All language subtitles for 真犯人フラグ_Huluオリジナルストーリー「週刊追求PREMIUM」E06_アフターストーリー (前編)
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1
00:00:22,146 --> 00:00:23,214
(ドアの開く音)
2
00:00:24,015 --> 00:00:25,015
(日野 渉) あっ いらっしゃい
3
00:00:26,984 --> 00:00:28,819
(相良凌介) 繁盛してる?
(日野) 嫌みか
4
00:00:28,886 --> 00:00:30,354
(凌介) ランチは
大盛況なんだろう?
5
00:00:30,421 --> 00:00:33,624
(日野) ウチは定食屋じゃなくて
文学バーなんだよ
6
00:00:33,924 --> 00:00:35,593
唯一の常連さんも――
7
00:00:35,659 --> 00:00:36,761
急に来なくなっちゃって
8
00:00:39,330 --> 00:00:41,899
何がダメなんだろう?
俺? 俺の人柄?
9
00:00:41,966 --> 00:00:43,868
ハハッ… そこは心配しなくていいよ
10
00:00:43,934 --> 00:00:45,102
ハァ…
11
00:00:50,307 --> 00:00:51,575
バーボンソーダ 濃いめ?
12
00:00:51,642 --> 00:00:53,210
うん ありがとう
13
00:00:53,277 --> 00:00:56,247
あっ 光莉ちゃんと あっちゃん
元気?
14
00:00:56,313 --> 00:00:59,116
ああ あっ 篤斗
今度 大会出るよ 10番で
15
00:00:59,183 --> 00:01:02,019
そう? いや 心配してたんだよ
16
00:01:02,086 --> 00:01:04,555
ほら いじめてたヤツらは
まだ いるわけだろう?
17
00:01:04,622 --> 00:01:07,825
ああ コーチが親含めて
厳しく言ってくれたみたいで
18
00:01:07,892 --> 00:01:10,294
(日野) ああ
(凌介) 光莉もね…
19
00:01:10,861 --> 00:01:11,962
何だよ?
20
00:01:12,596 --> 00:01:16,367
いや 勉強がさ
半年分も遅れてるから
21
00:01:16,434 --> 00:01:20,871
あっ 受験生か!
予備校? いや 高いよな
22
00:01:20,938 --> 00:01:24,742
あ~ 橘君に
家庭教師をやってもらってて
23
00:01:24,809 --> 00:01:25,876
はぁ?
24
00:01:26,343 --> 00:01:29,847
あの お金払うって言ったんだけど
迷惑かけたから タダでいいって
25
00:01:29,914 --> 00:01:31,482
お前 それはダマされてるよ
26
00:01:31,882 --> 00:01:32,917
やっぱり そうか
27
00:01:32,983 --> 00:01:36,787
そんなん 家に来るための
口実だろう!
28
00:01:36,854 --> 00:01:38,823
あいつ 懲りねえな
29
00:01:38,889 --> 00:01:40,891
えっ 2人にしちゃってんの?
30
00:01:41,559 --> 00:01:44,662
あ~ もう なんで光莉の部屋
鍵付きにしちゃったんだろうな?
31
00:01:45,029 --> 00:01:46,697
ぶっ壊せ そんなもん
32
00:01:47,164 --> 00:01:48,466
いや でもさ
33
00:01:48,532 --> 00:01:52,169
会社はフルリモートにしたからって
光莉の送り迎えとか――
34
00:01:52,236 --> 00:01:54,972
俺が行けないとき 篤斗のこと
迎えに行ったりしてくれてんだよ
35
00:01:55,039 --> 00:01:56,974
フゥ… あいつ
36
00:01:57,041 --> 00:01:59,477
“いいヤツ”で
相殺してくるんだよなぁ
37
00:02:00,478 --> 00:02:02,613
だから… うん
38
00:02:02,680 --> 00:02:05,049
みんなで元気にやってるよ
39
00:02:05,116 --> 00:02:06,684
ハァ… そっか
40
00:02:07,885 --> 00:02:09,920
あっ バーボンソーダ 濃いめで
41
00:02:09,987 --> 00:02:12,256
あっ 失礼しました
42
00:02:16,260 --> 00:02:17,428
(日野) あっ!
