All language subtitles for Dou Suru Ieyasu E48-END-HDTV-1080p-H264-AAC-DramaClub_Track03
Afrikaans
Albanian
Amharic
Arabic
Armenian
Azerbaijani
Basque
Belarusian
Bengali
Bosnian
Bulgarian
Catalan
Cebuano
Chichewa
Chinese (Simplified)
Chinese (Traditional)
Corsican
Croatian
Czech
Danish
Dutch
Esperanto
Estonian
Filipino
Finnish
French
Frisian
Galician
Georgian
German
Greek
Gujarati
Haitian Creole
Hausa
Hawaiian
Hebrew
Hindi
Hmong
Hungarian
Icelandic
Igbo
Indonesian
Irish
Italian
Japanese
Javanese
Kannada
Kazakh
Khmer
Korean
Kurdish (Kurmanji)
Kyrgyz
Lao
Latin
Latvian
Lithuanian
Luxembourgish
Macedonian
Malagasy
Malay
Malayalam
Maltese
Maori
Marathi
Mongolian
Myanmar (Burmese)
Nepali
Norwegian
Pashto
Persian
Polish
Portuguese
Punjabi
Romanian
Russian
Samoan
Scots Gaelic
Serbian
Sesotho
Shona
Sindhi
Sinhala
Slovak
Slovenian
Somali
Spanish
Sundanese
Swahili
Swedish
Tajik
Tamil
Telugu
Thai
Turkish
Ukrainian
Urdu
Uzbek
Vietnamese
Welsh
Xhosa
Yiddish
Yoruba
Zulu
Odia (Oriya)
Kinyarwanda
Turkmen
Tatar
Uyghur
Would you like to inspect the original subtitles? These are the user uploaded subtitles that are being translated:
1
00:00:02,523 --> 00:00:05,726
♬~
2
00:00:05,726 --> 00:00:11,532
(松平元康)「待て待て~。 すばしこい兎め
どこじゃ どこじゃ~!」。
3
00:00:11,532 --> 00:00:16,103
「ピョン ピョン。
侍なぞに捕まるものか~。➡
4
00:00:16,103 --> 00:00:18,603
ピョン ピョン ピョン」。
5
00:00:27,448 --> 00:00:29,748
(徳川家康)やめよ!
6
00:00:32,620 --> 00:00:35,522
(豊臣秀頼)共に乱世の夢を見ようぞ!
7
00:00:35,522 --> 00:00:38,822
(喚声)
8
00:00:49,470 --> 00:00:55,643
(茶々)共に行こうぞ 家康!
9
00:00:55,643 --> 00:01:00,143
乱世の亡霊よ…。
10
00:01:02,082 --> 00:01:04,918
さらば…。
11
00:01:04,918 --> 00:01:11,792
♬~
12
00:01:11,792 --> 00:01:14,428
(阿茶局)これでいかが?
13
00:01:14,428 --> 00:01:18,928
はあ~。 これでよい。
14
00:01:30,611 --> 00:01:36,911
わしに言いたいことがあれば 今じゃぞ。
15
00:01:39,286 --> 00:01:42,586
これが最後かもしれん。
16
00:01:48,762 --> 00:01:51,298
ありませぬ。
17
00:01:51,298 --> 00:01:55,169
私は 最後と思うておりませぬので。
18
00:01:55,169 --> 00:02:11,585
♬~
19
00:02:11,585 --> 00:02:16,085
あっ 一つだけ。
20
00:02:18,258 --> 00:02:24,064
よろしければ
あのお話をお聞かせ願いとうございます。
21
00:02:24,064 --> 00:02:26,433
あの話?
22
00:02:26,433 --> 00:02:29,470
鯉。
23
00:02:29,470 --> 00:02:31,605
コイ?
24
00:02:31,605 --> 00:02:34,942
(阿茶)魚の鯉のお話でございます。
25
00:02:34,942 --> 00:02:42,942
ああ… あれはな 信康と五徳の…。
26
00:02:49,456 --> 00:02:51,959
明石殿。
27
00:02:51,959 --> 00:02:56,130
(明石全登)後藤又兵衛
道明寺表の戦にて 討ち死にした!
28
00:02:56,130 --> 00:02:58,165
まことか… 又兵衛殿が…。
29
00:02:58,165 --> 00:03:02,465
(大谷吉治)長宗我部殿も
八尾での戦いのあと 行方知れずじゃ。
30
00:03:21,088 --> 00:03:24,591
(真田信繁)汚い…。
31
00:03:24,591 --> 00:03:29,891
戦とは汚いものよ。
32
00:03:31,465 --> 00:03:34,301
(昌幸)戦は また起こる。
33
00:03:34,301 --> 00:03:38,101
ひっくり返せる時が 必ず来る。
34
00:03:41,608 --> 00:03:44,308
信繁。
35
00:03:45,946 --> 00:03:49,817
(昌幸)乱世を取り戻せ。
36
00:03:49,817 --> 00:03:55,289
愉快な乱世を泳ぎ続けろ。
37
00:03:55,289 --> 00:04:02,696
♬~
38
00:04:02,696 --> 00:04:06,567
(大野治長)家康が動いた。➡
39
00:04:06,567 --> 00:04:10,567
自ら戦場に出てきおった。
40
00:04:13,440 --> 00:04:16,243
(大野)茶臼山を奪い返す気であろう。
41
00:04:16,243 --> 00:04:18,912
クソッ!
狸が!
42
00:04:18,912 --> 00:04:25,586
♬~
43
00:04:25,586 --> 00:04:30,257
我らが この戦に勝つ手だては ただ一つ➡
44
00:04:30,257 --> 00:04:33,160
恐ろしき化け物の首を取ることである。
45
00:04:33,160 --> 00:04:36,063
(大野)目指すは家康の首 ただ一つ。
46
00:04:36,063 --> 00:04:40,267
(茶々)我が子らよ。 恐れることはないぞ!
47
00:04:40,267 --> 00:04:45,138
この母は
どこまでも そなたらと一緒じゃ!
48
00:04:45,138 --> 00:04:47,608
(一同)お~!
49
00:04:47,608 --> 00:04:51,278
(千姫)私も一緒じゃ。
50
00:04:51,278 --> 00:04:53,614
武運を祈る!
51
00:04:53,614 --> 00:04:55,616
(一同)お~!
52
00:04:55,616 --> 00:05:01,054
大御所様 ご着到~!
ご着到~! ご着到~!
53
00:05:01,054 --> 00:05:06,554
大御所様 ご着到~!
