All language subtitles for 相棒16th#10

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Original subtitles

トモ。

今日は トモくんの 大好きなハンバーグにしたよ。

はい。

ばあちゃんの事なら 心配ないからね。

お隣さんが よくしてくれるから。

はい 折口ですが。

山脇だ。

ああ… 山脇さんですか。

折口くん 君も気をつけろ。

「ただ今 入ってきた ニュースです」

「本日早朝 多摩川の東玉堤で→

参議院議員 山脇重弘さんが 溺死体となって発見されました」

「玉堤署は 事故と事件の両面から 捜査しています」

「山脇さんは→

参議院議員を3期務め→

2014年に 内閣官房副長官…」

おはようございます。

おはようございます。

いやあ 株価が上がっても 一向に恩恵が感じられないのは→

どうしてなんでしょうかねぇ。

そういえば 俺たちがいる時→

大抵 他のお客さん いませんもんね。

そうなんですよねぇ。

あっ… はい お弁当。

いくら歳末のパトロールが お忙しいからといって→

お昼抜いちゃ駄目ですよ。

ねっ 頼んだら作ってくれましてね。

朝早くから すみませんね。

いいえ。 またいつでも おっしゃってくださいね。

「メリークリスマス!」

「本日 クリスマス」

「なんと アトリウム広場 特設ステージにて→

サンタさんがやって来てまーす!」

「本日 こちらの広場内で…」

いやあ おいしかったですね 幸子さんの弁当。

「いつでも」って言ってたし 明日もお願いしましょうよ。

君 一度 辞書で 「図々しい」という意味を→

引いてみたら どうでしょうねぇ。

銃声ですねぇ。 ええ。

右京さん!

警察です。

被害者は?

自力で… 逃げました。

犯人が こうやって みんなに銃を向けて→

それで あっちの方向に ダーッと走っていって…!

落ち着いてください。

犯人の性別 およその年齢→

身長 体形 服装などを 教えて頂けますか?

えっと… 犯人は 若い男で→

身長は 180センチぐらいで 痩せていました。

あと 青いパーカと 黒いコートを着てて…。

お母さん…!

おばあちゃんちの クリスマスパーティー→

楽しみだね。

うん。 今日は ママと ずっと一緒なんだよね。

そうだよ。 お食事 終わったら いろんなゲームして遊ぼうね。

社です。

わかりました。 すぐ行きます。

ごめんね マリア。 ママね…。

マリア 先に行って待ってるね。

お願いします。 はい。

行こうか。

「本日 午後2時頃→

江東区東有明のショッピングモールの クリスマスイベント会場で→

発砲事件が発生しました」

「犯人と見られる若い男は→

銃を所持したまま 逃走中との事です」

こんなふうに 顔を隠してたんじゃ→

誰も犯人の顔 見てないっすね。

こんな人混みで ぶっ放しやがって→

どこの組の者だ!

組関係の人間なら 狙う時は 仕留める気ですから→

足などではなく 腹や頭を狙うはずです。

ええ。 銃撃の場合 相手を待ち伏せするか→

相手のいる場所に乗り込むか まあ 大体 どっちかです。

組と繋がりがなければ→

どこで 拳銃なんか手に入るんだよ!

自販機で売ってる代物じゃ ねえんだぞ!

ああ もう… とにかく 特命は引っ込んでて! ほら!

はいはい… 帰って帰って! ほら 引っ込んでて!

ああ もう…!

いつも以上に気が立ってますね。

無理もありません。

拳銃を所持した犯人が 逃走中という→

緊急事態ですからねぇ。

右京さん 俺も ひとつ 気になる事が…。

この血痕 追っかけたんですけどね…。

ここで途絶えてますねぇ。

被害者は 一体どこに消えたのか。

なぜ 救急車の到着を 待たなかったのか。

被害者は ここから車に乗ったのでしょう。

ですが ここは駐車場ですから 通常 タクシーは入ってきません。

じゃあ 自分の車を運転して…。

いえ 被害者は 右足を撃たれていますから→

運転は難しいでしょう。 恐らく もう一人 誰かいた。

ここで 車を止めて待っていた人物が。

あいにく 防犯カメラはないですね。

おい 銃弾が見つかったぞ!

おい… こいつは まずいぞ。

はあ? どうした?

持ち帰って確かめてみないと 断言出来ないが→

これは 恐らく サクラから撃たれた弾だ。

サクラって 制服警察官に 支給されてる銃って事ですか?

サクラが!? 確かなのか?

直ちに 全所轄の銃器庫にあるサクラを→

確認させろ。 はっ!

これは大問題だ。

みんな ちょっと作業の手を止めて 聞いてくれ!

今回 使われたのは→

サクラではないかという 報告があがった。

直ちに 全国の武器庫 及び その他の確認作業に入ってくれ!

はい!

「警視庁から各所轄宛て」

「現在 サクラを使用した 発砲事件が発生」

「各所轄においては→

銃器庫内のサクラの残存数を 確認されたし」

「繰り返す。 各所轄においては…」

銃撃に使われたというサクラは 特定出来たの?

いいえ まだ…。

課長 メディアが 会見を急いでくれと言っています。

どうしますか?

今の段階で サクラが使われたと公表しても→

何もつかめていない。

銃に関する詳細は 現在 調査中という事にします。

会見は 50分後に。 はい。

伊丹さん 現在 日勤に就いている 制服警察官のサクラも確認するよう→

本部に進言してください。

まさか 犯人は 警察官だっていうんですか?

先ほどの映像を 思い出してください。

発砲の反動で 腕が上がっていました。

犯人は 銃の扱いに慣れていない。 つまり 警察官ではない。

じゃあ 犯人が 制服警察官の銃を奪った。

それなら すぐに 報告があがってるはずだろう。

それは 銃器庫のサクラも同じです。

どこからの報告も あがっていないにもかかわらず→

サクラを使った 銃撃事件が起こった。

あらゆる可能性を考慮しましょう。

警察の銃で 民間人に 死者が出てからでは遅い。

この非常時に 無線に応答しないなんて→

理解に苦しむよ。 現場の緊張感が→

足りないんじゃないんですかね。 まったくだ。

おい 署からの連絡は聞い…。

サクラがないぞ。

自殺に使ったサクラを 誰かが持ち去ったんだ。

広報課からは以上です。 何か 質問はありますか?

はい。

気象庁の緊急災害メール?

「署に連絡」 「はい…」

「署に連絡だって」 「あっ… はい はい はい!」

どうなってんだ? これ。

どこから撮影されたのか 気づかなかったのかよ!

近くに人がいなかったんです。 それは確かです!

右京さん 俺 ちょっと…。

映像は こちら向きでした。

角度と距離を考えると…。

恐らく カメラは ここ。

あっ パソコンのウェブカメラ!

ええ。 何者かがパソコンに侵入し→

遠隔操作して 交番内を 盗撮していたのだと思います。

おい あのパソコン すぐにサイバーセキュリティ対策本部に回せ。

伊丹さん 僕が行きましょう。

映像には 会見の30分前の時刻が 入ってましたよね?

警察は 警察の銃が犯行に 使用された事をつかんでいながら→

隠蔽しようと したんじゃないですか?

そのような事実は 一切ありません。

公表が遅れたのは 当該所轄署から 情報があがってくるまでに→

若干の時間を要したからです。 隠蔽の意図などありません。

隠してたんじゃないんですか?

社課長! 本当に それでよろしいんですか?

会見は以上になります! 以上です!

「映像を撮影 拡散させた サイバー犯の身元は→

まだわかっていませんが→

この右下にある QTES 689が→

サイバー犯のハンドルネームと 思われます」

「警察は ウェブサイトの管理者に…」

QTES 689は→

気象庁の緊急災害速報メールの 発信元をハッキングして→

例の映像を拡散したようです。

奴のIPアドレスは 特定出来ないのか?

