All language subtitles for 09話

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Original subtitles

(荻原早紀) 助けて…。

やっぱり 2人がいないと ダメなんだよ 私。

お前 元警察官僚なの!?

(藍田光輝) はい! 楽しんでいただけました?

(長部璃子) 長い間 お世話になりました。

(物音)

えっ… お義母さん お義母さん!?

<私も司法試験の論述を 無事クリアし→

最後の口述を目指して 頑張っていたら→

また 大事件が…>

どうしたの?

(坂本) どうしよう 早紀…。 は?

結婚式から逃げて来た。

は?

あ~ もうダメ 立てない。

ちょっと 何やってるの。

もしかして 酔ってるの? 正登。

ちょっとね。

酔っぱらっても 全然分からないんだから→

正登は 昔っから。

はい これ飲んで 早く酔いさまして。

作り方 覚えたんだ。

早紀が二日酔いの時 よく作ってやったもんな 生姜汁。

そんな のんきなこと いってる場合?

今 自分が置かれてる状況が 分かってる?

しょうがないだろ 今朝 式場に行って→

とうとう結婚すんのかと思ったら 何か急に怖くなっちゃって。

今頃 大騒ぎになってるわよ 新郎が式の前に逃げ出して。

どうするの?

大体さ こんなことになったのも 全部 早紀のせいだろ。

ちょっと 何それ。

だって そうだろ? 今までお前に 3回もプロポーズしたのにさ。

4回です 正確に いっておきたいので。

1回でも早紀がOKしてれば→

こんなことには なんなかったんだよ。

失敗するたびに こっちは 前回の反省とか→

いろいろアレンジとかして 頑張ったのにさ。

もう 早紀のせいで 俺の人生メチャメチャだよ。

うちのボスが仲人だから→

結婚式 ドタキャンしたら 事務所にもいられないし。

せっかく この前 パートナーに昇格する 内示があったのにさ。

痛い痛い…!

グチグチいってる暇があるんだったら 式場に戻ったら?

今なら まだ間に合うんでしょ?

じゃ このまま結婚しろって いうのかよ?

それが嫌なら 今の自分の気持を素直にいって→

花嫁さんや ご両親や 式に参列する人に謝るしかないよ。

このままだと→

今まで頑張って来たものを すべて失うことになるよ?

私が母さんを失った時みたいに。

痛い 痛い痛い… 早紀 痛いって。

もう腕の感覚 ほとんど ないんだけど 俺。

あっ ごめん! 正登だと つい力が入って…。

じゃあ 私はここで。

えっ 行っちゃうの? これは あなたの問題でしょ。

ごめんな 早紀 迷惑かけて。

頑張って。

(大杉) ちょっと! 落ち着いたら? 里美。

(渡部) もうすぐ来るわよ 正登さん。

(里美) 絶対に逃げたのよ あの人 もう こんな所にいられない…。

≪最低な奴だな あいつは!≫ ≪ぶん殴ってやる!≫

ちょっと 何やってるの?

早紀 やっぱ ついて来てくれよ。

お前が どうしても俺と結婚したい って言い出したことにして→

その お腹見せれば みんな納得するだろうし。

もしかして まだ話してないの? この子のこと。

だって 余計なこといって 傷つけたくないから。

だからって…。

いっそ彼女から 三くだり半 突きつけてくれないかな。

三くだり半というのは 夫から妻に別れを切り出す時に→

使う言葉なので 今の言い方は 間違っています。

どうでもいいだろ 今 そんなこと。

すみません 正確に いっておきたいので。

あっ こうなったら→

やっぱり 俺達が結婚するしかないよ。

これが5回目のプロポーズだ 早紀。

その子と3人で暮らそう それが 一番いいと思わないか?

子供の面倒見るのが 父親の義務だし責任だろ?

いいかげん 目覚めたら? そんな大事なことを→

こんな状況でいわれて 女がイエスというと思う?

じゃあ どうすりゃいいんだよ 俺は!?

(大杉) ≪どうしたの? 里美≫

今 正登さんの声が 聞こえた気がして。

え!? どこだ!?

今 聞こえたよね?

≪あの野郎 どこ行きやがった!≫

ちょっと 正登 どこ行くの?

逃げても何の解決に… あっ 痛たた… 痛い。

どうしたんだよ 早紀 大丈夫か?