ご着到~! ご着到~!
54
00:05:13,233 --> 00:05:15,569
おい。
55
00:05:15,569 --> 00:05:20,407
前へ出せ。 敵から見えるようにな。
56
00:05:20,407 --> 00:05:22,607
はっ。
57
00:05:32,419 --> 00:05:36,256
(いななきと どよめき)
58
00:05:36,256 --> 00:05:40,093
♬~
59
00:05:40,093 --> 00:05:44,731
(大野)あの金扇目がけ
一気に駆け上がる!
60
00:05:44,731 --> 00:05:47,434
(一同)はっ!
61
00:05:47,434 --> 00:05:49,469
かかれ~!
62
00:05:49,469 --> 00:05:54,608
(喚声)
63
00:05:54,608 --> 00:06:24,071
♬~
64
00:06:24,071 --> 00:06:26,006
うわっ!
65
00:06:26,006 --> 00:06:29,876
(銃声)
66
00:06:29,876 --> 00:06:32,245
一旦 引くぞ。
はっ。
67
00:06:32,245 --> 00:06:34,181
引け!
68
00:06:34,181 --> 00:06:36,583
(信繁)引くな~!
69
00:06:36,583 --> 00:06:41,922
まことの武士どもよ 我に続け~!
70
00:06:41,922 --> 00:06:43,957
(喚声)
71
00:06:43,957 --> 00:06:53,533
♬~
72
00:06:53,533 --> 00:06:56,269
突撃じゃ~!
73
00:06:56,269 --> 00:06:59,606
(斬り合う音)
74
00:06:59,606 --> 00:07:01,541
うわっ!
75
00:07:01,541 --> 00:07:04,878
あ~!
76
00:07:04,878 --> 00:07:11,551
♬~
77
00:07:11,551 --> 00:07:15,422
≪(信繁)家康は近いぞ! 捜せ~!➡
78
00:07:15,422 --> 00:07:18,692
家康の首を取れ~!
79
00:07:18,692 --> 00:07:36,710
♬~
80
00:07:36,710 --> 00:07:41,410
家康は ここじゃあ~!
(こだま)家康は ここじゃあ~!
81
00:07:44,584 --> 00:07:48,584
家康は ここにおるぞ!
82
00:07:52,192 --> 00:07:55,929
家康がおったぞ~!
83
00:07:55,929 --> 00:08:00,767
♬~
84
00:08:00,767 --> 00:08:03,370
さあ 来い!
85
00:08:03,370 --> 00:08:06,206
さあ 来い。
86
00:08:06,206 --> 00:08:09,042
共に行こうぞ!
87
00:08:09,042 --> 00:08:11,742
共に行こうぞ!
88
00:08:15,916 --> 00:08:20,220
(喚声と銃声)
89
00:08:20,220 --> 00:08:39,239
♬~
90
00:08:39,239 --> 00:08:43,439
[ 心の声 ]
乱世の亡霊たちよ…。
91
00:08:48,415 --> 00:08:54,588
[ 心の声 ]
わしを…➡
92
00:08:54,588 --> 00:08:58,091
連れていってくれ。
93
00:08:58,091 --> 00:09:17,878
♬~
94
00:09:17,878 --> 00:09:28,678
(足音と荒い息遣い)
95
00:09:46,907 --> 00:10:15,268
♬~
96
00:10:15,268 --> 00:10:22,068
(本多正信)また
生き延びてしまいましたなあ…。
97
00:10:24,611 --> 00:10:28,448
天守が! 天守が燃えておるぞ!
98
00:10:28,448 --> 00:10:48,301
♬~
99
00:10:48,301 --> 00:10:53,473
とうとう終わるんですな…➡
100
00:10:53,473 --> 00:10:59,646
長い長い… 乱世が。
101
00:10:59,646 --> 00:11:03,083
♬~
102
00:11:03,083 --> 00:11:05,986
(砲撃音)
早く運べ~!
103
00:11:05,986 --> 00:11:08,421
(うめき声)
104
00:11:08,421 --> 00:11:12,926
(本多正純)秀頼たちは
山里曲輪に逃げ込んでおるとのこと。➡
105
00:11:12,926 --> 00:11:17,264
そして 大野修理から➡
106
00:11:17,264 --> 00:11:22,964
千姫様をお返しすると
申し入れてきました。
107
00:11:26,740 --> 00:11:29,740
(大野)ご用意できました。
108
00:11:35,482 --> 00:11:41,782
お千。 輿を用意してある。 出よ。
109
00:11:50,297 --> 00:11:53,297
(千姫)義母上と殿は?
110
00:11:57,637 --> 00:12:04,444
嫌でございます。
私は 殿と義母上と共におります!
111
00:12:04,444 --> 00:12:07,714
早う出よ。
行きませぬ!
112
00:12:07,714 --> 00:12:16,014
私は 豊臣の妻じゃ! 行くならば
殿も義母上もご一緒でなければ。
113
00:12:21,261 --> 00:12:26,132
(千姫)殿。 一緒に出ましょう。
(秀頼)お千。
114
00:12:26,132 --> 00:12:31,932
余は 最後まで豊臣秀頼でありたい。
115
00:12:48,755 --> 00:12:54,294
千は ただ…➡
116
00:12:54,294 --> 00:13:00,494
殿と共に 生きていきとうございます!
117
00:13:16,549 --> 00:13:19,586
(すすり泣き)
118
00:13:19,586 --> 00:13:23,323
伯母上。➡
119
00:13:23,323 --> 00:13:30,930
伯母上からもお頼みください。 伯母上。
(千姫の泣き声)
120
00:13:30,930 --> 00:13:33,630
(常高院)姉上。
121
00:13:35,268 --> 00:13:38,938
お初。
122
00:13:38,938 --> 00:13:42,438
お千を頼んだぞ。
123
00:13:44,110 --> 00:13:46,946
義母上!
124
00:13:46,946 --> 00:13:58,458
♬~
125
00:13:58,458 --> 00:14:00,427
殿。
126
00:14:00,427 --> 00:14:11,104
♬~
127
00:14:11,104 --> 00:14:15,575
お千。 よう無事に…。
128
00:14:15,575 --> 00:14:17,911
大御所様!
129
00:14:17,911 --> 00:14:20,713
我が夫と義母をご助命くださいますよう➡
130
00:14:20,713 --> 00:14:23,913
何とぞ お願い申し上げまする!
131
00:14:25,552 --> 00:14:28,588
豊臣には もう戦う力はありませぬ!
