All language subtitles for 08.Masshiro まっしろ Pure white (2015)

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Original subtitles

(朱里) ナースは一生をかけられる仕事

真っ白い制服を着て 病気で苦しんだり

怖がってたりする人の 心を救いたい

「大丈夫だよ」 って言ってあげてさ

私は… 看護を極めたい

≪(心)「ステージⅢa」…

≪(仲野)完治は見込めないけど

オペで できる限り 腫瘍を摘出すれば

余命を長引かせることはできる

大江様を守ると 言いながら

大江様の苦しみを 引き受ける覚悟もない

男らしく別れて (菜々)行こう

(裃)離しなさい ちょっと待って

あッ!

大江様の気管支鏡検査から 見つかった細胞は

悪性度の強いものでした

(大江)それは… 治らないってこと?

はい… 出ていけって言ってるんだ!

帝都大学の仲野様…

誰?

≪(菜々)知らないんですか 外科学会の新しい会長➡

仲野先生のお父さんです

へえ~

会いにきたのでしょうか?>

近いのでしょうか?>

僕が軽率でした

治療を拒否されました

田野島さんの予想どおり

大江様は 病気を受け止めることが できませんでした

すいません…

いいえ 私が最初から

真実をお話しすれば よかったんです

もっと 丁寧に… 慎重に告知をするべきでした

(小村)仲野君 君が謝ることなんてない

そもそも 告知せずに 治療なんてできるわけない

お言葉ですが

それは お客様からすれば

医療者のエゴでは ございませんか?

(辰見) ナースは 何かといえば

医師を悪者みたいに 言うんだよな

我々だって 日々の治療の中で

患者の気持ちは 考えてるよ

いえ 田野島さんの 言うとおりです

≪(辰見)遠慮するなよ ここは大事なところだ

嘘は通用しないから 全て事実を告知する

それって 僕達が 負担を背負いたくないからです

(携帯着信)

(木綿子) だから 最初から正直に

大江様に告知しておけば よかったのよ

田野島さんも色々考えて 嘘の告知をしたんだよ

違うわよ 田野島さんは 私情を絡めて

余計に 大江様を苦しめたの

そんなことより どうやって大江様に

治療を受けてもらうか 考える方が先でしょ

でも… もう 口もきいてもらえなくて

和田~ 自信持って

大人の女は どこ行ったのよ

ていうか 松岡も黙ってないで

何かフォローしてよ

一番 苦しいのは

アンタじゃなくて 大江様だべ

アンタが苦しがって どうすんの ここは病院なんだから

何とか治療してもらえるように 考えるしかないべ

(恵)和田さん 有村さん➡

松岡さん 一緒に来てくれる?

(佐藤)どうした 立ってないで座ったらどうだ

この人と話すことなど 何もありません

(幸助)まだ 子供みたいなことを 言ってるのか

何のご用でしょうか?

私は お前に 会いにきたわけじゃない

佐藤君が 気を使って呼んでくれただけだ

じゃ 何をしに?

もう 戻っていいぞ

相変わらず 自分本位ですね

(ノック)

連れてまいりました

≪(佐藤)ああ 入りなさい

≪(佐藤)仲野会長➡

こちらが 有村 和田 松岡ですが

先ほどは どうも

そう あなた達でしたか では 改めて

帝都大の仲野です

私の恩師であり

仲野先生の お父さんなんだよ

≪(幸助) そんなことは どうでもいい

ウチの心臓外科の 裃というものが➡

公衆の面前で

あなた方に 暴力を振るわれたと➡

聞いたので まいりました

ホントなの? いえ…

≪(幸助)事実ですよ

彼は現在 ダメージを受けて➡

オペのできない状況です➡

本来なら 法的手段に訴えるところだが

あなたは 裃に

不適切な関係を迫っていた と聞きました➡

つまらない スキャンダルには したくないので

旧知の佐藤君を 訪ねてきたわけです

ウチのスタッフが そんなことをするなんて

信じられませんが

和田君 どうなんだ?

叩いたのは 本当です

でも… ≪(幸助)佐藤君

多くは求めない 彼女に➡

責任を取って もらってください

君の素晴らしい 病院のために

あの… 「別れたくない」と 迫っていたのは

そちらの先生の方です

私は 裃がストーキング行為を 受けていたと聞いてます

スト… そんな まったく逆です!

