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Zulu
ん
おい
一番に着くのはどこの船だ
直吉丸からさっき船があってよ
どっかその辺まで来てんじゃねえか
どうだどうだ
増えろ
観光客が来るところじゃねえんだよ
ここは
レッツゴー
ん
お菓子
お菓子さん
しかし
俺あんたのこと知らんよ
変に
馴れ馴れしくしないでくれんかな
いつまでもあと終わんでくれよ
おかしさん
お母さん
何ですか
私叫びたい
何よ
わからない
でもありったけの声で叫んだら
それがなんだかわかるかもしれない
ヒステリーかよ
それとも脅迫か
そんなんじゃないわよ
わからないのよ
わからないから困ってんのよ
泣くなよバカハン
飯食うか
すいません
俺漁協の食堂で
朝飯済ましてきますから
モーテルで飯食うんだよ
頑張ってろよ
朝から返してもいいよ俺も来てな
人参食べられるようになったのね
丸腰も頭から食べてるし
偉いのね
別に偉くなんかないよ
贅沢言ってられんだけですよ
体が資本だから
あらまた表層
この癖だけは治んないわね
やめてくれませんかそういうの
そういうベタベタした態度
みんなあんたのこと見てんだよ
見てないようなフリしてさ
ちゃんと見てんだから
そういうとこなんだよここは
ごめんなさい
目立つよな
銀座に
買い物に行くわけじゃないんだから
さ
東京から夜中中車
飛ばしてさっきついたばかりなのよ
特別
おしゃれしてきたわけじゃないわよ
知ってるでしょあなただって
何よ
綺麗だなと思って
でもさ
何しに来たの
どうして俺が寝ることわかったの
直吉丸ってお魚屋さんでしょ
あなたが働いてるお店
そこの娘さんが電話してきたの
あなたの身元を確かめに
何かあったのそこの娘さんと
何もないよ
あらおかしいわね
普通アルバイトの身元調べなんて
しないんじゃな
いよほどのことでもない限り
例えばそこにいながって
うるせえな
あんたのご天使どうしてる
ニューヨーク離典金の話があって
三十四年向こう行って
戻ってきたら十薬ですって
へえ
やったじゃん
おっと
一緒に行くんだろ
行かない
なんで夫婦じゃないか
別れるわ
本当はもう別れてきたの
すみません
許してくださいって言って
だってどうしようもないもの
やってしまったことは
隠しようがないもの
戸籍は抜いてくれないんだけど
離婚はマイナス
ポイントになるんだって立場所
でも
私はどうせ
ニューヨークなんか行かないんだし
どうして
以前
よく手つないで歩いたじゃない場所
考えろよ
どっから見られてるか
わかんねーんだぞ
ごめんなさい
いいところね
俺さ
考えたんだよ
家逃げ出してさ
あちこち
東北行ったり
九州に飛んだりしたけど
結局落ち着かなくてさ
それが
この土地に来たら
妙にほっとしたりして
なんとなく曖昧で
挑んでるところがいいんだよな
ここは
なんでも許してくれそうでさ
それでほっとしたんだろうな俺
帰ってくれよ
ご天使のところに戻ってさ
ニューヨークに一緒に行きなよ
命令される筋合いなんかないわよ
はぁ
いい気持ち
私もホッとする
住んじゃうかな
帰れ
邪魔しないでくれよ
せっかくまともに生きてんだからさ
壊さないでくれよ
なんだよ
キスして
お茶食ってんのか俺を
殺すぞてめえ
二度と俺の前に現れるな
いいな
わかったな
ああ
気をつけろこの野郎
モーテル行き過ぎなんだよはい
すいません
ああああ
赤石
目立ってやれよ
え
腹太くせえからよ
終わったら海行って人泳ぎしてこ
いやはいああ
しょうがねえな
ああお嬢さん
バイク潜り返す
ちょっとどうしたのよ
すいません
こいつがこぼしちゃったんですよ
すいません
はい朝ごはんちゃんと食べたの
はい食べましたあっそうか
はいどうぞはいよ
こっちで
いってらっしゃい
かっこいいっすよお嬢さん
はいすいませんよしよしよし
よしはいああ
運が良かった
ちょうど
いいところが空いております
あの
すぐそこ
この一歩向こうの通りですかね
そこが駅ですからね
便利でしょ
行きましょう
東京から車で
そりゃ大変でしたな
ああそれじゃあ
駐車場もいりますね
どうです
前も広々して
気持ちいいでしょう
こんなビルが建たなければ
向こう岸の
漁港まで見渡せるんですかね
どうですか
よかったら
サービスで
この畳全部新しく取り替えますよ
ありがとう
今日からでいいかしら入るの
今日から
とりあえず
布団と身の回りのものだけ揃えば
暮らせそうだし
ああ
そりゃあもう
奥さんは一人で
あ
奥さんじゃなかったのかな
いやこれは失礼
一人で暮らすのよ
ちょっと
たくさん
体中に染み付いちゃってる
魚の腹減った血の匂い
簡単には落ちないよ
構わないです
でも私この匂い好きだ
魚屋の匂いだもん
ちっちゃい頃からこの生臭い匂い
嗅いで育ってきたんだもん
あんたから
一生抜けなければいいのに
え
っ
匂いのついたシャツ着て
歩いてたらね
