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(雪乃)どうしたの? 雨。➡
(雪乃)どうしたの? 雨。➡
眠れないの?
実はね 雨に 一つ秘密にしていたことがあるの。
ばあちゃん 魔法使いなの。 (雨)えっ?
イフタフ ヤー シムシム。
日本語だと「開け! ゴマ」 知ってるでしょ?
日本語だと「開け! ゴマ」 知ってるでしょ?
この魔法にかけられたら 心の扉も開いちゃう。
では 次こそは開けてみせましょう。
イフタフ ヤー シムシム。
うぃ~。 フフフ。
聞かせてよ 雨の本当の気持ちを。
ばあちゃんと 一緒に寝たいの。
ばあちゃんと 一緒に寝たいの。
よく言えたね~。
偉い偉い 偉いぞ~。
(雪乃)もし魔法が使えたら どんなお願いをかなえたい?
《もしも魔法が使えたら どんな願いをかなえよう》
お菓子いっぱい欲しい。 それと…。
ばあちゃんと お母さんと➡
3人で暮らしたいな。
かなうよ きっと。
あとね…。 あらあ ずいぶんと欲張りな➡
魔法使いだねえ。
《たくさん たくさんあり過ぎて 1つになんて決められなかった》
《たくさん たくさんあり過ぎて 1つになんて決められなかった》
《あのころ 私は信じてた》
《大人になれば どんな願いもかなうって》
(雪乃)心配かけてごめんね 雨。
《どうしたの? ばあちゃん》
《ばあちゃん!》
ばあちゃんね がんなの。
苦しいのはごめんだから 抗がん剤治療も断ってきたの。
苦しいのはごめんだから 抗がん剤治療も断ってきたの。
だから持って あと2カ月…。
早ければ数週間かもしれない。
あらためて そう言われちゃった。
嘘だよ…。
嘘だよ…。
死なないよ。 絶対死なない 死ぬわけない。
きっと先生が間違えてるんだよ。
だから…。
死んじゃうなんて言わないで。
おいで 雨。
(雪乃) ばあちゃん もうすぐ死ぬわ。
(雪乃)でも まだ生きてる。➡
ちゃんと こうして生きてるよ。
だから生きている間は 雨の笑顔を たくさん見せてよ。
ばあちゃん…。
ばあちゃんはね 笑ってる雨が大好き。➡
フフ…。
♬~
♬~
(陽平)その 何だ 人生ってのはよ➡
明けない夜はないっていうか…。 (太陽)いいよ うまいこと言って➡
慰めようとしなくて。 そっか。
《会うのも これで最後。 司さんに悪いから》
あっ 父さんはさ 母さんと どんな恋愛してきたの?
あっ 父さんはさ 母さんと どんな恋愛してきたの?
何だよ お前 急によ。
いや 一度も 聞いたことなかったなあって。
俺も明日香には散々振られたよ。 母さん 面食いだったの?
バカ野郎。 フフ…。
明日香の実家はよ 福岡で手広く商売やっててな。
まあ 箱入り娘だったんだよな あいつは。
あいつの親父さんは 娘に悪い虫がつかないようにって➡
長崎の全寮制の女子校に 明日香を入れてな。➡
なのに俺みたいのが ちょっかい出したもんだからさ➡
なのに俺みたいのが ちょっかい出したもんだからさ➡
怒った 怒った。 フフ。 あっ。
じゃあ 母さんの親戚と 付き合いがないっていうのは…。
最後は駆け落ち同然だったからな。
そうだったんだ。
(陽平)太陽 振られた男ができることってよ➡
3つだけなんだよ。
はい。 まず1つ目な。
相手の幸せを願ってやることだ。 なっ。
うん。 (陽平)で 2つ目。
うん。 (陽平)で 2つ目。
何事もなかったように 今までどおり普通に暮らすこと。➡
最後は もしも お前の その好きな子が➡
1人で泣いて悲しんでたら そんときは もう➡
何を置いてでも駆け付けてやんだ。 なっ。
うん。
<(物音)
<(物音)
(春陽)いやさ お風呂の排水口に➡
信じられない量の抜け毛が あってさ。
おにい ストレスで はげ散らかすんじゃないかと思って。
たぶん それ 父さんのだよ。 あっ…。
おーい 何か言ったか? (春陽)さてと そろそろ寝ようっと。
あした 日曜で休みだけど 飯でも行く?
たまには おごるよ。 ホント? じゃあ すしね。
たっかいやつ?
ばあちゃんのこと 奇跡で助けられませんか?