ハァ ハァ…。 早紀。

(雪) また頑張り過ぎたでしょ。

赤ちゃんと おかあさんを 守るために→

しばらくは ここで入院して ゆっくり休んで行くことね。

もうすぐ試験なのに困ったな って顔してるでしょ それは。

分かりますか? 半年以上も付き合ってるからね。

今年こそ司法試験に受かりたい 気持は よく分かったし→

私個人としては 応援したいけど→

医者としては こういうしかないわね。

勉強も試験もやめて 出産のことだけを考えなさい。

初めて おとうさんに会ったけど 優しそうな人じゃない。

あなたが寝ている間にもね→

早紀と子供を 助けてやってくださいって→

何度も 頭 下げてたわよ。

もしかして ずっと いたんですか? 正登。

(雪) いいわよ 入って。

あなた達 何で別れたの?

ま その格好見たら 何となく想像がつくけど。

結婚式 どうなったの? 知らない。

結局 戻ってないの? あれから。

俺と駆け落ちしないか 早紀。

まだ そんなこと いってるの?

だって あの先生だって いってたぞ→

子供のためにも 父親がいたほうが絶対いいって。

俺は まだ早紀のことが 忘れられないんだよ。

お久しぶり。

全然変わんないね あんた 何やってんだ そんな格好で。

関係ないでしょう っていうか 何でいるんですか あんた。

両親学級の日なのに 荻原が来ないから→

何か あったのかなと思ってさ。 ごめん 連絡するの忘れてた。

あんた まさか 父親のふりしてんのか? 子供の。

違うの 藍田は両親学級の時とか→

家事が大変な時に 手伝ってくれてるだけで。

健診に付き合って 赤ちゃんのエコー写真も見たし→

妊婦ジャケットも着てみたけど 結構大変だぜ あれ。

あんたは 本当の父親じゃないから そんなことが できるんだよ。

どうせ 早紀の気を 引こうとしてるだけだろ?

だから 何?

この6か月 荻原は泣き言ひとつ いわずに頑張ってる。

父親がいないっていうと それだけで変な目で見られるし→

いざ1人で子供を産むとなると 相当 不安なはずなのに。

司法試験だって→

やっと二次の論述をクリアして あとは 口述だけなんだ。

あんたも弁護士だから分かるだろ。

最後の口述まで残れば もう ほとんど大丈夫だって。

それなのに 何なんだよ あんた。

父親だ父親だっていう前に やることあるだろう。

これ以上 こいつのこと 邪魔しないでくれよ。

[TEL](振動音)

彼女からじゃないの? [TEL](振動音)

[TEL](振動音)

直接会って 話して来る。

ボス達にも ちゃんと謝って来るから。

はぁ… 大丈夫か? あいつ。

(ノック)

はい。

早紀 光ちゃんから聞いたわよ 大変だったんだって?

ごめんね 心配かけて。

いいわよ どうせ健診の日だったし。

あれ? もしかして→

まだ正登さんのこと 考えてんの?

あれから ちゃんとしたかなと思って。

う~ん… ちょっと もうやめな。

これ以上 あの人と かかわるのは。

一応 母親としては先輩だから いわせてもらうけど→

初産は辛いし 何が起きるか 分からないんだから。

分かってるけど…。

それだって 毎日勉強して無理してんのに→

これ以上 余計なストレスを かけないようにしないと。

そっちは どうするの? このまま長部の家にいる気?

だってさぁ お義母さん 体 自由 利かなくなったら→

前よりも気難しくなっちゃって。

子供達は 怖がって近づかないし→

お手伝いさんも 結構 手を焼いてんのよ。

私が いなくなったら どうなっちゃうわけ→

あの家って感じ。

じゃあ まだ話してないの? あのこと。

何かね 言い出せなくてね。

もう半年だよ。

あんたこそ 認知の話とかどうすんの?

え… そこまで 考えてる余裕なくて。

苦労かけるかもね あんた達。

ごめんね。

ただいま~。

(長部富貴恵) こんなもの 食べられるわけないでしょ!

(三田) 申し訳ありません!

やれやれ 今日も絶好調か。

お義母さん そんな言い方しなくても。

三田さんは お義母さんの 好きなものを→

作ってくれてるんですから。

(富貴恵) あなたは 黙っててちょうだい!