ウクライナの プロキシサーバー経由なので→

難しいかと…。

残る手掛かりは ハッキングされた交番のPCだけか。

それは 僕が担当します。

悪いけど 青木くんでは 力不足かと思いますが…。

谷崎くん 結果を見てから 言ってもらいましょうか。

お待たせしました。

パソコンへの侵入の手口は いろいろありますが→

ハッカーが使うコードには それぞれ特徴があるんです。

それを見つければ→

過去のサイバー犯罪と照合して 犯人を絞り込める。

よろしければ 作業のほうを。

では QTES 689の正体に 迫りましょう。

えっ なんで? データが消える…。

えっ… えっ…!

自爆プログラム!? あっ 待って 消えないで!

ああ~っ!

犯人の仕掛けた罠に まんまと はまりましたねぇ。

交番の風間巡査部長の 死亡推定時刻は→

昼の12時から13時の間だそうだ。

右手に 硝煙反応が ばっちり残ってて→

自殺に間違いないらしい。

ところで 本部は 銃撃犯とQTES 689は→

全く無関係な別人と 考えているようですが。

ああ… 人混みで拳銃ぶっ放す凶悪犯と→

パソコン カチャカチャやってる サイバー犯とじゃ→

タイプが違うからな。

銃撃犯は→

風間巡査部長が拳銃自殺した時の 銃声を聞きつけて 交番に行き→

銃を持ち去ったというのが 本部の筋読み。

その可能性 かなり低いと思いますけど。

ええっ… なんでよ?

住宅街の交番にもかかわらず→

銃声を聞いたという通報が 一件もなかった。

これって やっぱり おかしいなと…。

で 辺りの聞き込みをして 突き止めたわけです。

午前中 近くのマンションで→

下水管の 取り換え工事をしてたのを。

つまり 工事の騒音で→

銃声は聞こえなかったと 考えるのが妥当というわけですね。

ズバリ そのとおり。

…となると ホシは→

風間巡査部長が拳銃自殺したのを 知った上で→

交番に行ったって事か?

そりゃ パソコンのウェブカメラで 盗撮してれば わかるでしょ。

まさか…!

QTES 689と銃撃犯が 同一人物だっていうのか?

今は スマホから パソコン操作する事も出来ますからね。

犯人は 警察が 風間巡査部長を発見するのを→

スマホで確認してから 映像をばら撒く事も出来た。

あり得ますね。

少なくとも 銃撃犯とQTES 689は→

全く無関係と考えると 他にも おかしな点が出てきます。

何よ? おかしな点って。

盗撮していたのが→

世間を騒がせて喜ぶ サイバー犯であれば→

最もショッキングな映像を 流したはずです。

それは 風間巡査部長が拳銃自殺をし→

その拳銃を 何者かが奪っていく光景です。

しかし QTES 689が ばら撒いたのは→

事態に動転する 捜査員の姿だけです。

なるほど。

QTES 689は 自分がサクラを 持ち去ったと知られないように→

そこまでの映像をカットして 拡散させたわけか。

サクラの銃弾は5発。

1発は風間巡査部長が もう1発は犯人が使用し→

残りは3発。

犯人が銃を奪った目的は なんなのか。

そもそも 犯人は なぜ 風間巡査部長を盗撮していたのか。

それから もうひとつ。 被害者は なぜ姿を消したのか。

課長! あっ…。

テレビ見てください テレビ。 おう…。

「続きまして 本日午後に発生した→

江東区ショッピングモール 発砲事件の続報です」

「犯人の身元は わかっていませんが→

事件発生の瞬間の映像を…」

この男…。

「事件現場に偶然居合わせた 視聴者が→

スマートフォンで撮影した 生々しい映像をご覧ください」

あいつの事 ばあちゃんには言わないで!

「当時 現場に居合わせた 家族連れの男性が所持していた…」

さてと… お茶でも淹れようかね。

よいしょ。

いいよ。 私 もうそろそろ行くから。

それより たい焼き 冷めないうちにね。

いつもありがとうね。 お隣さんじゃない。

クリスマスに たい焼きっていうのも なんだけど…。

じゃあ おやすみ。 ありがとう。

おい これ…。 はい。

被疑者のパーカとマスクが→

江東区東有明の路上で 発見された。

この地域を重点的に当たれ! はい!

一刻も早く サクラを奪って 逃走中のホシを確保しろ。

はい!

おっ…。 冠城亘…。

撃たれた被害者が 入院してる病院がわかりました。

ええっ 本当に!?

嘘です。

つまり まだ 被害者の行方がわかってない。

こっちは忙しいんだよ! 二度と電話してくんな!

すいません。 ちょっと いいですか?

はい。 昨日の午後2時頃…。

この辺りに止まっていた車 見ませんでしたか?

風間巡査部長の異動の理由?

ええ。 病気が理由の異動であれば 署内の事務など→

もっと負担の軽い仕事が あったはずです。

それが なぜ 刑事課から交番だったのか。

その辺りの事情を 監察官なら ご存じなのではないかと。

3カ月前の→

山脇参議院議員の溺死の件は ご存じですね?

内閣人事局長だった 山脇さんですね。

その件は 確か 事故で決着したと聞きましたが。

雨で増水した川に 誤って転落したと。

ええ。 ですが 風間巡査部長は 納得出来なかったようです。

理由があっての事ですね?

当時 彼は 玉堤署の刑事課にいたんですが→

捜査員たちが現場に到着する 少し前に→

上流の川岸に残されていた 山脇さんの鞄の中から→

何かを持ち去る人物を見たという 目撃者がいたんです。

鞄から何かを持ち去った…。

ええ。 しかし その目撃者は→

のちに 見間違いだったと証言を翻した。

現場となった川に着くまでに 山脇さんが誰かと会って→

何か受け取った というような事は…?

要人の不審死という事で 徹底的に捜査したようですが→

そういった事実は ありませんでした。

しかし 風間巡査部長は 事件決着後も捜査を続けていて→

その事で抗議がきたんです。

抗議というと ご遺族から?

いえ 折口官房副長官からです。

折口さんと山脇さんは 共に官房副長官で→

以前から親しかった。

急ぎますから。

あの晩 山脇さんは→

公衆電話から あんたに電話したんだろ!

折口さん!

監察官 ひとつ お願いがあるのですが。

なんでしょうか?

証言を翻した目撃者の 名前と住所を…。

それを調べるのは 私の仕事なんでしょうか?

しばらく前になりますがねぇ 監察官が関わった仕事に→

協力したような記憶が あるのですがねぇ。

昨日の2時頃? ええ。

ああ 急発進した車でしょ? 見ましたよ!

あっ 本当ですか? ええ。

ナンバーも覚えてますよ。 メモりましたから。

駐車場で なんだ あの運転はって 思いましたし。

ありがとうございます。 じゃあ 連絡させて頂きます。

はい。

あんた 昨日 撃たれた…。

私 あなたの事を よく知ってるんですよ→

冠城亘さん。

あなたの周りの人間の事もね。

じゃあ 当然 俺が警察官だって事も→

ご存じですよね?

ちょっと失礼。

持ってませんよ 警察手帳なんて。

私を公安だと思ったら お門違いです。

じゃあ 俺は あんたの事 なんて呼べばいいんだ?

安田といいます。

この話 悪い条件じゃないと 思いますけどね。

もし 断ったら?

もうおわかりでしょう。

あなたの大切な人の人生は めちゃくちゃになる。

これまでの全てのキャリアを失い→

「警察」と名のつく場所には いられなくなる。

あの その「大切な人」って言い方 やめてもらえませんか?

誤解を招くんで。

あんた 何者なんだ?

