All language subtitles for ひらり 第56话

♬～

♬「山へ行こう　次の日曜」

♬「昔みたいに　雨が降れば」

♬「川底に沈む橋越えて」

♬「胸まである　草分けて」

♬「ぐんぐん進む背中を」

♬「追いかけていた」

♬「見失わないように」

♬「抱えられて」

♬「渡った小川」

♬「今はひらり」

♬「飛び越えられる」

♬「一緒に行こうよ」

♬「‘こくわ’の実　また採ってね」

♬「かなり
たよれるナビゲーターになるよ」

♬「一緒にね」

♬「いろんな話し
しよう」

♬「晴れたらいいね
晴れたらいいね」

♬「晴れたらいいね」

♬～

（洋一）うそつくんじゃないよ！

ゆき子への不信感を爆発させた洋一に➡

３人とも　ショックを受けていました。

（ひらり）ねえ　お母さんと根本さん
ホントに何もないの？

（ゆき子）あるわけないでしょ？
お父さんの誤解もいいとこ。

何か　プレゼントもらったとかはないの？

ないわよ。

（みのり）お母さん
根本さんのこと好きなの？

まさか。

根本さんの方は？

さあね。

でも　根本さんと一緒のとこ見ても➡

嫉妬心　湧かなかったなんて
言われたんじゃ　夫婦も　おしまいね。

お父さん　そんなこと
ホントは思ってないと思うよ。

売り言葉に買い言葉ってやつだよ。

私も　そう思う。

はっきり言ってね　お母さんもお父さんも
どっちもどっちだよ。

でも　お膳ひっくり返した分
あっちが悪い。

嫉妬　感じなかったか…。

嫉妬　感じたのよ。

ふだん　絶対どなったりしないお父さんが
あそこまで怒るんだから➡

決まってるじゃない。

お母さんも　感じない気がする。

お父さんと　誰か女の人と会ってても。

ねえ　離婚とかしないでしょ？

しない。　…つもりよ。　お母さんはね。

お父さんだって　しないよ。

でも…　これからは
２人の態度　変わっちゃうわよね。

はあ…。　嫉妬しなかったか…。

ショック？

いざ言われるとね。

♬～

（銀次）父ちゃんよお　タバコ吸えよ。➡

やめて願かけたって　俺は結婚しねえよ。

なあ　いくら何でもよお➡

ウルトラマンのハッカパイプってのは
ねえだろよ。　ええ？➡

一番組のトビの頭がよお。
（金太郎）バカヤロー。

強そうでいいじゃねえか　ウルトラマンは。

それに　これは
おめえ　５年前の祭りん時に➡

しらりが俺に買ってくれたんだ。

知ってるよ。　質屋のじいちゃんと
おそろいの　じゃじゃまるってのが嫌で➡

こっそりと　そのウルトラマンに
取っ替えたんだろ？

ったく　いい年こいてよお。

俺は　タバコは吸わねえよ。

俺は　結婚しねえよ。

なあ　銀次。
ああ？

俺の目の黒いうちに
「どうぞう」を生んでくれよ。

銅像？　銅像は生めねえよ。
二宮金次郎　生めってのか。

バカヤロー。
ああ？

いいか　「どうぞう」ってのはな
俺の孫だ。➡

俺は　昔から決めてんだ。

俺が金太郎だろ。

息子のおめえが銀次。

孫が銅三と昔から決めてる。
これで　金　銀　銅とそろうじゃねえか。

オリンピックだね。　ったく。　フン。

そうよ。　このうち　日の丸３本
景気よく上げようってんだ。

⚟（洋一）ごめんください。
はい。

誰だい。
藪沢さんだよ　珍しいな。ええ？

ああ　お入んなさいよ。

（銀次）ああ　どうも。
どうも。こんばんは。

用はないんですけど…。
（金太郎）どうぞ　上がって。

ヘッ　今　ちょうど一杯やってたんですよ。
どうぞ。

いや　一杯だけ。
あの　何でもないんですけどね。

