All language subtitles for 02.Yamu ni yamarenu kokoro やむにやまれぬ心 Uncontrollable feelings
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1
00:00:03,290 --> 00:00:06,090
(八重)こうすて…。
2
00:00:08,290 --> 00:00:10,230
ダン!
3
00:00:10,230 --> 00:00:12,810
命中!
4
00:00:12,810 --> 00:00:16,680
(権八)そこで 何すてる?
5
00:00:16,680 --> 00:00:19,990
お父っつぁま…。
6
00:00:30,060 --> 00:00:33,350
これは何だ?
7
00:00:33,350 --> 00:00:36,650
本さ 書き写しました。
8
00:00:36,650 --> 00:00:40,560
見ではなんねえと
言ったはずだぞ。
はい…。
9
00:00:40,560 --> 00:00:43,030
こんなに何枚も。
10
00:00:43,030 --> 00:00:47,410
私 やっぱり鉄砲さ やりでえ。
お父っつぁま 教えてくなんしょ。
11
00:00:47,410 --> 00:00:49,680
駄目だ。 ならぬことは ならぬ。
12
00:00:49,680 --> 00:00:51,720
なして?
ぐだぐだ言うな!
13
00:00:51,720 --> 00:00:53,720
あっ…。
14
00:00:55,790 --> 00:01:00,190
にしは 何にも分がってねえ。
15
00:03:42,490 --> 00:03:44,860
(子弟たち)「子 曰わく
16
00:03:44,860 --> 00:03:53,980
千乗の国を道むるには
事を敬んで信あり」。
17
00:03:53,980 --> 00:04:04,460
「常の心 さだかだましく
女の道 明かならざる事」。
18
00:04:04,460 --> 00:04:09,420
「女今川」には おなごの
たしなみが書いてある。
19
00:04:09,420 --> 00:04:12,350
仮名と一緒に
よ~ぐ覚えねばなんねえ。
20
00:04:12,350 --> 00:04:14,650
(時尾)はい!
21
00:04:16,920 --> 00:04:21,850
あれ 珍しや。 八重さんが
おとなしぐ手習いして。
22
00:04:21,850 --> 00:04:25,250
うん? まあ!
23
00:04:27,280 --> 00:04:29,280
八重さん!
24
00:04:33,370 --> 00:04:36,480
ちゃんと しっせい!
25
00:04:45,050 --> 00:04:49,120
覚えでるだげは
書ぎ残すべと思ったのに…。
26
00:04:49,120 --> 00:04:51,490
お師匠様に破がれちまったな。
27
00:04:51,490 --> 00:04:54,910
おなごは 仮名の読み書きだけ
できればいいど言うげんじょ
28
00:04:54,910 --> 00:04:58,380
仮名だけでは
鉄砲の本は読めねえ。
29
00:04:58,380 --> 00:05:02,050
面白いの? その本。
字が難しぐて…。
30
00:05:02,050 --> 00:05:09,360
(3人)
「子 曰わく 千乗の国を道むるには
事を敬んで信あり
31
00:05:09,360 --> 00:05:12,330
用を節して 人を愛し」。
32
00:05:12,330 --> 00:05:17,530
与七郎さん!
ちと 尋ねるげんじょも。
33
00:05:20,850 --> 00:05:25,350
これ 何と読むのがし?
34
00:05:29,680 --> 00:05:34,730
(与七郎)これなら「蓋」だげんじょ。
35
00:05:34,730 --> 00:05:40,120
蓋… あっ 火の蓋だ!
36
00:05:40,120 --> 00:05:43,110
(鉄之助)おなごと 口きくな。
37
00:05:43,110 --> 00:05:46,310
(幸之進)しっぺいだぞ。
分がってる。
38
00:05:48,210 --> 00:05:52,540
与七郎さん! ありがとなし。
39
00:05:52,540 --> 00:05:55,340
おがしな おなごだ。
40
00:06:00,660 --> 00:06:04,880
嘉永7年3月。
41
00:06:04,880 --> 00:06:09,970
幕府は 日米和親条約を締結。
42
00:06:09,970 --> 00:06:16,570
下田と箱館の開港が決まった。
43
00:06:27,690 --> 00:06:32,030
(塾生1)あの傲慢なペルリが
頭を下げたというのだから
44
00:06:32,030 --> 00:06:36,300
さすがは象山先生と
大層な評判よ。
45
00:06:36,300 --> 00:06:40,350
(塾生2)
しかし こう 客が多くては
休講ばかりで 学問が進まぬ。
46
00:06:40,350 --> 00:06:44,250
(塾生1)勝先生の塾でも
のぞいてみるか。
47
00:06:49,560 --> 00:06:53,460
(川崎)覚馬さん。
48
00:06:56,680 --> 00:06:59,620
覚馬さん!
(覚馬)あ?
49
00:06:59,620 --> 00:07:04,190
また 黒船の事ですか?