野良猫やカラスが追ってくんですよ
んで
気持ち悪くなって捨てちゃった
野良猫やクラスに好かれたって
人間の女には好かれないよ
女の人が訪ねてきたんだってね
すごく綺麗な人
それほどでもないです
だってみんなそう言ってたよ
ちょっとおばんだけど
すごく色っぽいって
あんたにはもったいないって
ちょっと誰なのよ
いや関係ないですよ
関係ないわけないでしょ
すごく
親しそうに話してたって
私
港まで行って聞いてきたんだから
はっきり言ってよ
いやだから関係ないですよ
ごちそうさま
こいつ
いい度胸だねあんた
こんなとこ
店の古いレンチに知れたら
ただですまないんだから
みんな私のことモノにしようって
チマナコなんだから
私のことをモノにして
ナオキチマルの店を集うって
競争なんだから
あんたなんて海に沈められちゃうよ
私とその女
天秤にかけたら許さんよ
夜中の漁で
船から落ちて死ぬ人間は珍
しくないんだからね
はいみなおです
あなた
いらしたの
涼子か
今どこにいる
あなたは女の人のとこにいらしてて
うちの中は空っぽだと思ったの
それで電話を鳴らしていたんだけど
あれとは別れたと言ったの
今どこだ
港
広い河口の向こうに漁港があって
渡れない長い橋があって
もしもし
はい
ニューヨーク駅が本決まりになった
そのことで
一度話し合いたいんだが
私は
ニューヨークには行きませんし
それにもう
あなたの妻ではございません
だからそのことを含めて
もう一度じっくり会って
な
もしもし
聞いてるのか
あっ
ワンワン
ああ
新しく入られた方ですね
そうですか
いや便利ですよこの辺りは
八百屋だとか魚屋が
この前に車止めて商売するんですよ
魚屋ええ
港に船を持っている
ナオキチマルっていう魚屋が
その日の朝採れた
冷凍車で売りに来るんですよ
ナオキチマルが
ええ
あ
来ましたよ魚屋
おっきなってパパもっとおばあ
ちゃん
こ
れ頂戴します
本日のお目玉は金塊
マグロの特売です
和歌山の大きさが取れた正真正銘の
若山
どうでした
いい値段してんじゃねえかよ
まさかの切り替えものですよ
切り替えもの
まさかインド洋の
和歌山じゃないんだろうね
正真正銘の
切り替えものですよ
どうです
調子は悪いから負ける
旦那
魚屋さん
中トロ食べたいんだけど
あんまり脂身がなくて
甘みがあるとこあるかしら
ありません
バカあるだろ
何でボケてやんだ
奥さんちょっと根が張るけどね
取っておかないと
サービスしちゃいません
こっちですどうぞ
二百七はこちら
ずいぶんたくさんあるのね
一人じゃ食べきれないわ
食べきれませんよ
他のもんにしたらどうですか
歌詞
これ松村さんち届けてくれはい
はい
焼かれたのかよそうよ
はーい
本気かよ
本気よどういうつもりなんだよ
嫌がらせかよどうして
あなたの近くに住みたいだけじゃな
いいくら近くに住んだって
赤の他人だからな
あ
よかったらこれ半分
ずつにしませんか
食べきれないの分かってて
もったいないんですよ
二人分なんですこれ
いえ困ります
どうして
まさか二人分
だったら遠慮することない
お客さん
買うのか買わないのか
はっきりしてくれませんか
買います
すみません
今夜お客さんが来るんで
二人分いるんです
すみません
これいただくわ
逆って誰
あなた
奥さん
待って
こっちこっち
何見てたんですか
別に
身投げでも
するつもりだったんですか
私が身投げをしたらどうする
助けてくださいますは
助けませんね
浮かんできたら
頭
を押さえつけて死なしてあげますよ
あら怖いのね
それじゃあまるで人殺しだわ
人殺し
奥さん
釣りしませんか
したことありませんけど
教えてあげますよ
やってみれば結構面白いもんですよ
人殺しが
怖い
怖い
私が何を怖がるわけ
怖いもんなんてなくなっちゃったの
あ
今夜
料理してご馳走しますよ
昼間から私なんかと魚
釣りしてて構わないんですか
構いませんよ
それに
あなたの漢字が似てるんですよ
私に
まるで世間を避けてるみたいな
世間を避けてるんですか
お店を開いてるのに
閉店するわけにはいきません
店を閉めてしまったら
負けてしまったことになる世間に
といっても
客が来るわけないんですけどね
あんないい場所にあるのに
変ですね
奥さん
引っ越してきたばかりで
知らないんですよ
何を噂
鼻井薬局の噂
何の噂ですか
そのうち話しますよ
取るな動いちゃうわ
動いちゃ危ない
追って
あの船を撃ってください
見てる
エンジンが違う
持金できますから
先に始めててくださいよ
ずいぶん大きいお家ですのね
本当にお一人でお住まいですの
ええ一人ですよ
もっとも
二年前までは
家族三人の世帯でしたけどね
私と
女房と
女房の母親と
私は養子なんですよこのうちの
薬剤師の免許持ってる
飲み込まれて向こうに入ったんです
作りますね
すいません
それで
どうなさったんですか奥様とその
死にました
お二人ともえ