（金太郎）バカヤロー。
それが客に出すもんかよ。

ああ　そうか…。
これ　よかったら　どうぞ。

ああ　これは…。
どうも　ごっつぁん。　どうも。

ささ…　座ってください。

おう。　あっ　ほら　湯飲みだな。

すみません　突然　用もないのに。

いやいや…。
それは　ないでしょう。

どうぞ　うち来たら
膝　崩してくださいよ。

何か　あったんですか？

いや…　ちょっと
ゆき子と　やっちゃって…。

いやあ…　どうもあいつは
わがままもんで　気が強くてね。

申し訳ありません。

まっ　今日は
ゆっくり飲んでってください。　ここで。

キャベツはね　洗ってねえんで
虫がいると思いますけどね➡

なに　酒でね　腹ん中
消毒できますから。　ヘヘッ。

銀次君…。ヘッ？
何か　羨ましいよ。

おっ　俺がっすか？

こんな　４３にもなって
結婚もできねえで➡

オヤジが　酒やタバコも断って➡

願かけてるなんてうちが
どこにありますか。

いや　銀次君がしたくないんなら➡

無理にすることは
ないんじゃないですかね。

どうしたんですか？　暗いっすね。

ゆき子とやっちゃったんだってよ。

あ～。　いや～　あいつ　気が強いからなあ。

俺なんて　ガキの時分　何度
おやつ取られたか分かりゃしないっすよ。

ええ…。

夫婦げんかしてもね
家ん中に　自分の居場所がないんですよ。

（金太郎）ああ？
さみしいもんですよ　女家族の男なんて。

何かあったら　娘２人は必ず
母親につきますから。

（金太郎）ああ～　なるほど…。

父ちゃんよお。　洋一さんも　やっぱり一人
銅三　生んどくべきだったな。

バカヤロー。
おめえ　もう　あっち行って寝てろ。

さあ　さあ　膝崩して…
どうぞ　ねっ。

何か　中学生くらいから
二十歳くらいまでって➡

何か　父親がうざったいんだよね。

うん。　話　面白くないもんね。

そりゃあ　男だもん。
話　合わないわよ。

あっ！
どうした？

先月の１０日
お父さん　お誕生日じゃない？

（２人）あっ…。

いや～　偉いな　私って
よく思い出したよ。

いい　いい。
今度の日曜日　パーティーやろう。

（みのり）いいけど　今頃やったら
かえって傷つかない？

やんないより　ずっといいよ。

パーティーやりゃあ
少しは気分いいもんね。

うし　決まり！
これで夫婦仲は　ばっちり！

お姉ちゃん　お料理作って。
お母さんは　うまくやってよ。

よ～し　寝るか！
ねっ！　後片づけ　よろしくね。

お休み！

洋一さんも　なかなかいけるんですねえ。

（稽古の声）

（梅十勝）もういっちょ！

（稽古の声）

（梅若）よし。

（緑風）梅ノ川　やるぞ。
今場所は　楽しみだな。

おかげさんで。

（緑風）響は　張りが落ちてるみたいだな。

ええ…。

次　俺の…。
（銀次）ほらほら　おい　焦んなよ。➡

ほら　破いちゃうだろ　大事なのが。

ハッハッハ…。

おい　久男。
（寒風山）はい。

おめえのだ。
（寒風山）はい。ほれ。

ほい。

ほい。
（梅筏）ありがとうございます。

おっ　やったよ！
ほらほら　ここ。

おっ　すっげえ！
梅ノ川さん　東幕下１８枚目だよ。

（紅梅山）すっげえ！

（梅ノ川）いや　参ったなあ。
こんなに上がれるとは思わなかった。

マジで　２０枚目くらい
いけりゃいいなとは思ったんだけど。

ヘッ　絶好調だし
十両も夢じゃないっすよ　梅ノ川さん。

なあ？

あっ…。
（梅響）俺も　おちおちしてらんねえな。

頑張れよ。
はい！

エディ　お前もよかったな。
