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(風の音)
♪~
(森の声) 「降り積もれ孤独な死よ。
灰の雪だけが知る 君がそこにいたことを」。
(森) これって何かの歌詞かな?
(梨紗) 知らな~い。 (陽菜) 私も。
(森) 本当に美来ちゃんが どこに行ったのか知らない?
(梨紗) 知らないってば。
うちら ここで たまに会って つるんでるだけで→
別に友達じゃないし。
(陽菜) ねぇ もう行こう。
(森) えっ? あっ あの… ちょっとあの→
少しでいいから お話 聞けないかな?
知ってること 何でもいいんだけど…。
(緒方) 消えたって言ってもさ→
そもそも そういうとこに集まる子って→
ふわって来て ふわって いなくなるもんなんじゃないの?
飽きて家帰ったとかさ。 それはあり得ません。
美来ちゃんには ここ半年ほど 話を聞いてましたけど→
家には死んでも帰りたくないって。
マル横は 彼女にとって 唯一の居場所だったはずです。
(緒方) う~ん… でも→
家出少女が 1人 行方不明ってだけじゃ→
記事にはできないかな。
ほら 結局 読者が食い付くのってさ→
パパ活女子とか ホス狂いとか 下世話なネタだから。
彼女たちの抱える問題は ネタとして→
消費するようなものじゃ…。 うんうんうん 分かってる。
分かってるけどねぇ~。
あれ? でもこれ どっかで見たことあるな。
この詩ですか?
(緒方) あぁ いや こっちじゃなくて…。
♪~
あの すいません 冴木 仁さんですよね?
私 「週刊文苑」の 森 燈子と申します。
私 今 マル横に集まる 少年少女を取材していて→
その中の1人が 行方不明になっていて。
それで冴木さんにお聞きしたい…。 (冴木) 何の話か分かりませんが→
仕事中なんで。
>> あっ ちょっ…。
あの事件と つながりが あるかもしれないんです!
7年前に灰川邸で起きた殺人事件。
冴木さん 関わってましたよね?
刑事として。
(五味) 冴木って 神様とか信じるタイプだっけ?
(冴木) 何すか? 急に。
(五味) いや それ よくやってるから。
あ~ それとも あれか。
恋人つなぎの シミュレーション的な?
(冴木) そんな 中学生みたいなことしませんよ。
(五味) な~んだ。
ついに冴木も 人肌 恋しくなったのかと思った。
その面なんだし そろそろ彼女ぐらいつくれば?
(冴木) 五味さん そういうの 散々 自分が言われて→
嫌な思いしてきてますよね?
自分は言わないでおこうって なりませんか? 普通。
(五味) ならない。
私がした嫌な思いは 下の人間も等しくするべき。
(冴木) 最悪な理屈ですね。
(川相) 五味 冴木 ちょっといいか?
(冴木) はい。 (川相) 彼は 今日から→
うちに配属され…。 (鈴木) 地域課からまいりました!
鈴木 潤です! よろしくお願いします!
(五味) うるせぇ~。
…ぐらい元気だね。
>> 冴木の下につけるからな。 (冴木) 俺は1人の方が…。
(川相) そう言うな 教育係も兼ねてんだから。
(冴木) 分かりました。
>> よろしくお願いします! 頑張ります!
(五味) っていっても ここんとこ 事件らしい事件はないんだけどね。
>> 連続傷害事件は進展ないのか? (五味) 特に。
>> あっ これって→
道で 覆面の男に突然 ボコボコに殴られるっていう…。
(五味) そう。
うちの管内で3年前から 同様の犯行が全部で5件。
犯行は不定期 被害者の職業や年齢もバラバラ。
犯人は 防犯カメラの位置を 把握してるのか→
証拠につながりそうな 映像や写真は ほとんどなし。
>> ここのところ 発生はないみたいだが→
次の事件が起こる前に 捕まえないと面目が立たんだろ。
冴木も頼むぞ。 (冴木) はい。
☏(着信音)
はい 強行犯 鈴木です!
(パトカーのサイレン)
(鈴木) う~わ 豪邸ですね!