どうして
お二人とも次々に
飲むの方は
もともと体が弱くてね
心臓が悪かったんですよ
ある日私が目を覚ましたら
布団の中で冷たくなってた
心臓麻痺
それから一月ぐらい経って
母親の方もまたぽっくり
心臓麻痺
脳出血
嘘でしょ
そんなうまい具合に次々と
いただきます
うん美味しい
あまりうまくいきすぎて
噂になっちゃいましてね
えっ
花江薬局のカミさんとばあさんは
毒を盛られた
婿は薬剤師なんだから
お手飲むんだろうってね
警察が墓ひっくり返して
コツツボの骨を
乾式へ回したんですよ
薬物反応があるはずだって
しかしシロだって
私はやってませんからね
しかし客は気味悪がって
店に近づかない
暇ですね
それが噂
気持ち悪くありませんか
この中に
毒が入っているかもしれませんよ
変な人ね
悪ぶってるのかな
悪いんですよ本当は
世間に後ろ指さされるって
どんな気持ちなのかな
こんにちは
こんにちは
お兄さん
今日も元気でやってるかな
奥さんこそご機嫌じゃないですか
魚釣りなんかしちゃってさ
もう魚に用がないでしょ
あらええ
中トロね
これいただくわ
それ二人分ですよ
わかってるわよ
あいつと二人で来るのかよ
食べるかもしれないけど
あなたと食べるのとは意味が違うわ
どう違うんだよ
わかってるでしょ
逃げてるくせに
嫉妬だったりするのね
嫉妬
ねえアサリもちょうだいはい
魚屋さんお兄さん
これいただくって言ってるでしょう
はいはいはい失礼になります
はい
二人分の一人はあなたよ
俺絶対食わねえよ
ね
電話入ったの
これ電話番号
今晩電話してね
待ってる
はいお待ち
はいどうもありがとうございます
アイキューめまいど
はい中ドロップ
お酒もう一本はい
はい
お二人さん時間一本だよ
白身に行ってくる
四白身
俺大人になったんだ
立派な大人よ
お袋
素敵だ
どこが
後で教える
ねえ
もう一度
ダメ
どうせ親父帰ってこないよ
そんなんじゃないの
あいつ
ん
ん
やった
技抜きすぎちゃった
ん
ん
ん
お袋
おふくろ
何見てんだよ
私たちを見つめているみたい
どうして
綺麗じゃない
どうしたんだよ
後悔してんのか
後悔
そんなもんじゃ追いつかないわ
あなたを産んだ時ね
ひどいなんざって
だってあなた
なかなか出てきてくれないんだも
んそれで
俺をギャーって泣いたの
とっても大きな声
その声を聞いた途端
ふーっと意識がなくなっちゃって
目が覚めたら
窓際のベッドに寝かされてって
見ると
病院の庭に
綺麗な木毛の花が咲いてた
あの花がまた咲いてる
怖い
怖い
怖い
ん
お兄さんナオキシマルの人
うん
踊んないの
踊れないから
派手なお嬢さんだねぇ
俺帰るわあそう
千円だよ
はいありがとう
ダメだよ
ずっと付き合う約束でしょ
すいません
眠くなっちゃって
今朝早かったんですよ
眠いんですすごく
いいよ
それじゃ
寝ようか
ああ
あんた変だね
すいません
ああ
いつかはできたのにね
なんとかやれたのにね
疲れてるもんで
やだ
中年じゃないまるで
ねえ
私のこと嫌いなんだ
いや
好きです
好きだけど
好きだけどなんなの
うまく
できないんです
どうして
わかんない
どこでそんなに歪んじゃったの
私はそこが好きなんだけど
でも
あの女とはちゃんとできるんでしょ
あんたを追っかけてるっていう
美人の
何を見てたの
橋が見えるんだなと思って
ああ
本当だ
人に見られますよ
いいよ見せてやるよ
ねえ
橋は
道の橋っていうの知ってる
いいえ
橋というのは物の端っこ
終わりっていうことよね
道の終わりに橋があって
その橋を渡ったら
先は闇っていうの
この辺で昔からそう言うのよ
橋のあっちとこっちは
そのぐらい
かけ離れているものだって
人に見られちゃうよ
見せてやりますよ
ん
好きよ
奥さん
おやすみ
おやすみ
だから
はいはいはいはい
奥さん困るわ
急に野良猫が増えたと思ったら
奥さんの餌やってたのね
あらお刺身
贅沢ね
一人じゃ食べきれなかったもんで
あらお一人
ごめんなさい
奥さんだなんて言っちゃって
失礼
何やってんだここに
お母さん
奥さん
お釣り
七割
殿さん
お願いします
誰にも負けてこねえろ
力投げんじゃねえよ速く殴ろう
行けこらおら
おい武者よ
持ってんの
かお前何運転してんだよこら
おい逃げろ逃げろ
危ねえよ助けてよ馬鹿野郎
ボコ
ボコボコ
痛
い痛い
こ
ら
私
この子に話があるの
ちょっと静かにしてくれない
いい子だから
逃がさないわよ
邪魔をしないように
ひっそり暮らすつもりだったけど
あなたが冷たくするなら
私は帰って暑くなりますから
どうして電話くれなかったのよ
十円玉がないはずないでしょう
寝ないで待ってたのよ
わかったよ
あ
ごめんね
私ちょっと酔ってるからはい
かっこいいおい
かっこいいなぁすげぇおい
深橋さん彼女俺に紹介しろねあれ
紹介しろよ
どうもすいませんでした
電話ありがとう
住み待ちね
本当に住み着いてしまいそう