43
00:02:27,805 --> 00:02:29,640
事件の総括だって
44
00:02:31,408 --> 00:02:32,843
河村が書いてる
45
00:02:40,084 --> 00:02:43,087
凌介は まだ読まなくていい
46
00:03:09,980 --> 00:03:12,283
(河村俊夫)
<相良凌介の妻 真帆の――>
47
00:03:12,349 --> 00:03:14,351
<たった一度の過ち>
48
00:03:14,418 --> 00:03:17,755
<その火種は
穏やかな日常の中で――>
49
00:03:17,821 --> 00:03:20,391
<消えたかのように
見えたが――>
50
00:03:20,457 --> 00:03:24,628
<11年の歳月を経て
再び くすぶり始めた>
51
00:03:25,162 --> 00:03:28,766
<そして 火種は炎となり
燃え広がる>
52
00:03:29,400 --> 00:03:32,670
<ひとつの家出と
ひとつの誘拐>
53
00:03:32,736 --> 00:03:33,871
<ひとつの殺人>
54
00:03:33,938 --> 00:03:38,876
<それぞれをひもとけば
さほど難しくない事件のはずだった>
55
00:03:38,943 --> 00:03:44,014
<しかし 3つの事件が同時に
1つの家族で起こったからこそ――>
56
00:03:44,081 --> 00:03:47,918
<それらは互いに作用し
糸は複雑に絡まり――>
57
00:03:47,985 --> 00:03:50,187
<解けなくなっていく>
58
00:03:54,358 --> 00:03:57,595
<だが 混沌を巻き起こすことこそが――>
59
00:03:57,661 --> 00:04:02,766
<世間で真犯人と呼ばれる
私の目的でもあった>
60
00:04:04,335 --> 00:04:06,770
<この事件を総括するにあたり――>
61
00:04:06,837 --> 00:04:09,707
<まずは なぜ この事件が
起きてしまったのか――>
62
00:04:09,773 --> 00:04:15,913
<事件発生当日までを時系列で
分かりやすく解説する必要がある>
63
00:04:17,047 --> 00:04:19,149
<初めに記しておこう>
64
00:04:20,551 --> 00:04:24,188
<登場人物は かなり多い>
65
00:04:36,867 --> 00:04:38,535
(河村)<2005年3月4日>
66
00:04:39,036 --> 00:04:41,872
<同じ日に 相良真帆と
木幡由実――>
67
00:04:41,939 --> 00:04:45,943
<当時 中村由実は
第1子を出産する>
68
00:04:46,644 --> 00:04:49,446
<ふた家族は同部屋で交流があった>
69
00:04:49,513 --> 00:04:55,119
<互いに 顔も名前も忘れるほどの
ほんの数日の交わりだった>
70
00:04:55,419 --> 00:04:57,655
<木幡を除いて>
71
00:04:57,988 --> 00:04:59,623
<2010年 秋>
72
00:04:59,690 --> 00:05:03,394
<相良真帆が
林 洋一と関係を持つ>
73
00:05:03,460 --> 00:05:05,863
<独自の取材で
分かったことだが――>
74
00:05:05,929 --> 00:05:10,300
<当時 林の周囲では
女性を連れ込んで 酩酊状態にし――>
75
00:05:10,367 --> 00:05:14,471
<合意なしに関係を持つことが
頻繁に行われていた>
76
00:05:14,538 --> 00:05:20,310
<ある証言によると その手口は
空気清浄機に強い酒を入れ――>
77
00:05:20,377 --> 00:05:25,149
<女性を酩酊させる
ひどく悪質なものだったという>
78
00:05:25,215 --> 00:05:29,286
<真帆はダマされ
犯されたと言っても過言ではない>
79
00:05:29,987 --> 00:05:31,221
(シャッター音)
80
00:05:31,288 --> 00:05:34,224
(河村)<その現場に
居合わせたにもかかわらず――>
81
00:05:34,291 --> 00:05:39,863
<記者の職業病か 私は
写真を1枚 撮影して立ち去り――>
82
00:05:39,930 --> 00:05:43,000
<このことは胸の内に しまった>
83
00:05:44,234 --> 00:05:48,272
<半分は友情
半分は優越感からだった>
84
00:05:49,073 --> 00:05:52,776
<あのとき 危険を察知して
止めていれば――>
85
00:05:53,210 --> 00:05:57,114
<運命の歯車は
狂わなかったかもしれない>
86
00:05:58,449 --> 00:06:03,754