彼には 妻や子がいます

「ヘタに騒いで 家に乗り込まれるのが」

「怖かった」と申しております

ですから それは違っております

ちゃんと 調べたんですか? もちろんだ

傷も見た ちょっと待ってください

和田は 自分から 裃先生と別れようとしたんです

でも 裃先生が激しく それを拒んだんです!

もう いい! 何が もう いいの!?

私がバカだったんです

そういう問題じゃないですよ!

≪(恵)そうよ 和田さん

事実じゃないなら こんな不名誉なことないわ

不倫だけでも 十分 不名誉なことではないでしょうか

佐藤君 これが 君の理想の病院ですか?

医療だけでなく

看護を目玉にする 保険ではなく

自由診療だからできる

高級ホテルのような ホスピタリティー➡

それが できれば 日本の医療も変わるかもしれない

しかし それは 絵に描いた餅だ

どんなに 豪華な病室をつくっても

医療に当たるのは

大学の研究室から はじかれた医師ばかり➡

看護が目玉のはずなのに➡

看護師達は 品位に欠けている

チャラチャラした 白衣を着て

ヘラヘラ笑うのが 最高の看護とはね

≪(佐藤)私は 女性の美しさも

ホスピタリティーだと 考えています

ナースが疲れた顔を していては

患者も健康を取り戻す 気力が湧きません

ここは バーやクラブですか?➡

日夜 最先端の医療現場で 汗を流して働く

看護師達に 笑われますよ

だったら!

一度 入院してみてください

ウチの病院では 患者さんのことを

「お客様」と呼びます

病気が治るまでの間

快適に過ごして いただきたい

そのために みんな 真剣です!

それに 自分の息子さんがいるのに どうして ウチのドクターを

バカにするようなこと おっしゃるんですか

仲野先生は 優秀な先生です

お客様の気持ちを 一緒に考えてくれます

先生の大学病院には そんなドクターいますか?

私は もし 自分が病気になったら

すごい大学病院の 偉い教授よりも

仲野先生に 診てもらいたいです

佐藤君 まったく大した ホスピタリティーだね

失礼しました

≪(幸助) 君は私を「恩師だ」と言った

私も君を 愛弟子だと思っている

それは光栄です 愛弟子には

理想の病院を つくってほしい

そのためには こんな看護師達

辞めてもらいなさい

あなたに そんな権限あるんですか

かつての恩師としての 忠告だよ

(佐藤)仲野会長 外科学会の会長ともあろうお方が

どうされたのですか?

たかが 男女の 痴話ゲンカではありませんか

当病院にとって ナースは大切な財産です

安易に解雇などできません

名ばかりの恩師より 大切な存在です

そうか… よく分かった

私は 病院とは常に

最先端の医療を 目指す場だと考えている

それ以外の病院に 存在価値はない

そのことを 覚えておいてくれ

嘘じゃありません>

ダメな恋愛をして>

許されないことですか?>

かつては オペを バンバンやってたんだよ

学会で偉くなりたいと 思ったこともあった

でもね あるとき 切った張ったじゃ

救えないケースの方が

多いんじゃないかと 思ったんだ で

ここを 引き受けたってわけさ

そのことですが…

父はナース達のトラブルなんか 本当は

どうでもいいんじゃないか と思うんです

この病院を

傷つけたい もっと言えば潰したい

そのための機会を うかがってたんじゃないかと

ハハハ… 面白いことを言うね

息子を こんな病院に 置いておきたくないからかい?

いえ 父は僕のために 心を砕いたりしませんから

父にとって この病院は目障りなんです

政財界やマスコミのVIPが この病院を重宝している

父が会長を務める 外科学会では

そのことが 何度も 議題にあがると聞きます

それは光栄なことだね こんな個人病院に

あの仲野会長が 注目してるとはね

センター長 真面目に聞いてください

父は このまま 黙ってはいません

攻め始めたら 徹底的に攻める

常に 誰かを攻撃して

自分を駆り立てないと メスが握れない

それが あの人です

だから…

お父さんと 決裂したのかい?