いいかな
住み着いちゃっても
あんたのこと気に入ったって
先輩が言ってたよ
女にしたいって
それで
あなたは何て言ったの
どうぞって
そう
誰か
女の人いるのかな
俺に
だってあんまり冷たいんだもん
本当にいるんじゃないの
そっか
やっぱりいるのか
やったね
これで嫌な女からも逃げられる
そう思ってるわけだカシ君としては
ん
あんたそんなこと言うてきりかよ
最初に逃げたのは
あんたの方じゃねえか
裏切ったのはあんたの方だろ
あ
ーん
お袋
お袋お
茶
うちゃん
お風呂
姉
ちゃん
おい
もう服出してくれ
社長が亡くなられた
出張どころじゃなくなったぞ
おい涼子
寝ちゃったのかい
こんなとこにいっぱいあって
ah
お前たちは
なな
んだよ
部屋
に入るときはノックぐらいしろよ
な
その後であんたが言ったんだ
もうやめようって
あの人に見られて
二人だけの秘密が壊れた時
ふと正気に戻ったの
束の間の正気だったけど
あんたビビったんだ
置かなくなったんだ
そりゃそうだよな
人間として許されないこと
するんだもんな
あなたの将来のことも考えたのよ
このまま続けたら
私
はあなたの人生を食い潰してしまう
それじゃ
なんで俺の後追っかけてくんだよ
俺あんた頼んだじゃないか
山ん中でもいいから
二人だけで暮らしてくれって
その時あんたなんて言った
母さんは
あと十年か二十年で
女じゃなくなる
顔も体も醜くなる
その先何十年も生きてる
不可視は
そんな母さんに耐えられるかしら
ずっと愛し続けられるかしら
もし愛せないんだったらごめんだわ
そう言ってあんたは俺を拒んだんだ
いや気狂って家飛び出したよ
そしたら
またあんたが追っかけてくる
ごめんなさい
もう私が嫌い
ん
ん
俺さ
女いるんだよ
この土地に
落ち着こうと思ってるんだ
邪魔しないでくれないかな
ん
どうしたの
あれから一年経ったのね
今日はありがとう
帰るの
この橋は渡れないの
自分で決めたの
この橋渡っちゃいけないって
もし渡っちゃったら
ブレーキがなくなって
走って行っちゃいそうだから
キスして
ふうちゃん
何やってんだよ
あんた一体何なのよ
あんたでしょ
少しの後追っかけ回してるって女
いい年してベタベタすんじゃないよ
いや
違うんですこの人は
あんなのよ
はっきり言ってよ
すみません
出すぎた真似してごめんなさい
これから気をつけますから
許してください
フッ
あんた
普通の人じゃない
水商売の
女かなんかかと思ってたけど
普通の奥さんじゃない
なんで普通の奥さんが
魚屋の若いもんか
なんか稲星あがんのよ
やめといた方がいいわよ
行くよ
おばさん
年に似合って相手を探しなよ
あんた気をつけて
おい
私
あんたと寝たこと
テツヤに喋っちゃったた
だじゃすまないよ
それであんたのこと探してたの
どうする
どうするってどうするんですか
バカ
逃げるとか先を浴び入れちゃうとか
哲也父さんから私
の向こうにする
って言われてるんだから
頭に来てゲストを代わってたよ
俺どうして喋ったんですか
ええ
俺とのこと
哲也よりあんたのことが好きだから
うん
遅かったじゃないか
相手はどっちだったんだ
女だったから
ようこそ
バイクに乗せてもらいました
やっぱり
やるもんだな
こんな二人掛け持ちか
大したもんだ
哲也さんが話があるってんだ
来いよ
いらっしゃい
何回出たんだ
一階です一階
それだけか
はい
どうして一階なんだよ
だからよ
たった一回で
妖狐は夢中になっちまったのかって
聞いてんだよ
よく
わかんないです
ああ
養護さんはな
いずれ兄貴と一緒になるはずなんだ
知らなかったのか
知りませんでした
すいません
知りませんでした
それじゃあすまんだろう
示しってもんがよ
すいませんでした
面子ってもんがあるんだよ
洋子さんと一緒になって
直吉丸を継ぐ人間としてよ
女に手つけられて
黙って見過ごすわけには
いかねえんだよ
わかるか
え
雨だよてっちゃん
やめといた方が
いいんじゃねぇのかな
お互いに
将来のある
体なんだから
哲也さん
お袋さん
いますか
死んだ
俺
お袋がいるんです
誰だってお袋はいるよ
俺のお袋っていうのは
すごくいい女なんですよ
好きなんです俺
泣き落としかよくせえんだ今更
俺悪いせがれだったから
大学には二年続けて落ちるし
そのうちやけになって
酒飲んで暴れるし
その間に
親父には女なんかできちゃって
外泊多くなるし
めちゃくちゃな家だな
俺が
お袋を
追い詰めちゃったんですよね
結局
俺が悪かったんですよ
おめえ何がいてんだよ
お前消えろ
ガキ炒めたって
俺が笑いもんになるだけだ
この街から消えてお袋のとこへ帰れ
それで許してやる
刺されたいのか
もう
あの人のところには帰れないんです
帰っちゃいけないんです
どういう意味だよ
例えわかんねえんだよ
てめえに言ってることは
やめろ
はい
さぞ
完成
死にたくない
死にたくないよ
五秒間
逃がした