132
00:14:28,588 --> 00:14:33,092
この期に及んで お二人を死なせる意味が
どこにありましょう!
133
00:14:33,092 --> 00:14:36,429
(徳川秀忠)
お千。 戦の作法とは さようなものでは…。
134
00:14:36,429 --> 00:14:39,332
大御所様に申し上げております!
135
00:14:39,332 --> 00:14:46,105
♬~
136
00:14:46,105 --> 00:14:49,008
お願い申し上げます。➡
137
00:14:49,008 --> 00:14:51,978
お願い申し上げます!➡
138
00:14:51,978 --> 00:14:55,114
お願い申し上げます!
139
00:14:55,114 --> 00:15:13,233
♬~
140
00:15:13,233 --> 00:15:16,903
秀頼を➡
141
00:15:16,903 --> 00:15:20,403
深く慕っておるんじゃな。
142
00:15:22,775 --> 00:15:27,413
私だけではございませぬ。
143
00:15:27,413 --> 00:15:32,713
多くの者が あのお方を慕っております。
144
00:15:35,288 --> 00:15:40,727
(千姫)あのお方は
夢を与えてくださいます。➡
145
00:15:40,727 --> 00:15:44,027
力を与えてくださいます!
146
00:15:46,432 --> 00:15:50,937
前途ある若き才をお救いくださいませ!
147
00:15:50,937 --> 00:16:02,882
♬~
148
00:16:02,882 --> 00:16:05,682
すまぬ。
149
00:16:11,224 --> 00:16:18,698
ここで くじければ…➡
150
00:16:18,698 --> 00:16:23,536
ここまでやって来たこと➡
151
00:16:23,536 --> 00:16:26,536
全てが…。
152
00:16:28,374 --> 00:16:31,674
私が命を下します。
153
00:16:34,581 --> 00:16:38,581
そなたは何も…。
将軍として!
154
00:16:48,728 --> 00:16:52,599
将軍として命を下す。
155
00:16:52,599 --> 00:16:55,935
秀頼には➡
156
00:16:55,935 --> 00:16:59,235
死を申しつける!
157
00:17:04,377 --> 00:17:11,150
最後くらい 私に背負わせてくだされ。
158
00:17:11,150 --> 00:17:14,554
♬~
159
00:17:14,554 --> 00:17:17,354
(千姫)鬼じゃ…。
160
00:17:20,426 --> 00:17:26,699
父上も おじじ様も!
161
00:17:26,699 --> 00:17:30,403
鬼じゃ! 鬼畜じゃ!
162
00:17:30,403 --> 00:17:34,707
豊臣の天下を盗み取った化け物じゃ!
163
00:17:34,707 --> 00:17:38,077
離せ! 秀頼様を…!
164
00:17:38,077 --> 00:17:42,715
(常高院)姫。
離せ…!
姫!➡
165
00:17:42,715 --> 00:17:50,423
これは 姉と秀頼様が
お選びになったことでもあるのです。
166
00:17:50,423 --> 00:17:54,594
♬~
167
00:17:54,594 --> 00:18:04,404
(泣き声)
168
00:18:04,404 --> 00:18:11,377
離して。 離せ!
鬼じゃ! 秀頼様を返せ!➡
169
00:18:11,377 --> 00:18:15,548
返せ! 返して!
170
00:18:15,548 --> 00:18:19,218
(千姫の泣き声)
171
00:18:19,218 --> 00:19:31,418
♬~
172
00:19:55,414 --> 00:19:57,614
ふう~。
173
00:19:59,252 --> 00:20:02,752
ふん!
(小刀を腹に刺す音)
174
00:20:04,590 --> 00:20:07,493
く…。
175
00:20:07,493 --> 00:20:09,729
(腹を切る音)
176
00:20:09,729 --> 00:20:13,429
ハア ハア ハア…。
177
00:20:21,741 --> 00:20:24,541
母上…。
178
00:20:27,113 --> 00:20:34,413
我が首をもって 生きてくだされ…。
179
00:20:37,456 --> 00:20:40,456
ハア ハア…。
180
00:20:43,129 --> 00:20:45,631
ああ~!
181
00:20:45,631 --> 00:20:47,831
(介錯する音)
182
00:20:54,307 --> 00:20:56,342
あ…。
183
00:20:56,342 --> 00:21:09,589
♬~
184
00:21:09,589 --> 00:21:12,491
見事であった。
185
00:21:12,491 --> 00:21:16,191
(毛利吉政)お供いたしまする!
186
00:21:18,598 --> 00:21:22,101
うおっ!
(腹を刺す音)
187
00:21:22,101 --> 00:21:26,973
(うめき声)
188
00:21:26,973 --> 00:21:43,756
♬~
189
00:21:43,756 --> 00:21:48,294
徳川は汚名を残し➡
190
00:21:48,294 --> 00:21:52,632
豊臣は人々の心に生き続ける!
191
00:21:52,632 --> 00:22:07,713
♬~
192
00:22:07,713 --> 00:22:11,584
(腹を刺す音)
うっ! うう…!
193
00:22:11,584 --> 00:22:14,253
ハア ハア!
194
00:22:14,253 --> 00:22:17,053
う~!
(腹を切る音)
195
00:22:19,091 --> 00:22:22,728
(介錯する音)
ふっ! うう…!
196
00:22:22,728 --> 00:22:40,746
♬~
197
00:22:40,746 --> 00:22:43,649
ハア ハア…➡
198
00:22:43,649 --> 00:22:47,349
ハア ハア…!
199
00:22:49,121 --> 00:22:51,621
ハア…。
200
00:23:00,700 --> 00:23:03,200
ハッ…。
201
00:23:04,904 --> 00:23:09,709
日ノ本か… ハハッ。
202
00:23:09,709 --> 00:23:14,413
つまらぬ国になるであろう。
203
00:23:14,413 --> 00:23:18,918
正々堂々と戦うこともせず➡
204
00:23:18,918 --> 00:23:22,421
万事長きものに巻かれ➡
205
00:23:22,421 --> 00:23:29,721
人目ばかりを気にし 陰でのみ妬み 嘲る。
206
00:23:32,098 --> 00:23:35,134
優しくて➡
207
00:23:35,134 --> 00:23:39,834
卑屈な かよわき者たちの国に…。
208
00:23:43,442 --> 00:23:51,317
己の夢と野心のために
なりふり構わず力のみを信じて戦い抜く!