うん…。
50
00:07:04,190 --> 00:07:09,710
何も できねえうちに 黒船は
伊豆の下田に行っつまった。
51
00:07:09,710 --> 00:07:14,050
談判が済んで メリケンに帰れば
もう 手も足も出ねえ。
52
00:07:14,050 --> 00:07:16,370
ええ。
53
00:07:16,370 --> 00:07:18,790
なじょしたもんか…。
54
00:07:18,790 --> 00:07:22,230
あ~ こうしていでも
知恵は浮かばねえ。
55
00:07:22,230 --> 00:07:25,830
作業場の掃除でも すっか!
はい。
56
00:07:29,980 --> 00:07:33,850
(塾生)おい 豚が逃げるぞ!
そっちだ!
57
00:07:33,850 --> 00:07:37,940
(豚の鳴き声)
58
00:07:37,940 --> 00:07:42,560
回れ 回れ!
59
00:07:42,560 --> 00:07:45,730
(豚の鳴き声)
60
00:07:57,490 --> 00:08:00,530
(覚馬)何の騒ぎだ?
61
00:08:00,530 --> 00:08:03,570
(新島)お手をお貸し下さい。
62
00:08:03,570 --> 00:08:05,790
(覚馬)こら 待て!
63
00:08:05,790 --> 00:08:08,670
(豚の鳴き声)
64
00:08:21,820 --> 00:08:23,920
いけない!
65
00:08:36,220 --> 00:08:45,240
(豚の鳴き声)
66
00:08:45,240 --> 00:08:48,540
ないご ごあんそ。
67
00:08:48,540 --> 00:08:52,880
(西郷)こいが
体当たりしてきもした。
68
00:08:52,880 --> 00:09:00,920
真ん丸肥えっせえ ハハッ
うんまかろそな豚じゃ。
69
00:09:00,920 --> 00:09:03,920
(塾生)来い!
70
00:09:08,530 --> 00:09:12,520
申し訳ありませぬ。
申し訳ありませぬ。
71
00:09:12,520 --> 00:09:16,420
(殴る音)
申し訳ありませぬ。
72
00:09:20,190 --> 00:09:25,500
申し訳ありませぬ。
とんだ粗相を致しました。
73
00:09:25,500 --> 00:09:29,690
それがしは
上州安中藩士 新島民治の子で
74
00:09:29,690 --> 00:09:31,890
新島七五三太と申します。
75
00:09:31,890 --> 00:09:34,160
なして 豚さ 逃がしたんだ?
76
00:09:34,160 --> 00:09:39,660
逃がしたのでは ありません。
かんぬきを掛け忘れたのです。
77
00:09:42,550 --> 00:09:46,040
これを描いていました。
78
00:09:46,040 --> 00:09:51,340
へえ~ うまいもんだな。
79
00:09:51,340 --> 00:09:53,460
おう!
80
00:09:53,460 --> 00:09:56,150
(新島)不思議な鳴き声が
気にかかり
81
00:09:56,150 --> 00:10:03,720
つい 入り込んでしまいました。
熱中すると どうも いけません。
82
00:10:03,720 --> 00:10:07,960
よか よか!
そいくらいの熱が なきゃあ
83
00:10:07,960 --> 00:10:14,050
ないも ものには なりもはん。
のう そうごわんそ?
84
00:10:14,050 --> 00:10:16,280
はい!
85
00:10:16,280 --> 00:10:19,920
(塾生)薩摩の西郷殿
いずれに おいでですか?
86
00:10:19,920 --> 00:10:24,140
おっ ようやく
おいの番が来もした。
87
00:10:24,140 --> 00:10:26,540
それでは。
88
00:11:12,920 --> 00:11:17,190
この男は 西郷吉之助。
89
00:11:17,190 --> 00:11:24,350
薩摩藩主 島津斉彬に抜擢され
お庭方を務めていた。
90
00:11:24,350 --> 00:11:27,690
(新島)ここは
何を学ぶところですか?
91
00:11:27,690 --> 00:11:31,390
(川崎)西洋の学問ですよ。
(新島)どんな事を やるのです?
92
00:11:31,390 --> 00:11:35,260
(覚馬)異国の言葉
兵学に舎密術 医術。
93
00:11:35,260 --> 00:11:40,280
書物で学び 実際に やっでみる。
私も入れて頂けるでしょうか?