約束は守って頂きますよ 冠城さん。

駄目だ… やっぱ帰ろう。

あれ? どうしました? 何よ。

あれ? このバッグ 偽物ですよ。

わかってますよ。 失礼な人ね。

すみませんねぇ。 彼は 根が失礼なもので。

それで またどうして→

銃で撃たれた男性の事を 知りたいんです?

あの人を見た事があるんです。

半年くらい前 知り合いの男の子と一緒にいて。

半年も前の事を よく覚えていらっしゃいましたね。

そのあと すぐに その子が失踪したから。

失踪ですか…。

ええ それで?

名前は椎名智弘。 高校1年。

アパートの隣の部屋に おばあさんと2人で暮らしてた。

いなくなったのは 6月24日。

その前の日に…。

なんか 普通じゃない感じがして→

気になって…。

そしたら その日の晩…。

トモくん!

どうしたの? こんな夜中に。

そんな恐ろしいものを見たなんて 思わなかったんだ…。

ねえ… 昼間 会った男に なんか言われたの?

あいつの事 ばあちゃんには言わないで!

なんか 切羽詰まった感じだった…。

いなくなって すぐに 警察に届けたんだけど→

トモくん あんまり 学校行ってなかったから→

家出じゃないかって言われて きちんと調べてもらえなくて…。

きっと 何か 事件に巻き込まれたんだと思う。

では 智弘くんのお母様は 彼を産んで まもなく…。

ええ。 父親と2人で 暮らしてたんですけど→

あの子が小学校4年生の時に→

その父親が 大きな借金をこしらえて→

雲隠れしちゃったんですよ。

会社 辞めて あぶくみたいな事業を起こして…。

もう 本当に 馬鹿な人なんですから。

で その借財のほうは?

死んだ亭主の土地家屋を処分して 私が返済しました。

それで この団地に越してきたんです。

そうでしたか。

智弘は 小さい時から内気な子で→

学校でも いじめられ 友達も出来ずに…。

でも とっても優しい子なんです。

そんな子が 私を置いて 家出するはずがありません。

どうか お願いですから 早く捜してください!

わかりました。

どうですか?

ええ… 手掛かりになるものは なさそうですね。

智弘くんは ここで寝ていたのですか?

ええ。 狭っこい場所が 落ち着くみたいで。

小さい頃 父親の家に→

取り立て屋が しょっちゅう 来てたからでしょうね。

ちょっと失礼。 あっ… 右京さん…。

すいません。

ああ… あれ。

ん?

「チーム Tomo」

こんなの初めて見ました。

あんなに 友達作れって 言ってたのに…。

なんで隠してたんだろう?

どこかの飲食店のようですね。

ヘヘッ… よく撮れてるでしょ?

俺が撮ってやったんですよ。 お祝いっていう事でね。

お祝いというと…?

えー… なんかの大会で 3人で 優勝したとか言ってましたね。

この3人 よく こちらに来てたんですか?

えっとね… この真ん中の子が 制服で 前にも来てましたね。

多分 そこの里中高校の生徒だと 思いますよ。

さようなら。 さようなら。

真っすぐ帰るんだぞ。

真ん中の子は 3年の上条喬樹ですね。

上条喬樹くん? ええ。

でも 半年ほど前に いなくなっちゃいましてね。

いなくなった?

家出でしょう。

元々 よく授業を サボってましたから。

お手数ですが 自宅の住所を教えて頂けますか?

ああ… 少々お待ちください。

ああ 教頭先生ですか。 ええ…。

上条喬樹くんも失踪って どういう事です?

しかも 半年前って 智弘くんが 失踪したのと同じ時期です。

冠城くん この もう一人の少年の顔写真を→

生活安全総務課に 照会してください。

まさか…。

少し やんちゃですけど→

喬樹は 家出するような子じゃないんです。

本当です。

喬樹くんは よくパソコンを?

ええ。 もう ご飯を食べるのを 忘れるくらい夢中で…。

いなくなったのは 6月24日ですね?

そ… そうです。

右京さん。

もう一人の少年も 行方不明者届が出てました。

名前は富樫航太 高校2年生。 失踪したのは…。

6月24日。 ええ。

3人は同じ日に失踪した…。

冠城くん。 あっ これ…。

ええ。 「BUG HUNTER CONTEST 2017 優勝」。

コンピューターのセキュリティの脆弱性を 見つける大会ですねぇ。

参加するのは 主にハッカーたち。

ここに3人の名前がありますね。

お祝いというのは この事でしょうね。

しかし 智弘くんの部屋に パソコンはなかったですよね。

なるほどな。

智弘って子の父親は コンピュータープログラマーで→

ソフトウェアの開発会社を 立ち上げて 失敗したわけか。

ええ。 祖母の春子さんに 確かめたところ→

やはり そうでした。

父親の借金をかぶった おばあさんの気持ちを考えて→

パソコンやってるのを 隠してたんだなあ。

俺は 富樫航太くんの家を 回ったんですが→

両親は 豆腐屋さんを営んでましてね。

「絶対に家出じゃない。 捜してくれ」って 頼まれて。

航太くんの部屋に パソコンはありましたか?

ありました。

半年前 この被害者の男が 智弘くんの前に現れた。

そして その晩 智弘くんは 切羽詰まった様子で→

「そんな恐ろしいものを見たなんて 思わなかった」と言っていた。

そして 翌日→

智弘くん 喬樹くん 航太くんの 3人が失踪をした…。

そうなるな。

喬樹くんと航太くんの2人にも→

智弘くんと同じ事が 起こったのではないでしょうか。

2人も何か恐ろしいものを見た。

そして 2人の前にも この男が現れた。

その男 本部のほうでも まだ身元不明のままらしいぞ。

冠城くん 君→

午前中に被害者の行方を 追っていたんでしたねぇ。

どうなりましたか?

残念ながら 手掛かりなしでした。

あんまり考えたくはないが→

何か やばいものを見たせいで 3人が消えたんだとしたら→

事は深刻だぞ。

見られた側は 3人の口を封じようとする。

振り返ってる…。

犯人は 振り返って撃っています。

犯人は この男に追われていた?

えっ?

上条喬樹くんの身長は 179センチ 体重68キロ。

銃撃犯は 身長180センチくらいの痩せ形。

喬樹くんと一致しますねぇ…。

まさか 銃撃犯が この子だっていうのか!?

あくまで可能性ですが しかし ハッカーの喬樹くんなら→

風間巡査部長のパソコンにも 簡単に侵入出来た。

あり得ますね。

待て待て。 もし そうだとしたらだよ→

智弘と航太は どうなったんだ?

ひょっとして この2人は もう…。

逃走中の犯人を 喬樹くんだと仮定した場合→

2人は生きているはずです。

なんで そうなるんだよ?

この男に 追われていたのだとしたら→

喬樹くんには 例の映像を編集し→

自分が銃を持ち去る場面を カットする時間は→

なかったはずです。

つまり 彼以外の誰かが 映像を編集し→

大掛かりなハッキングで 拡散させた。

智弘くんと航太くんなら その技術を持っている。

ええ。 2人は喬樹くんが犯人と 知られないようにして→

映像をばら撒いた。

恐らく 喬樹くんに 逃げきるチャンスを与えるために。

しかし いくら大会で優勝したからって→

まだ子供だぞ。

気象庁の 緊急災害情報メールの発信元を→

ハッキングするなんて出来るか?

実際に カナダでは 2012年に12歳の少年が→

警察を含む官公庁の ウェブサイトをハッキングし→

2日間 サービスを停止させました。

12歳で…。

僕の推論が正しければ 3人は行動を共にしている。

つまり 今も一緒に逃亡している。

仮に 警部殿の 言うとおりだったとしてだよ→

この事件と 山脇さんの溺死の件 一体 どう関わってるんだ?