209
00:23:51,317 --> 00:24:02,228
かつて
この国の荒れ野を駆け巡った者たちは…➡
210
00:24:02,228 --> 00:24:06,699
もう 現れまい。
211
00:24:06,699 --> 00:24:21,080
♬~
212
00:24:21,080 --> 00:24:25,251
茶々は➡
213
00:24:25,251 --> 00:24:28,587
ようやりました。
214
00:24:28,587 --> 00:24:46,439
♬~
215
00:24:46,439 --> 00:24:53,639
(鈴の音)
216
00:25:37,256 --> 00:25:40,092
♬~
217
00:25:40,092 --> 00:25:47,600
かくして 天下太平
戦なき安寧の世が訪れたのでございます。
218
00:25:47,600 --> 00:25:53,105
全ては 神の君のおかげ。
219
00:25:53,105 --> 00:25:57,943
(老婆)浜松のだんごは
格別にうめえぞ~!
220
00:25:57,943 --> 00:26:00,546
ありがとね。
221
00:26:00,546 --> 00:26:06,352
(老婆)大御所様も
三方ヶ原で負けて逃げた折に➡
222
00:26:06,352 --> 00:26:15,094
これを勝手に食って わしゃ こう…
金払え~って追っかけたんだわあ!
223
00:26:15,094 --> 00:26:18,564
(笑い声)
情けないやっちゃで!
224
00:26:18,564 --> 00:26:21,400
わしも家康っちゅうやつ 大嫌いや!
225
00:26:21,400 --> 00:26:23,435
こざかしい立ち回ってな➡
226
00:26:23,435 --> 00:26:27,273
天下かすめ取りよった
腹黒い狸やさかいな!
227
00:26:27,273 --> 00:26:29,275
(笑い声)
何じゃと~!?
228
00:26:29,275 --> 00:26:34,713
我らは
有象無象の声に惑わされることなく➡
229
00:26:34,713 --> 00:26:40,419
正しく
君の偉業を伝えてゆかねばなりませぬ。
230
00:26:40,419 --> 00:26:44,924
若き頃は
どうすればええんじゃあと右往左往し➡
231
00:26:44,924 --> 00:26:49,428
酒井忠次殿 石川数正殿に叱られること
数知れず。
232
00:26:49,428 --> 00:26:52,331
(南光坊天海)駄目。
井伊直政殿 幼き頃➡
233
00:26:52,331 --> 00:26:54,733
大御所様の命を狙わんとし…。
234
00:26:54,733 --> 00:26:57,102
ろくなのがねえ。
235
00:26:57,102 --> 00:27:05,811
(稲)鳥居元忠殿を伏見に残す際
別れの杯を交わして涙を流し…➡
236
00:27:05,811 --> 00:27:08,547
駄目ですかね?
237
00:27:08,547 --> 00:27:14,887
♬~
238
00:27:14,887 --> 00:27:17,790
そういうの。
239
00:27:17,790 --> 00:27:25,397
こういうやつを もっと集めよ 皆の衆。
(一同)はっ。
240
00:27:25,397 --> 00:27:30,269
(秀忠)天海よ。
将軍様!
241
00:27:30,269 --> 00:27:35,574
立派な話ばかり残すというのも
いかがなものか…。
242
00:27:35,574 --> 00:27:43,916
世間では 狡猾で恐ろしい狸と➡
243
00:27:43,916 --> 00:27:49,216
憎悪する輩も多ございます。
244
00:27:50,789 --> 00:27:56,428
(天海)かの源 頼朝公にしたって➡
245
00:27:56,428 --> 00:28:03,035
実のところは
どんなやつか分かりゃしねえ。
246
00:28:03,035 --> 00:28:10,776
周りが しかと
たたえて語り継いできたからこそ 今日➡
247
00:28:10,776 --> 00:28:16,548
全ての武家の憧れとなっておるわけで…。
248
00:28:16,548 --> 00:28:22,888
(秀忠)だがのう 人は誰しも 間違ったり
過ちを犯したりするものであろう。
249
00:28:22,888 --> 00:28:25,888
人ではありませぬ。
250
00:28:27,559 --> 00:28:30,896
大権現!
251
00:28:30,896 --> 00:28:36,702
全ては 天が
私たちにお授けくださった神の君が➡
252
00:28:36,702 --> 00:28:40,239
この金色の具足をまとった その日から➡
253
00:28:40,239 --> 00:28:47,413
天下太平のため
邁進してくださったおかげでございます。
254
00:28:47,413 --> 00:28:50,716
我らは それを受け継ぎ➡
255
00:28:50,716 --> 00:28:59,425
未来永劫
徳川の世を守ってゆかねばならぬのです。
256
00:28:59,425 --> 00:29:02,661
若君ならばできまする!
257
00:29:02,661 --> 00:29:10,861
竹千代様には 偉大なる神の君の血が
受け継がれておられるのですから。
258
00:29:13,305 --> 00:29:19,005
ようございますな? 竹千代様。
259
00:29:23,682 --> 00:29:26,552
竹千代様…。
260
00:29:26,552 --> 00:29:29,555
は…。
終わりましたか。
261
00:29:29,555 --> 00:29:35,227
結構なご高説でございました 福殿。
262
00:29:35,227 --> 00:29:37,727
若君は?
263
00:29:41,400 --> 00:29:46,572
若君。 しかと聞いておられたのか!
264
00:29:46,572 --> 00:29:49,241
神の話なんぞ聞きたかないや。
265
00:29:49,241 --> 00:29:51,741
なんと罰当たりな!
266
00:29:53,412 --> 00:29:56,915
フッフフフフ…。➡
267
00:29:56,915 --> 00:30:02,721
やはり 面白き若君でございますなあ。
268
00:30:02,721 --> 00:30:07,559
ああ~ 頭が痛い!
269
00:30:07,559 --> 00:30:15,059
♬~
270
00:30:17,936 --> 00:30:25,110
やはり お加減すぐれぬご様子で?
271
00:30:25,110 --> 00:30:30,282
わざわざ
江戸よりお見舞いに来ていただいたのに➡
272
00:30:30,282 --> 00:30:34,982
申し訳なきことにございまする。
273
00:30:39,992 --> 00:30:45,792
(正信)近頃は
阿茶様がお一人でお世話を?