94
00:11:40,280 --> 00:11:43,520
もうちっと大ぎくならねえとな。
95
00:11:43,520 --> 00:11:46,760
(川崎)何年かして 藩からお許しを
頂いたら また いらっしゃい。
96
00:11:46,760 --> 00:11:48,860
はい。
97
00:11:50,960 --> 00:11:56,080
先生は 下田開港に不服と
承っておいもす。
98
00:11:56,080 --> 00:12:00,420
下田は伊豆半島の突端だ。
99
00:12:00,420 --> 00:12:08,130
かの地を
メリケンの艦隊に押さえられては
100
00:12:08,130 --> 00:12:12,080
それこそ
東西の海路を断たれたも同然だ。
101
00:12:12,080 --> 00:12:16,180
そいなら どこを
開港すべき ごわんそかい。
102
00:12:18,590 --> 00:12:20,990
横浜だ。
103
00:12:23,540 --> 00:12:27,100
江戸に近すぎっとでは
ごわはんか。
104
00:12:27,100 --> 00:12:31,680
だから よいのだ。
警護も 一層 厳重になり
105
00:12:31,680 --> 00:12:36,120
間近で黒船を見る事もできる。
106
00:12:36,120 --> 00:12:39,460
なるほど。
107
00:12:39,460 --> 00:12:43,860
おのずと 異国ん術を
知る事にも なりもすな。
108
00:12:43,860 --> 00:12:49,850
そなた 地理にも 昨今の情勢にも
明るいと見えるな。
109
00:12:49,850 --> 00:12:54,950
全て 我が主君の教えに
ございもす。
110
00:12:58,900 --> 00:13:02,780
やっぱり 乗るしかねえ。
はっ?
111
00:13:02,780 --> 00:13:05,850
行ぐか! 下田に。
112
00:13:05,850 --> 00:13:09,590
黒船ですか?
ああ。
113
00:13:09,590 --> 00:13:13,730
どうやって乗る気です?
捕まれば 死罪になりますよ。
114
00:13:13,730 --> 00:13:18,010
そんじも 俺は見でえ。
船の中が なじょなってるか。
115
00:13:18,010 --> 00:13:20,850
異人の大筒が
どれほど すげえもんか
116
00:13:20,850 --> 00:13:25,400
乗って この目で
確かめてえ。
むちゃですよ。
117
00:13:25,400 --> 00:13:28,220
むちゃしねえと
何も始まんねえべ。
118
00:13:28,220 --> 00:13:34,460
断固として 事を行う時
人は皆 狂気だ。
狂気?
119
00:13:34,460 --> 00:13:38,150
寅次郎さんが 前に そう言ってた。
120
00:13:38,150 --> 00:13:42,220
狂気っつうのは やむにやまれず
命 懸けるって事だべ。
121
00:13:42,220 --> 00:13:47,190
それぐらいの熱がねえど
黒船には太刀打ちできねえ。
122
00:13:47,190 --> 00:13:50,150
しかし なぜ そこまで?
123
00:13:50,150 --> 00:13:53,400
会津には海がねえ。
えっ?
124
00:13:53,400 --> 00:13:58,650
そったのに 蝦夷だ 上総だと
海の警護さ 任されできた。
125
00:13:58,650 --> 00:14:02,760
今は 品川砲台だ。
いざっつう時は
126
00:14:02,760 --> 00:14:07,760
先人切って 黒船とも
戦わねばなんねえ。
ええ…。
127
00:14:07,760 --> 00:14:11,080
会津は強え。 んだげんじょ
128
00:14:11,080 --> 00:14:15,150
敵の力が なじょなもんか
分がんねえままでは
129
00:14:15,150 --> 00:14:17,490
戦いようもねえ。
130
00:14:17,490 --> 00:14:19,940
会津のためか…。
131
00:14:19,940 --> 00:14:24,800
そんだけじゃねえ。
俺が取りつかれてる。
132
00:14:24,800 --> 00:14:29,420
横浜で見で以来 頭の中は
黒船で いっぺえだ。
133
00:14:29,420 --> 00:14:32,960
さっきの子どもと同じだな。
134
00:14:32,960 --> 00:14:38,590
夢中になって
ほかのものが目に入んねえ。
135
00:14:38,590 --> 00:14:41,450
分かりました。
では 私も参ります。
136
00:14:41,450 --> 00:14:44,900
えっ?
お供します。 一緒に
黒船に乗りましょう。
137
00:14:44,900 --> 00:14:47,600
簡単に言うな。
捕まっと死罪だぞ。
138
00:14:47,600 --> 00:14:49,990
それは さっき
私が言った事です。
139
00:14:49,990 --> 00:14:52,560
第一 どうやって 乗船を
掛け合うつもりですか?
140
00:14:52,560 --> 00:14:54,690
覚馬さんの
その下手くそな蘭語じゃ
141
00:14:54,690 --> 00:14:57,160
異国人には通じませんよ。
それは…。
142
00:14:57,160 --> 00:15:00,150
私だって 蘭学者の端くれです。
143
00:15:00,150 --> 00:15:03,050
西洋の技術の固まり
この目で見てみたい。
144
00:15:03,050 --> 00:15:09,730
それに 覚馬さんと一緒なら
うまくいくような気が致します。
145
00:15:09,730 --> 00:15:12,310
では決まりです!
出立は いつに致しましょう?