奇跡は 誰にでも起きることじゃないの。
選ばれた人にだけ。
それに 私たちに与える権限はないの。
(日下)もうすぐ午前0時です。
次に奪われる感覚が 時計に表示されます。➡
残るは3つ。 視覚 触覚 聴覚。➡
残るは3つ。 視覚 触覚 聴覚。➡
そのいずれかを失うことになる。
あと5秒。
3。➡
2。➡
1。
(日下) 次に奪われるのは触覚です。➡
(日下) 次に奪われるのは触覚です。➡
タイムリミットは3週間後の 2月18日 午前3時です。
触覚って 具体的にはどんな?
氷に触れたときの冷たさ とげが刺さった痛さ➡
今 あなたが触れている ソファの質感➡
そして人のぬくもりや 皮膚の感触。➡
つまり触覚とは 世界と そして誰かとのつながりを➡
つまり触覚とは 世界と そして誰かとのつながりを➡
実感するための感覚といっても 過言ではない。
じゃあ 分からなくなるんですね。
触れても 触れられても➡
もう 何も…。
(日下)ええ そうです。
足の感覚がなくなっても 立っていられるんですか?
ちゃんと歩けますか? 物を持ったりすることも。
寝たきりになったり そんなことありませんよね?
分かりません。
(日下)ただ 一つ言えることが あるとするならば➡
そうなる準備はしておくべきかと。
(司)雪乃さんが? 早ければ数週間って。
(司)雪乃さんが? 早ければ数週間って。
昨日 五感のこと 言おうと思ったんです。
でも…。 言えなかったの?
早く言わなきゃって 分かってるんです。
だけど ばあちゃん➡
すごくすごく痛そうで 苦しそうで…。
その上 私のことで また苦しめるなんて…。
その上 私のことで また苦しめるなんて…。
そんなの耐えられなくて。
《私 太陽君のことが 好きなんです》
《高校生の頃から ずっと》
(女性)あっ ユリア また その本 読んでるの?
だって この本 好きなんだもん。 (女性)フフッ。➡
だって この本 好きなんだもん。 (女性)フフッ。➡
ホント好きねえ。 (女の子)うん。
(雪乃) 《雨は そのご本が大好きね》
《たくさん魔法が出てきて 楽しいの》
《ねえ 雨》
《大人になると苦しいことや 悲しいことが たくさん起こるの》
《でも 雨に魔法をかけてくれる人も➡
きっと現れる》
きっと現れる》
《だから そんなときは 遠慮せずに➡
魔法に助けてもらいなさいよ》
《その代わり 雨も誰かに すてきな魔法をかけてあげてね》
《じゃあ 私 ばあちゃんに魔法かけてあげる》
ホントにいいんですか?
スーパーのパックのおすしで。 (春陽)いいの いいの。➡
でもさ ぶっちゃけ相手が悪かったよ。
司さんのこと? あのイケメンは➡
例えるなら本マグロの握りだもん。 うん。
(春陽)かんぴょう巻きのおにいじゃ どうやったって勝てないよ。
うるさいよ。
フフフッ。 (春陽)まあさ➡
世界のどっかにはいるはずだよ。 本マグロより➡
かんぴょう巻きがいいって 女の子も。
かんぴょう巻きがいいって 女の子も。
俺は他の女の子はどうでもいいよ。 もう そんな切ないこと言うなよ➡
かんぴょう巻き。 おーい!
兄貴を かんぴょう巻きって呼ぶな!
ハハッ。
ほれ。 (春陽)うん カワイイ指輪。
雨ちゃんが卒業するときに 買ったんだよ。
この指輪をはめてる雨ちゃんを見て 思ったんだよ。
この指輪をはめてる雨ちゃんを見て 思ったんだよ。
この子の 指輪の精になれたらな~って。
指輪の精? ハハッ…。
ばあちゃん 着替え持ってきたよ。
寝間着は いつものでいいよね? あと歯ブラシと眼鏡と…。
寝間着は いつものでいいよね? あと歯ブラシと眼鏡と…。
ねえ 雨。 何?
あなた 何か隠してる?