(宇垣) ご苦労さまです。
最近 別荘地を狙った 空き巣や強盗が多いので→
注意喚起のビラを配ろうと思って 訪ねたら→
ご覧のありさまで。 (冴木) 所有者は?
(宇垣) 記録では 灰川十三さん という方なのですが→
連絡が取れなくて 中に声をかけても反応ありません。
(冴木) 行きましょうか。
♪~
(冴木) 俺 上行くから。 (鈴木) はい。
(シャッターが開く音)
(シャッターが開く音) (冴木) 不気味な絵だな。
(鈴木) ゴヤの「我が子を食らう サトゥルヌス」ですね。
(冴木) 絵 詳しいんだ。
>> いや 全然です。
でも これは不気味な絵として 結構有名ですよ。
本物は海外の美術館に あるはずなんで→
多分 これは複製画ですかね。
(冴木) 争った形跡もないし→
留守中に空き巣が入った ってところですかね。
そっちは? >> 人は見当たりませんでした。
ただ 気になる場所が…。
これって地下室の入り口ですよね。
(冴木) この辺りの住宅じゃ 珍しいものじゃ ない。
ただ…。
何でこんな厳重なんだ。
>> ですよね! それで何か気になって。
ほら 映画だと こういう扉の奥には大体…。
(冴木) 現実とフィクションは違うから。
>> 開いた!
(床がきしむ音)
(鈴木が腰を抜かす音)
(冴木) 遺体は全部で13体 全て白骨化してました。
死因や身元の特定には 時間かかりそうっすね。
(川相) ああ。
(五味) ただ 鑑識から 気になる情報も入ってます。
骨格や身に着けていた 衣類の様子から→
遺体は どれも未成年 つまり子供じゃないかって。
>> 子供…。
(五味) それに扉の内側には→
中から こじ開けようとした 痕跡があった。
(子供) 〔開けてよ!〕 (子供) 〔出して! 出して!〕
それって…。
(五味) 恐らくだけど 子供たちは→
生きたまま地下室に閉じ込められ 必死に出ようともがいていた。
(子供) 〔助けて! 怖いよ!〕
(子供) 〔出して! ここから出して…〕
(五味) はぁ… 骨には 目立った外傷もないようだし→
あの地下室には 水や食料の痕跡もなかった。
子供たちの死因は餓死かも。
(川相) 餓死…。
(川相) 屋敷の持ち主である 灰川十三については→
何か分かったか? 遺体が 灰川の子供という可能性は?
(五味) それが 灰川には婚姻歴がないので 子供はいないかと。
>> じゃあ 一体 この子たちは誰なんだ?
近所でも聞き込みをしましたが→
灰川十三は 元々 人付き合いの あるタイプではないそうで→
特に ここ5~6年は 姿すら見ていないそうです。
子供を殺して 行方をくらましたってことか…。
とにかく今は 遺体の身元確認と→
灰川十三を見つけることが 最優先だな。
行こう。 はい。
♪~
(大輝) んっ!
(大輝) うわ! あぁ!
(大輝) 何なんだよ お前…!
(電車の走行音)
(モニタ)(アナウンサー) 山梨県 北甲府市河渕湖町の別荘で→
昨日 身元不明の 13人の遺体が見つかりました。
(モニタ) 昨日 午前10時30分ごろ 北甲府市河渕湖町で→
パトロール中の警察官が→
窓ガラスが割られている家屋を 発見。
(モニタ) 調べたところ 地下室から→
白骨化した13人の遺体を 発見したということです。
(モニタ) 警察は 身元の特定を進める…。 ☏(着信音)
☏(着信音)
はい はい…。
分かりました。
(五味) これは しばらく 世間が放っておいてくれないわ。
(川相) 今日から 県警の捜査一課も入って→
特別捜査本部が立つ 忙しくなるぞ。
はい。 >> あっ あの!
灰川邸の事件のことで 話があるという方が→
下に みえてるそうです。
♪~
(冴木) あっ お疲れさまです。 >> あちらの方です。
(冴木) すいません お待たせして。
(冴木) 失礼ですが どういった?
(花音) 父なんです。
あの屋敷に住んでいた 灰川十三は→
私の父なんです。
(五味) 灰川の娘って何?