146
00:15:12,310 --> 00:15:14,850
ちっと待て。
もう止めても無駄です。
147
00:15:14,850 --> 00:15:16,980
ここに火が付きました。
148
00:15:16,980 --> 00:15:19,350
今すぐという訳には
いがねえんだ。
149
00:15:19,350 --> 00:15:22,460
なぜです? ぐずぐずしていたら
気持ちが鈍ります。
150
00:15:22,460 --> 00:15:27,130
行ぐ前に やる事がある。
国禁を犯すのだからな。
151
00:15:27,130 --> 00:15:30,910
失敗して捕まった時に 会津に
おとがめが あっちゃなんねえ。
152
00:15:30,910 --> 00:15:35,920
家の者に 累が及んでも
いけねえ。
そうか…。
153
00:15:35,920 --> 00:15:40,910
藩を抜げる お許しが要んだ。
家も勘当してもらわねえど。
154
00:15:40,910 --> 00:15:43,990
黒船の事は秘したままで。
155
00:15:43,990 --> 00:15:49,450
さて なじょしたもんか…。
156
00:15:49,450 --> 00:15:52,520
うん? 何だ?
157
00:15:52,520 --> 00:15:59,060
覚馬さん 会津のために
会津を お捨てになるんですね。
158
00:15:59,060 --> 00:16:03,200
ばか言うんでねえ。
脱藩したって変わんねえ。
159
00:16:03,200 --> 00:16:06,600
俺は会津武士だ。
160
00:16:09,220 --> 00:16:15,920
(キジの鳴き声)
161
00:16:18,590 --> 00:16:26,190
その日 八重は 初めて
鳥撃ちの供を許された。
162
00:16:37,610 --> 00:16:40,200
(銃声)
163
00:16:40,200 --> 00:16:42,650
あっ 当だった!
164
00:16:42,650 --> 00:16:45,190
八重
落ちた鳥さ 拾ってこい。
はい!
165
00:16:45,190 --> 00:16:47,760
(徳造)んだら おらが。
いい。 八重が行げ。
166
00:16:47,760 --> 00:16:50,060
はい!
167
00:16:53,050 --> 00:16:59,050
お父っつぁま とうとう
鉄砲 教えてくれんべがな。
168
00:17:05,420 --> 00:17:08,820
(羽ばたく音)
169
00:17:20,920 --> 00:17:23,490
(鳴き声)
170
00:17:23,490 --> 00:17:25,590
(権八)そご どいてろ。
171
00:17:29,620 --> 00:17:33,120
(銃声)
172
00:17:48,580 --> 00:17:51,620
死んだか?
173
00:17:51,620 --> 00:17:54,710
はい…。
174
00:17:54,710 --> 00:17:59,730
息の根を止めたのは
鉄砲の弾だ。
175
00:17:59,730 --> 00:18:02,980
弾に急所さ 射ぬがれたら
必ず死ぬ。
176
00:18:02,980 --> 00:18:08,390
鳥も 獣も 人間もだ。
177
00:18:08,390 --> 00:18:12,660
鉄砲は武器だ。
殺生する道具だ。
178
00:18:12,660 --> 00:18:16,530
戦になれば 人さ 撃ぢ殺す。
179
00:18:16,530 --> 00:18:19,480
角場の的撃ちは
面白ぐ見えるかもしんねえ。
180
00:18:19,480 --> 00:18:22,590
んだげんじょ
的さ 撃ぢ抜ぐという事は
181
00:18:22,590 --> 00:18:28,190
すなわち 人間の心の臓さ
撃ぢ抜ぐっつう事だ。
182
00:18:28,190 --> 00:18:32,830
恐れる事を知らず
形だけ まねで いでは
183
00:18:32,830 --> 00:18:38,250
いづか 己の身が
鉄砲に滅ぼされる。
184
00:18:38,250 --> 00:18:44,510
んだがら 砲術やる者は
学問と技を磨がねばなんねえ。
185
00:18:44,510 --> 00:18:49,230
何より 立派な武士でなければ
なんねえ。 分がんべ?
186
00:18:49,230 --> 00:18:52,210
はい…。
187
00:18:52,210 --> 00:18:55,570
わしは 山本家に婿に入り
188
00:18:55,570 --> 00:19:01,040
砲術の家の誉れど
重いお役目とを受げ継いだ。
189
00:19:01,040 --> 00:19:03,930
次は 覚馬と三郎が背負う。
190
00:19:03,930 --> 00:19:08,530
おなごの おめえには
到底 背負いきんねえ。
191
00:19:10,620 --> 00:19:17,010
二度と 鉄砲のまね事は すんな。
いいな?
192
00:19:22,630 --> 00:19:24,630
徳造。
へい。
193
00:19:26,570 --> 00:19:28,900
お嬢様…。
194
00:19:31,670 --> 00:19:34,220
(徳造)お嬢様。
195
00:19:38,490 --> 00:19:45,720
(機を織る音)
196
00:19:45,720 --> 00:19:48,770
(お吉)徳造さん ちぃと
手 貸してくなんしょ。
197
00:19:48,770 --> 00:19:51,370
≪(徳造)おう!
198
00:19:51,370 --> 00:19:56,030
(機を織る音)
199
00:19:56,030 --> 00:19:58,630
どした?