大江様のカンファレンスが ありますから

失礼します

(さくら)和田が 不倫でトラブルになってるって

ホントなの? いえ それは…

(とし恵)はっきりして 私達みんなに関わることよ

私は何も知りませんよ 検体 出してきます

あッ! 私もシーツ交換に

イテテ… (慶子)あのね

責めてるわけじゃないの

事実が知りたいの

だって 外科学会の 仲野会長が

わざわざ 来たそうじゃないの

普通じゃないわよね シーツを…

アンタが口が堅いのは 分かってる

その上で あえて聞いてんのよ

これでも みんな ギリギリのところで頑張ってんの

たった一人の 自分勝手な不倫で

ウチのナース全体に 変な噂がたてられたら

ブチ壊しじゃない

(明日香) 誰にも言わないから ねッ

誰にも… ≪うん

いやいやいや こんなにいるじゃないですか

(騒ぎ声)

何 騒いでんの! (慶子)あッ…

失礼しました ちょっとミーティングを

有村さん

和田の代わりに 私と一緒に

大江様の 担当になってもらう

骨が折れるけど 頑張ってくれるわね?

大江様の…

はい! 承知しました

(バイブレーター着信)

ナースステーションは 騒ぎになっています

☎(佐藤)もう広まってるのか よくない傾向だな

センター長と仲野会長の間に 何があったんですか?

医者の世界じゃ よくあることだよ

15年前は そうは見えなかったですけど

覚えているんだ…

まだ 小学生だったのに

あの日のことは 全部 覚えています

センター長にとっては 私達なんて

何百人のうちの一人にしか すぎなかったでしょうけど!

(電話が切れる)

一人にしてくれと 言っただろう!

治療について 説明させてください

大江様 お願いします!

治療は拒否すると言ったはずだ オペなど絶対に受けない!

だったら お話だけでもさせてください

大江様 腫瘍を放置すると 脳に転移する可能性もあります

(恵)食事や運動の面でも

オペで左肺上葉部 および

リンパ節の 切除をすることが

長生きしていただく 方法です

つまり…

何もしない方が 早く死ねるんだろ?

我々は ベストを 尽くしたいと思ってます

なぜ?

金儲けのためなら どんどん患者が死んで

新陳代謝した方がいいだろう 違います!

お客様に一日も長く 生きてほしいと

私達は思っています 本当です!

そのためには 生活のレベルを保つためにも

オペを受けて いただきたいのです

はあ? 誰が決めたレベルだよ

(せき込む)

大江様 大丈夫ですか?

痰がらみね ネブライザー持ってきます

君達 医者は よく 「生活レベル」って言葉を

口にするよな

呼吸ができたら レベル何とか

食事 排泄がこうだから レベル何とか

けど 人によって レベルなんか

違うんじゃないのか

高い看護っていうなら

十把一絡げに しないでほしいね

では 大江様の望むレベルを 教えてください

オーダーメイドで臨みます

僕は…

死ぬために生きたくない

生きるために生きたい

それが できないなら… 早く命を終えたい

望みは それだけだ

大江様…

(ノック)

(田中)ああ 先生 お邪魔いたします

ああ… どうも

このたびは わざわざ ご連絡をいただきまして…

取材があるんだ 下がってくれ

「死ぬために 生きたくない」か…

耳の痛い言葉だな

でも… 分かりますよね

さすが アーティストは 違うっていうか

納得して どうすんだよ

何とかして あの頑固者を 治療に向かわせないと

あッ お客様を 「頑固者」なんて言って

いいんですか~ ここまできたら 人間と人間だよ

だから できることを やるしかない

生意気

はあ?

私 和田が休んでる間 大江様を担当することに…

来て! 先生も早く 医局に戻った方がいいです

ひどい書かれよう

(美玖)ホントなの? これ

こんなの嘘です!

嘘かホントかは もはや どうでもいい

こっちの方が問題よ えッ!?

≪(一同)えッ!?

≪(とし恵) これは ホントに まずいわね

ウチは 内緒で 入院してる人が多いのに

(電話のベル)

☎(五十嵐)どういうことなんだ!

☎私が入院したのが 表に出てるじゃないか!

五十嵐様 申し訳ございません

(電話のベル)

本条様 ご用でしょうか?

☎(本条)あれほど 内密にと言ったのに

☎誰が私の入院をリークしたの!

申し訳ございません

(一斉に電話が鳴る)

はい…

オペの延期が 3件… でございますか?

大学病院なら こんなことないよな

結局 ウチの患者は 我々に医療を求めてないんだよ

しょうがないんじゃ ないですか

ホスピタリティー 重視だから

医療あってこその ホスピタリティーでございます

先生達が ちゃんと オペや治療をしてくださるから

私達も看護できるのです

(辰見) きれいごと言っても➡

看護が目玉なんて しょせんは無理だよ

あなたの尽くした作家先生も 裏切ってるじゃない ほら

えッ?