274
00:30:47,699 --> 00:30:53,305
(阿茶)若い者たちは怖がって
寄りつきませぬ。➡
275
00:30:53,305 --> 00:30:59,645
万が一
お世話をしている時に粗相があったり➡
276
00:30:59,645 --> 00:31:05,417
もしものことがあった場合➡
277
00:31:05,417 --> 00:31:08,720
いかなる処罰を受けるかと➡
278
00:31:08,720 --> 00:31:13,220
あらぬことを考えて
おびえておるのでしょう。
279
00:31:14,927 --> 00:31:17,729
(阿茶)もっとも…➡
280
00:31:17,729 --> 00:31:25,429
誰しも神の世話などしたくないのが
道理かもしれませぬ。
281
00:31:32,611 --> 00:31:35,611
(正信)大御所様。
282
00:31:38,951 --> 00:31:41,251
(正信)殿。
283
00:31:54,766 --> 00:31:56,966
(正信)殿。
284
00:31:58,637 --> 00:32:14,920
♬~
285
00:32:14,920 --> 00:32:19,725
わしのような者を信用してくださり➡
286
00:32:19,725 --> 00:32:25,025
深く 深く感謝しております。
287
00:32:27,099 --> 00:32:29,935
わしも すぐに参ります。
288
00:32:29,935 --> 00:32:34,606
まっ ご迷惑かもしれませんがな。
289
00:32:34,606 --> 00:32:41,747
♬~
290
00:32:41,747 --> 00:32:44,449
殿…。
291
00:32:44,449 --> 00:32:51,957
♬~
292
00:32:51,957 --> 00:32:55,627
長きにわたり➡
293
00:32:55,627 --> 00:33:02,701
まことに ご苦労さまでございました。
294
00:33:02,701 --> 00:33:32,097
♬~
295
00:33:32,097 --> 00:33:36,435
天が遣わした神の君…➡
296
00:33:36,435 --> 00:33:44,610
あるいは 狡猾で恐ろしい狸…➡
297
00:33:44,610 --> 00:33:55,110
いずれにしても 皆から畏れられる
人にあらざるものとなってしまわれた…。
298
00:33:58,457 --> 00:34:03,257
(阿茶)
お幸せだったのでございましょうか…。
299
00:34:08,066 --> 00:34:12,571
戦なき世をなし…➡
300
00:34:12,571 --> 00:34:20,078
この世の全てを手に入れた。
が…➡
301
00:34:20,078 --> 00:34:29,078
本当に欲しかったもの
ずっと求めていたものは…。
302
00:35:08,560 --> 00:35:11,363
≪殿。➡
303
00:35:11,363 --> 00:35:13,899
殿。
304
00:35:13,899 --> 00:35:23,199
(風の音)
305
00:35:24,910 --> 00:35:28,714
(ふすまが開く音)
306
00:35:28,714 --> 00:35:33,552
もう出ていってもよいかしら。
307
00:35:33,552 --> 00:35:35,552
(瀬名)はあ~。
308
00:35:40,258 --> 00:35:43,729
瀬名…。
(松平信康)あ~ くたびれた。➡
309
00:35:43,729 --> 00:35:48,266
もう隠れなくて ようございましょう。
310
00:35:48,266 --> 00:35:51,766
(瀬名)はあ…。
信康…。
311
00:35:53,939 --> 00:35:58,110
お前たち…➡
312
00:35:58,110 --> 00:36:03,081
ずっと そんな所に…。
313
00:36:03,081 --> 00:36:10,222
父上 戦なき世
とうとう成し遂げられましたな。
314
00:36:10,222 --> 00:36:13,058
(瀬名)ようやりました。
315
00:36:13,058 --> 00:36:18,864
私の言ったとおりでしたでしょう。
成し遂げられるのは 殿だと。
316
00:36:18,864 --> 00:36:22,564
ご立派なことでございます。
317
00:36:26,071 --> 00:36:31,409
立派なことなんぞ…。
318
00:36:31,409 --> 00:36:34,909
やってきたことは…。
319
00:36:38,583 --> 00:36:42,583
ただの人殺しじゃ。
320
00:36:45,457 --> 00:36:50,929
あの金色の具足を着けた その日から➡
321
00:36:50,929 --> 00:36:56,729
望んでしたことは 一つもない…。
322
00:36:59,938 --> 00:37:06,678
望まぬことばかりを…➡
323
00:37:06,678 --> 00:37:11,516
したくもないことばかりをして…。
324
00:37:11,516 --> 00:37:20,058
♬~
325
00:37:20,058 --> 00:37:23,695
(足音)
326
00:37:23,695 --> 00:37:30,068
♬~
327
00:37:30,068 --> 00:37:35,874
(竹千代)おじじ様。
上手に描けたので 差し上げます。
328
00:37:35,874 --> 00:37:59,431
♬~
329
00:37:59,431 --> 00:38:03,869
(信康)不思議な子でございますな。
330
00:38:03,869 --> 00:38:11,069
竹千代… 後継ぎじゃ。
331
00:38:13,044 --> 00:38:18,844
(瀬名)初めてお会いした頃の
誰かさんにそっくり。
332
00:38:20,552 --> 00:38:26,892
あの子が 鎧をまとって
戦場に出なくてよい世の中を➡
333
00:38:26,892 --> 00:38:30,762
あなた様が おつくりになったのでしょう。
334
00:38:30,762 --> 00:38:37,535
♬~
335
00:38:37,535 --> 00:38:43,341
(瀬名)あの子があの子のままで
生きていける世の中を➡
336
00:38:43,341 --> 00:38:47,641
あなたがご生涯を懸けて成したのです。
337
00:38:49,281 --> 00:38:53,781
(瀬名)
なかなか ご立派なことと存じますが。
338
00:38:58,423 --> 00:39:01,123
母上。
339
00:39:05,030 --> 00:39:09,534
存外 見抜かれているかもしれませぬな。
340
00:39:09,534 --> 00:39:16,041
あなたが狸でもなければ
ましてや 神でもないということを。
341
00:39:16,041 --> 00:39:25,383
♬~
342
00:39:25,383 --> 00:39:32,683
(瀬名)みんなも待っておりますよ。
私たちの白兎を。
343
00:39:34,559 --> 00:39:36,494
(足音)
(鳥居元忠)殿!
344
00:39:36,494 --> 00:39:38,563
(戸を開ける音)
(元忠)起きてくだされ!
345
00:39:38,563 --> 00:39:41,333
(平岩親吉)大変でございますぞ 殿!
346
00:39:41,333 --> 00:39:44,269
(元忠)殿! いつまで寝ておられる!
347
00:39:44,269 --> 00:39:47,769
(親吉)起きてくだされ! 早う!
348
00:39:49,574 --> 00:39:53,374
随分 よう寝た…。
349
00:39:55,714 --> 00:39:58,917
何じゃ? 改まったなりをして。
350
00:39:58,917 --> 00:40:03,588
何を寝ぼけたことを!