どうせ いい気味だと 思ってるんでしょ。

私が こんな体になって。

お義母さん それ耳にタコ。

何へらへら笑ってるの。

いつまでも居座ってないで 早く出て行きなさいよ。

あの離婚届は どこに隠したの? 渡しなさい 私が出して来るから。

お義母さん…。

(長部善隆) 母さん いいかげんにしろって。

善隆さんも 何でいつまでも こんな女 置いとくの!?

だって 璃子がいないと 子供達の送り迎えもできないだろ。

そんなこといってると ホントに 乗っ取られるわよ この家。

そんな気があったら とっくに やってますから ご心配なく。

私が へらへら笑っているのは→

この家から 笑顔が消えるのが嫌なんです。

だから どんなに ひどいこと いわれても→

これだけは やめる気が ありませんから あしからず。

わざわざ来てくれなくて よかったのに。

どうせ店は夜からだし。

お前こそ まだ入院してたほうが いいんじゃないか?

大丈夫 先生も退院 許可してくれたし。

その顔は まだ心配してるんだろ? 正登のこと。

あ… だって あれから連絡ないから。

なんだかんだ 甘いんじゃないか? お前も正登に。

そんなこと…。

こんな顔してるのは 蓮美のことも心配で。

う~ん…。

でも いつまで あの家にいる気 なんだろうな? あいつ。

うん。 [TEL](振動音)

あっ! [TEL](振動音)

ビックリした もしかして正登? 中島先生。

入院 知らせるの忘れてた。 え!?

もしもし 荻原です すみません 連絡なしに休んで。

(中島) いつも暇だから 構わないんだけれどもね。

今日は 来れるかな? 早紀ちゃん いやいや 珍しく忙しくてね。

[TEL](中島) ハハハ…。 分かりました すぐに行きます。

ごめん これ預かっててもらえるかな?

帰りに取りに行くから。

でも大丈夫かよ?

無理して 試験も子供も ダメになったら どうすんだよ?

それに 正登や蓮美のこととか 人の心配してる場合じゃないだろ。

気をつけるから ごめん。

…ったく もう。

ねぇ ホントにお義母さん ここに入れるの?

しょうがないだろ 毎日あの調子で暴れられたら→

こっちのほうが参っちゃうし。

母さんのためにも こうすることが 一番いいんだよ。

ここなら 施設もサービスも ちゃんとしてるし。

安子 会いたかったよ~。 え?

(介護士) ヤマダさん ダメよ お部屋に戻りましょ。

安子。 すいません あなたのことを→

死んだ奥さんと 勘違いしてるみたいで。

あぁ。

あっちで お絵描きしましょ。 ヤダ ヤダ 助けて 安子。

安子 安子~! 安子!

はいはい あなた。

ダメですよ ちゃんと みんなの言うこと聞かないと。

こんなに よくして くださってるんですから。

はい 座りましょうね~。

どっか痛い所はないですか? ない。

さすりましょう はいはい。 ありがとう。

すいません ご迷惑かけて。

全然大丈夫です 私 ウソ得意なんです。

今までの依頼者の案件 すべて まとめておきました。

いや~ ありがとう 助かった。

ごめんね 産休もあげられなくて。

いいえ じゃあ 失礼します。

やっぱり あなたが隠したのね 正登さん。

どういうことですか? とぼけないでよ!

あなたが誘惑して 結婚式から連れ出したくせに!

もしかして まだ 連絡ないんですか? 正登から。

気安く呼ばないでよ 「正登」とか。 すみません。

もう少しね 落ち着いて。

関係ない人は黙っててください。 ごめんなさい。

私はね→

結婚相手を見つけるために うちの事務所に入ったの。

やっと勝ち組になれると 思ったのに→

あなたのせいで メチャメチャじゃない!

こうなったら 婚約不履行で訴えて 慰謝料いっぱい取ってやるからね。

♪♪~

(東) ≪まだ行方不明なんでしょ? 坂本先生≫

(山野) 逃げちゃマズイよね。

ボスも仲人だったから カンカンだし。

(東) 里美ちゃん かわいそう あんな男に だまされて。

ちょうどよかった 先生 助けてください。

すいません ちょっと今 忙しいんで。

息子が嫁に たぶらかされて→

施設に入れようとしているんです 私のこと。

あんな所に入るくらいなら→

死んだ主人の所へ 行ったほうが マシです。

すいません 僕は 何も できないんで 今。

ほい 今日もカロリー少なめ→

便秘予防に食物繊維たっぷり ひじきで鉄分補給の安産メニュー。

ありがとう いつも助かる。

結婚したくなった? 俺と。

冗談だよ 早く食べれば。

いただきます。

よし。

ラブラブだね コレが コレで。

いや あれは違うんです。 フフフ…。

光ちゃん! ごめん。

あぁ すいません ちょっと いいですか?