序二段の５０枚目。　半分より上だぞ。

（椰子の海）ごっつぁんです。
よかったな　お前。　ハッハッハッハ…。

おい　おめえ　便所行ってこい。

いや　今は別に…。
いいから　行ってこい！

出ないのに…。
いいから　行けっつうんだよ。

おい。　ああ　いい…。

お前たち　九月場所は頑張れよ。

（３人）はい！
うん。

まだ入ってろ！
いえ　梅響さん　親方が呼んでます。

なあ　もうすぐのところまで来たからな。
もうちょっとだな。（梅響）梅響です。

おう　入れ。

お疲れさまです。

響　今日は　稽古で　よく声を出してたな。
（梅響）はい。

昔から言われてることだけども
男の仕事のつらさというのはな➡

男の掛け声が和らげるっていうからな。
（梅響）はい。

絶対に焦るな。

稽古なしでも　ケガさえ治りゃ
お前ならいける。

はい。

（チャイム）
（梅響）こんにちは。

（すみれ）いらっしゃ…。

はい　番付。

ありがとう。　梅響　頑張ってね。

ああ。

ちょっと　倉庫行ってきます。

⚟（すみれ）何か？
⚟（梅響）タオルを。➡

番付が上がったやつらに
プレゼントしようと思って。

（すみれ）でも　偉いですね。

自分が大変な時なのに
弟弟子をお祝いするなんて。

ずるいんです。

何かいいことすれば　自分にもいいこと
あるかもしれないと思って。

そうでしょうか。
勢いのある弟弟子をお祝いして➡

自分をわざと惨めにしてるところ
ありません？

俺　そんな情けない男じゃないです。

そうですよね。　ごめんなさい。

分かりました。
一番いいタオル　２割引きにします！

（梅響）いいんですか？
（すみれ）はい。

（蛭田）女泣かせと店泣かせ。

頑張れ　すみれ～！

がぶり寄りしろ～！

色違いで何枚か　どうですか？　これ。
（笑い声）

（金太郎）親方　なんとか
無理を聞いちゃもらえませんか。➡

お相撲さんたちに神輿を担いでもらえると
ホントに助かるんですよ。

それだけは　ご勘弁ください。

本場所前に
肩でも壊されちまったら大変だ。

いやいや　今までは　場所の日と祭りの日が
重なってましたから➡

無理は言えませんでしたけども➡

今度から　祭りの日から場所まで
ちょっと日にちがあるでしょう。

なんとか　考えていただけませんか。

いや　残念だけども…。
親方。

私ね　虹が見たくて
毎年　お神輿担いでるの。

虹？
うん。

お神輿担いでると　目に汗が入って➡

それで空を見ると
パッと虹が見える時があるの。

それは　ほかの人からじゃ見えないの。

お神輿担いで　汗いっぱい
かいてる人にだけ見える虹なの。

その虹を見ると
あ～　私　今　神様を肩に担いで➡

守られてるんだな～って思うのよ。

いや　駄目だ。

親方　神輿の担ぎ手がたくさん欲しい
これは本音です。

だけど　それだけじゃないんですよ。

あっしらは　この町が好きで
この町の神様が好きで➡

この町の仲間が好きなんだ。➡

同じ町で　同じように
寝起きしてるんじゃないですか。➡

一緒に　祭りを
やらしてやってくれませんか。

（明子）親方　こんなに熱心に
おっしゃってくださってるんです。

私からも　お願いします。

ねえ　みんなに担がせてやってくださいな。

思い出のたくさんあるこの町で
みんなに　虹を見せてあげましょうよ。

ねっ？

分かりました。
仲間に入れてやってください。

おっ！やった！
うわ～！

やったな！
やっぱ親方　話が分からあ。

この時　梅若は相撲の町　両国で➡

力士たちに
最後の虹を見せたいと思ったのです。