<林は軽率な男だったが
真帆には異常なほど執着した>
87
00:06:03,821 --> 00:06:07,758
(林 洋一) 俺さ
真帆さんにマジになっちゃってさ
88
00:06:08,258 --> 00:06:10,327
どうしても
一緒になりたかったんだよ
89
00:06:10,861 --> 00:06:13,964
(河村)<彼が真帆を
手に入れるために選んだ行動は――>
90
00:06:14,031 --> 00:06:18,569
<保身しか考えない
ひどく自己中心的なものだった>
91
00:06:18,635 --> 00:06:23,373
<当時の恋人との婚約を破棄するため
別れさせ屋に依頼>
92
00:06:23,440 --> 00:06:27,010
<この別れさせ屋は
現在は存在しないか――>
93
00:06:27,077 --> 00:06:30,547
<あるいは
非合法のものであると考えられる>
94
00:06:31,415 --> 00:06:34,985
<このころから
婚約者 二宮凪沙について――>
95
00:06:35,052 --> 00:06:36,787
<ネットや勤務先に――>
96
00:06:36,854 --> 00:06:41,558
<反社会勢力との つながりを
匂わせるような情報が流れる>
97
00:06:41,625 --> 00:06:45,763
<推測の域を出ないが これは
別れさせ屋の手口と見られる>
98
00:06:47,331 --> 00:06:49,566
<恋人との突然の別れと――>
99
00:06:49,633 --> 00:06:54,338
<その後 執拗に続いた
職場での中傷に耐えきれず――>
100
00:06:54,404 --> 00:06:58,175
<2010年 冬 凪沙が自殺>
101
00:06:58,242 --> 00:07:03,347
<そして 妹の二宮瑞穂が
大学進学を機に上京>
102
00:07:03,413 --> 00:07:07,251
<姉の死の真相を調べ
別れさせ屋に たどりつく>
103
00:07:07,317 --> 00:07:09,319
(二宮瑞穂) やっぱり あんたか!
104
00:07:09,787 --> 00:07:12,856
彼女は自殺したんです!
105
00:07:12,923 --> 00:07:15,359
あんたと林のせいで!
106
00:07:15,425 --> 00:07:17,528
(河村)<正に執念であった>
107
00:07:17,594 --> 00:07:19,029
(中村圭樹) 圭樹選手 飛び出した!
108
00:07:19,096 --> 00:07:20,297
そのままシュー…
109
00:07:20,364 --> 00:07:21,198
あっ!
110
00:07:21,265 --> 00:07:23,433
(河村)<2015年 冬>
111
00:07:23,500 --> 00:07:27,571
<木幡の息子 圭樹君が
交通事故に遭い 死亡>
112
00:07:28,906 --> 00:07:30,040
<まもなく 木幡は――>
113
00:07:30,107 --> 00:07:35,245
<夫 中村 充と共に
圭樹君の遺体を冷凍保存>
114
00:07:36,847 --> 00:07:42,219
<しかし 木幡が宗教団体
かがやきの世界に入信したことを機に――>
115
00:07:42,286 --> 00:07:44,121
<2人は離婚する>
116
00:07:44,922 --> 00:07:46,757
<2019年 夏>
117
00:07:46,824 --> 00:07:50,461
(猫おばさん) 復讐の心が
地獄のように胸に燃えてる
118
00:07:50,527 --> 00:07:51,528
えっ?
119
00:07:51,595 --> 00:07:55,799
(河村)<二宮は 林の浮気相手が
真帆だったことを特定>
120
00:07:56,300 --> 00:08:00,103
<真帆に接近し
復讐のチャンスをうかがう>
121
00:08:00,170 --> 00:08:03,373
相良凌介です
皆さん よろしくお願いします
122
00:08:03,974 --> 00:08:05,676
(河村)<2020年 春>
123
00:08:05,742 --> 00:08:08,445
<相良凌介が
瑞穂の職場に異動してくる>
124
00:08:09,379 --> 00:08:13,984
<彼の人柄に触れ
罪悪感から復讐心が揺らいでいく>
125
00:08:14,551 --> 00:08:17,387
<以降 真帆とは疎遠になる>
126
00:08:18,455 --> 00:08:20,224
<2020年 夏>
127
00:08:20,290 --> 00:08:24,962
<真帆は 新居の担当になった林と
偶然にも再会する>
128
00:08:25,529 --> 00:08:29,099
<2人は ただの部活の
先輩後輩のフリをしていた>
129
00:08:29,166 --> 00:08:31,368
(凌介) 先輩後輩なんだ?