色男は 大変だね 2人も コレで。

いや あれは 本当に違うんです。

どうしたの?

お義母さんが帰って来ないの ケータイも全然つながんなくて。

え? どこかないの? 行きそうな所。

心当たりは 全部捜したんだけど。

光ちゃん 悪いんだけど 警察の知り合いに頼んで→

捜してもらえないかな? うん 分かった。

私も もうちょっと 近所 捜してみるけど。

私も捜す。 お前 やめとけって。

そうよ 無理して また この間 みたいになったら大変でしょ。

でも…。 [TEL](振動音)

[TEL](振動音)

もしもし。

あっ早紀? もう完全に終わったよ 俺の弁護士人生。

また酔っぱらってるの? 正登。

1杯だけ飲んで みんなに 謝りに行こうと思ったんだけど→

飲めば飲むほど落ち込んじゃって なぁ どうしよう。

悪いけど 今 話している暇ないから。

おい 冷たいこというなよ~。

蓮美のお義母さんが 行方不明になって大変なの。

切るよ。

え? その人なら さっき会ったけど。

ちょっと待った!

すみません この人 見ませんでしたか?

すいません この人 見ませんでしたか?

どうだった? ダメ。

もう1回 よく思い出して。

どっかに行くとか いってなかった? おかあさん。

「息子と嫁に施設に入れられる 助けてくれ」って…。

それで 何ていったの? 正登。

「俺には何もできない」って。

それだけ?

だって 俺の今の状況 分かってるだろ?

でも あなたは弁護士でしょ?

荻原!

警察にも おかあさんらしき人が→

保護されたって連絡は まだ入ってないみたい。

もう どこ行っちゃったんだろう。

あとは 俺が捜すから お前ら休んどけ。

やっぱり 私も捜して来る 早紀は 無理しちゃダメだよ。

私も行く。

おい 早紀 俺は どうすれば…。

あぁ 怒っちゃったよ。

どうせ俺は仲間外れだよ いつものパターンだし。

ハァ…。

私に 構わないでちょうだい!

触らないで!

大丈夫ですか?

あなた 確か 璃子の友達の ハギワラとかいう…。

オギワラです。

私に つかまってください。

ほっといてちょうだい! どうせ あなたもグルなんでしょ。

帰りましょう 彼女も心配してますから。

1人で立てるっていってるでしょ 病人扱いしないで!

先程は すいませんでした。

帰りましょう 僕が 何とかしますから。

家に帰るのは 嫌です。

施設にも入りたくない。

(泣き声)

大丈夫です ゆっくり お話伺いますから。

どうぞ。

私が何をしたっていうんですか。

息子や孫達に 幸せになってほしいから→

一生懸命 頑張って来ただけなのに…。

みんな どうして分かってくれないの?

こんな体になって 私が一番辛いのよ。

そうですね。

(ドアの開閉音)

そっちのイスに。

ちょっと… 何ここ?

どういうこと? だましたのね?

いや そんなつもりは…。

お義母さん 家に帰りましょう。

分かってますよ あなたの魂胆は。

私が死んだら ウチの財産も 子供達も奪う気でしょ!

おあいにくさま あなたには 一銭も残さないように→

もう 遺言に書いてありますから。

そんなことする必要なかったのに。

何いってるのよ!

だって もう 長部璃子じゃなく→

蓮美璃子に戻ってますから 私。

善隆さんにも内緒で 離婚届 出しといたんです。

私が ウソつきだって 忘れてました?

じゃあ 何で いわなかったの?

何かタイミング逃しちゃって。

善隆さんは 男だから何にもできないし→

子供達を ほっとくわけにもいかないし→

三田さん1人じゃ お義母さんの世話も無理だし。

それに… 他人になったほうが→

できるような気がしたんですよね お義母さんの世話も。

嫌になったら いつでも出て行けばいいんだし。

結婚した時は→

義理の母親の介護なんて 絶対無理って思ったし→

お義母さんが倒れた時も 正直 ザマ~みろって思ったけど→

でも 今は…。

夢や望が 病気のせいで 大っきいママのことを→

どんどん嫌いになって 行くことが→

嫌なんです。

ねぇ お義母さん。

リハビリ頑張って 一日でも早く元気になって→

また 子供達が大好きだった→

大っきいママに 戻ってもらえませんか?