子供は いないはずだよね? >> はい。
(冴木) 何か?
(花音) あっ すいません これ癖で。
(冴木) 先ほどのお話 聞かせてもらえますか?
えっと お名前…。
(花音) 私 蓮水花音といいます。
(冴木) 蓮水…。
(花音) 実は 父といっても→
あの人とは 血のつながりも 戸籍上のつながりもないんです。
ただ 私にとっては 父としか言いようがなくて…。
(冴木) どういうことでしょうか?
(花音) 刑事さん ティッシュペーパーって 食べたことあります?
(冴木) え?
(花音) フフ。
父と出会ったのは今から16年前。
その頃の私は→
その日一日を 生き延びられるかどうか→
それすら ままならない 毎日でした。
♪~
(花音の声) いわゆる育児放棄ってやつです。
うちは母子家庭で 水商売をしていた母は→
私を置いて 男の家に入り浸ることも多く→
お金も ろくに置いてってくれなかった。
(花音の声) だから 食べ物がなくなると→
食べられそうなものは 何でも食べた。
(花音) 〔せき込み〕
(花音の声) 父と出会ったのも そんな日で…。
(花音) 〔お腹が鳴る音〕
(灰川) 〔俺だったら やめておくね〕
(灰川) 〔雪っていうのは 見た目はキレイだが→
中身は バイ菌だらけなんだよ お嬢さん〕
(灰川) 〔その顔の傷 どうした?〕
〔ついてこい〕
〔今から俺がやることを よく見ておけ〕
〔次は自分でやってみろ〕
(花音) 〔でも 盗むことは悪いことでしょ?〕
>> 〔誰が決めたんだ?〕
(花音) 〔え…〕
〔みんな?〕
>> 〔みんなの決めたルールが 一度でも→
お前を守ってくれたか?〕
〔ルールは自分で決めろ〕
〔飢えて死ぬか 盗って生き延びるか→
好きな方を選べ〕
♪~
(店員) 〔いらっしゃいませ〕
♪~
(花音の声) それからも父は→
会うたびに 万引の手ほどきを してくれました。
おかげで飢えることはなくなった。
(冴木) 蓮水さん それは…。
(花音) もちろん万引は犯罪ですし 決して許されることじゃ ない。
でも 当時の私にとっては→
それが唯一の 生き延びる方法だったんです。
それに→
何かを教えてもらう経験は 初めてで→
うれしかった。
(冴木) だから 「父」と呼んでいると?
(花音) いえ それだけじゃなくて…。
私たちは6年前まで→
本当の家族のように 一緒に暮らしていたので。
(冴木) え?
(花音) 出会って しばらくたった頃→
父は 自分の屋敷に 私を連れていってくれたんです。
>> 〔今日から ここがお前の家だ〕
〔お父さん!〕 〔おかえりなさい!〕
〔お父さん おかえり〕 〔おかえり~!〕
(花音の声) そして そこには→
私以外にも子供たちがいました。
(悟) 〔川口 悟です…〕
(マヤ) 〔あ~あ~ 動かないで 動かないで〕
(優磨) 〔熱いから気を付けてね〕
♪~
(健流) 〔優磨のシチューが おいしかったんだよ〕
(優磨) 〔だろ?〕
〔子供たちの笑い声〕
〔食べようか〕 (子供たち) 〔は~い!〕
(冴木) それって 灰川は子供たちを→
自分の屋敷に 誘拐したってことですか?
(花音) 誘拐?
法律上は そうなるのかもしれませんね。
(冴木) 子供たちは 全部で何人いたか覚えてますか?
(花音) 私が来た当初は5人。
でも 最終的には 全部で 19人の子供が住んでました。
(冴木) 19人?
(五味) 19人も子供をさらってたなんて 目撃情報→
一切 出てきてませんよ。
>> あの辺りは 別荘地で人けも まばら。
近所付き合いも なかったとなれば→
陸の孤島のような場所だ。
隠し通すことも不可能じゃ ない。
じゃあ 13体の遺体は→
19人の子供たちの 誰かってことですかね?