(林) はい
130
00:08:31,702 --> 00:08:34,037
先輩のご依頼なんて
気合い入ります
131
00:08:34,104 --> 00:08:36,540
そんな… 1回会ったぐらいですから
132
00:08:37,074 --> 00:08:39,076
(河村)<2021年 春>
133
00:08:39,610 --> 00:08:41,678
<不安の種が萌芽し――>
134
00:08:41,745 --> 00:08:46,850
<真帆は 近所に住む友人
菱田朋子に相談する>
135
00:08:47,718 --> 00:08:49,052
あっちゃんが…
136
00:08:50,087 --> 00:08:51,555
おっきくなって…
137
00:08:52,122 --> 00:08:55,492
林君に似てきたりして…
138
00:08:56,093 --> 00:08:58,962
りょうちゃんに気づかれたら
どうしようとか
139
00:09:02,833 --> 00:09:04,167
怖くて
140
00:09:05,802 --> 00:09:09,072
(河村)<これを
娘の光莉が立ち聞きしていた>
141
00:09:12,643 --> 00:09:15,646
<2021年7月30日>
142
00:09:15,712 --> 00:09:17,881
<真帆は
林を呼び出し――>
143
00:09:17,948 --> 00:09:21,418
<DNA鑑定を要求するが
拒否される>
144
00:09:21,485 --> 00:09:25,789
<この場面を2人の人物が
目撃することになる>
145
00:09:26,523 --> 00:09:29,259
<1人目は二宮瑞穂>
146
00:09:30,994 --> 00:09:32,429
<そして 2人目は――>
147
00:09:33,096 --> 00:09:34,531
<私だった>
148
00:09:36,867 --> 00:09:38,802
<場所がホテルだったこともあり――>
149
00:09:38,869 --> 00:09:44,741
<2人とも 真帆と林の関係が
このときまで続いていたと思い込む>
150
00:09:45,709 --> 00:09:49,146
<2021年8月25日>
151
00:09:49,212 --> 00:09:52,249
<光莉が 交際相手
橘 一星に――>
152
00:09:52,316 --> 00:09:54,618
<真帆の不倫を相談>
153
00:09:54,685 --> 00:09:56,553
(相良光莉) 私たち家族のさ…
154
00:09:57,621 --> 00:10:00,457
今までって全部…
155
00:10:01,558 --> 00:10:03,694
ウソだったのかなって
156
00:10:04,461 --> 00:10:06,163
(橘 一星) 家出しちゃえば?
157
00:10:06,830 --> 00:10:10,934
(河村)<橘の提案で
家出のシミュレーションを始める>
158
00:10:12,302 --> 00:10:14,871
(河村) おめでとう
ついにか!
159
00:10:14,938 --> 00:10:17,207
(日野) 10日8日
絶対 来いよ!
160
00:10:17,274 --> 00:10:18,408
ハハッ…
161
00:10:18,475 --> 00:10:19,977
そんときになんないと分かんないよ
162
00:10:20,744 --> 00:10:23,080
サークル仲間も みんな呼ぶからさ
163
00:10:23,146 --> 00:10:25,749
今回ばかりは凌介も 絶対 来させる
164
00:10:27,451 --> 00:10:30,821
(日野) 誘っても
毎回 家族サービスだからな
165
00:10:31,388 --> 00:10:34,157
どうせなら 真帆ちゃんも
連れてきてもらおう
166
00:10:34,558 --> 00:10:39,096
(河村)<真帆の秘密は 以前と同じく
隠しておこうと思ったが――>
167
00:10:39,162 --> 00:10:42,265
<抱えているものが
大きくなりすぎていた>
168
00:10:42,332 --> 00:10:44,401
行けるようだったら連絡する
169
00:10:44,468 --> 00:10:45,902
(日野) 1回じゃダメだからな
170
00:10:45,969 --> 00:10:47,971
通えよ ハハッ…
171
00:10:49,873 --> 00:10:56,646
(河村)<そして 私の中のてんびんが
友情より私自身の欲望に傾いた>
172
00:10:56,713 --> 00:11:01,118
<真帆と会い 不倫の事実を確かめ
あわよくば…>
173
00:11:01,184 --> 00:11:03,387
<…という気持ちが芽生える>
174
00:11:09,226 --> 00:11:12,763
<真帆を秘密裏に
呼び出す計画を思いつき――>
175
00:11:12,829 --> 00:11:15,332
<話がある旨を書いた手紙を――>
176
00:11:15,399 --> 00:11:18,368
<プリペイド携帯と共に
送ることにした>
177
00:11:21,071 --> 00:11:24,174
<決行は10月15日>
178
00:11:24,241 --> 00:11:28,845
<金曜なら 凌介も
誘いに乗りやすいだろうと踏む>
179
00:11:30,947 --> 00:11:33,750
<2021年9月29日>
180
00:11:33,817 --> 00:11:35,152
<相良篤斗が――>
181
00:11:35,218 --> 00:11:37,454
<サッカー教室で
10番をもらう>
182
00:11:37,521 --> 00:11:39,356
(相良篤斗) ママ 見て 10番!