≪(小村)一番厄介な客に 取材されましたね

どっかの偉い教授が かけた網に➡

引っかかったんじゃないの

≪(大江)「今さら 驚くことではありませんが」

「東王病院は 金儲けが目当てですよ」

「最高のホスピタリティー?」

「まあ 部屋と食事は 確かにいいけど」

「医療面では 大したことありませんね」

「高い金を出してるわりには」

「医師の粒が揃っていないんですよ 仕方ないんじゃないですか」

「だって 本流の大学病院じゃ やっていけないドクターだから」

「こんな亜流の 最たる病院に来てるわけでしょ」

「まあ 看護師さん達は なかなか美人揃いですよ」

「ヒラヒラした白衣で」

「過剰サービス してくれるのもいるしね」

「それが ホスピタリティーってとこかな」

「他の患者も 似たようなものでしょう」

「女がいて お金を払う」

「それで 偉くなったような 気がするのが」

「人間だからね」

「そこら辺の金持ちの愚かさを」

「うまいこと利用してるのが 東王病院ってわけですよ」

(携帯着信)

もしもし…

和田? 今すぐ出勤して

えッ!? ☎記事 見たでしょ

「退院したい」とか 「オペをやめたい」って

言い出す お客様がいて大変なの

アンタも手伝わなきゃ 有村…

私 もう病院には行けないよ

聞こえない

だって 私のことが原因で こんなことになってんだよ

ふざけんな 大江様は どうするの!

(電話が切れる)

仲野教授 お願いします はい

アポイントのない方の面会は お受けできません

どちらさまでしょうか?

僕は仲野教授の… はい?

いえ…

ハハハ… お疲れさま

仲野教授!

これは これは 東王病院の

汚いマネは やめさせてください

佐藤センター長や僕に どんな思いがあるかは

ウチの患者には 関係ありません

ハハハ… 失敬だね 君は

口を慎んでいただきたい

お父さん!

その呼び方をしたいなら

ウチに帰ってくるんだな

「絶対に戻らない」と

啖呵を切ったことを 謝罪し頭を下げたら

入れてやる

(扉が開く)

お下がりください こちらです

(騒ぎ声)

センター長 申し訳ございません

大江様が マスコミに 協力するような発言をされたのは

私の責任です

責任なら全て僕にある

君は自分を 責めることはない

ここは 看護を重視した 病院ではないのですか?

ならば…

看護師にも 責任があるのは当然です

私なりの答えを… 出したいと存じます

≪(とし恵)ハウゼン8号室の田崎様

必死に説得したんですが 状況を受け入れてもらえず

どうしても 退院するということです

ロデリック2号室の丸山様は 怒りを収めてくださいましたが

ご家族が「話をしたい」と おっしゃってます

ミュラー7号室の谷村様は 「オペを延期したい」と

落ち着いて 焦らないで みんな プロでしょ

(足音)

和田!

師長 そして 皆さん このたびは…

入んなさい

私…

前にいた病院で 知り合ったドクターと…

不倫してました

すいません…➡

そんなことのために

早くフォローに入って

不倫のグチは 今度 聞いてあげるから

うぬぼれんな アンタなんかのために

こんな騒ぎが 起こるはずないわ

≪(恵)和田さん

早く着替えてきな

はい!

(携帯着信)

ああ 佐藤君 先ほどは お邪魔したね

会長 さすがですね

マスコミにも人脈が 厚いだけあります

何のことでしょう?

まあ 驚きはしません

外科医として 卓越した腕を持ちながら

矮小で世俗的な考えを お持ちなのが

あなたという人ですから

ずいぶん 余裕があるじゃないか

この期におよんで 私を非難するとは

ずばり おっしゃってください

どうすれば ご機嫌を 直していただけますか?

(ノック)

(ドアが開く)

今頃 お出ましか

なかなかの ホスピタリティーだね

今さら 君が来ても

僕の気持ちは まったく変わらない

思う存分 ワガママを言って

とっとと死ぬだけだ

大江様 申し訳ございませんでした

私は…

僕は君が嘘をついたことを 怒ってるんじゃない

なぜ… 君の口から「嘘だった」と 言ってくれなかった

本来… 告知は 医師がするものです

あれ以上 看護師が

申し上げることは できませんでした

だったら 白衣を脱いで

ここに来れば よかったじゃないか

君は…

僕に ほれたから 嘘をついたんじゃないのか?

