐えて…。
(冴木の声) でも 12の時→
俺の置かれた状況を知った 死んだ母方の祖父が→
俺を養子にしたいと 言ってくれて…。
これで全てが変わる。
そう思ってました。
なのに 俺の生活は良くなるどころか→
荒んでいく一方で。
その時 既に俺は 自分の中に→
親父と同じ暴力衝動があることに 気付いていました。
同時に それを認めたくない自分もいた。
警察官になろうと決めたのも それが理由です。
それで何かが変わると思った。
(冴木の声) でも 刑事課に配属されて→
最初に担当した事件で…。
(京谷) 〔ジュンイチ しつけだよな!?〕
〔やめなさい!〕
(京谷) 〔冗談だよ〕
(刑事) 〔これだけのことをしても→
どうせ1~2年の懲役で 出てきちまうんですよね〕
〔まぁ でも 逮捕されるだけ まだマシだ〕
〔子供が死なない限り しつけだ 親子ゲンカだで→
済まされてる事件の方が多い〕
♪~
(冴木の声) 結局 その男も→
出所して すぐに 虐待を再開していました。
(京谷) 〔静かにしろ! 黙れよ おい!〕
〔子供の泣き声〕
〔階段を下りる音〕
〔足音〕
♪~
(京谷) 〔何だよ てめぇ!〕
〔うっ… 何だ お前!〕
♪~
(冴木の声) 虐待された子供のため…。
そんなのは ただの免罪符で。
(冴木) 結局 俺は 忌み嫌った親父と同じように→
暴力に取り憑かれていた。
あんなヤツみたいには なりたくないと思っていたのに。
親父の負の遺産を 俺は受け継いでる。
俺だけじゃ ない。
蒼佑にまで…。
(冴木) 俺たち兄弟は→
どうしようもないほどに壊れてる。
灰川邸事件の犯人が 蒼佑だとしても…。
俺には責めることができない。
(花音) それなら 私にも→
冴木さんがしたことを 責める資格はない。
壊れているというのなら 私も同じだから。
(花音) 言いましたよね? 私。
父のように慕っていた 灰川が死んだのに→
何も感じないって。
(花音) でも 私は→
実の母が死んだ時は ちゃんと感じたんです。
自分の気持ち。
(冴木) お母さん 亡くなってるんですか?
(花音) はい。
私が灰川邸から戻ってきた 18の時に。
それで その時→
心の底から思ったんです。
「よかった」って。
「やっと死んでくれた」って。
(花音) 私たちは 確かに 壊れているのかもしれないけど→
壊したのは自分じゃ ない。
むしろ私たちは 誰かに付けられた傷を→
必死に ふさごうとしながら 生きている。
それは 多分→
蒼佑も同じなはず。
(花音) 冴木さん→
ずっと疑ってきた私が言うのは→
勝手だと 分かっているんですけど…。
蒼佑は→
灰川邸事件の犯人では ないのかもしれません。
(冴木) え…?
(花音) 昨日 蒼佑に会って感じたんです。
♪~
(花音) 〔それ…〕
>> 〔これ みんな 好きだったろ?〕
〔1人1つずつあれば ケンカにもならないだろうし〕
♪~
(花音の声) あの瞬間の蒼佑は→
私の知っている→
昔の優しい蒼佑でした。
(花音) もし 冴木さんの中に→
まだ 蒼佑を信じたいという気持ちが→
少しでもあるなら→
もう一度 本人と向き合ってみては どうですか?
(花音) 壊れた人間同士としてではなく→
同じ傷を持つ→
家族として。
(担当者) 新しい参加者の方ですか?
(冴木) あっ いや…。 (担当者) 最初は 他の方の話を→
聞くだけでもいいんです。 (冴木) あっ いや 俺は…。
あの… 1つ聞いてもいいですか?
(冴木) この前→
蓮水花音さんが何者かに襲われた。
灰川十三が逮捕された後の話だ。
俺は その犯人と→
灰川邸事件の真犯人は 同じだと思ってる。
それで…。 >> あぁ…。
それで俺を疑ってるってこと?
それで わざわざ後つけて こんなとこまで ついてきたんだ。
(冴木) そうだ。
(冴木) でも それは間違ってた。
お前は→
蓮水さんが襲われた日の夜も→
ここにいた。
さっき 担当の人から聞いたよ。
お前は ここで ちゃんと自分の経験を話して→
向き合って→
暴力を手放そうと努力してた。
(冴木) ごめんな 蒼佑。
(冴木) 俺が あの日→
お前を捨てて出ていかなきゃ→
お前は こんなふうに 苦しむことはなかったんだな。
(冴木) ホントに… ごめん。
>> それ 何のために謝ってんの?
(冴木) え?