183
00:11:39,423 --> 00:11:41,858
(河村)<亡き息子を
篤斗に重ねた木幡は――>
184
00:11:41,925 --> 00:11:45,796
<真帆の姿を見て 我が子が
取り違えられたと思い込み――>
185
00:11:45,862 --> 00:11:48,698
<篤斗を“取り戻す”準備を始める>
186
00:11:49,866 --> 00:11:52,402
<2021年10月8日>
187
00:11:52,469 --> 00:11:54,471
<日野の店が
オープン>
188
00:11:54,538 --> 00:11:56,173
<翌9日>
189
00:11:56,239 --> 00:11:58,708
<凌介に誘いのメールを送る>
190
00:11:59,242 --> 00:12:01,578
<親友の妻と密会したあと――>
191
00:12:02,312 --> 00:12:05,015
<その親友と酒を飲む>
192
00:12:05,082 --> 00:12:08,618
<この計画に私の心は躍った>
193
00:12:10,554 --> 00:12:12,656
<2021年
10月10日>
194
00:12:13,457 --> 00:12:15,592
<相良家が
新居を見に行く>
195
00:12:15,659 --> 00:12:16,693
パパの書斎ね
196
00:12:16,760 --> 00:12:19,496
(河村)<その夜
私と約束している真帆は――>
197
00:12:19,563 --> 00:12:23,467
<家族に 金曜はパートが遅番だと
ウソをつく>
198
00:12:23,533 --> 00:12:25,769
(真帆) 金曜は私 パート遅番だから
199
00:12:25,836 --> 00:12:28,972
あっちゃんのサッカー教室
迎えに行ってって頼んだよね?
200
00:12:29,539 --> 00:12:32,843
(河村)<彼女は
夫が私に誘われているなら――>
201
00:12:32,909 --> 00:12:35,846
<そう遅くはならないと
思ったのだろう>
202
00:12:35,912 --> 00:12:38,782
<と同時に 約束に行かなければ――>
203
00:12:38,849 --> 00:12:43,086
<夫に何をバラされるかと
不安もよぎったかもしれない>
204
00:12:44,321 --> 00:12:47,324
<2021年
10月13日>
205
00:12:47,390 --> 00:12:48,525
<木幡は――>
206
00:12:48,592 --> 00:12:52,662
<篤斗が上級生に
嫌がらせをされている現場を目撃>
207
00:12:52,729 --> 00:12:54,931
<誘拐の実行を決断する>
208
00:12:54,998 --> 00:12:57,901
(バタコ) お母さん
迎えに行くからね
209
00:12:58,668 --> 00:13:02,339
(河村)<2021年
10月14日 深夜>
210
00:13:02,405 --> 00:13:06,543
<真帆が私と電話しているところを
光莉が目撃>
211
00:13:06,610 --> 00:13:10,747
<電話の相手は林だと思い込み
家出を決意>
212
00:13:10,814 --> 00:13:12,949
ウソつかれてた
213
00:13:14,618 --> 00:13:15,919
ずっと
214
00:13:16,753 --> 00:13:20,757
(河村)<そして 運命の日が訪れた>
215
00:13:24,327 --> 00:13:25,495
ハァ…
216
00:13:27,197 --> 00:13:30,567
(日野) ありえないくらいの偶然が
重なったんだと思ってた
217
00:13:31,601 --> 00:13:32,802
だけど…
218
00:13:33,703 --> 00:13:36,173
ひとつひとつに きっかけがあって…
219
00:13:37,274 --> 00:13:39,042
それが つながって…
220
00:13:41,678 --> 00:13:45,549
ハァ… 俺 なんで このタイミングで
店開いちゃったんだろう?