わ… 私は そのような…

業務に私情はまじえない? 嘘だね

どんなに冷静な 顔をしてても分かる

君は僕を好きなんだ だから

僕から希望を 奪いたくなかった

大江様 何をおっしゃるんですか 僕も…

君に ひかれているから 分かるんだよ

とっくに知ってたろう?

私は…

帰れ

これ以上 嘘をつくなら

顔も見たくない

二度と来るな

(携帯着信)

改めて ご不安を おかけいたしましたこと

お詫び申し上げます

仲野先生?

ごめん

どうして 仲野先生が 謝るんですか?

(一斉に携帯が鳴る)

さてさて 現在 当院が瀕している

危機について 話さなければならない➡

具体的なことは ここでは差し控えるが

僕の首か 和田君 有村君 松岡君の首

どちらかを差し出せば この騒ぎは回避できる…➡

らしい 時代劇みたいだね~

それは 僕の父が言い出した 条件ですか?

なら 言いなりになること なんてありません

しかしね この件については

マスコミにも医学会にも 包囲されてる➡

事態は単純ではない

バカバカしい ただの痴話ゲンカが こんな大ごとになるなんて

権力のある人ほど 愚かな戦争をするものですよ

(佐藤)そのとおり だが

当病院が医学界で 認められていないのは

僕の力が至らないからだ

みんなには申し訳ない と思っている

どうされるんですか?

センター長が 辞めるわけにはいかないし

やはり この三人を

センター長

私なら覚悟はできてます でも…

関係のない 有村さんや松岡さんまで

巻き込みたくありません 私一人が辞めることで

収めていただけないでしょうか

私も辞めてもいいですよ

ここだけが 病院じゃないし

ただ…

センター長に 聞きたいことがあります

どうぞ

この病院 そこまでして

守る価値が あるんでしょうか?

センター長は 「患者のために」

「看護に力を入れた 病院にしたい」

常々 そう おっしゃってますけど

あれ 本気ですか?

もちろんだよ

僕は みんなも 知ってのとおり

立派な人間じゃないが

それだけは本気だよ

そうですか…

だったら いいんじゃないですか

これ以上 患者さんに 迷惑がかかるのは

よくないし ねえ えッ…

私もですか…

ですよね

仲野会長を怒らせたのは 私でもあるし…

心配しなくても 再就職先はお願いできるよ

はあ… この病院を守るために

お暇を取らせていただきます なんて…

センター長

お暇を取らせていただくのは 私ではないでしょうか?

この三人を採用し

育てようと考えたのは 私です

大江様のことも

不手際をいたしました

これが 私の答えです

≪(恵)ちょっと待って

今の師長は私よ

前任者は でしゃばらないで

≪(佐藤)待ってくれ

両ボスのお気持ちは ありがたいが

和田君 有村君 松岡君を 辞めさせるなんて

言ってない

辞めるのは 誰でもない

この僕だ

(佐藤)ウチが密かに学界で どう呼ばれてるか知ってるか?

「東王ホテル」だよ

「看護を売り物にするなんて 病院とは呼べない」

「あんなものは 金を取って病人を泊める」

「ホテルじゃないか ちゃんちゃらおかしい」

「アハハ…」って

確かに 今の日本じゃ ヨーロッパにあるような

ホスピタリティーに特色を持った 病院は生きていけない

看護の質では 保険診療の 対象とならないからだ

だが 当初は

「金目当て」と揶揄された この病院も

君達 ナースの働きのおかげで 評判を上げ➡

政界 財界をはじめとする お客様達から➡

信頼を得るようになった まあ 今回の騒ぎは

そういった当院に対する反感が 形となったものだが

ウチがともした 小さな明かりは消したくない➡

そのためには

僕が退くしかない

必ずや 後任には適任者を据える

みんなで この病院を守ってくれ

偉そうに…

結局は 放り出すんじゃない!

本気なんて嘘じゃん! 逃げ出すんじゃん➡

儲けたお金で どっかでのんびりする気でしょ

松岡! どうしたの

最低! やっぱり 口だけ

患者のことなんて 全然 考えてない!

≪(恵)やめなさい! やめません!

もう 何なんですか!

みんなで「辞める 辞める」 言わないでください

辞めて 何ができるんですか!