施設が嫌だったら 私から善隆さんに頼んでみます。

だって 今まで通り→

私が世話したほうが まだマシでしょ?

これが 私の…→

正直な気持です。

♪♪~

ウソだと思いますか? お義母さん。

信じてください。

蓮美璃子は 誓ったんです。

これからは 人を幸せにする ウソしか つかないって。

この人がいれば 寂しくないですよ。

日本一にぎやかな主婦ですから。

♪♪~

♪♪~ (泣き声)

腹へったろ? すぐにご飯にするからね。

実は 私 もうお腹ペコペコ。 私も。

はいはい すぐ作るから。

あれ? 帰るの?

あんたも 食べて行けばいいじゃないか。

そうよ 光ちゃんの料理は 元気が出るわよ。

いや 俺なんか どうせ お邪魔虫だし。

なるほどね ハハハ…!

何がおかしいんですか?

前からさ あんたを虫に例えたら 何だろうなって思ってたからさ。

そうか あんた お邪魔虫だったんだ フフっ。

早紀が フンコロガシで 光ちゃんが 弱虫で→

私が チョウのふりしたガなの。

ふざけないでくださいよ。

早紀 あんたも黙ってないで 何か いいなさいよ。

そうだよ お前さっきから 全然 話してないじゃないか 正登と。

怒ると黙るんです 早紀 昔からケンカすると。

死んだ おかあさんも 同じこといってた。 あぁ~。

「ひとつ聞かせてほしい」って。

何ですか?

「あなたは なぜ弁護士になったの?」。

そんなの… 決まってるだろ 自分のためだよ。

人間なんて しょせん 自分が一番かわいいんだし→

自分が得したいから頑張るんだよ その他に何があんだよ?

誰にでも優しくして来たのだって 自分のプライドが 満足するからだよ。

本当は 自分さえよきゃいい ってことをごまかすためだよ。

いつか あんたに いわれたように→

俺の優しさは 本当の優しさなんかじゃ ない。

優しくするしか能がないから 無理に そうして来ただけだよ。

あ~あ そんなこと いわないほうがいいのに。

もうすぐシャッター開くわよ。

(坂本) 早紀だって ホッとしてるだろ 俺と別れて よかったって。

お前がプロポーズ断ったのも正解だよ っていうかさ 俺みたいな奴と→

付き合わないほうが よかったんじゃないか?

そうすりゃ こんな面倒にも 巻き込まれなかったんだからな。

それ以上 汚さないでくれるかなぁ 私の宝物!

はい 半年ぶりのシャッター。

あんま興奮しないほうが いいんだけどな。 うん。

正登と付き合った9年間は 私の宝物なの!

正登がいたから ここまで頑張って来れたの!

付き合わなければよかったなんて 思ったこと 一度もない!

いつになったら 昔の正登に戻ってくれるの?

この子の父親は あなたしかいないのよ?

自分の優しさは→

本物の優しさじゃ ない みたいなこと いってたけど→

私は そうは思わない。

私が チーズが好きだって知ったら 自分が嫌いなのは ずっと隠して→

外で食事するたびに いつも頼んでくれたじゃない。

今でも嫌いだけど チーズ。

私が勉強ばっかりしてて 家にも泊めなかったし→

クリスマスやバレンタインを忘れても 文句ひとつ いわなかった…。

だって 早紀 自分のペース 絶対崩さないから。

私がネックレスをどこに置いたのか すぐに忘れるから→

ここに掛けておけば大丈夫だって プレゼントしてくれたし→

やる気が出ない時 マイケルを聴くと元気が出るって→

教えてくれたのも 正登じゃない!

そうだったんだ。

9年間 誰よりも 優しくしてもらったから→

私には分かる。

あなたは 冷たい人なんかじゃ ない!

今日だって 蓮美のお義母さんを 救ったじゃない!

