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《五郎:ありゃ まだ降ってるよ》
《今日は一日 こんな感じかな》
《へぇ 横浜から2駅で こんな感じなんだ》
《まっすぐ行くと 伊勢佐木町。
こっち行くと 桜木町。
駅の向こう 野毛山動物園。
動物園?》
《ちょっと 歩いてみるか》
♬~
《中心部から ちょっと 離れただけで 全然違う。
横浜には いろんな顔がある》
《え~ 何 ここ…》
《商店街? というより 飲み屋街だろう。
のんべえたちの巣窟。
フッ もっとも 彼らには 桃源郷だろうが》
はい 井之頭です。
(坂上)本日 お約束いただいてる 坂上です。
あぁ お世話になります。
え!?
大変 失礼しました。
いえ すぐ近くにおりますので。
はい。 では…。
いかん!
《アポの時間 間違えてた》
<時間や社会に とらわれず➡
幸福に 空腹を満たすとき➡
つかの間 彼は自分勝手になり➡
自由になる。
誰にも邪魔されず➡
気を遣わず ものを食べるという 孤高の行為。
この行為こそが 現代人に 平等に与えられた➡
最高の癒やしと いえるのである>
《ここか…》
《うわぁ 犬 犬…》
失礼します。 (田畑)は~い!
(田畑)いらっしゃいませ。 坂上様にお約束いただいてます➡
井之頭と申します。 伺っております。
それで 坂上なんですが➡
たった今 急用で 出てしまいまして。
あっ そうですか。
それほど時間はかからないと 思いますので➡
こちらでお待ちいただけますか? はい。
《助かった》
どうぞ。 ありがとうございます。
この近くのお店の 人気スイーツなんです。
おいしいんですよ。 あぁ…。
《だとしても こうくるか…》
《もろ 顔… でも うまそう》
いただきます。
《おお~! ホイップクリームたっぷり!
犬顔 うまし》
《これなら 犬好きでも許しちゃう味。
本当においしい。
ワン ワン ワンダフル!》
《へぇ~! いろいろあるんだな》
(坂上)井之頭さんですか? はい。
すみません 遅れまして。 坂上です。
いえいえ こちらこそ 時間を間違えてしまいまして➡
申し訳ございませんでした。
いえいえ! 私のほうこそ 電話しておきながら➡
いなくなるなんて…。 いえいえ 私が。
いえいえ 私のほうこそ。 いえいえ。
いえいえ…。 いえいえ 私の… フフッ!
え?
いえいえ ばかりですよね。
あっ… いやいや。 アハハ!
ファッション性の高いリードやドッグウェアを ということでしたよね。
はい。 ヴィトンやプラダも ペット用品を扱う時代ですからね。
まぁ それだけ大きな マーケットだということでしょう。
でも 海外ブランドを入れるにしても➡
うちは うちらしい商品ラインナップに したいと思ってるんです。
なんていうか… 横浜らしさを出したいというか。
横浜らしさ?
はい。
すみません なんか➡
漠然としたお願いしちゃいまして。 いえいえ。
では 早々にリストを作って メールで送らせていただきますので。
よろしくお願いします。
《雨もやんだみたいだし➡
動物園にでも行って考えるか》
《地図だと こっちだったよな》
《うわぁ~ この上?》
《この上?
でも こっちだからなぁ。
横浜って 港ってイメージだけど➡
起伏もあるんだな。
ヒィーッ》
《いくらなんでも急坂すぎ》
《なに? こっちか。
うん… いや待て。
動物園に入って どうする? 俺。
なんだか急に疲れた。
おまけに 腹が減った》
《店を探そう》
《伊勢佐木町まで出れば 何かあるだろう。
何かって 俺は今 何を入れたい?》
《ん? 何だ? あれ。
豚が いっぱい》
《そういうことか。
中華ホルモン。
そうきたか。
うん 受けて立とう》
いらっしゃいませ!
《おお… 大人気》
乾杯!
カウンターでいいですか? はい。
すみません レバ味噌定食。
豚の角煮とライス あと ホルモンスープ。 はい!