(五味) その可能性は高い。
蓮水さんの話が本当なら→
灰川十三は 子供たちを手なずけ→
屋敷に連れ込み 監禁して殺した ヤバいヤツってこと。
♪~
(冴木) お待たせしました。
では 灰川十三…。
お父さんについて もう少し聞かせてください。
蓮水さんは今 彼がどこにいるか ご存じですか?
(花音) いいえ 知りません。
(冴木) では 最後に会ったのは いつ どこで?
(花音) 刑事さん。
父は犯人ではありませんよ。
(花音) 今日は これを伝えたくて 来たんです。
(冴木) あっ えっと…。
(花音) 父の元で暮らしていた 子供たちは→
みんな 私と同じような子供たちでした。
(冴木) 同じような…。
(花音) 虐待や育児放棄を受けていた という意味です。
父は 傷ついた子供たちに 救いの手を差し伸べていただけ。
もし 遺体が→
あの屋敷で暮らしていた 子供たちなんだとしたら→
わが子のように大事に思っていた 子供たちに→
父が手をかけるわけありません。
(花音) これ 遺体の身元確認に 役立つといいのですが。
(冴木) それは?
(花音) 6年前 あの屋敷で→
最後に撮った家族写真です。
父と19人の子供たち 全員が写ってます。
(冴木) その「最後」というのは?
(花音) 理由は分かりませんが→
6年前 父は突然→
「屋敷での共同生活を 終わりにする」と言って。
子供たちは みんな バラバラになったんです。
あっ。
子供たち全員の名前のメモも 持ってきていて。
これです。
(冴木) 何で?
(冴木) 彼は?
(花音) 彼は 瀧本蒼佑といいます。
確か 私の次に あの屋敷に。
彼が どうかしました?
(冴木) 俺の…。
弟です。
♪~
(山崎) 関係者からの聴取 徹底した証拠品の分析→
あらゆる情報を収集し→
まずは 遺体の身元が 写真の子供たちか→
確認を急げ 以上。
気を付け!
敬礼!
♪~
(冴木) 何で俺が捜査から外されなきゃ いけないんすか!?
(川相) 身内に事件関係者がいると 分かった以上→
チームに置いておくことはできん というのが本部の判断だ。
(冴木) 弟が殺されたかもしれないのに 黙って見てろっていうんですか!?
(五味) 冴木! 川相さんを責めるな。
上からの命令なんだから 仕方ないだろ。
♪~
(五味) 大体 冴木に弟がいたなんて 初耳なんだけど。
(冴木) 小さい時に母親が病気で死んで。
父親が再婚して 蒼佑が生まれたんです。
>> 腹違いってことか。 (冴木) はい。
それに俺は→
死んだ母方の冴木家に 12の時に引き取られたんで→
戸籍上では もう他人で。
>> ちなみに 最後に会ったのは いつだ?
今 連絡は取れないのか?
(冴木) 10年前に父親が事故で死んで→
その葬式で会ったのが最後なんで。
本人の連絡先は分かんないです。
(川相) そうか。
(五味) 冴木 心配なのは分かるけど ここは頼もしい先輩たちに任せな。
それに あんたには他に仕事がある。
例の傷害事件 昨日 富士木町で 同じような犯行があったらしい。
向こうの担当刑事から 協力を要請されると思うから→
この資料 目 通しておいて。
(蒼佑) 〔お兄ちゃん トンボ捕れた!〕
(花音) 捜査から外されたら→
蒼佑を捜しに行っちゃ ダメなんですか?
(花音) すいません 先ほど お話が聞こえてしまって。
でも ダメなんですか? 家族なのに。
(冴木) 警察官である以上 命令を 無視するわけにはいきません。
(花音) 冴木さん。
ルールって 守るためにあるんでしょうか?
(花音) ルールって本当は 正しい行いをするための→
道しるべとしてあるべきなんじゃ ないでしょうか?
「ルールは自分で決めろ」。
何かに迷ったら→
私は父の この言葉を 思い出すようにしてるんです。
(冴木) そんな犯罪者にとって 都合のいい言葉に→
刑事が動かされると思いますか?
失礼します。
(車の解錠音)
(花音) 動かされてるじゃないですか。
(冴木) 何なんですか あなた。
(花音) 一緒に連れてってください。 (冴木) は?