私…

さっき 「クビになるんだ」 って思ったら

すごく 悲しかった

お給料が もらえなくなる からじゃなくて

「もっと この病院で働きたい」

「看護を極めたい」って そう思ったんです

この病院は 確かに変わっていて

無理難題ばかり 要求されたりしたけど

でも それが 「患者様のためになるんだ」って

「患者様の救いになるんだ」って

心から そう思えたんです

そういうことができるのが この病院じゃないんですか

徹底的に 患者様と向き合うのが

ここのホスピタリティーなんじゃ ないんですか!?

《徹底的に 患者様と向き合うのが》

《ここのホスピタリティーなんじゃ ないんですか!?》

アセンブリーを始めます

(佐藤)ドクターや 事務チームへの説明より

まずは ナースの皆さんに 話を聞いてもらいたいと思い➡

ここに集まっていただきました

私は 本当の医療の あるべき姿は

美容室のカットのようで あるべきではないかと思ってる➡

基礎知識を 患者 医師

看護師が共有した上で

どういう髪形にするのかと いうのと同じように

お客の意図 希望が盛り込まれる

それぞれの人に似合う 髪形があるように

本当は それぞれの人

もしくは 支える家族の人生に 見合った治療が➡

あるべきではないかと 考えています➡

受け身の医療や➡

ただ 柔らかくもてなすための 医療ではなく

攻めの医療であり

看護のできる病院を つくりたいと思っています

なぜ そんなふうに 思うようになったのか…

それには かつて 一人の患者を

見捨てなければならなかった 経験が影響しています

私のオペを願い 遠方からやってきた患者を

「オペが立て込んでいる」 という理由で

追い返したことが ありました

その患者は…

「間もなく亡くなった」と 聞きました➡

よくある話といえば それまでですが➡

なぜか そのことが 私の頭から離れなかった

なぜですか?

命を はかりにかけたことを

ご家族に 見抜かれたからです

≪(佐藤)お子さんに

「先生は ウチのお母さんより」

「他の患者さんが大事って 思ったんですね」

「悲しいです」 と言われました

図星でした➡

より難しく より評価の上がる オペがしたかった➡

「こっちをやっても 評価にならないな」と思った

外科医としては 当然ですが

「当然」と思ってしまった自分が 許せなくなった

だから 私は諦めません

周囲から この病院が 目の敵にされても

この病院を 頼りにしてくださる

お客様が 一人でもいる限り

私は ここを離れません➡

もし 賛成していただけないのなら 止めはしませんよ

でも この病院で

患者様が 最後の一人となるまで

ともに 戦ってくれる者は どうか…

ここに残ってください

ありがとうございました

センター長 辞めなくてよかった~

君の言葉 珍しくイケてたよ

ううん 私じゃない 松岡も頑張ってたし

あッ 今度 デート誘ったら?

まだ そんなこと言ってんの?

親父と闘えたら

お前を誘おうと思ってたのに

えッ… えッ!?

お父さんと闘う?

今まで…

ただ 避けてただけで

ちゃんと ぶつかり合ったことは 一度もなかった

でも 今は…

本気で やってやろうと思ってる

いい勝負したら

1回くらい デートしてあげてもいいよ

そうやって ちゃかすとこさえ直ればな

だって…

だって 何? ムカつくから?

バカにしてるから? 恥ずかしいから?

知るか!

闘うことを決めた頃…>

それは…

宣戦布告ということですか?

くだらないヤツらの 相手をしてる暇があったら

お客様に 1秒でも長く 接したいということです

今度は 信じていいんですか?

私が書いた手紙…

僕のお守りだ お守り?

くじけそうになると これが いつも

僕の背中を 叩いてくれた

今も そうだ

母は…

今 やっと笑ってくれた

そんな気がします

そう…

私は まだ笑いませんよ

これからを 見させていただきます

覚悟を決めてくれた頃>

(せき込む)

大江様! 大丈夫ですよ 落ち着いてください

今 酸素吸入します

ゆっくり 呼吸してください

ゆっくりで いいですから

「治療したい」と… 言ってたよね

はい!

分かった➡

だったら…

安楽死させてくれ

安楽死…

大江様 そのようなこと…

いや 本気だ

安楽死させてくれ

(せき込む)

死は… 僕にとって 最高の治療だよ

素晴らしい看護だよ

究極のホスピタリティーだ

できることなのでしょうか?>

助けてください!>

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