今日が何の日か お忘れか!
351
00:40:03,588 --> 00:40:09,094
(親吉)今日は
若君様のご祝言の日でございましょう!
352
00:40:09,094 --> 00:40:11,730
(にぎやかな声)
急げ!
353
00:40:11,730 --> 00:40:18,937
(にぎやかな声)
354
00:40:18,937 --> 00:40:22,607
そうか…。
355
00:40:22,607 --> 00:40:25,276
そうであった!
ええ。
356
00:40:25,276 --> 00:40:28,113
(登与)若様! お待ちくだされ!
357
00:40:28,113 --> 00:40:31,983
(竹千代)信長の姫など要らん!
祝言など挙げん!
358
00:40:31,983 --> 00:40:38,289
(登与)わがままを申されますな!
若様 若様! お着替えを!
359
00:40:38,289 --> 00:40:41,760
ハハッ しょうのないやつじゃ。
360
00:40:41,760 --> 00:40:45,130
姫様は こちらへ向かっておるのか?
361
00:40:45,130 --> 00:40:49,968
殿 のんきなことを言っとる場合では
ござらん。 大変でござる!
362
00:40:49,968 --> 00:40:52,871
(親吉)池の鯉が…。
鯉?
363
00:40:52,871 --> 00:40:57,308
ああっ 先頃
信長様から贈られた鯉でござる!
364
00:40:57,308 --> 00:40:59,978
(木下藤吉郎)おめでとうごぜ~ます!
365
00:40:59,978 --> 00:41:02,247
美濃攻めのさなかというのに➡
366
00:41:02,247 --> 00:41:05,283
わざわざ届けてくださり
かたじけない 木下殿。
367
00:41:05,283 --> 00:41:07,419
(藤吉郎)いやいやいや! この猿めは➡
368
00:41:07,419 --> 00:41:13,091
言われたとおりにお届けしたまでだがや。
ご両家の絆と繁栄の証しにと➡
369
00:41:13,091 --> 00:41:17,262
信長様御自ら
お選びになったものでごぜ~ますからな。
370
00:41:17,262 --> 00:41:19,731
信長殿自ら…。
ああ…➡
371
00:41:19,731 --> 00:41:24,569
このいっちゃんでけえのが あれ 信長様。
で その隣 あれ 家康様。➡
372
00:41:24,569 --> 00:41:27,605
で これが
若君様を表しとるっちゅうことで➡
373
00:41:27,605 --> 00:41:30,375
なんとまあ
ありがて~こってごぜ~ますなあ!
374
00:41:30,375 --> 00:41:32,310
ああ。
375
00:41:32,310 --> 00:41:35,213
その鯉がどうした?
376
00:41:35,213 --> 00:41:38,450
おりませぬ。
おらぬ?
377
00:41:38,450 --> 00:41:41,119
ゆうべまでは 確かにおったんですが➡
378
00:41:41,119 --> 00:41:46,624
3匹とも…
いや お三方とも池におりませぬ。
379
00:41:46,624 --> 00:41:48,626
おらぬ!?
ええ。
380
00:41:48,626 --> 00:41:53,298
万が一 鯉の身に何かあったら➡
381
00:41:53,298 --> 00:41:59,098
そん時ゃあ ど~なるか…
わしゃ知らんで…。
382
00:42:03,942 --> 00:42:06,711
気ぃ付けや~せ。
383
00:42:06,711 --> 00:42:09,414
なぜ よう見張っておかぬか!
384
00:42:09,414 --> 00:42:11,916
(親吉)今 忠世殿が
あちこち捜し回っておりますが…。
385
00:42:11,916 --> 00:42:14,819
(大久保忠世)殿! 殿!
おおっ 忠世 見つかったか!
386
00:42:14,819 --> 00:42:20,519
(忠世)それが…
このようなものが落ちておりまして…。
387
00:42:22,427 --> 00:42:24,362
ほ… 骨!?
388
00:42:24,362 --> 00:42:27,732
誰かが食っちまったものと…。
389
00:42:27,732 --> 00:42:30,435
どこのどいつじゃ あほたわけが!
390
00:42:30,435 --> 00:42:35,940
(酒井忠次)何ですと!?
(石川数正)万が一 信長様に知られたら…。
391
00:42:35,940 --> 00:42:38,276
はあ…。
(渡辺守綱)殿!➡
392
00:42:38,276 --> 00:42:42,614
織田様からの使いが参りまして
五徳様 間もなくご着到なさります!
393
00:42:42,614 --> 00:42:46,451
つきましては 信長様も一緒に
お見えになるそうでございます…。
394
00:42:46,451 --> 00:42:50,755
い… 今 何と申した!
ですから 信長様も一緒に。
395
00:42:50,755 --> 00:42:54,626
贈った鯉を見るのを
楽しみになさっているそうで。
396
00:42:54,626 --> 00:42:58,496
何で信長が来るんじゃ!
はあ~ いや…。
397
00:42:58,496 --> 00:43:01,065
(於大の方)鯉?
ゆうべ ここで➡
398
00:43:01,065 --> 00:43:04,702
鯉をさばいたやつがいるはずなんじゃ。
心当たりはありませぬか?
399
00:43:04,702 --> 00:43:09,073
さあ? 誰か知っておるか?
400
00:43:09,073 --> 00:43:12,410
(お杉)わ… 私らは
朝一番に来ましたが…。
401
00:43:12,410 --> 00:43:14,913
(お梅)誰もおりませなんだ。 のう?
402
00:43:14,913 --> 00:43:18,416
(お竜)ええ。 だ~れも。
403
00:43:18,416 --> 00:43:24,923
ああっ あら。 あ~ こ… こんなところに。
うん?
404
00:43:24,923 --> 00:43:26,858
笄?
405
00:43:26,858 --> 00:43:29,260
これは 本多家の!
406
00:43:29,260 --> 00:43:33,431
お前たちであろう!
庭にいたところを見たという者もおるぞ。
407
00:43:33,431 --> 00:43:38,603
(本多忠勝)ハッ
な… 何のことやら 分かりませんなあ。
408
00:43:38,603 --> 00:43:42,273
(原康政)我らはゆうべ
庭で槍の稽古をしていたまで。
409
00:43:42,273 --> 00:43:47,111
そうじゃ。
確たる証しがあるぞ。
410
00:43:47,111 --> 00:43:51,749
これは 本多家のものであろう!