221
00:13:47,150 --> 00:13:48,151
えっ?
222
00:13:48,218 --> 00:13:49,386
(日野) だってさ…
223
00:13:50,153 --> 00:13:53,490
俺が店オープンするって
連絡しちゃったからさ
224
00:13:54,191 --> 00:13:55,792
みんなで会うことになって
225
00:13:56,426 --> 00:13:57,928
それが なければ…
226
00:13:58,895 --> 00:14:02,899
あいつ あんなこと
考えなかったのかもしれない
227
00:14:03,266 --> 00:14:05,235
それは違うよ 日野っち
228
00:14:06,336 --> 00:14:09,706
河村は 何でもいいから
理由が欲しかっただけだ
229
00:14:09,773 --> 00:14:12,042
でも… でもさ
230
00:14:12,375 --> 00:14:15,111
絶対に自分を責めちゃダメだ
231
00:14:18,648 --> 00:14:19,816
うん
232
00:14:24,354 --> 00:14:29,793
(河村)<2021年10月15日
事件発生当日 朝>
233
00:14:29,993 --> 00:14:34,030
<これが最後の朝になるとは
誰も予期しなかっただろう>
234
00:14:34,698 --> 00:14:36,900
<家出を決意した光莉>
235
00:14:36,967 --> 00:14:38,835
<何も知らない凌介と篤斗>
236
00:14:39,402 --> 00:14:42,205
<そして 複雑な思いを抱えた真帆>
237
00:14:42,272 --> 00:14:43,607
(真帆) いってらっしゃい
238
00:14:45,475 --> 00:14:49,045
(河村)<家族を送り出し
篤斗のことを朋子に頼む>
239
00:14:49,512 --> 00:14:52,215
(真帆) サッカー教室
お休みになったら――
240
00:14:52,282 --> 00:14:54,284
篤斗のこと お願いしていいかな?
241
00:14:54,818 --> 00:14:55,819
(菱田朋子) 例の?
242
00:15:02,225 --> 00:15:03,393
分かった
243
00:15:04,961 --> 00:15:06,129
任せて
244
00:15:08,598 --> 00:15:10,433
(真帆) ごめんね
(朋子) ううん
245
00:15:11,668 --> 00:15:13,970
(朋子) フフッ… 大丈夫!
246
00:15:14,871 --> 00:15:16,873
きっと 全部
いいようにしかならない
247
00:15:17,407 --> 00:15:18,408
ねっ?
248
00:15:18,475 --> 00:15:23,179
(河村)<このあと真帆は夕食のために
炊飯器のタイマーをセットして――>
249
00:15:23,246 --> 00:15:24,881
<パートへ出かける>
250
00:15:25,548 --> 00:15:27,984
<夕方 光莉が一星と合流>
251
00:15:28,051 --> 00:15:30,620
ミッション コンプリート!
252
00:15:32,822 --> 00:15:35,458
ホントに行くよ? いい?
253
00:15:36,826 --> 00:15:37,894
うん
254
00:15:38,328 --> 00:15:39,562
(河村)
<そのころ 篤斗は――>
255
00:15:39,629 --> 00:15:42,365
<菱田清明に
盗まれたとは知らず――>
256
00:15:42,432 --> 00:15:44,634
<ユニホームを
捜していた>
257
00:15:45,135 --> 00:15:48,071
<午後5時
真帆のパートが終了>
258
00:15:48,138 --> 00:15:50,373
<のちに 失踪時の
服とカバンは――>
259
00:15:50,440 --> 00:15:54,811
<スーパー近くの公園の
コインロッカーから発見された>
260
00:15:54,878 --> 00:15:58,715
<公園のトイレで着替えて
ここに入れたのだろう>
261
00:15:59,783 --> 00:16:04,020
<そのころ 一星宅に
ストーカー 本木陽香が訪れ――>
262
00:16:04,087 --> 00:16:06,323
<共犯関係が成立>
263
00:16:06,389 --> 00:16:08,591
(本木陽香)
手伝わせてくれなきゃ…
264
00:16:08,658 --> 00:16:11,928
(陽香) 光莉ちゃん 殺すよ
265
00:16:12,295 --> 00:16:13,763
(河村)
<サッカー教室へ向かう――>
266
00:16:13,830 --> 00:16:17,767
<朋子と篤斗が合流したのは
この直後になる>
267
00:16:18,201 --> 00:16:22,372
<そして サッカー教室で
親友の裏切りを知り――>
268
00:16:22,439 --> 00:16:26,276
<ショックを受けた篤斗は
木幡の毒牙にからめ捕られる>
269
00:16:27,344 --> 00:16:28,912
(バタコ) 篤斗君!