(雪乃)おいで 雨。
懐かしい。 昔を思い出したの。
雨が眠れなかった夜のこと。
雨が眠れなかった夜のこと。
ああ 「ばあちゃん 魔法使いなの」 って言ってたね。
信じちゃったよ。 信じていいよ 本当のことだもん。
え~? 今も魔法 使えるよ。
イフタフ ヤー シムシム~。➡
この魔法にかけられたら 心の扉も開いちゃう。
(雪乃)素直になれる特別な呪文よ。
(雪乃)素直になれる特別な呪文よ。
だから聞かせてよ。 雨の本当の気持ちを。
ばあちゃん。 (雪乃)うん。
私ね… もうすぐ五感がなくなるの。
私ね… もうすぐ五感がなくなるの。
えっ? そういう病気なの。
味覚も嗅覚も もうなくて。
えっ? あと数週間したら➡
ばあちゃんの この手の感触も 分からなくなっちゃう。
ごめんなさい。 どうして謝るの?
ごめんなさい。 どうして謝るの?
だって ばあちゃんは私を助けてくれた。
お母さんから守ってくれた。
夢だって応援してくれた。
なのに 私は何も返せなかった。
ばあちゃん孝行 何にもできなかったから。
ばあちゃん孝行 何にもできなかったから。
ありがとう 雨。
ばあちゃんに生きる意味をくれて ありがとう。
(雪乃)こんな雨を置いて おちおち死んでいられないわ。
よし こうなったら 何が何でも生きてやる。
生きて雨を支える。 絶対支える。
約束する。 ばあちゃん…。
約束する。 ばあちゃん…。
だから何にも心配いらないよ。 ばあちゃんがいる。
うん。 ずーっと一緒にいる!
ハハ… うん。
(雪乃)よく話してくれたねえ。 偉い 偉い。
フフッ。
(雪乃)偉い 偉い。
(雪乃)偉い 偉い。
♬~
この指輪 捨てる。
別に そこまでしなくても。 いや 捨てる。
今度こそ終わりにする。
さよなら…。
ハァ…。
今も毎日 考えちゃうんだ。
五感をなくしたりしなかったら➡
五感をなくしたりしなかったら➡
どんな未来が 待ってたんだろうって。
パティシエだって もう一度 頑張ってたんだろうな。
それに 太陽君の告白にも➡
「うん」って言ってたと思う。
きっと すごく幸せだったんだろうな。
何年か付き合って➡
お金をためて 結婚して➡
お金をためて 結婚して➡
時々ケンカもするけど 太陽君は優しいから➡
「ごめんね」って すぐに謝ってくれるの。
それで 一日の終わりには 並んで座って➡
「今日も幸せだったね」って 笑い合うの。
そんな どこにでもある幸せを…。
バカだよね。 今でも つい考えちゃうんだ。
間に合わないの? 今からでも。
遅いよ。
もう かなわないの。
(携帯電話)(バイブレーターの音)
もしもし。 (携帯電話)お仕事中にごめんなさい。
もし ご存じなら 紹介してほしいことがあって。
(携帯電話)(司)紹介?
施設を探してるんです。
施設って どんな?
体が動かなくなったときに入る 施設です。
今日の2時ですね。 伺ってみます。
本気なの?
ばあちゃんは ずっと一緒にいるって➡
言ってくれたけど 難しいと思うんです。
だから しておこうと思って。
一人になっても大丈夫な準備。
あれ 春陽は? ああ お嬢なら休みだぞ。
今朝 急に連絡があってな。 (雄星)体調 悪いのかなあ。
いや 体調じゃなくて 捜し物がどうとか言ってたけどな。
捜し物?
あの 先生。
あと1年… いえ 半年でいいんです。
何とか長生きできないでしょうか。
どんな治療でもします。 抗がん剤でも何でもします。
苦しくても構いません。 だから 長く生きさせてください。
苦しくても構いません。 だから 長く生きさせてください。
(医師)お気持ちは分かります。 しかし…。
ハァー…。
<(足音)
あっ…。
春陽ちゃん。
春陽ちゃん。
どうしたの? そんなに汚れて。 雨ちゃんに渡したい物があって。
(春陽)これ 雨ちゃんが 高校卒業するときに買ったって。➡
すごく気に入ってたみたいだから。
(春陽)おにい 言ってた。➡
「これをはめてる雨ちゃんを見て 思った」って。
「この子の指輪の精に なれたらな」って。
指輪の精? (春陽)《指輪の精?》➡
指輪の精? (春陽)《指輪の精?》➡
《『アラビアンナイト』って ランプの精の方が有名だよね》
《ランプの精は悪いやつに使われて 裏切ったりするけど➡
指輪の精は いつもアラジンの味方で➡
何でも 願い かなえてくれるじゃん?》
《だから俺は 雨ちゃんに悲しいことがあったら➡
指輪をこすってもらって➡
モクモク モクモクって現れて 元気づけられたらなって》
《そんなふうに 俺が幸せにしたかったなー》
《そんなふうに 俺が幸せにしたかったなー》
(春陽)ありがとね 雨ちゃん。
私 雨ちゃんに めちゃめちゃ感謝してるの。➡
あのへっぽこでポンコツで根暗で 根性なしのおにいが➡
花火師として 10年間 頑張ってこれたのは➡
全部 全部 雨ちゃんのおかげだから。➡
若干キモいけど この指輪 もらってあげてよ。➡
成仏させてやって おにいの青春。
バイバイ。
(司)聞いたんですね 五感のこと。
はい。
僕に できることはないでしょうか?