411
00:43:51,749 --> 00:43:56,454
ハ… ハッ こ… この俺が➡
412
00:43:56,454 --> 00:44:00,291
笄を落とすような まぬけとお思いか!
413
00:44:00,291 --> 00:44:06,064
殿。 本多家は 平八郎だけではござらぬ。
そうじゃ。
414
00:44:06,064 --> 00:44:10,235
あっ そういえば のんべえ殿と夏目殿は➡
415
00:44:10,235 --> 00:44:12,570
ゆうべ遅くまで酒を飲んでいたと
聞きました。
416
00:44:12,570 --> 00:44:15,907
忠真と夏目が?
我が叔父に限って そのような!
417
00:44:15,907 --> 00:44:18,710
本多忠真! 夏目広信!
418
00:44:18,710 --> 00:44:22,914
(夏目広次)夏目広次にございます。
419
00:44:22,914 --> 00:44:25,416
そうであった…! それは どうでもよい!
420
00:44:25,416 --> 00:44:28,086
ゆうべ鯉を食ったろ。 信長の鯉を!
421
00:44:28,086 --> 00:44:34,425
私どもは あぜ豆をつまみながら
ちびちびやっていただけで…。
422
00:44:34,425 --> 00:44:37,328
忠真。 忠真!
423
00:44:37,328 --> 00:44:40,732
台所に落ちておったぞ。
(本多忠真)うん?
424
00:44:40,732 --> 00:44:46,437
かたじけない。
だが 水を飲みに行っただけ。
425
00:44:46,437 --> 00:44:49,340
わしは もう酒を断ったんじゃ!
426
00:44:49,340 --> 00:44:53,611
疑うとは なんたる無礼! 七之助~!
427
00:44:53,611 --> 00:44:58,116
違う! 七ではない。 これは殿じゃ!
428
00:44:58,116 --> 00:45:01,085
いいぞ 平八郎…。
429
00:45:01,085 --> 00:45:04,555
あっ! そういえば➡
430
00:45:04,555 --> 00:45:09,060
鯉に目がないお方がお一人…。
誰じゃ。
431
00:45:09,060 --> 00:45:18,236
(鳥居忠吉)いくら鯉に目がない わしでも
あの宝物を食うたりはいたひまへん!
432
00:45:18,236 --> 00:45:20,905
多分。
多分?
433
00:45:20,905 --> 00:45:25,243
う~ん… 近頃は物覚えがとんと…。
434
00:45:25,243 --> 00:45:31,115
昔のことは よう覚えてるんですが
ゆうべのこととなると…。
435
00:45:31,115 --> 00:45:33,718
鯉を食うたかどうかぐらい
覚えておろうが!
436
00:45:33,718 --> 00:45:36,621
食うておりまへん!
437
00:45:36,621 --> 00:45:41,459
…と思います。
はっきりせい!
438
00:45:41,459 --> 00:45:44,459
もし食ったのなら…。
439
00:45:48,599 --> 00:45:52,270
成敗せねばならん。
食った。
440
00:45:52,270 --> 00:45:55,740
食うたかもしれません。 きっと食うた。
441
00:45:55,740 --> 00:45:58,240
食ったんじゃ。
442
00:46:00,545 --> 00:46:03,345
食ったんじゃな?
443
00:46:06,417 --> 00:46:10,221
織田様御一行 ご着到にございます!
444
00:46:10,221 --> 00:46:16,027
♬~
445
00:46:16,027 --> 00:46:21,399
ひょの! お手討ちにしてくだされ。➡
446
00:46:21,399 --> 00:46:27,071
誰かが首を差し出さねばならぬのなら➡
447
00:46:27,071 --> 00:46:31,409
この老いぼれから お願い申し上げます。
448
00:46:31,409 --> 00:46:59,604
♬~
449
00:46:59,604 --> 00:47:02,304
はあ…。
450
00:47:05,410 --> 00:47:08,246
もうよい。
451
00:47:08,246 --> 00:47:11,549
よい とは?
452
00:47:11,549 --> 00:47:18,689
大事な家臣を…➡
453
00:47:18,689 --> 00:47:22,389
鯉と引き換えにはできぬ。
454
00:47:24,228 --> 00:47:26,928
ひょの…。
455
00:47:29,066 --> 00:47:33,266
信長様には 何と?
456
00:47:36,574 --> 00:47:39,577
正直に言うしかあるまい。
457
00:47:39,577 --> 00:47:44,248
信長様の逆鱗に触れたら?
458
00:47:44,248 --> 00:47:53,958
そんな相手なら
縁組みなんぞ こっちから願い下げじゃ。
459
00:47:53,958 --> 00:48:02,033
では 鯉を食うても お許しくださるので?
460
00:48:02,033 --> 00:48:05,533
鯉は所詮 鯉じゃ。
461
00:48:07,538 --> 00:48:11,038
食うて何が悪い。
462
00:48:15,413 --> 00:48:21,686
そのお言葉 待っておりました!
463
00:48:21,686 --> 00:48:25,556
ん?
(於大)よう申した 家康。
464
00:48:25,556 --> 00:48:29,227
皆の衆 殿からお許しが出たぞ。
465
00:48:29,227 --> 00:48:34,565
これで晴れて 鯉が食べられますな!
466
00:48:34,565 --> 00:48:37,902
(笑い声)
鯉?
467
00:48:37,902 --> 00:48:41,405
こんな見事な鯉を
食わない手はありませんからな!
468
00:48:41,405 --> 00:48:43,908
(忠吉)よだれが止まらんかったわ。
469
00:48:43,908 --> 00:48:46,244
(忠勝)何が宝物じゃ ばかばかしい。
470
00:48:46,244 --> 00:48:50,581
(康政)信長にこびへつらうなら まだしも
信長の鯉にまで へつらっていられるか。
471
00:48:50,581 --> 00:48:54,418
大事にしたって どうせ死ぬんじゃ
さっさと食っちまった方がええわ!
472
00:48:54,418 --> 00:48:56,718
(親吉)そうじゃ そうじゃ!
473
00:48:58,289 --> 00:49:02,026
まんまと担がれましたな。
474
00:49:02,026 --> 00:49:08,199
殿。 ほんの戯れでございます。 お許しを。
475
00:49:08,199 --> 00:49:12,670
戯れで済むか!
今から信長に謝るのは わしなんじゃぞ!
476
00:49:12,670 --> 00:49:22,470
殿。 信長様は 美濃攻めのことで大忙し
ここへ来られるはずございますまい。
477
00:49:24,415 --> 00:49:27,552
はあ~ よかった~。
478
00:49:27,552 --> 00:49:30,454
(笑い声)
479
00:49:30,454 --> 00:49:33,357
よくないわ! ばかにしおって!