270
00:16:30,447 --> 00:16:32,182
篤斗君!
271
00:16:32,582 --> 00:16:34,284
10番のユニホーム持ってるよ
272
00:16:35,185 --> 00:16:36,686
(バタコ) あげる
(篤斗) えっ?
273
00:16:38,455 --> 00:16:41,891
(河村)<ちょうど その直後
午後6時過ぎ>
274
00:16:42,959 --> 00:16:45,128
<私は 相良真帆と会う>
275
00:16:46,396 --> 00:16:51,034
<殺害現場は
「週刊追求」の資料室だった>
276
00:16:51,101 --> 00:16:55,071
<過去の記事や資料のほとんどが
データベース化された今――>
277
00:16:55,138 --> 00:16:59,843
<人が立ち寄らない その部屋は
私の隠れ家でもあった>
278
00:17:01,978 --> 00:17:03,646
(河村) 動画 消せ!
(真帆) やめて!
279
00:17:03,713 --> 00:17:06,649
(河村) 渡せって!
(真帆) イヤ! イヤ!
280
00:17:06,716 --> 00:17:07,917
(河村) ンンッ!
(真帆) イヤ!
281
00:17:07,984 --> 00:17:09,819
全部 ぶっ壊してやるよ!
282
00:17:11,054 --> 00:17:12,622
帰らせて
283
00:17:15,859 --> 00:17:17,460
りょうちゃんと…
284
00:17:17,961 --> 00:17:19,362
光莉と…
285
00:17:21,698 --> 00:17:22,966
あっちゃんと…
286
00:17:26,269 --> 00:17:28,438
一緒に ご飯食べたい
287
00:17:32,542 --> 00:17:33,710
ンンッ!
288
00:17:36,413 --> 00:17:38,581
(河村)<彼女の亡骸は そのままに――>
289
00:17:38,648 --> 00:17:43,353
<私は仕事を済ませ
相良凌介に会いに行った>
290
00:17:44,320 --> 00:17:45,688
マスター やってる~?
291
00:17:45,755 --> 00:17:46,790
河村ぁ!
292
00:17:47,357 --> 00:17:51,694
(河村)<何も知らずに
“今が幸せ”と のたまう凌介>
293
00:17:51,761 --> 00:17:54,297
いいの 俺は今 幸せなんだから
294
00:17:54,364 --> 00:17:58,234
(河村)<私は いつでも
この男を絶望に突き落とせる>
295
00:17:58,635 --> 00:18:01,805
<そう思うと
一気に想像が膨らみ――>
296
00:18:01,871 --> 00:18:06,676
<壮大な物語のあらすじが
脳内に完成した>
297
00:18:06,743 --> 00:18:11,481
<まずは 証拠を消すための
時間稼ぎが必要だった>
298
00:18:11,548 --> 00:18:14,017
俺 久しぶりに 「屍鬼」読みたい
299
00:18:14,083 --> 00:18:16,586
(日野) おっ 小野不由美な なっ?
300
00:18:16,653 --> 00:18:18,388
(河村) そうそう そうそう
(日野) OK OK OK
301
00:18:18,455 --> 00:18:20,223
(日野) どこいったかな?
(凌介) 結構 分厚い上下巻の?
302
00:18:20,290 --> 00:18:21,958
(日野) そうそう そうそう
303
00:18:22,425 --> 00:18:24,194
(日野) ちょ 押さえといて
(凌介) ああ
304
00:18:24,260 --> 00:18:25,595
(日野) よっしゃ
305
00:18:25,662 --> 00:18:28,531
(凌介) 危ない!
(日野) おっととと なに? なに?