そうよ お義母さん喜んでたよ。

先生に いっぱい話 聞いてもらったって。

だってあれは ずっと喋ってるから 仕方なくっていうか→

それぐらいしか できないから…。

私は それが弁護士にとって→

一番大切なことのような気がする。

一緒に働いていた頃 あなたに 担当してもらった依頼者は→

みんな感謝してたじゃない。

正登に話を聞いてもらって 「安心した」「元気が出た」って。

これからは 正登の本物の優しさで→

たくさんの人を救ってほしい。

自分をアピールするための 優しさなんて→

あなたには もう…→

必要ありません。

坂本正登弁護士にしか できないことは→

この世に必ずあると思うから。

無理だよ 俺なんか。

え?

おいおい ここまでいわれて まだ分かんないのか? こいつ。

どこまで しぶといんだ? この人は。

いつか 早紀がいってたみたいに→

弁護士に弱者が救えるなんて 思わない。

そんなの きれい事だよ!

痛い痛い痛い痛い! いつもより さらに痛い!

確かに 私のいってることは きれい事かもしれない。

現実は そんなに 甘いもんじゃないって分かってる。

今だって 子供をちゃんと 産めるんだろうか→

私なんか 母親になれるんだろうか→

父親がいないと子供に辛い思いを させるんじゃないかって→

不安だらけだし!

でも私は 弁護士は人を救えるって 信じたい!

私は 理想を追い続けたい!

必ず救うんだっていう決意と…→

覚悟さえあれば。

(チャイム)

誰?

あの… 何かご用でしょうか?

(今田) この前は ありがとうございました。

え? どちら様でしたっけ?

上の階の今田健治です。

あ~! ビックリした 別人みたいだから。

僕 停学が解けて 明日から大学に行くんで→

司法試験 目指してみようかと 思うんですけど…。

え?

先輩みたいな弁護士に なれるでしょうか?

あ… すみません。

私は まだ弁護士ではないので。

大丈夫だよ 俺みたいな奴でも なれたんだから。

(今田) そうすか… 頑張ります!

よし!

じゃあ 帰るわ 俺。

正登?

ごめん 行くとこあるから。

ごめん 君とは結婚できない。

傷つけたことを 許してもらえるなんて思ってない。

一生 責められても 何もいえない。

本当に悪かった。

早紀さんと結婚するの?

そんな資格ないよ 俺には。

でも 好きなんでしょ? まだ。

ごめん。

もういいわよ あんたなんか。

こっちから 三くだり半 突きつけてやるから。

三くだり半っていうのは 男のほうから別れる時 使うんで→

今の使い方は 間違ってます。

あんたみたいな男と もう誰も結婚なんかしないわよ!

誰が信じるのよ。

結婚式から逃げ出した 弁護士なんか!

[イヤホン]♪~ 『Wanna Be Startin’ Somethin’』

[イヤホン]♪~

[イヤホン]♪~ フォ!

≪ハッハ…! [イヤホン]♪~ バッカじゃないの!≫

[イヤホン]♪~ 変な人だよ。

そうです。

あっ お願いします。 お願いします。

お義母さん サボろうとしてもムダですよ。

毎週 私が引きずってでも 連れて来ますから。

どうして?

あなた もう こんなことしなくてもいいのに。

私の顔 見てたほうが 何クソって頑張れるでしょ?

はぁ。 行きましょうか。

お願いします。

(介護士) ゆっくりでいいですからね。

(介護士) そうです。

(介護士) 気をつけてください。 はい。

じゃ 行きます 右手から。

左足 右足。

ゆっくりでいいですからね。 右手 左足…。

♪♪~

いよいよ 荻原の最終試験が 明日に迫ったので→

今日は 激励会ということで 乾杯!

乾杯! 乾杯!

ありがとうございます。

あぁ~… いやいやいや…。

早紀ちゃん。

これ 合格祈願と 安産のお守り。

ありがとうございます。

あなたにも 安産のお守り。 えっ ありがとうございます。

10年間やり続けたことを 信じれば 大丈夫。

必ず 受かる!

はい!

(中島) ハハハハ。

おいおい 大丈夫か? ゆっくり ゆっくりな…。

大丈夫 これから しょっちゅうだから。

いや 試験も大事だけどさ くれぐれも無理するなよ?

あんたも黙ってないで 何か いってやれよ 同じ妊婦として。

うん。

私 みんなに 聞いてもらいたいことがあるんだ。

え? 何?