やったー
美味しいやったー
あ
もしもしふかし
ふうちゃん
どうしたの
今どこ
言いなさいしかし
宇宙
どうしたの
大丈夫大丈夫宇宙
どうしたの宇宙
ん
お姉さん
お姉さん
お姉さん
助けてください
すいません
店終わっちゃったんです
お姉さん
あたしです
助けてください
あの子が大変なんです
どこ
どこの病院も閉まってて
お願いしますなんとかなりませんか
どうした
何でやられた
ナイフか
校長
大丈夫
奥さん
これはダメだ
救急車呼びましょう
救急車は嫌だ
死にたいのか
騒ぎにはしたくないんだ
俺が悪いんだから
一応
応急処置だけはしときましたけどね
それで
福岡に損傷がないし
大丈夫でしょう
しかし
当分は動かせませんよ
本当に
どうもありがとうございました
点滴なんかも任せるよ
受け継ぐ心配ないと思うけどはい
じゃあ
西片先生
助かりましたよ
あんたとは
二度と
接触しないつもりだったんだけどね
それがお互いのためなんだから
困るじゃないか
わかってるよ
だけどあ
んたに頼むしか仕方なかったんだよ
これが最後だよ
まさか面倒に
巻き込まれんじゃないだろうね
大丈夫だよ
別にヤクザでもなんでもないから
あじゃ
お大事に
夜分に本当にすみませんでした
どうもありがとうございました
ありがとうございました
いやしかし驚いたな
あなたに
あんな大きな息子さんがいたなんて
二十歳で産んだんです
ああ
彼を追っかけてきたんですな
東京から
はい
本当にありがとうございました
あなたが
あんまり必死だったもんだから
可愛いんでしょうね
いつまでたっても
可愛いです
お布団持ってきますよ
彼の面倒
見なくちゃいけないから奥さん
しばらくここで寝起きした方がいい
ん
あおはよう
おはようございます
いや楽しそうな朝飯だ
久しぶりですよ
どうぞお先に初めていらしてくださ
いいや待ってますよ
ダメよちゃんと食べなくちゃ
熱も下がったんだし
あとは体力をつけなくちゃね
八時半です
皆さんおはようございます
う
ん
美味しい
久しぶりのお袋の味って感じだな
そう
あんた
夕べキスしたろ
知ってたの
よく眠ってたのに
夢見たんだあんたの
それで
キスだけ夢は
ほっといてくれよ
あいて
っふうちゃん
大丈夫
大丈夫ふうちゃん
ありがと
うございました
ありがとうございました
い
らっしゃいませ
何が美味しい
美濃良子さんですね
はいそうですけど
探しましたよずいぶん
息子さん
フカシ君どこにいます
あの
フカシ君を刺したという男
が嫉妬してきてるんですが
安原富雄
直吉丸の事業員ですご存知ですか
ええ
フカシ君どこにいます
は
い
西方さんですよ岸
和田さん
あの時も確か西方さんでしたよね
ほら奥さんとばあちゃんが
続いて亡くなった
二年前の時も
他に知ってる医者もいませんしね
それに
腹から血を出してんだから
こっちも慌てましたよ
それに救急車は嫌がるしね本人が
ほぉ
ねぇ
どうして救急車嫌なの
そんな
大げさな怪我じゃなかったから
なかなか
気の強い坊ちゃんですな
早いもんだな
もう二年になるのか
その説は色々お世話になりましたな
いやいやいやいや
あんたも大変でしたよね
いろいろ変な噂立てられたりして
噂だけでなく
実際に警察が動きましたからな
私を犯人扱いして
そういえば
あの一件もまだ完全に
蹴りがついたわけじゃないんでね
また寄らせてもらいますわ
いやどうもお邪魔しました
失礼いたしました
お大事に
あいつですよ
墓からこつ壺を取り出して
乾式に回した刑事は
船に乗りません
地面の上は鬱陶しいことばっかり
あー
いい気持ち
楽しそうですね
ずいぶん明るくなった
息子さんのせいかな
子供が懐に戻ってきたから
そうね
あの子はね
小さい頃
も弱くて
すぐに熱を出しては寝込んだの
その頃看病したことか
なんか思い出して
嬉しいわ
あんな怪我しても
恐ろしいボセアイだ
亡くなった奥様
お綺麗な方ですね
写真を拝見するまでは
陰気な感じを受けてたんだけれど
綺麗な方だわ
本当愛していらっしゃったんでしょ
家内は
ホテルで死んだんです
他の男と
ホテルで寝ていて
心臓発作を起こしたんです
相手の男ってのは医者の西方ですよ
私が向こうに来る前から
二人は
そういう仲だったってわけです
そのことも
この街の噂になったんですか
ね
これは私と西片だけの秘密なんです
世間にも警察にも
私が
かなりと寝ていたことになっている
だから
私は西片に貸しがあるんですよ
どうして私
にそんなことをおっしゃるんですか
秘密なんでしょ
多分あなたが
誘ってるからですよ
合わない方が良かったかもしれない
はぁ
帰りましょっか
なんだか寒くなってきたわ
痛むか
少し
でも何とか可能にしないで
治まったらしいな
順調ですよよ
かった
ありがとうございます
鼻や薬局の薬はよく効きますからね
おたくら仲いいんだね
どういう意味それ
昔俺が小学生でさ
親父とお袋の仲が良かった頃