(花音) 蒼佑は何年も生活を共にしてきた 大切な家族なので→
私も安否が知りたい。
(冴木) ダメに決まってるでしょ 帰ってください。
(冴木) ちょっと 何やってるんですか。
(花音) 行きましょう。
(冴木) 何でそうなるんですか? 降りてください。
(花音) じゃあ あなたが内緒で 単独行動しようとしてること→
戻って伝えてきましょうか? (冴木) な…。
(花音) どうします?
(エンジンの始動音)
♪~
(花音) ここは?
(冴木) 蒼佑の母親が住んでるはずです。
あいつの安否や居場所を 知ってるかもしれない。
(ノック) (冴木) 由香さん 仁です。
(ノック)
(花音) 職場とか ご存じじゃないんですか?
(冴木) 一緒に暮らしてる時は 専業主婦でした。
今 何してるかまでは…。 (花音) そうですか。
(冴木) ホントに あなたも 蒼佑の連絡先とか→
どこで何してるとか 知らないんですか?
大事な家族だったんですよね。
(花音) 6年前に 家族がバラバラになった時→
連絡は取り合わないって 決めたんです。
あの屋敷での生活は はたから見たら犯罪ですし→
全部 秘密にするために。
(花音) すいません 私だけ。
食べますか? (冴木) いえ 結構です。
(冴木) 何ですか?
(花音) それってホントに いらない ってことでいいんですか?
(冴木) ホントに いりません。
(花音) なら よかった。
(冴木) ちょっと 何やってるんですか?
(花音) 何かヒントがあるかもしれない じゃないですか。
(花音) ん?
これ お母さんの 職場じゃないですか?
(由香) 足 気を付けてくださいね。
(由香) はい 大丈夫かな。
(ブレーキをロックする音)
(由香) あの人のお葬式以来だよね。
(冴木) はい。
(由香) へぇ~ 仁君 ホントに警察官になったんだね。
(冴木) ええ まぁ。
(由香) 今日は どうしたの?
(冴木) 蒼佑のことで 聞きたいことがあって。
あいつ 今どこにいるんですか?
>> えっ どこって? どうして?
(冴木) 何かあったんですか?
何か知ってることがあるなら…。 📱(振動音)
(冴木) すいません。 📱(振動音)
📱(振動音)
(冴木) はい。
(五味) 冴木 あんた 今どこ?
(冴木) ちょっと…。
(五味) 「ちょっと」って何よ?
あんた まさか 勝手に単独行動してないよね?
(冴木) 単独行動はしてないです。
そっちこそ 弟のこと 何か分かったんですか?
📱 いや それはまだだけど。
(冴木) じゃあ 俺のことはいいから 捜査に集中してください。
用がそれだけなら切ります…。 (自転車が倒れた音)
📱 だから (五味) あんた 今どこにいるのよ?
(冴木) 由香さん?
由香さん?
ちょっと 由香さん! 由香さん ちょっと待って!
(冴木) 由香さん!
すいません。 >> あっ… おい!
(冴木) 由香さん! >> 何すんだよ!
(冴木) ハァ… 何で?
(冴木) え?
あっ ちょっと…。
(花音) ねぇ ちょ… ちょっと待って。
あっ 冴木さん お母さん つかまえましたよ。
ハァ ハァ…。
あっ ちょっとお借りしました。
もちろん 元の場所に戻しておきます。
(冴木) 何で逃げたんですか?
何か知ってることがある…。 >> ごめんなさい!
ホントにごめんなさい! 悪いのは私です!
蒼佑 何も悪くないんです! うぅ…。
(冴木) 何…? (由香) あぁ うぅ…。
(冴木) 俺は ただ 蒼佑の安否を知りたくて。
(冴木) 蒼佑。
(冴木) ニュースで見なかったか?
屋敷で子供の遺体が 13体 見つかったって。
それについて調べてたら→
お前も あそこに住んでたっていう 情報が入って。
(冴木) 何でお前が あんな場所に?
(蒼佑) 分かってるくせに。
(冴木) えっ?
>> 事情聴取なら また今度にしてくれる?