200
00:20:01,100 --> 00:20:06,510
(佐久)これ 糸が…。 あ~。
あっ。
201
00:20:06,510 --> 00:20:10,790
ほれ…。
202
00:20:10,790 --> 00:20:14,990
こうして こう…。
203
00:20:19,820 --> 00:20:22,790
なあ 八重。
204
00:20:22,790 --> 00:20:28,590
糸繰りは
何のために やる?
えっ?
205
00:20:28,590 --> 00:20:32,730
機を織るためだべ。
はい…。
206
00:20:32,730 --> 00:20:38,740
一家の着物を そろえるのは
おなごの大切な役目だからなし。
207
00:20:38,740 --> 00:20:40,790
はい。
208
00:20:40,790 --> 00:20:47,330
んだら 鉄砲は
何のために やる?
209
00:20:47,330 --> 00:20:51,030
何のため?
210
00:20:51,030 --> 00:20:57,290
鉄砲撃づのは
おなごの役目じゃねえ。
211
00:20:57,290 --> 00:21:03,600
それでも やんねばなんねえ訳が
八重には あんのがしい?
212
00:21:20,410 --> 00:21:26,670
(機を織る音)
213
00:21:35,460 --> 00:21:39,930
鉄砲をやる訳は…。
214
00:21:45,390 --> 00:21:47,390
ダン!
(銃声)
215
00:22:23,230 --> 00:22:28,130
(川崎)奉行所からの呼び出しとは
どういう事でしょうか?
216
00:22:28,130 --> 00:22:31,530
さてな。
217
00:23:10,120 --> 00:23:13,720
すぐに戻る。
218
00:23:26,760 --> 00:23:30,230
奉行所から
呼び出しが来たのです。
219
00:23:30,230 --> 00:23:32,630
奉行所…。
220
00:23:35,650 --> 00:23:41,320
半月前 寅次郎は
下田で黒船に乗り込み
221
00:23:41,320 --> 00:23:48,060
アメリカへの密航を企てた。
しかし 計画は失敗。
222
00:23:48,060 --> 00:23:52,360
(佐久間の声)
223
00:23:58,120 --> 00:24:04,430
(井戸)その送別の詩は その方が
吉田寅次郎に送ったもの。
224
00:24:04,430 --> 00:24:08,180
密航をそそのかした事
明白である。
225
00:24:08,180 --> 00:24:13,520
国禁を犯せし段 恐れ入るか。
226
00:24:13,520 --> 00:24:18,620
海外渡航を禁ずる法など
もはや意味をなさぬ。
何?
227
00:24:18,620 --> 00:24:24,520
港を開いた今 諸外国の事情を
探索する事こそ急務。
228
00:24:26,880 --> 00:24:33,220
寅次郎 国を思い
やむにやまれぬ心で
229
00:24:33,220 --> 00:24:37,130
渡航を企てたのでござる。
230
00:24:37,130 --> 00:24:43,080
それを 捕まえて罰する。
231
00:24:43,080 --> 00:24:47,180
なんたる大ばかか!
232
00:24:49,290 --> 00:24:52,290
(雷鳴)
233
00:24:56,090 --> 00:25:01,820
半年後 国元蟄居の判決が下り
234
00:25:01,820 --> 00:25:06,960
象山は松代に 寅次郎は萩に
235
00:25:06,960 --> 00:25:10,630
それぞれ 護送されていった。
236
00:25:28,960 --> 00:25:33,950
寅次郎さんに
先 越されちまったな。
237
00:25:33,950 --> 00:25:38,690
(川崎)はい。
238
00:25:38,690 --> 00:25:44,090
断固として 事を行う時
人は皆 狂気。
239
00:25:44,090 --> 00:25:50,390
あの人の命懸けに比べっと
俺は まだまだ半端だ。
240
00:25:52,320 --> 00:25:57,520
(川崎)みんな…
消えてしまいましたね。
241
00:25:59,790 --> 00:26:05,890
(覚馬)消えだ。 先生も 黒船も。
242
00:26:08,620 --> 00:26:11,650
(勝)よう!
(覚馬)勝先生!
243
00:26:11,650 --> 00:26:15,120
何をしておいでです?
こいつを取りに来たのさ。
244
00:26:15,120 --> 00:26:18,160
おいらの塾に掲げようと思ってね。
245
00:26:18,160 --> 00:26:21,630
象山先生は もう
お戻りにならないのでしょうか?
246
00:26:21,630 --> 00:26:25,820
当分 無理だろうな。 首が
助かっただけでも もうけもんよ。
247
00:26:25,820 --> 00:26:30,120
これがらって時に…。
幕府は 大べらぼうよ!
248
00:26:30,120 --> 00:26:33,840
この国が変わるために
一番役に立つ人間を
249
00:26:33,840 --> 00:26:36,130
罪人にしちまった。
250
00:26:36,130 --> 00:26:40,770
けどよ…
日本という小舟は もう
251
00:26:40,770 --> 00:26:43,750
世界って海に こぎ出したんだ。
252
00:26:43,750 --> 00:26:49,060
今に誰もが 大手を振って
海を越えていくようになる。
253
00:26:49,060 --> 00:26:52,260
本当に来るんでしょうか?