熱出して寝てる俺の顔を
二人して覗き込んで
看病してくれたんだ
そんなこともあったんだななんて
思い出しちゃった
バカね
大きななりして
いつまで経っても甘んぼなんだから
うん
なんだか変だな
え
気分がね
落ち着くんですよ
あなた方がいてくれると
それならいいけれど
一人ぼっちは寂しいですものね
寂しいですね
あすみません
奥さんお貰いになればいいのに
女房もらったら寂しいの治りますか
逆じゃないかな
寂しいのは帰って形
になって見えたりして
お互いそうじゃありません
そうかもしれませんね
どういうご主人なんですか
あなたみたいな奥さん捨てるなんて
捨てられたわけじゃありません
わけがあるんです
秘密
知りた
いいや結構
女の秘密ってのはどうも生臭くてね
苦手だ
あ
面白いものが見える
可愛くて
何がそんなに可愛いんでしょうね
可愛くって
変な広告
まるで
誰かの心の中みたいだ
あー消えた
逃げないんですか
私
感じないと思う
他の男じゃダメだと思う
誰のこと言ってんですか
誰ならいいんですか
困ったもんだ
奥さん
何ですか
いやお手間は取らざませんから
あのうちを出た方がいいですよ
変なことに巻き込まれてからで
遅いですから
ね
変なこと
花井さんはまだ疑
ってらっしゃるんですか
無実だったんでしょあの人
完全なヒロじゃない
ばあさんの方から
薬物反応が出ましたからね
医者の西片がそれを認めましたよ
西片さんってあの
あの医者は二年前
二つの死亡診断書を書いている
しかも今度は
内科医のくせに
外科的な治療を深橋君に施している
鼻井に脅かされてね
おかしいと思いませんか
おっしゃってる
意味がよくわかりませんけど
二年前
心臓発作で死んだばあさんの体
に薬物反応
があったと西方は認めたんですよ
ということは
嘘でしょ
奥さん
ご主人のところにお帰りなさい
これは忠告です
あの子ったら
くすぐったがって
私に髭そらせないんですよ
お母さんがあんまり綺麗だから
女を意識しちゃってんでしょ
あれなら大丈夫よ
私もいただこうかしら
今日刑事さんに会ったけど
ほらこの前の
肩甲斐さん
しつこいのね警察って
奥さんに
ボートの乗り方を教えとけば
よかった
そうすれば
地面の上が鬱陶しくなった時
いつでも逃げ出せるでしょう
そうね
でもなんで
急にボートのことなんて
そう思ったんですよ急に
これからでも遅くないわ
明日教えて
明日か
明日じゃダメ
何か用事あるのかな
用事は何もないんだけど
明日晴れるかな
晴れるわよ
そうか明日は晴れるか
旅行ですか
はっきり逃げるって言いなさいよ
花江さん
おふくろ
はーい
ほらもう治っちゃった
強いのね
さって言うと傷に良くないわ
大丈夫だよ
本当に慣ればっかり大きくなって
雨降ると余計気持ち悪いなこの家
そろそろ
自分のアパートに戻りたいよ
いやよ私一人ここに残るなんて
変わってんねあのおじさん
どうしたの
雨降ると
本当にこのうち気持ち悪い
気持ち悪いよよ
せよ
鼻に抱かれて体で俺を抱くかよ
今何て言ったの
カナエと関係あったんだろ
そのカナエに逃げられて
ショックなんだろ
だから泥おもちゃにすんなよな
もう一度言ってごらんなさい
何度でも言ってやるよ
言ってごらんなさい
許さないわよ
そんなこともう一度言ったら
殺してやる
あなたを殺して私も死んで
あなたをどんなに思ってたか
知らせてやる
さあ
もう一度言ってごらんなさいよ
お客さんだよ
お客さん来るはずない
店閉めてるもん
はいどなたですか私たち
よ
く決まるの
ごめんなさい
この間ひどいこと言っちゃって
知らなかったから
あんな綺麗で
若い人の歌詞のお母さんなんて
夢にも思わなかったから
仲良くしてんの見て
ショックでついあんなことを
ごめんなさい
何のご用かしら
あの
合わせてくださいふかふかに
ふかしは
あなたが原因で
刺されたって聞いてますけどはい
すいません
ですから
謝りたいと思って
会って謝ろうと思って
気持ちは嬉しいけれど
あの子は今人に会える状態
じゃないの
でも刑事さんなんかあって
話したっていいし
顔見るだけでもいいですから
悪いけど
あなたと刑事さんは
一緒にならないでしょ
本当にあの子具合良くないの
だからまたにしてねあの
お母さんに私が来た
ん
ふうちゃん
ふうちゃん
死んじゃやだ
死んじゃやだ
ふうちゃん
やだやだ
死んじゃうやだ
驚いた
ん
冗談だよ
冗談だってば
あんたがナイフなんかで脅すからさ
ちょっと脅してみようかな
と思っただけ
ジョークですよ
びっくりした
びっくりした
やったね
どうしてかしら
あなたが本当に死んだと思ったわ
いつか
そんなことになるんじゃないかと
恐れていたのね
はああ
あびっくりした
は
あ
以上になった
ありがとう
ご
ざいまし
た
うっせえな
はいもしもし
あの
花井薬局ですか
そうです
しかし
そうですけど
わかる
洋子
こんにちは
ただいま