《ホルモンスープ… 渋いなぁ》
暑いですね。 そうですね。
《う~ん これは チョイスが難しい店だ》
☎
はいはい はいはい…。 ☎
はい あっ 毎度どうも。
あさって4名 わかりました。 とっときますね。
ありがとうございます。
《え~っ あの電話 バリバリ現役。
さてと…。
ホルモン モツ 子袋 ハツ 胃に タンに 頭まで。
全身 どこでもありだ》
《あれ オススメかな。
麺に 飯ものに おかず。
こっちのメニューのほうが 整理されてて攻めやすい。
う~ん サンマーメンにもひかれるが➡
ここは やっぱり豚押しだろう。
豚で白い飯 直球勝負だ。
問題は 豚のどこへ それを投げ込むかだ》
はい 焼きビーフン お待ちどおさま。
《あれは… 焼きビーフン。
いいにおいだったな。 いや 惑わされちゃいかん。
誘い球に手を出すと 軸がブレる》
《豚 豚 豚 豚 豚…》
すみません。 はい。
タンと ホルモン炒めと チートのしょうが炒め。
それと ライスをください。 はい タンと ホルモンと チートね。
はいはい!
《豚トリプルは重ねすぎか?》
《いきなり 頼みすぎたか…》
はい もやし丼ね。 はい。
はい スープ。 はい。 紹興酒おかわり。
紹興酒おかわり! は~い!
はい お待たせ。 はい どうも。
《いいリズムだ。
店がスウィングしている》
はい レバ味噌 お待たせ。
すみません 水1杯いいですか?
はいはい!
すみません お持ち帰りってできますか?
あ… 汁物以外だったら 大丈夫ですよ。
《持ち帰り。 そういうのもあるのか…》
子袋と ホルモンと 豚足を。
はい 子袋 ホルモン 豚足ね?
はい あとで取りにきますので。 はい ありがとうございます!
《フッ… ヤツも豚推しか》
ごちそうさま! はい!
ちょうど1, 000円です。
はい ありがとうございます。 どうも。
いらっしゃい! いらっしゃいませ!
あれ マサ君は? サボり?
ううん プール行ってんのよ。
プール? うん。
それをサボりっていうんだよ。 あぁ そうね。
《プールか いいなぁ プール…》
ええ とりあえず チートにビール。
はいはい!
《とりあえず チート…》
はい お待たせ。 あっ それと むし鳥。
はい。 あと パタンね。
はい。
《流れるような注文。
動きにムダがない。
でも パタンって何なんだろう?》
すみません! はい。
こっちも パタンください。 はい。
《えっ パタン 人気商品?》
はい こっちできたよ。 はいはい!
《おお 来るか。
いい選択だったぞ》
《食欲が ビンビンにかき立てられる》
いただきます。
《やっぱり こいつからだな》
《おいおい この豚 とんでもないぞ。
うますぎる。
これが 豚の胃?》
《コリコリだと思ってたら ポワポワにやわらかい。
チート いい》
《しょうがってのが また たまらなく飯をあおる》
《今度はプリプリだ》
うん…。
《合う! ご飯が また仕切り直して うまい。
飯と ホルモンと 俺。
この三角ベースを 回り続けていたい》
《これは… こうだよな》
《う~ん ネギで タンで 味噌ダレ。
この組み合わせも最強だ》
《ネギが いい。
ネギって どこにいっても いいアシストするよな》
あぁ…。
ごちそうさまでした。 は~い ありがとうございました。
俺も お会計して。 はいはい 毎度。
え~と 1, 950円ね。 はい。
じゃ 1, 000と…。 はい。
あっ ちょうどですね。
はい ちょうど ありがとうございました。
はい ごちそうさまです。 じゃ また。
《どれもこれも ニンニク効いてる。
だから ご飯が バクバクいける》
《豚にも いろんな輝きがある。
それが この店の中で➡
星空のように さざめいている》
《いいぞ… いいぞ。
オール豚肉 総進撃だ》
《う~ん… ここは悩みどころだ。
ライスを おかわりすると おかずが足りない。
なら おかずも もう一品いくか》
《いきすぎか…》
はい パタンね。 はいよ。
《えっ?
パタンって… 焼きそば?》
はい パタンね。 お姉さん これ お兄さん一人に食べさせちゃダメよ。
えっ? ニンニク 効いてるから。
2人一緒に食べなきゃね アハハハハ。
《おいおい… でも そんなに強烈なのか?》
ごちそうさまです。 はい 毎度。
ご一緒でいいですか? はい。
ご一緒で 2, 450円です。
は~い。
はい どうも毎度。
ごちそうさまでした。 はい。
お客さん どうかされました?
あの… パタンって メニューにないですよね?
あぁ もともと 賄い料理だったのを➡
常連さんが 頼むようになったんですよ。
あっ そうなんですか。 あの… 私も頼んでいいですか?
いいですよ。
ニンニク ものすごいですけど 大丈夫ですか?