306
00:18:31,668 --> 00:18:33,102
凌介 できたぞ
307
00:18:33,169 --> 00:18:34,370
いや だから… ちょ ムリだって
308
00:18:34,437 --> 00:18:36,239
(河村) 一気な
(凌介) もう ムリだよ
309
00:18:36,306 --> 00:18:37,607
(河村) は~い どうぞ
310
00:18:37,674 --> 00:18:39,476
(日野) クセが すごいんじゃ
311
00:18:39,542 --> 00:18:41,044
(笑い声)
312
00:18:52,422 --> 00:18:55,391
(強羅 誠) お久しぶりです
珍しいですね
313
00:18:55,925 --> 00:18:57,727
頼みたいことがあります
314
00:18:58,661 --> 00:19:01,197
(河村)<凌介と真帆を
最良のタイミングで――>
315
00:19:01,264 --> 00:19:03,933
<絶望的な再会をさせるために――>
316
00:19:04,000 --> 00:19:06,736
<真帆の遺体を
保存しておかねばならない>
317
00:19:06,803 --> 00:19:08,037
なるほど
318
00:19:08,605 --> 00:19:11,107
いい職人がいるんで 派遣しますよ
319
00:19:11,641 --> 00:19:13,376
よろしくお願いします
320
00:19:14,077 --> 00:19:17,146
今後 ほかにも
頼むことになると思います
321
00:19:17,780 --> 00:19:20,750
(強羅) 私は うれしいですよ 編集長
322
00:19:22,051 --> 00:19:23,586
儲かりますからね
323
00:19:24,220 --> 00:19:25,421
いいえ
324
00:19:25,822 --> 00:19:28,424
やっと こちら側に来てくれた
325
00:19:43,239 --> 00:19:47,243
(河村)<そして 子供たちも
同時に失踪したと知った私は――>
326
00:19:47,310 --> 00:19:50,947
<事件を調べ 小説を書き始めた>
327
00:19:54,183 --> 00:19:57,220
(日野) 自分を責めるなって
言ってくれたけどさ
328
00:19:58,054 --> 00:19:59,389
凌介もだよ
329
00:20:00,490 --> 00:20:02,592
何かできたかもって
思ってるんだろう?
330
00:20:07,297 --> 00:20:08,932
(凌介) この どこかで…
331
00:20:09,666 --> 00:20:13,336
何か ひとつ 俺の選択が違ったら…
332
00:20:14,304 --> 00:20:15,338
守れたのかな
333
00:20:15,405 --> 00:20:17,006
違うよ
334
00:20:17,473 --> 00:20:21,010
凌介の問題じゃない あいつの…
335
00:20:22,812 --> 00:20:24,047
(凌介) 俺は…
336
00:20:25,048 --> 00:20:27,850
信じきって 疑おうとしなかった
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00:20:27,917 --> 00:20:29,619
(日野) しかたないよ
338
00:20:30,687 --> 00:20:34,824
それじゃあさ 何ひとつ信じちゃ
ダメってことになるだろう?
339
00:20:35,892 --> 00:20:37,093
ましてや…
340
00:20:38,528 --> 00:20:41,965
あんなに仲良かったんだよ
俺たち…
341
00:20:43,199 --> 00:20:44,334
ずっと
342
00:20:50,173 --> 00:20:51,407
(凌介) ずっと…
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00:20:53,576 --> 00:20:55,411
笑ってたのにな
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00:21:02,118 --> 00:21:03,453
(日野) フゥ…
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00:21:05,421 --> 00:21:10,059
あいつの言い分なんて あのときは
分かりたくもなかったけどさ
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00:21:12,428 --> 00:21:14,263
“編集後記”読んだら…
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00:21:15,832 --> 00:21:17,200
心の中…
348
00:21:18,701 --> 00:21:20,703
ちょっとだけ分かった気がした
349
00:21:28,177 --> 00:21:30,480
(河村) 偽善なんだよ
お前が言ってんのは!
350
00:21:30,546 --> 00:21:33,316
犯人 見つけたら
俺が ぶっ殺してやるよ
351
00:21:33,383 --> 00:21:35,885
お前は また
俺が欲しかったものを――
352
00:21:35,952 --> 00:21:38,655
ヘラヘラ笑いながら奪っていく!
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00:21:38,721 --> 00:21:44,060
♪~
354
00:22:00,143 --> 00:22:03,980
~♪
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