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「君が跳んだ 水たまりへと」
「街の翳が」
「雪崩れてゆくよ」
「手のひらの上に」
「太陽を乗せて」
「心の暗がり照らし出しておくれ」
「Dreaming Girl Dreaming Girl」
「雨上がりの少女」
「Dreaming Girl 君と」
「めぐり逢えた」
「素敵な奇跡」
「Dreaming Girl」
(リキ) パパさんとの 強烈な再会から 一夜。
日曜日の孤独に耐えかねて…
(ノック) (のぞみ) は~い。
(舞子) ヤッホー!
お友達を呼んだ のぞみ嬢ちゃんでありました
どうぞ。 入って。 葵は まだ?あっ うん。
はい。 ソレイユのプリン 買ってきたよ。
うわ~ 懐かしい。 昔 よく食べたよね。
「昔」って 半年前じゃない。
わあ… 本当 何にもないのね。 何たって 1日 5,000円だもん。
5,000円って言われると 結構 あるような気もするけど。
ううん ないない。 だって ここの家賃と 本を買うお金
そん中から出さなきゃいけないんだもん。 なるほどね。
そん時は そう思わなかったんだけど OLって 結構もらってるのよね。
勤めてた時の給料を日給にすると 1日 1万2,000円になるのよ。
それに ボーナスなんか入れて ならしたら 1日 2万円よ!
そんな計算してる暇があるんだったら 勉強しなさいよ。
そんなこと言わないでよ。
生まれて初めて お金のありがたみ 味わってるんだから。
私も 結構 苦しいわよ。 どうして? 旦那 銀行でしょ?
これが 意外と 安月給なのよ。 そうなの…。
社内貯金だ保険だに取られて 使えるのは 少~し。
昼なんてね カップ麺 しょっちゅうなんだから。
ああ まだマシ。 私なんてね ひどい時は マヨ御飯だけよ。
マヨ御飯? 何それ?
御飯に マヨネーズと おしょうゆ かけて食べるの。
これが 結構 いけるんだ。 フフフ…。
やめよう…。 セコい。 うん。 フフフ…。
(ノック) あっ バブリーOLが来た! は~い。
(葵) のぞみが さみしいって言ってる みたいだったからさ 声かけてみたの。
(純一郎) 今どき 苦学生やってるって言うからさ
どんなのか 冷やかしに来たぜ。
あっ ありがとう。
元気そうじゃん。 うん 超元気。
(あづさ) はい。 よしよし… おっ。
お口 診ましょうね~。 ねっ? はい お口 見せてくださ~い。
(ノック)
あっ お義母さん…。
(薫乃) チビちゃんたちね よくなったかと思って。
大丈夫です。 ほらね…。 まあ あらあら 本当…。
まあ よかった! おお…。
でもねえ ひどい飼い主がいるもんね。
風邪ひいたチビちゃんたち置いて 温泉 行っちゃうなんてね。
本当。 ねえ? あら~ フフフ…。
元気 元気。 よかったねえ。
うちのチビ 何してます?
達也? うん… お昼食べて 出かけた。 図書館って言ってたけど。
ああ… ノラは言いたいこと言って 飛び出したっきりだし。
はあ~ 本当 子供って どうしようもないですね!
はい。 はい はい… いい子しててね~。
あづささん…。 はい。
もう一人の… もっと どうしようもない 年食ったノラのことなんだけど…。
はい…。
私 もういいわ。 えっ?
もう 小屋捨てましょ。 お義母さん?
のぞみの言うとおりよ。
今まではね たとえ うちを出てても
異郷の空で きっと 妻子のことを思って 苦しんでるだろう
自分を責めてるだろうって そう思ってきたの。
分かってると思うけど 私 伊豆へ行ったことがあるの。
はい…。
「覚悟を決めて 帰ってきなさい。 みんなは待ってるのよ」って
そう言ってやりたくて…。 はい。
でも… その結果が あの態度じゃ駄目。
あの子は うちを出てった時のまんま。
学生運動にかぶれて 大学まで やめちゃった時のまんま。
何にも 成長してないわ。
はっきりしましょう。 その方が みんなのため…。
あの子のためでもあるわ。
あっ でも…。 もう 限界よ。
お義母さん。
あなたも そう思ってるでしょ?
(真紀) 何かあったの? (達也) 何で?
誘ってくれるなんて 珍しいもん。
急に 会いたくなったんだ。 わあ! 私 死んでもいい!
ウソだよ。 …なわけないじゃん。 単なる気まぐれ。 気晴らし。
あっ そう。
異常だね お前…。 えっ?
腹立たないのかよ? 気晴らしとか言われてさ。
どうして 腹が立つの? 気晴らしでも
会いたいと思ったことには 変わりはないわけでしょ?
