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おはよう、おじいちゃん。あ、
おはようございます。
あ、おはよう。随分早いな。
ちょっと掃除を。さじさん、今日お休みです。
うん。その箱は
これですか。これはですね、時間を動かす道具なんです。
時間を動かす道具。
はい。私が中学1年生の時に祖父が作ってくれたんです。
アリバイ崩しを教えてくれた君のおじいさんか。
はい。これもアリバイ崩しのポイントとなるアイテムなんですよ。
でも、アリバイ崩しってそもそもどうやって教わるものなんだ。
やっぱりそこ気になります。
気になるっていうか、参考程度になる。
はい。私が祖父にアリバイ崩しを初めて教えて欲しいと頼んだのは、私が小学3年生の時でした。 アリバイを崩してる時の祖父の姿はとてもかっこよくて、
トキオさんどうですか。
を戻すことができましたよ。旦那さんのアリバイは崩れました。
やっぱり怪しいとおもってたんですよ。
旦那さんがね、出張からお戻りになった時、スーツケースの中から出したお土産は、あらかじめ旦那さんが現地からお取り寄せになっていたものだったんです。 つまり、既に旦那さんが出張にお出かけになるときには、スーツケースの中にお土産が入っていたんですよ。
ほんとに5000円でいいんですか。
十分ですよ。
いや、もうちょっとちゃんとお支払いしないと。
いやいや、私自身の勉強にもなりますし、成功報酬ということで一律5000円ということにさせていただいてます。
じゃあ、お言葉に甘えまして。
はい、ありがとうございます。じゃ、これはお願いします。
どうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
今夜は家族会議だわ。
はい、どうぞ。
なあ。ありがとう
ね、おじいちゃん。私もアリバイ崩しやってみたい。
だって、おじいちゃんが言ったんだよ。アリバイ崩し。 もと屋の仕事だって。
おじいちゃん。うん。
おじいちゃんはなんでアリバイ崩しなんかやってるの。
うん、そうだね。アリバイというのはね、時間を盗むことなんだよ。 だからね、その盗まれた時間を取り返すのも時計屋さんの仕事なのかもしれないなと思ってね。
私は将来この店をくんだから、アリバイ崩しを教わってもいいでしょ。 ね、お願い。
待ってなさいよね。はい、これは。これはね、おじいちゃんが自分のために作ったアリバイ崩しの練習問題だよ。 解いてみるかい。うん。
おじいちゃん、ありがとう。
また苦かった。
いやいやいや、ビだよ。いえいえ、大丈夫大丈夫。 うん。
これがその時祖父がくれたノートです。はるさんも一問くらいチャレンジしてみます。
私を誰だと思ってる。いくらなんでも小学生が解く問題なんだよ。
結構難しそうだな。
ですよね。それから一問解いては祖父に答え合わせをしてもらって、全部解けたのは私が中学1年生の時でした。
ええ。中1でこれを全部か。
ちょうど最後の問題を解いたのが、ゆまさんが初めてこの店に来た時のことでした。
ここであいつが出てくるのか。
はい。
あ、わかった。
犯人は影を使って家にいるように見せかけていた。
いやいやいやいや。
うん。やった。おじいちゃんすいません。
ちょっと待って。はいはい、いらっしゃいませ。
ちょっと時計の修理お願いしたいんですが。
お願いします。えっ、ちょっと待ってください。 学生さん、これ凄い時計お持ちになってらっしゃいますね。
若い頃から本物を知れというのが父の教えでして。
かっこいい。さすがゆうまくん。
これ1ヶ月ほどお時間いただきますがよろしいですか。
大丈夫です。こっちの時計もあるんで。
優馬くんのパパ、すっごく偉い国会議員さんなの。 いいんだよそんな話は。体操服だってイタリア制のダメだもん。 だからやめろ
俺。君はお孫さんかな。
はい。
いや、これは将来はべっぴんさんだ。
どうも、ちょっとうちらの前でそういうことゆう
これはおじいちゃんに勉強教えてもらってんのか。 いや、練習問題集って。
これはそうじゃなくて。アリバイ。
いやいや、すいませんすいません。大したもんじゃなくて、学校の宿題をちょっとこの、なんて言いますか、アレンジしておりましてね。
そうか。偉いな。今どれだけ勉強するから。10年後、20年後は変わってくるから。 じゃ、お願いしますよ。
有難うございます。
ねえ、私のことほんとに愛してる。愛してる。 してる。
え。私は。あ、しらっしゃいねおじいちゃん。 なんで嘘ついたの。
野、アリバイ崩しのことは絶対に人に言っちゃダメなんだよ。
どうして。