そこまでは まだわかりませんがねぇ。

あっ すいません。

おお…。

はあ… いいね モテる男は。

冠城です。

安田です。

その後 いかがお過ごしですか? 冠城さん。

見つからなかったか?

心配すんな。 元々 顔見られてないし。

それより トモは?

ずっと震えてるみたいで 何も食わないんだ。

ほら これ。 あったかいの買ってきたから。

喬樹… 僕は人殺しだ。

人殺しなんだ。

トモが人殺しなら 俺たちも人殺しだ。

ほら。 一口でもいいから。

食べたら 少し眠れよ。

家 出る時→

喬樹が お金 隠しておいてくれて マジ助かった。

こう見えて 俺 用心深い人だから。

フフッ…。

なあ。 ん?

1人 1000万 手に入れられたら→

何もかも 終わりに出来るのかな…。

馬鹿な事 考えんなよ 航太。

でも これからどうする?

ここにも いつまでもいられないし。

安田たちも警察も 俺たちの事 捜してる。

大丈夫。

警察が追ってるのは 俺だけだから。

俺だけって なんだよ それ。

喬樹! 俺たち チームだろ?

そうだな…。

そろそろ 態度を決めて頂きませんとね。

まあ 選択肢はないと思いますが。

有馬さん。

風間さんが亡くなった事は ご存じですか?

彼がこうなって→

あなたは むしろ 安堵すべきだと思いますよ。

では 一両日中に 結論を出してください。

はい 衣笠ですが。

「ご無沙汰してます。 お元気ですか?」

ああ お久しぶりですねぇ。 何か?

ちょっと お知らせしたい事がありましてね。

これが 銃撃犯が着ていたパーカですか。

あっ あっ… ちょいちょい…。 おい 誰だよ 出したの。

これ 駄目だよ 大事な遺留品なんだからさ。

ほら。

右京さん 衣笠副総監が捜査本部に 乗り込んできたそうです。

それも 犯人の身元を 特定したらしいです。

どうもありがとう。

では 犯人特定の経緯は→

サイバーセキュリティ対策本部の 谷崎くんのほうから。

えー… 今年5月→

警察庁のデータベースサーバーに 外部からの侵入がありました。

ファイル流出の痕跡はなく 実害はなかったのですが→

その被疑者として浮かんだのが 上条喬樹 17歳。

昨晩 衣笠副総監より→

身長 体形などから 銃撃犯は→

この上条喬樹ではないかとの ご指摘があり→

静脈パターン照合を行いました。

人間の手の甲の静脈は→

指紋と同様に 固有のパターンを有しており→

動画 または写真で 照合が出来ます。

そこで今回は→

この上条喬樹の右手の甲と→

銃撃犯の右手の甲の 静脈パターンを比較したところ→

2つは 完全に一致しました。

ありがとう。

いいか? この上条喬樹が QTES 689であり→

逃走中の銃撃犯だ。

未成年といえども 警察官のサクラを奪い→

白昼 無関係な市民を銃撃した凶悪犯。

抵抗した場合は 発砲をためらうな。

以上だ。 はい!

上条喬樹の画像を共有します。

副総監 少し よろしいでしょうか?

杉下 分をわきまえろ! いや 構わんよ。

なんだね?

上条喬樹くんと共に 大会で優勝した2人の少年が→

彼と同じ日に失踪しています。

しかも その失踪の前日に 被害者の男性が→

少年の一人と接触している姿が 目撃されています。

なんだと!?

上条喬樹くんを含む この3人の少年たちが→

なんらかの事件に 巻き込まれてる可能性も考慮して→

事に当たるべきでは ないでしょうか。

よくわかった。

つまり 君たちは この大事件において→

重要な被疑者を つかんでおきながら→

今まで 意図的に 本部に隠していたというわけだね。

内村刑事部長 これは非常に重大な→

服務規程違反に 当たるのではないですか?

まさに おっしゃるとおりです。

杉下右京 冠城亘 両名を停職処分とする。

ちょ… ちょっと待ってください。

追って 文書で正式な通達を出す。

行け。

やられたね。

衣笠副総監の後ろには どなたかいらっしゃるようですね。

どういう事です?

昨日まで 本部は→

銃撃犯とQTES 689を 別人だと考えていたんですよ。

ところが 衣笠副総監は 当然のように同一人物だと考え→

その上 半年前に→

警察庁のサーバーを ハッキングした被疑者の→

身長と体形を記憶していた。

これは ちょっと あり得ないと思いませんか?

誰かが彼を使って 本部を動かしたんだろうね。

無論 何か 目的があっての事だろうけど。

その人物は 初めから→

銃撃犯は 上条喬樹くんだと 知っていた可能性があります。

失礼。

杉下です。

山脇さんの溺死の件で→

証言を翻した目撃者が わかりました。

田中茂さん。 詳しくはメールします。

あっ それから わかってるとは思いますが→

停職処分の正式な通達が届いたら 即 警察手帳は返納です。

それ以降は 決して 捜査…。 「ありがとうございました」

帰ってくださいよ。

警察に話す事なんて ありませんから。

ご迷惑をかけるような事は ありませんので。

田中さん この男の人 知ってます?

この人 警察官じゃないんです。

えっ?

警察手帳 見せなかったでしょう?

そういえば…。

でも 一緒に来た若い刑事さんが 手帳を見せてくれたんで→

この人もそうだと思って…。

ああ… その若い刑事も 騙されていたんですねぇ。

やはり 経験が少なかった。

ああ… それで 今 我々は→

その偽刑事の事を 調べているんです。

そうなんですか。

この男が来た時の事を 詳しく話してもらえませんか?

その偽刑事と若いのが→

見間違いじゃないかって しつこく聞くんでね→

私 言ってやったんですよ。

川べりにあった鞄から→

誰かが何か抜き取っていくのを この目で見た。

見間違いなんかじゃないって。

そしたら…。

ああ… 息子さん→

いい会社に 就職が決まったみたいで→

よかったですね。

なんで そんな事 知ってるんだろうって思いました。

はあ… どうも。

ところで ご近所に→

堤貴志さんという方が お住まいですね?

さあ? よく知りませんが。

人を集めて ホームレスの支援とかをしている。

あの… 別に悪い事じゃ ありませんよね?

人間っていうのは 集団になると 暴力的になる傾向があるんですよ。

そういう危険を未然に防ぐのは 我々の仕事なんです。

その堤さん 息子さんの 小学校時代の同級生なんです。

息子さんが 何か悪い影響を 受けてないといいんですが…。

就職先の研修なんかで 妙な活動をするとか…。

いや しませんよ!

うちの子には なんの問題もありません。

田中さん あの朝 あなたが見た あれの事なんですが→

やはり 見間違いだったんじゃ ないですか?

怖くなったんです。

警察が息子の就職先で あれこれ聞いて回れば→

それだけで内定が取り消しになる。 それで…。

証言を翻した?

それでは もうひとつだけ。

あなたが目撃した男は 山脇さんの鞄から→

どんなものを 抜き取っていたのでしょう?

はっきりは わかりませんでしたが→

何か封筒のようなものでした。

若い刑事のほうは 恐らく 公安ですね。

刑事事件と 無関係な人間であっても→

必要とあらば 徹底的に身辺調査を行う。

公安と考えて まず間違いないでしょう。

公安を 手足のように使えるとなると→

もう一人の男は 恐らく 内閣情報調査室。

ええ。 内調のトップは 長年→

ほぼ警備公安畑の 警察官僚出身者が→

占めていますからねぇ。

現場で動いている この男は→

内調の ケースオフィサー辺りですねぇ。

となると その後ろで 糸を引いてるのは→

内調の幹部クラスの誰か。

しかも 衣笠副総監と直接 連絡を取り合えるような人物。

右京さん これも持っていきますね。

ええ。

この状況で 捜査してるのがバレたら→

お前さんたち 間違いなく免職だぞ。

…って聞きやしねえか。 ああ 課長→

この先 何かとお願い事が あるかもしれませんが…。

毎回 コソコソしてる 俺の身にもなってよ…。

まあまあまあ そう言わずに…。

それにしても タイミングが良すぎないか?