まあ そういう考え方もあるか。 うん。
(桃子) あらら~? 意外な展開になってきたわね。
(優) いいなあ お前は お気楽で。
何言ってんの! 深刻にしてたって 事態は変わんないわよ。
そりゃあ まあ そうだけどさ。 何つったって こっちは外野なんだもん。
外野には外野の役目ってものがあるの。
でも 内野には 一人もいないんだぜ。 みんな バッターなんだから。
まあね。 でも 大丈夫。 「雨降って 地固まる」になるわよ。
雨降って 土砂崩れ 堤防決壊ってことに なんなきゃいいけどなあ。
(純一郎) 掃除のおばさんかあ。
学校も行けて 短時間で あれだけ もらえる仕事なんて ほかにないのよ。
(舞子) お金もらえるだけいいわよ。
主婦なんてね タダ働きの家政婦なんだから。
やっと 真理に気付いたか。
「タダ働き」はないじゃない。 旦那に食べさせてもらってんだから。
(葵) 労働量に比べたら 女一人の食費なんて「すずめの涙」よ。
嫌だね。 そういうね 小理屈言うとね モテないよ。
モテなくてもいいもん。 好きになったり なられたりしても
一生続くわけないんだし。 そうでしょ?
いや… でも まあ ほら 友達になれるってこともあるじゃない?
フフフ 「お友達でいましょ」ってやつ?
そう言っちゃうと きれい事みたいだけど…。
うん。 ウソくさい。
葵ちゃん 何か 俺に こう 突っかかるね!
私ね いい人見ると いじめたくなるの。 (舞子) 性格よ 性格。
(ノック) はい。
お母さん…。
ありがとね。 また 邪魔しに来るね。うん!
頑張れよ。 じゃあな。
ごめんなさいね。 いいえ…。
さよなら。 バイバイ!
あ~ びっくりした! 意地でも来ないと思ってた。
これでも 親ですからね。 娘が どんな所に住んでるか知っておきたいわ。
料理なんか しないでしょうけどね。
これ なかったんだ~。 助かる! これも!
お金は渡さないわよ。 「くれる」って言ったって もらいません。
のぞみ…。 うん?
お母さん 出してきた。 えっ?離婚届。
ええっ!?
(あづさ) もちろん 20通は出さなかったわよ。 1通だけ。
お母さん…。
心配しないで。 のぞみに言われたから 出したわけじゃないの。
お母さんも それから おばあちゃんも
もう 限界だって思ったの。
待ってた時間が無駄になるのが怖くて 今まで決断できなかったの。
何としても その元 取り返したい っていうようなとこ あったの。
でも… そんなの おかしいわよね。
そんなことしてたら これから先まで 無駄になっちゃうもんね!
まだ 何も 先のことは考えてないんだけど とりあえず 名前は
病院もあるから 今までどおり 南田を名乗ることにしたわ。
お父さんには 優叔父ちゃんから 連絡してもらうつもりよ。
本当に出したの? 今 その帰り。
だって 今日 日曜じゃない! 休日でも受け付けてくれる窓口があるの。
そんな… そこまでしなくても…。
これ以上 迷ったり 考えたりするの嫌だから
決めて すぐ 出してきたの。
出したら すっきりしたわ!
おしまい… おしまいよ!
私…。 なんて顔してんの~。 大丈夫よ!
別に 何が変わるってわけじゃないわ。
うちも そのまま。 病院も 今までどおり。
誰も いなくなったわけじゃないわ。 ねっ? 戸籍が抜けただけ。
お母さん…。
フフッ さあ これで 全部よ! 早く片づけなさい。 うん…。
ああ 疲れた。
ねえ 30分だけ寝てもいい?
いいでしょ? 勉強の邪魔しないから。 ねえ 枕 貸して。
うん。
ありがと…。
うわ~ 気持ちいい!
結局 この日 あづさ先生は 30分どころか 夜の8時まで
4時間も昼寝をして 帰っていきました。
母の疲れを 痛みを 目の当たりにした のぞみ嬢ちゃんは
その夜 ほとんど眠れませんでした
そして 翌日
(内海) 頼むよ。 頑張ってな! 行ってきます!
(ため息)
(眞弓) はい。 おう。靴!
おっ。
ほい。
遅刻しやがった。 (眞弓) 誰が?
あっ… のぞみちゃん?
どうしやがったのか…。 (眞弓) 心配だね…。
フンッ 危なっかしくてな。 ヘッ。
はい。 もう一つ。
(弥市) なんと! お二人とも 教室 サボタージュですか。
あの… 宿題を やっておりませんのよ。
(うらら) 私も同じく。 ああ。 残念ですな。
まあ しかたないでしょう。
ところで こちらで 私の句を 披露しても よろしいでしょうか?
あら… ここで? (弥市) ええ!
お二人のために作ってきたんです。 自信作です。 いいですか?
「五月雨の 不意の別れを 連れてくる」。
「五月雨の…」。 うん。
「不意の別れを…」。
「連れてくる」。
(にぎやかな声)
ありがとうございます!
はい 次! 武藤建設。 はい。
こら! 今日 2時間も 遅刻したそうじゃないか!はい…。
4時間の勤務で 2時間遅刻して どうすんだ!
すみません! 一回褒めたら もう手を抜くのか?
申し訳ありません!
何やってんだよ? 頭下げたからって お前…。
おい ねえちゃん どうした? おい ねえちゃん!
すみ… ません…。
ああっ!
あら! あららら…。 のぞみちゃん…。
おい タクシーだ! はいよ。
大丈夫だ 大丈夫… 一人で大丈夫だ。
あっ 大丈夫じゃねえや。 ああっ!
よし! 大丈夫…?
のぞみ嬢ちゃん またまた危うし!
今度は ハートだけではなく 体の方まで いかれちまったみたいです
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