僕に できることはないでしょうか?
えっ? (司)介護するのは➡
無理かもしれないけど ヘルパーの手配だったり➡
優秀な医者を探したり 何でもいいんです。
あの子は きっと望まないと思うわ。
雨ちゃんの… 力になりたいんです。
だったら 一つ頼まれてくれる?
あの子の一番の願いを かなえてあげたいの。
あの子の一番の願いを かなえてあげたいの。
だけど それは あなたにとって すごくつらいこと。
それでもいいの?
(司)雪乃さん 今 着きました。
雨ちゃんは出掛けてます。
引き出しですか?
(司)ありました。
(職員)ここでは日常生活に サポートが必要な方々が➡
暮らしていらっしゃいます。
♬~
♬~
どうしました?
いや 何でも。
(職員)それで逢原さん➡
今回 入所を希望されておられるのは?
私です。 (職員)えっ? いや でも…。
一人じゃ 何もできなくなるから。
一人じゃ 何もできなくなるから。
(雄星) ピーカンさん お客さんですよ。
客?
(司)すいません 突然。
話があって。
(千秋)雨ちゃん。
思ったんです。 強くならなきゃって。
思ったんです。 強くならなきゃって。
でも…。
一人になるの やっぱり怖くて。
ばあちゃんがいなくなって➡
太陽君にも会えなくて➡
声も 景色も➡
味も においも 感触も➡
味も においも 感触も➡
何にも分からなくなるって 考えたら➡
すごく怖くて…。
(司)話っていうのは 雨ちゃんのことなんです。
ああ… 安心してください。
雨ちゃんには もう会いませんから。
だから何の心配も…。 僕は 彼女と付き合っていません。
だから何の心配も…。 僕は 彼女と付き合っていません。
えっ?
病気なんです。 病気?
五感を 失うものらしい。
何て病気なんですか? 病名までは分かりません。
でも 今はもう 味覚も嗅覚もないみたいで。
《甘くておいしいなあって》
《自画自賛して泣いちゃったよ》
近い将来 視覚も 聴覚も➡
触覚も失うって そう言ってました。
だから… 嘘をついたんです。
太陽君のことが好きなのに➡
邪魔にならないように 君の前からいなくなろうとした。
邪魔にならないように 君の前からいなくなろうとした。
でも本当は 君の花火が見たいんです。
《太陽君には きっと私なんかより ふさわしい人がいるよ》
《あなたの花火を見て 心から笑ってくれる女の子が》
(司)雨ちゃんは今 苦しんでる。➡
たった一人で 病気の恐怖と闘ってる。
本音を言えば こんなこと頼むのは悔しい。
本音を言えば こんなこと頼むのは悔しい。
でも 君にしか頼めない。
太陽君しかいないんです。
雨ちゃんの願いを かなえてあげてください。
雪乃さんが これを。
(司)雨ちゃんが 高校を卒業するときに➡
君のために書いた手紙です。➡
ごみ箱に捨ててあったものを 雪乃さんが拾って…。
♬~
♬~
「誰かに手紙を書くのって 初めてだから➡
今 すごく緊張しています」
「まずは お礼を伝えさせてください」
「太陽くん」
「わたしと出会ってくれて ありがとう」
「あなたがいたから すごく幸せな高校生活でした」
「あなたがいたから すごく幸せな高校生活でした」
「あなたがいたから 夢への一歩を踏み出せました」
「10年後の約束も➡
絶対 絶対 絶対かなえたいって➡
そう思えました」
「ねえ 太陽くん」
「わたしたち これから どんな未来が待ってるのかな?」
「わたしたち これから どんな未来が待ってるのかな?」
♬~
「きっと 幸せな未来だよね」
「いつも笑っていられるような➡
そんなすてきな未来が 待ってるはずだよね」
そんなすてきな未来が 待ってるはずだよね」
♬~
「今から 自分の未来にワクワクしてるの」
「そんなふうに思えて わたしは うんと幸せです」
「そんなふうに思えて わたしは うんと幸せです」
「だからね こんな気持ちをくれた 太陽くんのことが➡
わたしは好きです。 大好きです」
「太陽くん」
「いつも特別扱いしてくれて ありがとう」
「雨なんて変な名前で➡
「雨なんて変な名前で➡
ちっとも さえない わたしのことを➡
たくさん褒めて 励まして➡
ちょっと恥ずかしいことも 大げさなことも➡
何でも素直に言ってくれて」
《何でも 素直に言ってくれるんだ》
「ありがとう」
《そんな人 今まで一人もいなかったから》
「お姫様になれたみたいで 嬉しかった」
「お姫様になれたみたいで 嬉しかった」
(泣き声)
「もしよかったら 10年後も 20年後も➡
「もしよかったら 10年後も 20年後も➡
もっともっと その先も➡
生まれ変わっても また わたしになるから➡
欲張りだけど そのときも➡
あなたの隣に いさせてください」
♬~
♬~
ハァ…。 ハァ…。
司さん。
お願いがあります。
(司)《雨ちゃん 今から会えないかな?》
《大事な用事なんだ》
《大事な用事なんだ》
<雨ちゃん!