そんな日が。
254
00:26:52,260 --> 00:26:58,150
来る! いや… 俺たちが
そういう時代を作るのさ。
255
00:26:58,150 --> 00:27:03,460
西洋の技術と
東洋の道徳でな。
256
00:27:03,460 --> 00:27:06,260
勝先生…。
257
00:27:08,360 --> 00:27:14,020
これから どうすんだい?
よかったら おいらの塾に来なよ。
258
00:27:14,020 --> 00:27:16,120
今 野戦砲の鋳造を
請け負ってんだが
259
00:27:16,120 --> 00:27:18,190
手が足りなくて弱ってんだ。
260
00:27:18,190 --> 00:27:20,860
野戦砲ですか!
是非やらせてくなんしょ。
261
00:27:20,860 --> 00:27:23,660
よし 決まった。
262
00:27:25,730 --> 00:27:31,280
「海舟」か…。
どうだい? いい字だね。
263
00:27:31,280 --> 00:27:33,580
(2人)はい!
264
00:27:35,550 --> 00:27:44,600
翌年の安政2年 勝 海舟は
長崎の海軍伝習所に入所。
265
00:27:44,600 --> 00:27:50,300
やがて 日本の舵取り役として
頭角を現していく。
266
00:28:16,900 --> 00:28:21,650
(照姫)婚家を離縁されて
戻って参りました。
267
00:28:21,650 --> 00:28:29,650
申し訳ございませぬ。
また ご厄介になります。
268
00:28:32,230 --> 00:28:36,720
(容保)姉上の育った屋敷です。
269
00:28:36,720 --> 00:28:41,320
ゆるりと過ごされ
お疲れをお取り下さい。
270
00:28:41,320 --> 00:28:44,320
ありがとう存じます。
271
00:28:54,180 --> 00:29:02,940
(容保)「今日よりは
君がもとぞと 庭の松」。
272
00:29:02,940 --> 00:29:05,030
(照姫)それは…。
273
00:29:05,030 --> 00:29:08,430
姉上が贈って下さった歌です。
274
00:29:12,680 --> 00:29:21,840
また 歌会を開きましょう。
父上がいらした 昔のように。
275
00:29:21,840 --> 00:29:24,810
はい…。
276
00:29:24,810 --> 00:29:28,200
(敏姫)姉上様。
277
00:29:28,200 --> 00:29:30,550
お敏様。
278
00:29:30,550 --> 00:29:34,060
また 仲良うして下さりませ。
はい。
279
00:29:34,060 --> 00:29:38,530
兄上は 近頃
少しも相手をして下さらぬので
280
00:29:38,530 --> 00:29:41,810
敏は 寂しゅうございました。
281
00:29:41,810 --> 00:29:45,920
姉上が お戻りになられて
うれしゅうございます。
282
00:29:45,920 --> 00:29:50,920
あっ… 喜んでは いけませんね。
283
00:29:55,630 --> 00:30:06,830
(照姫の声)
284
00:30:51,450 --> 00:30:54,150
[ 回想 ]
(照姫)あの子は誰?
285
00:30:54,150 --> 00:30:59,560
(滝瀬)銈之允君にござります。
姫様の弟君として
286
00:30:59,560 --> 00:31:04,710
会津松平家に
養子に入られたのですよ。
287
00:31:04,710 --> 00:31:08,080
私の弟…。
288
00:31:08,080 --> 00:31:12,390
照にございます。 私も 4年前
289
00:31:12,390 --> 00:31:16,060
保科家より
こちらに参ったのです。
290
00:31:16,060 --> 00:31:21,680
仲良う致しましょうね。
(銈之允)はい。
291
00:31:57,400 --> 00:32:11,260
(馬子唄)
292
00:32:28,150 --> 00:32:31,930
変わんねえな 磐梯山は。
293
00:32:31,930 --> 00:32:37,690
山は 動がねえがらっし。
お侍様 会津は久しぶりがし?
294
00:32:37,690 --> 00:32:42,390
ああ 長え事
江戸に いだがらな。
295
00:32:44,560 --> 00:32:48,580
帰ってきたぞ 会津に。
296
00:33:17,300 --> 00:33:19,400
(佐久)八重!
297
00:33:27,240 --> 00:33:30,590
(にぎわう声)
298
00:33:30,590 --> 00:33:34,900
(覚馬)やげに にぎやがだな。
(馬子)米蔵に 俵 運んでんだべ。
299
00:33:34,900 --> 00:33:42,190
あ~ 子どもだちの力比べか。
ちぃと すまねえなし。
300
00:34:05,630 --> 00:34:10,100
また 担いだ。
てえした力持ちだ。
301
00:34:16,150 --> 00:34:19,710
あっ さすけねえが?
302
00:34:24,210 --> 00:34:26,280
(見物人たち)お~!