お前さんたちが あの子たちの事をつかんだ翌日に→

上条喬樹が犯人として 特定されるなんて。

情報が漏れたと考えるのが 妥当でしょうねぇ。

昨夜の時点で 3人の事を知っていたのは→

僕と彼と角田課長です。

じゃあ 角田課長…。

いいえ 冠城くん 犯人は君です。

では 伺いますが 一片の躊躇もなく→

俺を疑う理由は なんです?

理由は2つあります。

1 人柄。

2 田中さんに会った時に 君が一番に→

この男の写真を見せた事。

田中さんが この男の脅迫を受けて→

証言を翻したと 直感しているようでした。

なぜ 突然 そんな直感が働いたのか。

それは 君が 同じ体験をしていたからです。

つまり 君は この男に脅迫を受けて→

情報を漏らした。

参りました。

で 君は一体 何を脅されていたんです?

内緒です。

はい わだかまりが なくなったところで…。

こいつは 安田って名乗ってました。

偽名でしょうけど。 それから 事件当日→

安田が乗った車のナンバー わかったんで 調べたんですが→

ペーパーカンパニーの 所有になってて→

そこから先は たどれませんでした。

そうですか。 向こうは こちらが警察手帳を失えば→

動けないと わかっているはずですから→

しばらくは 接触してこないでしょう。

ところで のぞいてる人間が 1人 増えると→

目立つものですねぇ。

あっ お前 何やってんだよ!

あの…。

杉下さんと冠城さんの お役に立ちたいなっていうか…。

たまには 事件解決に貢献したいな っていうか…。

なんか 僕に出来る事ありません?

あっ この間の大失敗 挽回しないと やばいってか。

なんでも任せてください。 お任せされたいんです 今。

では 本部に何か動きがあったら 知らせてください。

はい。 あっ ついでに→

広報課のほうも 何かあったら。

えっ? 広報課なら 今まさに 大揉めに揉めてますけど…。

「被疑者の上条喬樹 17歳は 悪質なハッカー」

「虚言癖があり 十代前半から→

遊び感覚で ハッキングを繰り返して」って…。

こんな内容を 課長は 本当に→

記者会見で 発表するつもりなんですか?

課長! 課長!

失礼。 こんな内容とは?

あっ… 公安部が→

記者会見で発表する内容を 指示してきたんです。

銃撃とサイバー犯罪の 被疑者として→

上条の顔と名前を公開した上で この内容で会見しろと。

「被疑者の上条喬樹 17歳は 悪質なハッカー」

「虚言癖があり 十代前半から→

遊び感覚で ハッキングを繰り返して→

警察のサーバーにも サイバー攻撃を仕掛けた前歴がある」

「自作のウイルス等を ダークウェブで販売して→

利益を得ていたと思われ 余罪を追及する方針」

逮捕後に取り調べをしてからなら まだしも→

逮捕前に 警察が公式に発表したら→

マスコミは 事実として書きますよ!

こんな憶測 発表していいんですか?

これは 憶測ではなく 虚偽です。

特殊な技術がなければ 入り込めないダークウェブは→

ドラッグ 違法ポルノ 銃器 人身売買等に至る闇市場の→

世界的な拠点となっています。

もし 喬樹くんがダークウェブで 犯罪に手を染めていたのなら→

銃など簡単に手に入る。

わざわざ サクラを奪う必要など ありません。

それは 社さんも わかっているはずです。

課長 ちょっと…。

社課長 脅されてるんじゃないですか?

マリアちゃんの事で。

何者かが あなたを使って→

事件の真相を ねじ曲げようとしているのなら→

事は あなただけの問題では 済みません。

社さん 今回の事件には→

あなたの古巣である内調が 絡んでいる可能性が極めて高い。

マリアちゃんは あなたと→

ロシアの諜報員 ヤロポロクとの間に 生まれたお子さんでしたねぇ。

ですが 秘密は それだけではないと→

僕は思っています。

警察上層部が事態を知って あなたを追及した時→

あなたは見事に 彼らを黙らせた。

私は 事実を話したまでです。

乱暴されたんです。 それで出来た子供です。

確かに そうでも言わなければ たとえ あなたが→

国は裏切っていないと 申し出たところで→

幹部たちは 誰一人 信じなかったでしょうねぇ。

杉下さん。

社さん。

あなたが スパイ容疑で逮捕されたら→

マリアちゃんは 父親だけでなく 母親も失う事になる。

そして 娘のそばにいるためならば 母親は どんな事でもする。

どう考えようと それは杉下さんの自由です。

社さん 発表は 通常の範囲内に とどめてください。

脅迫者が秘密を暴露する前に 必ず事件は解決します。

この脅迫の犯人は 事件の背後で 糸を引いている人物です。

喬樹くん 智弘くん 航太くんの3人も→

同じ脅迫者から逃げるために 半年前に姿を…。

僕とした事が…。

冠城くん。 はい。

喬樹くんが着ていたパーカです。 新品ではありませんが 清潔です。

半年間 子供だけで 逃げ回っていたら→

こうは いきません。

彼らに 衣食住を 保証していた人間がいた。

この場合 むしろ 3人をどこかに閉じ込め→

軟禁していたと言うほうが 正しいでしょう。

彼らは そこから逃げ出したわけか…。

安田たちの手口は一貫しています。

目撃者を脅して 証言を翻させる。

君を脅して 情報を流させる。

社さんを脅して 指示どおりの広報をさせる。

つまり 相手を脅迫して 思いどおりの事をさせる。

喬樹くんたちにも→

同じ事をしていたのでは ないでしょうか。

脅しネタは 警視庁のサーバーに 侵入した件ですよね。

ええ。 智弘くんは…。

そんな恐ろしいものを見たなんて 思わなかったんだ…。

…と言っていました。

恐らく 3人で やったのでしょう。

安田たちは 3人を脅して 軟禁した。

その目的は なんです?

彼らにあるのは 飛び抜けたハッキングの才能です。

安田たちは それを使って 政治家や官僚の秘密を→

探らせていたのでは ないでしょうか。

恐喝して 思いどおりの事をさせるために。

そして その標的の一人となったのが→

山脇内閣人事局長だった。

内閣人事局長は→

各省庁の幹部職員人事を→

一元管理しています。

ここを押さえれば→

官僚人事は 思うままです。

恐らく 山脇さんと親しかった 官房副長官の折口さんも→

標的となっている。

待ってください。

じゃあ 山脇さんは 脅迫に抵抗し 謀殺された?

いえ もしそうなら 謀殺直後に山脇さんの鞄から→

例の封筒のようなものが 抜き取られていたはずです。

それが目撃されたのは 翌日の早朝。

警察に彼の死の一報が 飛び込んだあとです。

という事は 安田たちも→

その時 初めて 山脇さんの死を知って→

慌てて 手下を現場に向かわせた。

だとすれば→

封筒のようなものは 見当がつきます。

脅迫され 追い詰められた山脇さんは→

橋に着いてから 鞄に入れた。

それじゃあ…。

そう 彼は 自ら命を絶つつもりだった。

恐らく 抜き取られたのは 遺書だったのでしょう。

「25日に発生した→

江東区ショッピングモールの 発砲事件について→

新たな情報です」

「これは 防犯カメラの映像に 映っていた人物に関する情報を→

警視庁広報課が発表したもので→

銃を持って 逃走していると見られるのは→

17歳の少年です」

「警察は現在 この少年の行方を…」

守るべき相手を 間違えたようですね 社さん。

智弘 熱がひどいみたい。

喬樹…?