奮発して
ステーキ用の牛肉買ってきちゃった
もう二人ともお別れよ
ふうちゃん
不可視
ふうちゃん
おトイレ
me
思ったより元気断酒した
お母さんずいぶ
ん悪いようなこと言うの
心配しちゃったよ
お袋にあったんですか
花や曲名で言ったんだよ
知らなかった
やっぱり自分の部屋がいいな
よかった
ごめん
ごめんなさい
そんなん
いいですよ
俺だって悪いんだからううん
あんた悪くない
私が警察だったから
ねえ
もう一度
直吉丸に戻って
働いてくれないかな
いや
それはやっぱり
無理ですよ
それじゃあ
どうするの
お母さんと東京に帰るのかな
帰りませんよ
だって
あんたを迎えに来たんでしょあの人
追っかけてきたんです
追っかけて
それじゃ生まれて恋人じゃない
あ痛っ
ごめん大丈夫
ごめんね
ちゃんと私
がついてるじゃない
痛くない
いつシュラバックスの安全
イギリスが出るでありましょうか
さあ
エンディングニューのステッカー
アールキックからセットホールド
猪木ホールの大決勝
満員のお客さん越し返した一貫
猪木ホールの大決勝ではあります
セットホールド
猪木は真っ白
スーパースターの足を捉えて
そして
出んか
わいいこの外部サイドの陣営を見せ
すいません
お忙しいとこ
あの何か
深石君行っちゃいましたね
尚吉丸の娘さんが
バイクで迎えに来て
深石君後ろに乗って行っちゃった
そうですね
よくご存知ですのね
ねぇ同僚が見張ってましたから
見張ってた
ひょっとして花井が戻
ってくるかもしれないんでね
待ってるんですよ
まるで花井さんを殺
人者って
決めてらっしゃるみたいですね
西片医師の重要な証言も
得られたことですし
我々としては
やれるところまでやってみよう
というわけです
ちょっといいですか
あの捜査令嬢ですか
そんな固いこといいじゃないですか
我々警察も
奥さんの味方に
なれるかもしれませんよ
すいません
お茶いっぱいいただけますか
そうか
不可視は
自分のアパートに帰っちゃったんだ
そうなんでしょ
奥さん花嫁はどこにいるんです
知りません
奥さんが
逃がしたんじゃないんですか
私が
どうして
花江さんのこと
あんまり知らないのに
どうしてですか
ええそこがまあ
男女の関係の不思議なところで
馬鹿馬鹿しい
どうして花井さんのこと
そんなに目の敵にするんです
他に事件ないんですか
奴はね
よそ者なんですよ
奥さん
ここは閉鎖的な街でしてねぇ
実機の人間が二人も死んで
よそ者の鼻血が
店の主人におさまってる
それだけでも気に入らんのです
おまけに
二人の人間の死に方が
不自然だったもんですから
花火は当
然白い目で見られるわけでしてね
我々としても
そういった街の空気を
無視するわけにはいかんのですよ
いやらしい
昔は
なんでこんな街
が気に入っちゃったんだろう
藤浪辰巳がアピールしております
そして木村
命が入ってきました
可愛
く
って
刑事さん
はいあれ何の広告ですか
ああ
可愛い靴屋の根を
靴屋
うん
この裏にあるんですよ
割合大きな靴屋さんでね
あれ
最後のじゃあ消えてるな
いくつ
か
どうしたんですか
刑事さんはい
ふかしどこにいるんです
あんた刺されちゃったんだって
ああ
病院にも
警察にも行かなかったんだってね
見かけより男の子だって
評判いいよ
いやもういい
じゃお水でも飲んでなさい
傷の方は
いいママ
ナオキシマルに戻るのかい
いや
戻んないでどうすんの
これからさっき
わかんない
他には仕事なんかないよこの街には
心配してくれなくていい
心配なんかしてないよ
ただね退屈なだけ
あくびが出るよこの街には
大丈夫
だいぶ飲んでるみたいだけど
足して飲んでないよねっ
じゃあ俺帰る
送ってくよ
いやいい
おやすみ
お返し
後で言ってもいい
来ないでください
すいません
ん
橋渡っちゃった
あなたが行けないのよ逃げるから
逃げれば追うじゃない
行きましょうさ
どこへ
わからないけどこの街出るのよ
どうして
私から
あなたを奪おうとする女が
いるじゃない
そんなところ
あなた置いと
けないのさ行きましょうよ来るな
行きましょうってばそばに来るな
行きます
ん
難しい
難しい
あれ
ふうちゃん
大丈夫
痛くなかった
太るな
ふうちゃん
ふったらな
ふうちゃん大丈夫
近寄るな
父ちゃん
馬鹿野郎
てめえの子供なんか
生まれたくなかったよ
てめえに高くねえよ
頭悪いしよ
せめて頭だけ親父に言いたかったよ
わかったわよ
自分で生んだものは
自分で始末すればいいんでしょう
あ
っ
あっ
他の女に渡したくありませんか
あたしのものなんだから
あ私のお腹から生まれたんだから
くそ
この野郎
殺して
ふうちゃんごめんね
私が馬鹿だから
東大行けなくてごめんね
ふうちゃんごめんね
ごめんね
ふうちゃんごめん
me
け
だ
も
の
ん
奥さんそれじゃあまたね
ん
こらそこ覗いちゃダメよ
あの覗いちゃ
う
すみませんください
お母さん