ハァ ハァ ハァ…。 どうして…。
司さんに頼んだんだ。
司さんに頼んだんだ。
雨ちゃんを呼び出してほしいって。
どうしても会いたくて それで…。
しつこいよ。 私は司さんと付き合ってるの。
だから…。 もういいから!
司さんに聞いたよ。 五感のこと。
雪乃さんから手紙ももらったんだ。
高校生んときに 雨ちゃんが書いた手紙。
高校生んときに 雨ちゃんが書いた手紙。
だったら…。
だったら なおさら 会いに来ないでよ!
会ったら もっと苦しくなるから…。
一緒にいたくなっちゃうから!
だから… もう会いに来ないで。
だから… もう会いに来ないで。
雨ちゃん。
♬~
♬~
♬~
うっ あっ…。
あっ…。
あっ…。 ハァ ハァ ハァ…。
うっ…!
(クラクション)
(クラクション)
ハァ ハァ ハァ…。
♬~
♬~
♬~
(千秋)いいの?
ホントにいいの?
雨ちゃん!
ああ… ううっ!
♬~
♬~
(泣き声)
(男)《本当にいいんだね?》
(日下)《はい 後悔はしません》
(日下)《はい 後悔はしません》
(泣き声)
♬~
(日下)イフタフ ヤー シムシム。
この魔法にかけられたら 心の扉も開いてしまう。
この魔法にかけられたら 心の扉も開いてしまう。
素直になれる特別な呪文です。
あなたは今日の選択を いつか後悔するでしょう。➡
彼の元へ行っても 行かなくても➡
必ず後悔する。➡
だったら➡
だったら➡
今は全てを魔法のせいにして…。
幸せな後悔をするべきだ。
(雪乃)《大人になると➡
苦しいことや悲しいことが たくさん起こるの》
《でも 雨に魔法をかけてくれる人も➡
きっと現れる》
きっと現れる》
《だから そんなときは 遠慮せずに➡
魔法に助けてもらいなさいよ》
(アナウンス)ドアが閉まります。 ご注意ください。
すいません 降ります!
日下さん どうして?
彼女は これから先 もっと つらい思いをすることでしょう。
彼も きっと。
(日下)しかし それでも 今だけは幸せな道を選んでいい。
(日下)しかし それでも 今だけは幸せな道を選んでいい。
そう思ったんです。
♬~
《もしも魔法が使えたら どんな願いをかなえよう》
《そんなの決まってる。 願いは たった一つだけ》
《そんなの決まってる。 願いは たった一つだけ》
♬~
雨ちゃん…。
ハァ ハァ ハァ…。
ハァ ハァ ハァ…。
春陽ちゃんが届けてくれたの。 えっ!?
ねえ 太陽君➡
私の指輪の精になりたいって ホント?
♬~
♬~
願い事してもいい?
いいよ。
《でも これは かなっちゃいけない願い事》
《それでも今は 今だけは…》
お願い 太陽君。
目が見えなくなっても➡
耳が聞こえなくなっても➡
味も においも 感触も➡
全部分からなくなっても…。
私のこと 好きでいて。
お願い…。
♬~
♬~
変わらないから。
絶対に 変わらないから。
君が どんな君になっても…。
ずっとずっと…。
大好きだからね。
♬~
♬~
♬~
[『君が心をくれたから』の…]
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