「なんなんですか?」

これって… 喬樹のお母さん…!

「本当に やめてください!」

安田と取引をして 俺は警察に行く。

俺も行く。 駄目だ。

なんでだよ 俺なんかが行ったって 役に立たねえっていうのかよ。

違う そうじゃない。 じゃあ なんでだよ!?

安田が裏切ったら 誰がトモを守るんだ?

でも…。

航太は残って トモを守ってやるんだ。

「今夜10時に 地図の場所に迎えにきてくれ」

《「智弘と航太を 自由にすると約束すれば→

警察には何も話さない」》

どんな約束でもしてやるよ。

ここで作業されても 困るんだよなあ。

ここ 意外と 見つからないと思うんですよね。

何… そっちの都合で もの言うなよ お前。

大体 何 飯 持ち込んでるんだ。 ここ 飲食禁止なんだよ!

ちゃんと片付けておきますから。 …ったく お前。

おい いろんなもん触るんじゃねえぞ!

失礼します。 お気をつけて。

やはり 説明がつきません。

どうしたんです?

今回の事件で ひとつだけ→

どうしても説明のつかない 余分なピースがあるんですよ。

ここ。 航太くんと智弘くんは→

なぜ ハンドルネームなどを 残したのか。

喬樹くんに 逃げる隙を与えるためなら→

これは必要ないはずです。

確かに そうですね。

QTES 689…。

サクラは?

約束 守ってくれるんだろうな?

もちろんだ。

≪喬樹!

航太…! ≪喬樹…。

なんだよ? おい!

喬樹… 喬樹…!

航太!

うわっ!

航太…?

富樫航太の家に 公衆電話から着信です。

「航太なの?」

「航太なんでしょ?」

「どこにいるの? 返事してよ」

「航太!」

「ごめん…」

「大丈夫なの? 今 どこ?」

「心配してた…」

公衆電話の位置 特定しました。

杉並区高井戸3の7の1。

どうやら 予定より早く 片がつきそうだな。

はい。

押さえろ。

嫌だ!

嫌だ 嫌だ 嫌だ…。

嫌だ! 嫌だ 嫌だ 嫌だ…!

痛い 痛い 痛い!

ごめんなさい。 もう許してください。

喬樹… 喬樹! 助けて 喬樹! 喬樹!

航太 逃げろ!

おい! 待て!

おい 待て! おい やめろ!

航太!

この中だ。 中を調べろ!

えっ なんで…?

ああっ!

待て!

もう…! ごめんなさい!

うわっ!

ああっ! シーッ!

大丈夫ですか? 大丈夫ですか?

あっ…。

どこ連れていきます? 警察は公安がいるし→

俺と右京さん マークされてますしね。

また ご迷惑をおかけするしか ないようですねぇ。

熱 だいぶ下がったみたいです。

それは よかった。

朝方まで付き合わせてしまって 申し訳ありません。

いいえ。

でも どうして この子の居場所が わかったんですか?

QTES 689は→

ハンドルネームではなく 暗号だったんです。

暗号? ええ。

智弘くんと航太くんが 逃げていた喬樹くんに→

隠れ家の場所を知らせるための 暗号です。

彼がテレビか何かで 必ず見ると思ったのでしょうねぇ。

パソコンのキーボードを→

ローマ字変換ではなく ひらがな変換にして→

「QTES」と打つと…。

QTES…。

「たかいと」となります。

「たかいと689」。

これは 高井戸689… 住所ではないかと。

なるほど!

それで駆けつけて 彼を見つけたんですね。

ええ。

右京さん 角田課長からでした。

航太くんは手術中で ご両親が病院に向かっています。

持っていた写真から 身元が わかったらしく。

そうですか。 それで 喬樹くんは?

いえ…。

一人きりで 逃げているわけですか…。

うわっ!

えっ…?

ごめんなさい… ごめんなさい!

もう大丈夫。 心配しないでください。

僕は 警視庁特命係の 杉下右京といいます。

冠城です。

大丈夫。

人を殺しました。

僕 人殺しです。

僕が あの山脇という人の秘密を 見つけたりしなければ…。

秘密って どんな?

話さなくてもいいんですよ。

山脇さんが 命と引き換えに守った 秘密ですから。

いいですか? 智弘くん。

山脇さんが自殺したのは 君のせいではありません。

彼を死に追いやったのは→

君に秘密を見つける事を強要し→

それを使って 彼を思いどおりに 操ろうとした人間です。

決して 君ではない。

君たち3人が 安田に脅されたのは→

警察庁のサーバーに侵入したのが きっかけですね?

システムにセキュリティの穴を 見つけられるかどうか→

3人で試したんです。

そしたら サーバーに入れちゃって。

いくつかのファイルを開いたけど なんの事か 全然わからなかった。

それで 穴にパッチを当てて出たんです。

ところが その事で安田が現れた。

お前たちが見たのは 特定秘密だったんだ。

特定秘密…?

国の防衛 外交 治安維持のための機密事項。

つまり 普通の人間が 見ちゃいけないものだ。

特定秘密保護法に違反すると→

10年以下の懲役 及び 1000万以下の罰金って→

知ってるよな? えっ?

世間っていうのはな 一度 道を踏み外した人間を→

一生 小突き回してやりたいと 思ってる人間で→

あふれ返ってるんだ。

人生 それで おしまいだ。

おまけに 1000万以下の罰金。

い… 1000万円なんて大金 うちには ないです。

そうだよな。

誰だって 自分の借金を 家族に背負わせたくないよな。

だったら 自分たちで働いて稼ぐ っていうのは どうだ?

3人とも 子供じゃないんだし。

そしたら 今回の事は 目をつぶってやってもいい。

働く…?

部屋に着いて すぐ 財布とスマホを取られて→

その時 初めて→

リストに載っている人の パソコンやモバイルを→

徹底的にハッキングするように 命令された。

いいのかよ そんな事して。

あんた 警官なんだろ?

なんとか言えよ。

警察っていうのはな 強い者の味方なんだよ。

力のある者は 何をやっても裁かれない。

そういうふうに出来てるんだよ。

そんなの おかしいだろ。

この世に→

正義やら 公正さなんて あると思ってるんだったら→

いい加減 目 覚ましたほうがいいぞ。

隣の部屋に見張りがいて→

食事や寝る時以外は 一日中 ハッキングをやらされた。

でも 1年我慢すれば 見逃してくれるって約束で…。

山脇さんが亡くなったあとも→

彼の死に疑惑を抱いていた 風間巡査部長を→

監視するよう 言われたんですね?

「ああ… ああ…!」

「」 あっ…!

見るな。

もう嫌だ…。

もう こんなの嫌だ。

この銃 手に入れて逃げよう。

何言ってんだ。 銃を持ってるってわかったら→

奴らも追いかけてこない。 航太…。

これ以上 ここにいたら 智弘 おかしくなっちまうぞ!

俺が見張りをまいて 拳銃を取りに行く。

その隙に 航太はトモを連れて逃げろ。

喬樹が あんな事をしたのは→

僕と航太を 逃がすためだったんです。

喬樹と航太は 今 どこにいるんですか?

航太くんは 怪我をして病院に。

喬樹くんは 行方がわからない。

お願いです。 喬樹を助けてください。

どんな小さな事でも構いません。

隠れ家に3人でいた時→

喬樹くんは 何か手掛かりとなるような事を→

言っていませんでしたか?

あっ あの時…。

安田が裏切ったら→

航太がデータをネットに流して 有馬のした事を暴露してやれ。

喬樹くんは 確かに「有馬」と言ったんですね?

はい。

有馬って 内調の2番手の…。

ええ。 有馬武人内閣審議官。

そういえば 俺 聞いた事あります。

現在の内調のトップ→

広瀬情報官のポストは→

有馬が用意したって噂。

どうやら 彼が この事件の主犯のようですねぇ。

しかし 喬樹くんは→

一体どうやって 有馬の事 知ったんだ…?