中トロなら持ってきてねえんだ
悪いなさっさ
魚は腐っちまうか力入れてくれ
腐っちまうよ
あのなんでもいいんですけど
よ貴様は邪魔邪
魔邪魔なんだよ
だから言ったじゃないですか
ここから出た方がいいって
もう街中の人はみんな知ってますよ
まさか今から
逃げ出したりしないでしょうね
困るんですよ
あなたがいればひょっとして
花火が戻ってくるかもしれないん
でね
ん
ふかし
ふかし
ふかし
不可視
風ちゃん
そこの若い者だったらもういないよ
花江さん
どうしたんですかこんなとこで
花江さんこそ
お家入れなかったでしょ
私鍵持ってきちゃったから
どうせうちの方は
刑事が張り込んでるんでしょ
ああ
木毛ですね
帰ってきたんじゃないんですか
帰ってきたんですけど
地面の上はなんだか鬱陶しくてね
水の上に行こうと思ったんですか
もう戻ってくるなよそうと思って
今度こそ
飲みません
今日の昼頃
うちの近くまで
行ってみたんですけど
人だかりがしてたもんで
やばいと思って
まあ
どうでもいいんですけどね
あれは違うんです
知ってます
耳にしましたそのことは
街中の噂だもんね
ごめんなさいね
ますます花井薬局に
お客さんが
寄り付かなくなってしまう
構いませんよ
もう終わりだから
終わり
坊やどうしてます
坊やね
また逃げてしまいました
そうですか
逃げられちゃったんですか
じゃあまた追っかけるわけですね
どうしようかなって
迷っています
花井さんはどうするのかな
これから
刑事さん探してましたよ
私も迷ってるとこです
自首して出ようか
それとも
いっそ自殺でもするかと
やったんですかやっぱり
やったと言えばやったんでしょうね
婆さんの方
死ぬとは思わなかったんだけど
はっきり
殺意はありましたから
血圧降下剤の代わりに
増加剤を点滴したんです
そしたら一発でいっちゃった
慌てて西方を呼んで
死亡診断書を作らせたわけです
そこまでは
完全犯罪だったんですけどね
頑張れないのかしら
これからも
なんで
そんなことやったんだと思います
ばあさんのこと
できてたんですよ私は
女房のことは
本当に愛してましたよ
たまらなくなったんです
そういう生活が
くたびれた犯罪者か
疲れを知らない
母性愛です
いい気持ちいい
どこへ行く
私の主人っていう人はね
東大でのエリートで
親戚なんかもみんな国立で
あの子のいとこたちも
ほとんど東大一つ橋なのね
へえ
私も東大受けたことありますよ
冷やかしでね
だから
あの子も東大当たり前って感じで
結構できたのね
高校の頃なんか
それが
二年続けて失敗して
狂っちゃったのね
そうか
家庭内暴力とか
紅盆オナニーってことですね
お酒飲んで主人と衝突するし
お部屋調べたら紅盆の山
私もショックでね
あなたがこうなったのは母親の責任
だから
一緒に死のうって言ったの
本気で
本気
そしたらあの子嫌だっていうの
死ぬの怖いって泣くわけ
泣きながら
僕は頭が悪い
男としてやってく自信がない
母さんもうダメだよって
しがみついてくるわけ
その顔見てたら
赤ん坊の頃
無心にお乳を吸ってたの
思い出しちゃって
昔
母さんが欲しい
母さんの体が欲しい
って言ってしまったの
よかった
坊やとやって
よかったですか
よかったわ
踊りません
今の踊りはどうもね
ダンスならいいんですか
昔は良かった
ダンサーになるのが憧
れだったんですよ
お客さん
これ昼間やってる
男子教師のレコードだよ
これ今かけたら
戻ってらっしゃる
皆さんに殴られちまうから
お客さん何ですかこれ
やれるんだろ
ん
ん
ん
はなさん
はなさん
パトカーが探してたよ
それじゃあ
花井さん私も行くわねぇ
不可思議どころ聞かないの
昔にさよならって伝えて
もうあとは終わないからって
ん
ん
こそ
行っちゃうの
ええ
よかった
坊やが
夢中になるのも無理ないな
来て
ん
一緒に
来る
よかった
最高
ん
ん
どちらへ
さあ
ご主人のところに
帰るんじゃないんですか
主人はニューヨークですわ
だから奥さんも
行きません
そうそう
今朝
花江の水死体が上がりましたよ
風船みたいに膨らんで
岩場に引っかかってたそうですよ
そうですか
あいつもバカですよ
あのまんま姿をくらまし
てれば
こっちも追い切れなかったんだ
何しろ物的証拠はないんです
それをあの
何ですか
邪魔だからどいてくれます
どこにいんだよ
おい
お袋
どこ行くんだよ
お袋
お袋
逃げんのかよ
お袋
これから逃げんのかよ
おふくろ
逃げんのかよ
おふくろ
昔
頑張ってね
ん
本気だ
お袋
お袋
お袋
ん
後悔してんのか
後悔
そんなもんじゃ追いつかないわ
お袋
け
ど
も
動いちゃ危ない
追ってください
あの船を追ってください
そんなにない
よいしょ
逃がすか
後悔したのか
後悔
そんなもんじゃ追いつかないわ
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