480
00:49:33,357 --> 00:49:36,561
(笑い声)
笑うな!
481
00:49:36,561 --> 00:49:41,899
主君を一同で からかうとは
なんという家臣どもじゃ!
482
00:49:41,899 --> 00:49:46,404
それが ひょのと家中の
よいところじゃ!
483
00:49:46,404 --> 00:49:51,242
もし わしが あのまま手討ちにしたら
どうするつもりだったんじゃ!
484
00:49:51,242 --> 00:49:55,713
さようなことはなさらぬと
信じておりました。
485
00:49:55,713 --> 00:50:01,085
皆 よう分かっておるのでござる。
486
00:50:01,085 --> 00:50:07,885
殿というお人を。 そのお心を。
487
00:50:09,794 --> 00:50:36,754
♬~
488
00:50:36,754 --> 00:50:44,128
殿。 まことに ありがとうございました。
489
00:50:44,128 --> 00:50:58,476
♬~
490
00:50:58,476 --> 00:51:02,446
ありがとうございました。
491
00:51:02,446 --> 00:51:06,584
ありがとう存じます。
492
00:51:06,584 --> 00:51:12,584
ひょの。 お礼を申し上げまする。
493
00:51:14,258 --> 00:51:21,058
何もかも 殿のおかげでございます。
494
00:51:23,267 --> 00:51:29,607
いつまでも お支えいたしまする。
495
00:51:29,607 --> 00:51:34,445
わしらは ずっと 殿と一緒じゃ。
496
00:51:34,445 --> 00:51:38,145
どこまでも ついてきますぞ。
497
00:51:40,618 --> 00:51:45,489
ありがとうございました。 殿。
498
00:51:45,489 --> 00:51:56,767
♬~
499
00:51:56,767 --> 00:52:00,304
こちらこそじゃ…。
500
00:52:00,304 --> 00:52:26,263
♬~
501
00:52:26,263 --> 00:52:32,603
心より➡
502
00:52:32,603 --> 00:52:36,273
感謝申し上げる。
503
00:52:36,273 --> 00:52:43,047
♬~
504
00:52:43,047 --> 00:52:48,853
(瀬名)お幸せでございますな 殿。
505
00:52:48,853 --> 00:53:00,053
♬~
506
00:53:12,910 --> 00:53:16,110
そうじゃな。
507
00:53:21,919 --> 00:53:25,119
わしは…。
508
00:53:36,433 --> 00:53:40,604
ハハ…➡
509
00:53:40,604 --> 00:53:45,943
幸せ者じゃな。 ハッハッハッハッ…。
510
00:53:45,943 --> 00:54:21,579
♬~
511
00:54:21,579 --> 00:54:26,250
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
(忠次)♬「ハァ」
512
00:54:26,250 --> 00:54:30,087
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
513
00:54:30,087 --> 00:54:37,828
♬ お婿様は どこらほどにおりゃしゃあす
514
00:54:37,828 --> 00:54:42,666
♬「鮒 鮎 鮒 鮎 鮒 鮎 鮒 鮎」
515
00:54:42,666 --> 00:54:47,438
(忠次)♬「ハァ」
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
516
00:54:47,438 --> 00:54:51,742
(忠次)♬「ハァ」
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
517
00:54:51,742 --> 00:54:59,283
♬ お嫁様は どこらほどにおりゃしゃあす
518
00:54:59,283 --> 00:55:03,554
(歓声)
519
00:55:03,554 --> 00:55:08,392
(忠次)♬「ハァ」
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
520
00:55:08,392 --> 00:55:14,064
(忠次)♬「ハァ」
(一同)♬「海老すくい 海老すくい」
521
00:55:14,064 --> 00:55:18,235
なんとよき光景でしょう。
522
00:55:18,235 --> 00:55:21,906
こんなよき日は 二度ありましょうや…。
523
00:55:21,906 --> 00:55:26,577
まるで戦などないみたい。
524
00:55:26,577 --> 00:55:34,084
わしがなしたいのは
今日 この日のような世かもしれんな。
525
00:55:34,084 --> 00:55:39,590
是非とも あなた様が作ってくださいませ。
526
00:55:39,590 --> 00:55:41,926
わしには無理じゃろう。
527
00:55:41,926 --> 00:55:45,796
フフ… ただの白兎ですものね。
528
00:55:45,796 --> 00:55:50,267
ハハッ そうじゃ。 フフフ…。
529
00:55:50,267 --> 00:55:55,105
だが この者たちを見ていると➡
530
00:55:55,105 --> 00:56:01,912
いつの日か
そんな世が来るような気がするのう。
531
00:56:01,912 --> 00:56:04,782
まことに…。
532
00:56:04,782 --> 00:56:11,555
♬~
533
00:56:11,555 --> 00:56:25,903
♬~
534
00:56:25,903 --> 00:56:34,611
わしは信じるぞ。
いつかきっと そんな世が来ると。
535
00:56:34,611 --> 00:56:38,248
フフ… はい。
536
00:56:38,248 --> 00:56:42,119
♬~
537
00:56:42,119 --> 00:56:47,257
いつか きっと…。
538
00:56:47,257 --> 00:56:56,257
♬~
539
00:57:02,539 --> 00:57:09,539
「東照社縁起」
家康の生涯をつづった絵巻物です。
540
00:57:12,316 --> 00:57:15,753
150年に及んだ戦国時代。
541
00:57:15,753 --> 00:57:19,123
家康は
乱世の終わりを見届けたかのように➡
542
00:57:19,123 --> 00:57:25,629
75年にわたる波乱の生涯に
幕を下ろしました。
543
00:57:25,629 --> 00:57:30,501
死期を悟った家康は
枕元に側近たちを呼び寄せ➡
544
00:57:30,501 --> 00:57:34,972
遺言を伝えたといいます。
545
00:57:34,972 --> 00:57:42,972
「遺体は久能山に納め
一周忌が過ぎた後 日光山に移すべし」。
546
00:57:46,316 --> 00:57:52,122
その御霊は 東照大権現という名の
神として日光に祭られ➡
547
00:57:52,122 --> 00:57:58,422
三代将軍家光の手により
現在の姿に造り替えられました。
548
00:58:30,294 --> 00:58:35,494
家康の辞世の句として伝わっている歌が
あります。
549
00:58:51,982 --> 00:58:57,282
家康公 ゆっくりお休みくだされ。
43486