そんなに? ええ。
まぁ あの人は特別ですけど➡
昼間は あんまり 頼む人いないですよ。
もし これから人に会うんだったら やめといたほうがいいですよ。
あさってまで残っちゃうよ。
《あさってまで… ますます そそられるじゃないか…》
大丈夫です。 パタンを お願いします。
は~い!
あの…。 はい。
ごちそうさま。 はい ありがとうございます。
悪いけど つけといて。 またかよ。
もう… ありがとうございます。 ありがとうございました。
これ どうして パタンっていうんですか?
あぁ これね うちの母が始めた 賄いなんですけど➡
作るときに包丁で ニンニクをパタンって潰すんですよ。
で いつの間にか パタン。
音ですか。 ええ。
そのまま食べてもいいですし➡
ほら ああやって スープにつけて 食べても おいしいですよ。
《なるほど つけ麺感覚か》
じゃあ スープのおかわり出しましょうか?
あぁ お願いします。 はい はい。
《ちょいと ネギがのっかってるが➡
本当に具は ニンニクだけなんだな》
よ~し。
《お~ ニンニクって ここまで入れると辛い…》
《おお… これはくるなぁ》
《なんか 暑くなってきた》
はい スープです。
ありがとうございます。
《さてと よし…》
《あっ こうなるか》
《なるほど これいいな》
《うまい 大丈夫 ニンニクうまい》
《パタン これはいいものを知った》
《坂歩きで疲れた体に ニンニクパワーが注入されていく。
食えば食うほど元気が出る》
♬~
はぁ…。
ごちそうさまでした。
ごちそうさまでした。 ありがとうございました!
あの… タバコ吸ってもいいですか?
あぁ どうぞ どうぞ!
《いや~! 食べた 食べた。
野毛 恐るべし。
横浜 深い…。
豚に感謝。
そして お母さんたちに感謝。
おいしかったです》
ありがとうございました。 ありがとうございました。
《さてと…》
《もう 今日は 人に会えない。
とっとと 家に帰っちまおう》
⦅あさってまで 残っちゃうよ⦆
《しまった! 明日も仕事にならんぞ。
まぁ うまかったから いいんだけど。 フッ…》
<原作者 久住昌之が➡
実際にお店訪問>
<今日 訪れたのは もちろん 横浜は日ノ出町にある第一亭>
豚のなんかが ちょっと取れて➡
頭も剥がれかけてるけどね。
いらっしゃいませ。
何頼んだらいいですかね。
サンマーメンとかがあるのが 横浜な感じがしますね。
あと 焼きそばもおいしそうですね 五目ヤキソバ。
堅と軟っていうのと ありますね。
<創業五十数年の第一亭。
現在は お姉さん 妹さん 弟さんの3人で経営している➡
豚を使った料理を中心とした 台湾系中華料理のお店です。
さて 久住さんの手元には➡
当たり前のように ビールがありますが…>
おいしい。
<最初のおつまみは…>
自分で開けて。 自分で開けて。
ほらほら ほらほら。
これが おいしくないわけがないでしょ。
<ニンニクの効いている このひと品。
お味は いかが?>
おいしい。
おいしい。 これもニンニクだよね。
もう臭いよ 俺。
<続いては 五郎さんも堪能した↴
おいしい。 しょうがが すごい効いてる。
歯触りが たまりませんね。
<ニンニクを包丁の背で パタンパタンと叩いて作ったことから➡
その名が付けられた裏メニュー パタン。
もともと賄いだった この料理。
ごま油と醤油という シンプルな味付けながら➡
とっても味わい深い ひと品。
さて そのニンニクパワーや いかに>
うん。
でも おいしい。 これ 賄いにするには➡
もったいないよね。
<常連さんが始めたという つけ麺にもチャレンジ>
うん うん!
うん! おっ ある! あり!
やばいでしょ みんな 食べたくなるよね。
おいしい うん。
< こちらは 第一亭の人気メニュー 焼きビーフン。
海の幸たっぷりの ひと品>
シンプルなのが…。 シンプルですよね。
だから お客さんが↴
いいじゃないですか。 メニューに載るほどでもない。
でも 今 頼まれる方も 結構 多いんですか?
多いです。
<今や 一番人気の裏メニュー パタン。
第一亭で ぜひ>
梅沢さん 今日は どちらへ?
どちらへって あんた 中華街に来たんだもの。
中華 食べるに 決まってるじゃないの。
食べたいぞ!
梅沢富美男が 街で評判のこだわり酒場で➡
こだわり料理を 心行くまで食べ歩く!
うまい!
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