303
00:34:26,280 --> 00:34:30,520
またまた 持ち上げた。
たまげだ娘だ。
304
00:34:30,520 --> 00:34:33,890
八重!
305
00:34:33,890 --> 00:34:36,190
兄つぁま?
306
00:34:39,560 --> 00:34:42,460
お帰りなんしょ!
おう!
307
00:34:45,580 --> 00:34:49,120
(覚馬)しかし たまげだ。
八重は てえした力持ちだ。
308
00:34:49,120 --> 00:34:52,420
両国の見せ物より まだ すげえ。
力では ねえ。
309
00:34:52,420 --> 00:34:56,660
俵は 呼吸で持ち上げんだし。
腰を こう入れで…。
310
00:34:56,660 --> 00:34:59,110
(佐久)あ~
男の子みたいな まねして。
311
00:34:59,110 --> 00:35:04,050
そったら事では
土産のくしが似合わねえがら。
312
00:35:04,050 --> 00:35:09,350
(覚馬)おう よぐ似合ってる。
ありがとなし。
313
00:35:11,290 --> 00:35:13,290
(佐久)お吉!
(お吉)へい。
314
00:35:15,300 --> 00:35:19,080
(権八)江戸での学問の事は
ご重役の耳にも入ってる。
315
00:35:19,080 --> 00:35:23,090
にしが 日新館の砲術教授方に
取り立てられるのは
316
00:35:23,090 --> 00:35:25,520
まず 間違いねえ。
そうがし。
317
00:35:25,520 --> 00:35:34,350
これで 砲術の家の面目も立づし
わしも 肩の荷が下りるぞ。 ハハハ。
318
00:35:34,350 --> 00:35:38,650
(三郎)兄つぁま!
おう 三郎か!
319
00:35:40,720 --> 00:35:44,690
江戸でのお勤め
御苦労さまで ごぜえやした。
320
00:35:44,690 --> 00:35:50,820
挨拶も もう一人前だな。 江戸に
出た時は こんな ちっこくて
321
00:35:50,820 --> 00:35:53,890
八重の後ろに
こそこそ 隠れでたが…。
322
00:35:53,890 --> 00:35:57,490
ありがとうごぜえます。
(佐久)今では 什の仲間と
323
00:35:57,490 --> 00:36:01,230
毎日毎日 暴れ回ってる。
324
00:36:01,230 --> 00:36:04,960
父上から 砲術も
習い始めたそうだな?
325
00:36:04,960 --> 00:36:08,120
はい。
(覚馬)んだら これは分がっか?
326
00:36:08,120 --> 00:36:15,060
火薬さ 作るのに 硝石1貫目に
硫黄 何匁 入れる?
327
00:36:15,060 --> 00:36:20,480
硝石が1貫目… え~と…。
328
00:36:20,480 --> 00:36:23,850
分がんねえか。
200…。
329
00:36:23,850 --> 00:36:27,050
215匁!
330
00:36:32,320 --> 00:36:34,620
なして 八重が知ってる?
331
00:36:36,390 --> 00:36:42,150
(佐久)さで 明日にでも
親戚中に知らせて お祝いを…。
332
00:36:42,150 --> 00:36:46,300
私 砲術さ 習いでえのです。
333
00:36:46,300 --> 00:36:49,520
えっ?
(権八)よさねえか。
334
00:36:49,520 --> 00:36:51,810
何の話だ?
335
00:36:51,810 --> 00:36:54,960
お父っつぁまには
叱られるし
336
00:36:54,960 --> 00:36:59,260
おなごのやる事でねえのも
よ~ぐ分がってる。
337
00:37:05,840 --> 00:37:08,840
んだげんじょ
やっぱり やりでえ。
338
00:37:08,840 --> 00:37:14,870
砲術の事 知りでえ。
鉄砲 撃ってみでえ。
339
00:37:14,870 --> 00:37:19,520
兄つぁまや三郎ど同じように
砲術の家に生まれで
340
00:37:19,520 --> 00:37:23,020
私だけ やれねえのは悔しい。
341
00:37:25,110 --> 00:37:29,160
お父っつぁま! 兄つぁま!
342
00:37:29,160 --> 00:37:33,950
私に 砲術さ 教えてくなんしょ。
343
00:37:40,830 --> 00:37:47,070
子どもの戯言と
昔は聞ぎ流しておりやしたが
344
00:37:47,070 --> 00:37:51,220
ずっと考えでいだどは…。
345
00:38:03,530 --> 00:38:06,730
(落ちる音)
346
00:38:25,790 --> 00:38:32,490
これ 八重が?