喬樹は 安田に→

地図を添付したメールを 送ってました。

なるほど。 添付ファイル…。

12時間前に あのパソコンからクラウドに→

暗号化したデータが 保存されています。

12時間前?

喬樹くんは→

ウイルスを仕込んだ地図を使って 安田のスマホに侵入し→

メールのデータを 抜き取ったのでしょう。

そのメールで 有馬の名前を知ったのか。

喬樹なら 大事なデータを暗号化して→

クラウドに隠すと思います。

でも 作業に使ったパソコン 僕が持ち出せなくて…。

安田がスマホのデータを 盗まれた事に気づけば→

公安の職権を利用して アカウントを凍結させ→

データを 取り出せなくするはずです。

喬樹くんは 航太くんの生死もわからず→

智弘くんも 安田たちに連れ去られたと→

思っているでしょう。

彼は 全てを 一人で終わらせようとする。

恐らく 喬樹くんは…。

今 所持しているサクラで→

有馬を狙う。

喬樹くんを 止めなければなりません。

しかし 相手は内調の審議官です。

告発しても 智弘くんの証言は 一笑に付されて終わりです。

今は 有馬審議官本人に危険を知らせ→

彼から SPを要請してもらうしか ありません。

その上で 庁舎に とどまってもらう。

彼も 命は惜しいはずです。

上条喬樹が私を狙っている?

一体 どんな理由があって 私を狙うというのです?

それは あなたが 一番よくご存じのはずです。

無論 職務柄→

逆恨みをされる事が ないとは言えません。

しかし 杉下さん 私は大局に立って→

誰かが やらねばならない事を しているだけです。

どういう事でしょう?

私は 国を守る上で 最も重要な武器は→

ミサイルなどではなく 情報だと考えています。

テロや国家間の争いにおいては もちろん→

国内に潜む不穏分子を 炙り出すには→

綿密に張り巡らされた情報網が 不可欠です。

その点 我が国の情報収集体制は 脆弱と言わざるを得ない。

危機感を持つ人間が結集し→

速やかに制度を強化する必要が あるのです。

制度を強化する?

国民一人一人が 国防の目となり 耳となるよう→

不穏分子を見つけた際には 直ちに通報する事を義務づける。

そして 誰を調査するかは あなたがお決めになる。

右京さん ここは…。

そうやって 恐喝の材料を集め→

あなたの意に沿わない者を 次々と排除してきたわけですか。

確かに 我々は 政府要人を 調査する事もあります。

国家の中枢に 体制を脅かすような 思想の持ち主がいては→

困りますからね。

しかし やましい事がなければ→

調べられても なんの問題もないはずですよ。

では あなたご自身は いかがです?

未成年3人を脅迫して軟禁し→

個人の秘密を探るよう 強要するのは→

なんの問題もない事ですか?

杉下さん 国家間の争いや 不穏分子の活動において→

ルールは存在しないのです。

あえて あなたの妄想に お付き合いすれば→

些末なルールにとらわれ 結果 脅威を増大させる事は→

むしろ 大罪と言うべきでは ありませんか?

絶大な権力を握る者が 自らルールを破り→

己に都合の良いルールを 人々に強要しようとするほうが→

大罪だと 僕は思いますが。

窓際で安穏として 俸給をもらいながら→

気の向いた事件にだけ 首を突っ込む→

あなた方のような人間が 100人いても→

国防には なんの用もなさない。

あなたが我々を どう思おうと→

我々には あなたを守る義務があります。

「有馬審議官 警視庁の方がお見えです」

わかった。

警視庁?

今朝 広瀬情報官宛てに こんな脅迫状が届いたので。

「広瀬篤 おまえが標的だ」

「QTES 689」

QTES 689という ハンドルネームは→

ニュースで 全国に知れ渡っていますからね。

もちろん いたずらかもしれない。

しかし 万一の場合を考えて→

警視庁に広瀬情報官の警護を お願いしました。

QTES 689は ハンドルネームじゃありません。

これ あなたが捏造したものだろ。

こんなものまで用意して あなたは喬樹くんを→

捜査員の前に おびき出すおつもりですか!

もう おわかりだと思いますが→

上条喬樹が 公安の分析どおりの人物なら→

逮捕後 彼が何を話しても 誰も信じませんよ。

広報は あんなもの公表しない。

それは どうでしょう?

おはよう。

あっ ママの写真だ!

マリア…。

世界中が ママを どんなふうに言っても→

マリアには ひとつだけ 信じてほしい事があるの。

マリアは パパとママに愛されて 生まれてきた。

信じてくれる?

おはようございます。 本日の定例会見ですが…。

課長 今朝の新聞 読みました。

それで?

正直 何を信じていいか わからなくなりました。

新聞は 私も読みました。

その上で何を信じるかは→

私の問題ではなく 皆さんの問題でしょ。

石川くん。 はい。

上条喬樹に関する昨日の原稿を 破棄してください。

責任は私が取ります。

わかりました!

QTES 689の ハンドルネームで→

広瀬情報官に脅迫文が来た。

いたずらの可能性もあるが→

万が一にも サクラで情報官が銃撃されれば→

警察史上に残る汚点となる!

最大限の警備を怠るな!

はい!

マジっすか? その話…。

うわっ これ むちゃくちゃ やばいっすよ 先輩。

しかし 現状 上条喬樹が 有馬審議官に銃口を向けたら→

引き金を引く前に 彼は撃たれますよ。

ええ。 それを防ぎたいのです。

喬樹くんは恐らく 有馬審議官と刺し違える覚悟です。

ええ!? しかも→

喬樹くんが送った メールのウイルスは→

安田のスマホを経由して 有馬審議官のスマホに→

感染している可能性があります。

もし そうなら 審議官のスケジュールは全て→

喬樹くんに把握されてます。

だとすれば 上条の狙いは ここです。

14時から 警察庁・内調合同の→

懇親会を兼ねた 御用納めがあります。

会場には 大小いくつものホールがあって→

一般人も出入りする。

はい。

会場の図面は ありますか?

はい ここに。

僕のスキルで 事件解決に貢献出来るんですね?

お前のスキルが 喬樹くんより上だったらな。

ほう… それは聞き捨てなりませんね。

もう結構です。 少し 外してください。

私です。

特命係は 事の全容を つかんでいるようです。

椎名智弘から 話を聞いたのかもしれません。

わかりました。

かくまってる場所を突き止めて 智弘を押さえます。

冠城です。

「安田です」

「冠城さん 椎名智弘の居場所 ご存じですよね?」

きちんと償えば 人は必ず やり直せるものよ。

どうして そんな事 言えるの?

私が そうだから。

えっ?

杉下さんたちは 必ず真実を暴いてくれる。

きっと あなたたちの 力になってくれると思うわ。

ここに じっとしていなさい。

誰?

警視庁の小松と大木です。

ちょっ…。

あの… 特命係のお二人に頼まれた 角田課長の命令で→

警護に来ました。

安田には 真っ赤な嘘を言っておきました。

あの嘘 持って1時間です。

それで十分です。

「」

随分と警備が物々しいようだが→

例の脅迫状の件か?

万一という事もありますので。

警察です。 ちょっとお待ちください。

警察手帳を。

あれ? あっ 車に忘れてきました。

取ってきてください。

車 修理中なんで。

何言ってんだ? お前。

すいませんねぇ。 現在 停職中なもので。

だったら 入れるわけないだろ!

構わんよ。

その2人は私の連れだ。

なるほど。 そうですか。

そういう事でしたら→

この2人のおかげで 何かあった場合→

甲斐さんに 全て責任を 取って頂けるというわけですね?