>> そりゃ あんたはいいよな。
あの地獄みたいな家から 1人だけ さっさと抜け出せたんだから。
(真和) 〔蒼佑? どこだ?〕 〔足音〕
(真和) 〔蒼佑~?〕 〔足音〕
〔押し入れの戸が開く音〕
〔恨むなら お前の兄貴 恨め〕
♪~
立派に刑事になれて→
心残りは 昔 捨てた腹違いの弟のことだけ?
だから 謝って許してもらって→
これからは 何の後ろめたさもなく 生きていこうって→
ふざけんなよ!
どうせ 本音は よかったって思ってんだろ。
あんたも あのまま親父と暮らしてたら→
俺みたいに家族に暴力を振るう 男になるかもしれねえもんな!
あんたに…。
あんたに 俺の気持ちなんて分かんない!
疑いが晴れたから もういいよね。
(冴木) 俺も人を殴ってた。
(冴木) 子供を虐待してる男を 探し出しては→
ボコボコになるまで…。
刑事になってからの話だ。
(冴木) 「相手が悪いヤツだから 間違ってるから…」。
それを口実にして→
親父と同じように→
自分の中の暴力衝動に 身を任せてた。
(冴木) だから…。
お前の気持ちなんて 分かるわけない。
こうやって ちゃんと 問題と向き合おうとしてた→
お前の気持ちなんか→
全然分かるわけない。
(冴木) 今更 兄貴面するどころか…。
刑事である資格すらないような 人間なんだよ 俺は。
>> 直せるって言ってたくせに。
昔 河原で虫捕りしてた時…。
(冴木) 〔無理に引っ張ると こいつの頭が取れるな〕
>> 〔でも このままにしてても 死んじゃうよね〕
(冴木) 〔う~ん…〕
〔仕方ないな〕 >> 〔え?〕
〔いいの?〕
(冴木) 〔死んだトンボを 生き返らせるのは無理だけど→
壊れた網は いくらでも直せるだろ〕
〔それに→
生きてれば 大抵のものは直せるから〕
>> 〔トンボの羽音〕
生きてれば 大抵のものは直せるって→
兄貴が何げなく言った その言葉が→
何か ずっと忘れられなかった。
だから 何度壊れても ダメになっても→
こうやって やり直そうとしてきたんだよ!
なのに…。
なのに 何やってんだよ。
(はなをすする音)
ホントに…。
♪~
(冴木) ホントに ごめん…。
♪~
>> やめてくれよ。
兄貴が泣いてるとこなんか 見たくない。
♪~
(冴木) 俺に もう少しだけ 時間を下さい。
あり得ないことを言ってるのは 分かってます。
でも 灰川邸事件について→
まだ どうしても 気になることがあるんです。
(五味) 前に言ってた 真犯人がいるかもってやつ?
(冴木) はい。
まだ事件は終わってない。
場合によっては 自分の弟の命も→
危険にさらして しまうかもしれない。
この不安を持ったまま 自首をして→
もし 自分の弟が→
死ぬなんてことが起きたら→
俺は 今度こそ 自分を許せないかもしれない。
決着がついて→
もし その時が来たら…。
必ず自首をして罪を償います。
だから お願いします。
もう少しだけ待ってください。
(五味) あのさ 私の話 ちゃんと聞いてた?
(冴木) え?
(五味) 私は あんたに 自分でケリをつけろって言ったの。
それまで何もしないって。
ケリをつけるタイミングは あんたが握ってる。
いちいち私に 頭を下げる必要なんてない。
はぁ… じゃ そういうことで。
♪~
(花音) そうですか それで蒼佑はカウンセリングに…。
📱 はい 自分のことも (冴木) 正直に話しました。
まだ 和解とは程遠いですが→
少しだけ 同じ傷を 共有できた気がして。
(花音) それはよかった。
📱 蓮水さんのおかげです。
(冴木) ありがとうございます。
📱 いえ 私は何も。
(花音) でも これで振り出しに 戻ってしまいましたね。
灰川邸事件の真犯人が→
生き残った子供たちの中にいる というのは→
思い違いだったんでしょうか。
(冴木) あの… 蓮水さん。
蓮水さんは 本当に 自分を突き落とした犯人の顔を→
少しも覚えていませんか?
(花音) え?
(冴木) 見てもらいたいものがあるんです。
(花音) 分かりました では 今日→
仕事が終わったら またご連絡します。
♪~
(玄関のチャイム)
(花音) はい。 (インターホン:配送員) お届け物です。
(花音) はい。
(鍵を開ける音) (ドアを開ける音)
(インターホン:配送員) すいません こちら→
受け取りのサイン 頂いていいですか?
(配送員) ありがとうございます。 (花音) ありがとうございます。
(鍵をかける音)
♪~
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