できれば あんたじゃない人で。
(冴木) 待てよ 蒼佑。
何か困ってることがあれば 何でも俺に…。
>> 今更 兄貴面かよ。
とっくの昔に 俺を置いて逃げ出したくせに→
今更 何言ってんだよ! ふざけんなよ!?
(蒼佑) 帰ろう 母さん。
(由香) うん。
♪~
(冴木) ちょっと出る前にいいですか? (花音) あっ はい。
♪~
(花音) すいません また じっと見てました?
(冴木) はい。
(花音) 多分 これ…。
子供の頃についた癖なんです。
あの頃の私は→
たまに帰ってくる母の機嫌を 損ねないように→
表情から必死に 感情を読み取ろうとしてました。
まぁ 結局 何を言っても 殴られるんですけど。
結果的に 人の気持ちとか 自分の感情も→
よく分からなくなってしまって。
不快にさせたら すいません。
(冴木) 俺の方こそ すいませんでした 今日。
(花音) ん? 何がですか?
(冴木) あなたも 蒼佑と積もる話があったろうに→
そういう空気にできなくて。
(花音) あっ 大丈夫です 蒼佑の姿が見られたので それで。
(冴木) そうですか。
(車の解錠音)
(花音) 冴木さんも よかったですね。 (冴木) 何が?
(花音) だって 蒼佑の無事を確認するという→
当初の目的は 達成できたわけですから。
(シャワーの音)
(蒼佑) 〔お兄ちゃん! お兄ちゃん!〕
〔お兄ちゃん…〕
(鈴木) やはり 見つかった13体の遺体は全て→
灰川邸で暮らしていた 子供たちでした。
また 最初の被害者の死亡時期は 2012年。
最後の被害者の死亡時期は 2014年ってとこらしいです。
犯行は2年にわたって 順に行われたってことですね。
(冴木) 蓮水さんは 6年前の2011年に→
家族がバラバラになったって 言ってたよな。
灰川は一度 屋敷から遠ざけた 子供たちを→
1人ずつ連れ戻して殺した ってことか?
>> そうなりますね。
うわ! (五味) な~に勝手に→
捜査情報 漏らしてんだよ。 (鈴木) すいません!
(冴木) すいません こいつが勝手に。 (鈴木) あっ いや ちょ…。
(五味) はぁ… ったく。
まぁ でも 遺体の身元が分かったことで→
逆に生き残った6人も分かった。
(花音) 〔父の居場所は分かりません〕
(五味の声) 蓮水花音。
>> 〔この6年間 連絡すらありませんでした〕
(五味の声) 瀧本蒼佑。
(優磨) 〔他の子供たちとは 誰とも会ってなくて〕
(五味の声) 東 優磨。
(マヤ) 〔大体 何で父さんが 疑われるわけ?〕
(五味の声) 沖島マヤ。
(悟) 〔何か客観的な証拠は 見つかってるんですか?〕
(五味の声) 川口 悟。
あとは 神代健流。
彼だけは まだ所在がつかめてない。
仕方がないから残りの5人に 事情を聴いてるけど→
気味の悪いくらい 全員 同じ供述をしてる。
(冴木) 同じ供述?
>> 〔灰川十三は…〕 〔灰川十三は…〕
〔灰川十三は…〕 〔灰川十三は…〕
(花音) 〔灰川十三は…〕
(花音:蒼佑:悟:優磨:マヤ) 〔犯人ではありません〕
(鈴木) ここまでくると 父を慕う子っていうより→
教祖様をあがめる信者 って感じですよね。
(五味) まぁ 連中が何と言おうと→
灰川十三が本ボシである線は 揺るがないけど。
(冴木) でも この事件→
まだ裏がありそうな気が しませんか?
(客) ありがとうございます。 (花音) ありがとうございます。
(客) ありがとうございます。
♪~
(宇垣) 警察だ!
手を上げて ゆっくり こっちを向け!
♪~
(冴木) 俺に何が聞きたいんですか?
俺はもう刑事でも何でもないし→
あの事件は解決してる。
>> 本当ですか?
♪~
本当に この事件はもう 終わったんですか?
♪~
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