実はね この子が生まれたら→

介護福祉士の資格を 取ろうかと思って。

えぇ!

お義母さんのリハビリに 付き合ってるうちに→

心の声が聞こえた気がしたの。

「お前のいるべき場所は ここだ」 って。

いつか 早紀が レポートで書いてくれたように→

辛ければ辛いほど 輝けるような気がするからさ→

蓮美璃子の美しさは フフっ… 何てね フフっ。

そう。

金持ちの奥様だった あんたが 介護ヘルパーねぇ。

ダメ?

応援する。 いいんじゃな~い?

ねぇ 先生。 (いびき)

やれやれ いいたいこと いったら もう寝てるよ。

あ~ 私も いいたいこと いったら お腹すいて来ちゃった。

いただきま~す! いただきます。

実はさ→

俺も 聞いてもらいたいことが あるんだけど。

ん? 何?

さっきから 入り口の所 ウロウロしてる奴がいるんだけど→

入れてもいいかな?

入れよ そんなとこで いじけてないで。

正登…。 えっ… どうしたの?

俺が呼んだんだ。

実は こいつが 一番 激励したいんじゃないかなって→

荻原のこと。

早紀… 横谷さんに謝って来た。

事務所も辞めた。

今までの顧客の信用も 全部 失った。

でも お前から見れば→

大したことじゃないよな これくらい。

大学で 早紀と出会って 一緒に勉強してる頃が→

一番楽しかったのかも しれないな。

弁護士になる夢に向かって 突き進んでる早紀を見て→

追いつき 追い越そうと 頑張ってる頃が。

それが 司法試験に受かって→

早紀のことを追い抜いたと 勘違いしてから→

自分のほうが優秀だって 思い込むようになった。

いつか 早紀に いわれたように スタートは同じだったはずなのに→

いつの間にか 目指すゴールが 違うようになった。

でもさ これからは また 同じゴール目指して→

早紀の背中を追っかけたい。

いや… 一生 追い続ける。

だから 早紀には 今年こそ→

司法試験に受かって 弁護士になってほしい。

ありがとう 正登。

ついでっていったら 何だけど→

私も みんなに 聞いてもらいたいことがあるの。

何だよ お前まで。 何ですか? 一体。

えっ… いつ起きたんですか? 先生。 え?

私 司法試験を受けるのは 今年で最後にします。

何だよ それ。 本気なの? 早紀。

10年目っていう節目だし この子を育てるために→

しばらくは 育児に専念しなきゃいけないし。

それに 物事を成し遂げるためには→

退路を断つのも必要かなと思って。

いいのかよ 早紀。

そのほうが全力が出せる 気がするの 明日の試験。

10年間やり続けて来たことを 信じれば 大丈夫。

先生 さっきも いいましたけど それ。

ん? あぁ…。

絶対 受かるわよ。

そしたら ワインで乾杯して チーズ 食いまくりよ。

うん! よし! さぁ 食べよう ね?

いただきます。

今 グラス用意するから。

火 貸してくれるかな? はい。

どうも。

俺さ 司法試験が終わって 子供が生まれたら→

荻原にプロポーズするわ。

えっ?

この半年 両親学級に出たり 健診に付き合ったりしたのも→

もしかしたら あんたが いうように→

俺が ホントの父親じゃ なかったからかもしれない。

いや… きっと 荻原の気を引きたかっただけだ。

だから この前 荻原が あんたに→

「この子の父親は あなたしか いない」って いった時→

ショックだった。

でもさ 俺 やっぱり→

荻原と ずっと一緒にいたいんだ。

一生そばにいて あいつの生き方を 応援してやりたい。

とりあえず あんたには いっとこうと思って。

俺は… あなたとなら 早紀は 幸せになれると思います。

♪♪~

じゃあ 行って来るね。

父さん 母さん どうか守ってください。

♪♪~

[スピーカ]♪~ 『Wanna Be Startin’ Somethin’』

[スピーカ]♪~

[スピーカ]♪~ ポウ!

[スピーカ]♪~

♪♪~

ハァ…。

ハァ ハァ… うっ…。

うぅ… ふぅ~。

お願い もうちょっとだけ待って…。

今日の試験だけは 諦めるわけにはいかないの。

ハァ ハァ… うっ。

ハァ… ん~…。

いい子だから 言うこと聞いて。

お願い!

ハァ…。

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