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武志のアルバイトは 週1回4時間になっていました。
病気の治療と作品作りに励む毎日の中 外に出て働くということは
武志にとって 大事な時間です。
ありがとうございました。
おう。 おう。 来た。
今日から また たくんか。 うん。
あのな 武志の友達 来てるで。 えっ。
おう どないしたんや。
ドナー探し… うまいこといかんかって
すいませんでした。 すいませんでした。
なに 謝るん。
一回 きちんと 頭 下げよう言うてたんで…。
何も力になれんで…。
そんなことないわ ようしてもろた。
あの… 声かけは できる限り続けますんで。
今日も 大津の方まで行ってこようかと。
無理せんでええ。 何かしたいんです 俺ら…
武志のために…。
十分してもろた。 もう 十分や。 なっ。
「涙が降れば きっと消えてしまう」
「揺らぐ残り火 どうかここにいて」
「私を創る 出会いもサヨナラも」
「日々 恋をして 胸を焦がしたい」
「いたずらな空にも 悔やんでいられない」
「ほら 笑うのよ 赤い太陽のように」
「いつの日も雨に負けるもんか」
「今日の日も 涙に負けるもんか」
これな 武志が書いてん。
見たって。
右側のページな 「今日が私の1日なら」…。
頼むなぁ?
はい。
はい。
お疲れさんでした。 ありがとうございます。
ごめんなぁ。 また 元気になったら ここに戻ってきてや。
はい。 入りま~す。
着替えてきます。
はい。
待ってるで。 今まで ありがとうな。
こちらこそ お世話になりました。
最後に たこ焼き食べていきぃ。 あっ はい。
週1回4時間のアルバイトの時間が 終わってしまいました。
よし…。
ただいま。 お帰り。
どう? うん まだ あぶりやからなあ。
バイト終わった。 うん ご苦労さん。
辞めてきたから。
今日から 心新たにして取り組む。
おう。 おう。
お父ちゃん 来てるで。 ほんま? うん。
[ 回想 ] 陶芸は 続けてもかまいませんよね。
病状が落ち着いている限りは。
何 作ってんの? うん? 姉貴に茶わんや。
姉貴? 大阪の。 お父ちゃんのお姉ちゃん。
えっ 会うたことある? うん 小さい頃にな お年玉もうてたで。
覚えてないなぁ。
白血球の型 調べてくれた。
ほんで 新しい茶わん欲しい言うてたから お礼に贈ったる。
あ… 申し訳ないな。 俺が作ろうか?
ええ ええ… もう… 陶芸やめたこと叱られたから。
最近 またやるようになって 喜んでくれてんねん。
フッ 叱られたん 大人のくせに。
大人どころか中年や。
中年にもなって叱られるて どないやねん。
ほんまや。 フフッ。
離婚した時な どつかれて 骨折するか思た。
怖いな…。
武志のことだけやのうて
そういう… いろいろ ひっくるめた お礼の茶わんやさかい。
俺もな お礼のつもりなんやで。 うん?
この作品。
ああ…。 方向性が決まったら 大皿にする。
お世話になった人 みんなに見せたい。
なあ 皿ん中に水の波紋があるんやで 水が生きてるんやで?
こんなん見たら みんな「わあ~!」言うわ。 元気んなる。
元気の出る大皿か。
ううん 「元気ですぅ」いう大皿や。
それが 俺のお礼や。 フフッ。
こんばんは。
ああ こんばんは。 どないしたん。
武志います? おう いるで。
武志。
今 ええか? うん。
おう。 大輔 久しぶりやな。
武志が忙しくしてるからや。 お前が忙しいんやろ 学校の先生やしのう。
何や 学かて 何やかんや 忙しくしてるみたいやん。
よけといてぇ。
古っ…。 ヘヘッ。 何や。
なあなあ なあなあ。 うん?
明日 暇~?
大阪行ったぁ? 友達とな 男3人で。
入れ違いや~ん。 来るなら来るて言うてぇや。
何しに行ったん。 まあ 服見たり 映画見たりちゃうか?
何や たあいないなあ。
楽しそうに出かけてったわ。
ほんで それ 何 持ってきてくれたん。 ああ すっぽん。
ええ? 布袋さんが 力つくさかい持ってけ言うて。
すごいな…。
へえ~。 こんにちは。
ああ こんにちは。 上がっとき 武志おらんけど。
ほな 出直してきます。
いやいや もう すぐ戻ってくると思うから 上がって待っとき。
はい。 誰。
あ~ 武志の…。
武志の そういうあれなん? あっ 何 何? おうおう 上がってき!
で 結局 何 買うてきたん。 あっ 見ますか?
見たい。 やめとけ やめとけ。 ええやん ええやん。
選んだん 学やで。 決めたんは武志やで。
ほんで 最終的に気に入ったんが 俺やいう話です。
おそろい? おそろい…。 かわいい。
いや 真奈ちゃん 女が言う「かわいい」いう言葉で
男は 駄目になっていくんやでぇ。
もう 甘やかしたら あかん。 はい。 言うたらなんやけど
その辺で売ってんちゃうん? 売ってんちゃうん?
大阪のにおいがせえへんな。 いや…。
せえへん せえへん。 何や この2人…。
薬? どんな味すんの。
そんなん聞かれたん初めてや。
おいしいわけないわなぁ やってられへんな。
言うなあ…。 直子は言うでぇ。
おう 言うで。 髪の毛 抜けたん? うん まあ ちょっとな。
ふ~ん。 つらいことはないん? ない。 ないん!?
まあ あるとしたら… 作品が なかなか出来ひん。
ああ 何か 作ってんの。
うん。 なあ 今日は ええ気分転換になったわ。
うん。 すっぽんもな。
え… それは どうか分からんけど。 ヘヘヘッ。
彼女 ええ子やん。 真奈ちゃん。
ちゃんと つきあいぃ。 はあ?
「はあ?」やないわぁ。 今度 ドライブ連れてったる。
武志と真奈ちゃんが 愛を語り合うためのドライブや。
何 言うてんねや…。 愛を語り合ったってええやん。
彼女とはな そういう仲やのうて…。
いや そういう仲になったってええやん 何で ならへんの?
うちは ええ思うよ? おいしくもない薬を のまなあかん日々でもな
恋愛したってええやん 恋人作ったってええやん。
もう寝るわ。 えっ…
ちょっと 待ちぃ! 何… やめ…。 まだ話 終わってない!
何や びっくりしたな もう寝るで。 逃げるな! おう 聞き 聞きぃ。
来るな! 来るな 来るな! お~い! うるさい!
う~! うるさいって もう!
壊れる…! まだ話 終わって…!
何? これ 見てみぃ。 ええ色 出たで。
ちょっ 待って…。
こういう色も出るんや…。
ねらいどおりや。 ねらって こういう色が?
そや。 ねらって出してん。 自然と出たんちゃうん?
10年以上もやってるとな だんだん分かってくんねん。
炎の流れがな 想像できるようになってくる。
どこに どう置いたら
どういうふうに灰がかぶって どんな色に焼き上がるか…。
景色を想像していくんや。
景色か…。
あ…。
はあ…。
ハハ…。
大皿の中に 水が生きていました。
ハハハッ。
ハハッ。
フフッ。
愛 語り合うんやでぇ。
せや! 幸せやで。
幸せか?
幸せや。
よう見とけぇ こっちの心も大きなるで。
阪急電鉄神戸線に乗って 大阪梅田を出発!
1つ目の駅 中津で 途中下車しました。
旅人は ユージさん。 阪急神戸線に乗ったのは初めて。
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