だって、一番大事な時間を盗んでるのかもしれないんだからね。 怒ってる人もいるかもしれないからね。だからこれはね、時のとおじいちゃんの2人だけの秘密なんだよ。 うん、わかった。おじいちゃん、もっともっと長生きしなきゃね。 うん、そうだな。うん。まずはい。スクワット。 スクワット。スクワット。スクワット大伝金だ。
なんで筋トレ。その日から祖父は急に筋トレ始めたりして、
おじさん元気だな。でもこれでやっと秘密がわかったぞ。 このノートが君を鍛えてくれたってわけだ。
いやいやいや、この話はここからですよ。え。 そうなのか。はい。そのノートを解き終わった私は、ようやく本当のアリバイ崩しを実技で教わることになったんです。 特に最初の実技のことは今でも鮮明に覚えています。 ハッピーバースデートゥーユー。ハッピーバースデートゥーユー。 ハッピーバースデーティア。おじいちゃん。ハッピーバースデートゥーユー。 ありがとう。おじいちゃん。お誕生日おめでとう。
ありがとう。
そして。じゃ、じゃ、私からのプレゼントです。
あ、はい。あ、ありがとう。開けてもいいのかい。 うん。開けてあげて。ちょっと待ってね。よいしょ。 なんだろ。柔らかいよ。ハンカチだ。ありがとうね。
じゃ、一緒に写真撮ろ。
まぁ。トロトロ。はい、チーズ。はい、ありがとう。
二人でもとろう。
嬉しいな。トロトロ。素敵だね。はい。よしよし。 はい。ありがとう。はい。嬉しいな。ありがとう。 はいはい。よし。じゃあこうなったら私からも
問題だよ。嘘やった。どんな問題なん。まあまあ、慌てないで慌てないで。 問題を出すのは。明日お店も休みだしね。明日。 今度の問題はね、今までのとは一味違うよ。なんたって犯行に及ぶのがこの私なんだから。
おじいちゃんが犯人なの。
そうだよ。
一体どんな。
ただいま。
時の学校から帰ってくるのが午後3時過ぎだよね。
今でこれを食べなさい。おじいちゃん。
3時20分になったら時のは今を出て、店にある振り子時計を見に行くんだ。
良し。
そしてその振り子時計がいつものように動いていることを確認して、もう一度今に戻るんだ。 動いてる。私は3時25分にこっそり振り子を止めに店に戻ってくる。 あー、でもその時は絶対に今から出ちゃダメなんだよ。 それから5分経って3時30分になってから振り子時計を見に出ておいで。 よし。振り子時計はなんと3時25分を指したまま止まっているはずだ。
止まってる。
3時20分から30分の間におじいちゃんが振り子時計を止めたことは間違いない。
でも、わしはその3時25分には全く別の場所にいたことを証明してみせようではないか。
どうやって証明するんだろう。
ただいま。おかえり、おじいちゃん。
お待ちかねだね。
おじいちゃんの犯行確かめて
よ。お、そうか。
3時25分に確かに振り子時計は止まってた。
そうか。
それで、その間別の場所にいたっていうおじいちゃんのアリバイは。
それはね。はい、これだよ
これ。うん、
これ。昨日の誕生日会の写真。
大急ぎで現像してくれたよ。
うん。でもなんでこれが。
あ、3時25分。
今日の3時25分、私はこの触ってはいけない壁時計と遊んでた時に、このアリバイ崩せるかな。
その壁時計がある公園まで車で20分はかかります。 もちろん壁時計の針を勝手に動かすことはできません。
この写真を3時25分に撮って振り子時計を止めるのは不可能ってことだな。
そういうことになりますね。
あ、わかった。この写真は前もって同時刻に撮影されたものだな。
まずはその可能性を考えますよね。
違うのか。
その写真は祖父の誕生日会の後に撮られた写真なんです。
なんでわかるんだよ。
写真のネガの位置がその順番になっています。 ほら、
そうか。こまでは犯行当日に撮られた写真なんだな。
外で撮られた写真ですので、夜中の3時という可能性もないですね。
わかった。この壁時計を鏡に反射させて撮ったんじゃないか。 つまり、この時計の針は3時25分ではなく、それを反転させた朝の8時35分を指していた。
でも、その写真の画角だと、鏡に反射したカメラが写り込んじゃいますよね。
じゃあ、あの写真のが裏焼きして、あの反転させればいい。
だとしたら、ほかの写真も反転しているはずですが。 ほら、
では正解。
もう少し考えさせてくれ。
分かりました。
ちなみに中1の君はこのアリバイを。
はい、崩しました。
そうかそうかそうか。中1の君が解いたんだ。 ヒントはいらないからな。
ヒントはもう十分出てるとおもいますけど。ではさ、さんはこの問題をどう崩しますか。
ちょっと待ってくれ。
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