昔 叱って 取り上げだげんじょ
347
00:38:32,490 --> 00:38:37,880
親の目盗んで 今でも
続げでんのは分がってた。
348
00:38:37,880 --> 00:38:41,300
子どもの絵でも
勘どころは つかんでる。
349
00:38:41,300 --> 00:38:45,820
一づも教えねえのに
天性っつうもんだべ。
350
00:38:45,820 --> 00:38:50,510
やっぱり 鉄砲の家の娘だ。
351
00:38:50,510 --> 00:38:56,370
八重は 力もある。
胆力でも 男に負げねえ。
352
00:38:56,370 --> 00:38:59,790
仕込んだら ものになんべ。
353
00:38:59,790 --> 00:39:05,060
んだげんじょ
それが 何になんだ。
354
00:39:05,060 --> 00:39:09,100
今でせえ 世間並みがら
外れたおなごだ。
355
00:39:09,100 --> 00:39:15,450
この上 鉄砲なんぞやったら
物笑いの種だ。
356
00:39:15,450 --> 00:39:20,220
ヘボならば まだいい。
いい腕になったら 困んだ。
357
00:39:20,220 --> 00:39:24,860
おなごが鉄砲の腕 振るう場所は
どごにも ねえ。
358
00:39:24,860 --> 00:39:30,520
いずれ 切ねえ思いする。
359
00:40:10,370 --> 00:40:13,800
(覚馬)八重も同じだ…。
360
00:40:13,800 --> 00:40:16,860
やむにやまれず描いでる。
361
00:40:21,220 --> 00:40:24,360
(鳥の鳴き声)
362
00:40:32,000 --> 00:40:36,100
(覚馬)おい! ちっと来い。
はい。
363
00:40:51,370 --> 00:40:54,450
構えでみろ。
364
00:40:54,450 --> 00:40:58,040
えっ?
いいがら 早ぐ!
365
00:41:23,760 --> 00:41:27,100
重いが?
366
00:41:27,100 --> 00:41:29,350
はい。
367
00:41:29,350 --> 00:41:32,650
それが鉄砲の重さだ。
368
00:41:34,580 --> 00:41:39,800
命のやり取りする
武器の重さだ。
369
00:41:54,760 --> 00:41:58,050
にしは侍の娘だ。
370
00:41:58,050 --> 00:42:03,300
始めっと決めだら
極めるまで 引ぐ事は許さねえ。
371
00:42:03,300 --> 00:42:06,620
弱音 吐ぐ事も許さねえ。
372
00:42:06,620 --> 00:42:09,830
また 極めたところで
373
00:42:09,830 --> 00:42:13,530
誰が褒めでぐれる
という事も ねえ。
374
00:42:15,620 --> 00:42:19,820
嫌なら 今すぐ 銃を置げ。
375
00:42:23,490 --> 00:42:27,290
覚悟は いいな?
はい!
376
00:42:31,680 --> 00:42:35,250
(川崎)覚馬さんの文に 会津で
蘭学所を開くとありましたので。
377
00:42:35,250 --> 00:42:38,760
(覚馬)語学に砲術 舎密術
医術も教える。
378
00:42:38,760 --> 00:42:41,790
おなごが 鉄砲 撃づのが
そんなに おかしいべか?
379
00:42:41,790 --> 00:42:44,000
(簗瀬)お家の軍制に
380
00:42:44,000 --> 00:42:47,570
砲術指南風情が
口を挟むものではない。
381
00:42:47,570 --> 00:42:50,220
(内蔵助)下がれ。
382
00:42:50,220 --> 00:42:53,720
(覚馬)
殿は黒船を よくご存じだ。
383
00:42:53,720 --> 00:42:57,790
弓矢で戦うだの
蘭学は要らぬなど。
384
00:42:57,790 --> 00:43:00,290
まるで「井の中の蛙」だ!
385
00:43:00,290 --> 00:43:06,750
<真田10万石の城下
長野市 松代。
386
00:43:06,750 --> 00:43:13,820
幕末の思想家 佐久間象山は
この町で生まれました。
387
00:43:13,820 --> 00:43:18,680
生家跡に創建された象山神社は
388
00:43:18,680 --> 00:43:23,780
学問の神様として
地元の信仰を集めています>
389
00:43:25,720 --> 00:43:28,720
<勝 海舟や吉田松陰など
390
00:43:28,720 --> 00:43:34,510
時代を担う若き志士たちに
大きな影響を与えた象山。
391
00:43:34,510 --> 00:43:37,820
西洋の科学技術を熱心に研究し
392
00:43:37,820 --> 00:43:43,150
電信実験や写真機の開発などを
行ったといわれています。
393
00:43:43,150 --> 00:43:49,330
松陰の海外密航を
促したとして
394
00:43:49,330 --> 00:43:52,630
象山は 松代での蟄居を
言い渡されました>
395
00:43:55,850 --> 00:44:00,650
<しかし その知恵を求めて
来客が絶えず
396
00:44:00,650 --> 00:44:07,090
高杉晋作とも ここで 朝まで
議論を交わしたといいます。
397
00:44:07,090 --> 00:44:11,520
「開国して
欧米の文化を吸収すべきだ」。
398
00:44:11,520 --> 00:44:14,940
象山の目は
信州の山々を越え
399
00:44:14,940 --> 00:44:17,640
世界を見据えていました>
400
00:45:24,860 --> 00:45:28,030
(大西水樹)おばあちゃん
脱走したんだって?
34254