そう考えて頂いて結構です。

失礼。

ありがとうございます。

いやあ 正直 今… ちょっと心配してる。

ハハッ…。 じゃあ。

情報官 警備は万全ですので 安心して楽しんでください。

ありがとう。 そうさせてもらいます。

折口さん お久しぶりですね。

息子さん お元気ですか?

ええ。 おかげさまで。

いい施設に入れて よかったじゃないですか。

ホール関係者を含めて 若い男は全てチェックしろ。

「了解」

もう嫌だ…。

もう こんなの嫌だ。

あっ 被疑者発見!

カメラ2の… 駐車場だ! ほら!

ああっ 撃った! 被疑者 発砲!

「警視庁の有り様が なお一層 国家…」

≪

先輩… 先輩。

慌てるな。

≪

右京さん。

全捜査員 被疑者は 銃を携帯し…。

やはり 上条喬樹か…。 弾は残り2発。

陽動にのるな。 上条は どこにいるかわからん。

広瀬情報官は動かすな。

≪

えっ? お… おい! あっ…。

あれ? えっ ちょっと…! もう…!

どうしました? 会場の照明が落ちました。

なんとかなりますか? 今 確認します。

急いで。

「ただ今 一部照明が 落ちたようでございますが→

どうぞ 皆様 そのまま お待ちくださいませ」

「一部照明が なんらかの事情により…」

おい 有馬審議官は?

あれ? いや 今まで ここに…。 あれ…?

「ご自身のお席で そのまま お待ちくださいませ」

「今しばらく お席で お待ち頂ければと存じます」

「ただ今 原因の調査中でございます」

落ち着いてください。

落ち着いてください。

おい 開かないぞ! 開けてください!

喬樹くん その銃を下に置いてください。

どけ!

その有馬って奴が→

俺たちを脅して 半年間も閉じ込めて→

政治家や役人のスキャンダルを ハッキングさせてたんだ。

脅迫のネタをつかむために。

山脇って人は そいつに脅されて自殺したんだ。

これで どうだ…!

開いた!

はい どいてください!

すいません 下がってください!

どいてください! 下がって 下がって!

来るな!

下がってください!

あと1発…。

あの人が自殺して→

トモが どんなに苦しんだか わかるか!?

トモは 夜中に悲鳴を上げて 目を覚ますようになった。

自分は人殺しだって…。

毎晩 家族の写真を見てた航太は→

あんたの仲間に追い詰められて 屋上から落ちた。

ああ…! 何をしてる! 早く撃て!

撃ち方 待て。 「し… しかし…」

ここは 杉下に…。

全捜査員 撃ち方 待て。

よく聞いてください。

航太くんは今 病院で治療を受けています。

智弘くんは 安全な場所にいます。

有馬審議官のした事は→

僕たちが 必ず明らかにしてみせます。

力のある人間は 何をしても裁かれない。

そいつの手下が言ってたよ。

警察は 強い者の味方だって。

この世に正義なんてものは ないんだってな!

どかないと撃つぞ!

引き金を引いては 君の負けです。

智弘くんは 君を助けてほしいと 言っていました。

君は 君たちの帰りを待っている 家族がいる事を→

忘れてはいけない。

撃ってみろ この腰抜け。

ああーっ!!

やめろ! 待て! 撃つな 撃つな 撃つな…!

撃つな 撃つな!

これで上条喬樹の容疑は 殺人未遂になりましたね。

いいえ。

彼が撃つように あなたが仕向けたんです。

捜査員に彼を射殺させ あなたの犯罪を闇に葬るために。

彼を殺そうとしたのは あなたのほうですよ。

僕が その目撃者です。

杉下警部。

彼が言ったとおり→

私は 有馬審議官に脅されていました。

秘密を公にしない代わりに 健康上の理由で職を辞せと。

全て供述します。

有馬審議官。

少しお話を 伺わせてもらったほうが→

よろしいようですね。

私の志を継ぐ者が すでに大勢いるという事を→

忘れないほうがいい。

相変わらず 身の振り方がお上手ですね。

さて なんの事でしょう?

失礼。

ハラハラさせやがって…。

喬樹くん。

君は 自分のした事に 責任を取らなければなりません。

恐らく 成人と同じ→

刑事裁判を 受ける事になるでしょう。

しかし 僕は今回の事で→

君が 自分の生きている社会を→

諦めてほしくないと 思っています。

この社会には たくさんの不正が存在します。

君が今回 体験したように→

この世に 正義など ないのではないかと→

感じる時も あるかもしれません。

正義は人間が考え出したもの。

根の弱い 人工の植物のようなもの だからです。

その存在を望み 大切に育てる人がいなくなれば→

たちまち枯れてしまう。

不正に のみ込まれて→

力のない人間は 押し潰されていってしまう。

僕は 君に 正義と公正さを望み→

それを実現しようと努力する側の 人間であってほしいと→

願っています。

そして…。

君は そうなれる。

僕は信じています。

トモくん!

ああ もう… 心配したんだから もう!

でも よかったね。 本当によかった。

航太! おかえり! もう…。

ただいま。

もう… 心配かけるんだから! ごめんって。

「喬樹! 元気?」 「元気にしてるか?」

「俺 航太のところで アルバイトする事になったから」

「いや いいとは思わないけど…」

「喬樹も 戻ってきたら 一緒にやろうな」

「えっ 豆腐を?」

「いや… 豆腐も そうだけど まあ…」

「俺たち チームだからな」

僕は 君に 正義と公正さを望み→

それを実現しようと努力する側の 人間であってほしいと→

願っています。

そして…→

君は そうなれる。

僕は信じています。

上条喬樹の裁判 弁護側の証人に立つそうですね。

ええ。

警察官が 弁護側の証人に立つなんて→

どれぐらい非常識な事か 右京さん わかってないみたいですね。

僕は 当たり前の事を しているだけです。

まあ 停職が解けて→

俺としては 万事オーケーなんですけど…。

杉下さん。

はい。

今回の事件の事 礼は言いません。

ええ。 僕たちが いようといまいと→

あなたは結局 同じ選択をしたでしょうから。

それじゃあ そういう事で。

相変わらず 素直じゃないですね。

ところで 冠城くん。 はい。

君が安田に 脅されていた件ですがね→

脅しのネタは 社さんだったのでは ありませんか?

停職の通達を受けて 特命係の部屋を出る時…。

では 本部に何か動きがあったら 知らせてください。

はい。 あっ ついでに→

広報課のほうも 何かあったら。

あの段階で 君は すでに→

有馬たちが 社さんの秘密を つかんでいるのを知っていた。

君が その事で 脅されていたからです。

違いますか?

彼女 元上司ですし。

それに 右京さんなら 情報が漏れたぐらいで→

びくともしないと 思ってましたから。

冠城くん 君が本当に心配したのは→

マリアちゃんの事だったのでは ありませんか?

社さんが警察上層部に話した事が そのまま報道されれば→

一番傷つくのは マリアちゃんです。

そして その傷は深い。

君は その事を考えた。

あっ そうだ!

喬樹くんの裁判の時 俺 傍聴席から 手 振りますから→

右京さん 記念に証人席で Vサインしてくれません?

こんな感じで。

あっ いいチャンスだ。

前から言おうと 思っていたのですがね→

君 少しは常識というものを 身に着けたら どうですかねぇ。

いやあ 右京さんに そう言われたくないですけどね。

それはそうと 冠城くん。 はい。

今年が いい年になるといいですねぇ。

ですね。 フフッ。

ただいま帰りました。 陣川くん おかえりなさい。

児童相談所で出会った仲間。

なんで死んだのか…。 自殺ではないと→

疑っているのですか?

背後には 反社会的組織が存在する。

彼女は 何かを抱えているようですねぇ。

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東名高速で

ワゴン車が 軽乗用車に追突する事故があり

82歳の女性が死亡しました。

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