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Original subtitles

( 一平 ) 立ち退き… 。

( 長谷川 ) 大森君?

もちろん 協力してくれるよね?

あの家は親父の名義でして… 。

( 真壁 ) でも もう住んでいないんだよな?

そうだけど… 。 今回の計画は 老朽化している➡

この大江戸区役所庁舎の 移転に伴うものだ 。

駅前の道路を拡張するとともに 広場を造り➡

高層マンション2棟を建設して➡

区役所も この中に入ることになってる 。

( 長谷川 ) この商店街は 老朽化した建物が多いし➡

道が狭いからね 。 ➡

火災のときに 消防車入れないんだよ 。 ➡

まあ 地震への備えも考えての➡

災害時のリスクに対する計画だな 。 うん 。 ➡

マンションができればさ 住民が増える 。

町に活気が戻ってきて➡

この大江戸区が 選ばれる町になるんだよ!

素晴らしいお考えです 。 ( 長谷川 ) ハハハッ 。 ➡

でね 大森君 この再開発計画ね➡

まあ 一部の地権者が まだ反対してるのね 。 ➡

ああ 。 で まあ 考次郎にも相談したんだけど➡

この反対派の説得役は➡

大森君が適任じゃないかって 。

( 長谷川 ) まあ 実際に 家族と共に ここで暮らしてさ➡

商店街を巻き込んだ… あっ これ これ➡

同性カップルの結婚式➡

それに 不登校児童へのサポートでしょ 。 ➡

それから こども食堂 。 あったねぇ 。 ➡

保育園の改革もやったね 。 ➡

ふれあい冬祭りの復活 。 ➡

えっ? 学童保育までやってるんだ?➡

いやいや… これは素晴らしいねぇ 。

よく この短期間で➡

ここまで 住民に食い込んでくれたねぇ 。 ➡

ハハッ 考次郎の言うとおりだ 。

君以上の適任は いない!

( 真壁 ) きっと今回も いい仕事してくれますよ 彼は 。

( 長谷川 ) 頼もしいねぇ!➡

4月には任期満了に伴う➡

区長選挙が控えてるんだよ 。

この計画で 再選に➡

弾みをつけたいんだ!

頼んだよ~ 大森君!➡

ハハハ… 。

( 真壁 ) 情がうつったか 。

家 町 家族 。

悪い話じゃないぞ 。 お前にとっても 住民にとっても 。

区役所の移転に伴う再開発には 区や都から補助金が出る 。

地権者の持ち出しは一切なし 。

安全で新しい 最新の設備が整った 住居も提供される 。

メリットしかないだろ 。

じゃ 何で反対派がいるわけ?

反対意見があるのは 仕方のないことだよ 。

意見の異なる人々の利害を 調整するのが政治の役割なんだ 。

お前がやらなきゃ誰かがやるぞ 。 この令和の時代にも➡

悪質な地上げ屋は 存在してんだから 。

やるとしても 納得できてからやりたい 。

自分が納得できてないのに 説得って➡

それじゃ ただ 長いものに巻かれてるみたいだろ 。

巻く側になりたかったら 選挙に勝て 。

勝つためには 区長のバックアップが必要だ 。

分かるだろ 。

あさって ここで賛成派の集会がある 。

お前も参加して その 納得とやらをしてこい 。

あっ それからな 町の人間で この計画を知ってるのは➡

再開発のエリアに土地を持つ 地権者だけだ 。

交渉は水面下で進めてくれ 。

下手に情報が漏れて 騒ぎ立てられるのも面倒だ 。

いいな?

♬~

♬~

♬~

( 真壁 ) 《再開発が始まったら あの家も立ち退きになる》

♬~

♬~

うまそう~ 。 手 洗った?

すいません 。

冷たっ 。

冷たっ!

お湯 出ないね 。 そうなんですよ 。

何か給湯器の調子が悪いみたいで 。 え~ 。

メーカー に電話してみたんですけど 修理あしたにな っ ち ゃ うみたいです 。

じゃ 今日は風呂なしか 。

なしじゃない 。 ねっ 。

ねっ 。 ( 2人 ) フフフ… 。

えっ? ( ひまり ・ 美月 ) フフフ… 。

( 男性 ) 気持ちよかったな~ 。 ( 男性 ) やっぱりいいね~!

ビール飲んでこ ビール 。

いらっしゃーい 。 あっ… 。

あっこばあ!

もしかして 平蔵さんとこの一平ちゃん?

そうそう… 。 えっ あっこばあ… 。

あの… あき子さん! まだやってたんだ 。

まだやってるよ 。 へえ~ 。

おばあちゃん ただいま 。 ( あき子 ) あっ おかえり 美月 。

えっ? 学童の先生と 友達 。

あらっ まあまあ 美月がお世話になってます 。

あっ いえいえ こちらこそです 。 ふ~ん 美月ちゃん➡

あっこばあの… あき子さんのお孫さんなんだ 。

息子夫婦が 沖縄で店を始めてね 。 軌道に乗るまで預かってんの 。

お迎えは いつもご近所の方が 来てくださってるんですよね 。

( あき子 ) 一番 バタバタ する時間だから 助かってます 。 ➡

ありがとう 。 そう言っていただけると… 。

( 林 ) ごめんなさい 。 ああ すいません 。

あっこちゃん ここ置くよ 。 ( あき子 ) ああ 。 あっ すーさん➡

風邪 治った? ( 林 ) 効いたよ 。

教えてもらった あの薬 。 ( あき子 ) よかった!

( 林 ) ありがとう 。 ( 女性 ) カワイイね 幾つ?

6歳! ( ひまり )11 歳です 。

美月ちゃんと おんなじだ 。 ( 美月 ) うん 友達 。

ねっ 。 ( ひまり ) うん 。

おみかん 食べる?

大丈夫? ああ はい ありがとうございます 。

( 女性 ) 甘いのよ どうぞ 。 ( 朝陽たち ) ありがとう!

いい匂い 。

( 女性たちの笑い声 )

むけるね 。 やったことあるもんね 。

( 朝陽 ) またあしたも行きたい! あしたは修理来るから 給湯器 。

え~! 直っても行きたい!

たまにはいいね 外食と同じで 。 ( ひまり ) ん~ 。

じゃあ 月2回ね 。 ( 朝陽 ) やったあ!

絶対 湯船で泳ぐなよ 。 あっこばあに どやされんぞ 。

どやされたんですか? あそこに行って あっこばあに➡

どやされなかった子供はいないね 。 えっ みんな 泳ぐの?

泳いだときだけじゃなくて➡

「 ちゃんと拭いてから出てくる! 」 とか➡

「 脱いだ服は畳む! 」 とか 。 へえ~ 。

変わってなかったな あっこばあも店ん中も 。

集会所みたいでしたね 。 昔は もっとよ 。

みんな 風呂入ってる時間よりも 長く居座ってさ 。

大切な場所なんですね 町の人たちにとって 。

今も昔も 。 だね 。

♬~

お久しぶりです 。

おお 来た 来た 。 ( 上地 ) あっ どうも 。

こっち こっち こっち… 。

( 上地 ) えー 今のところ 全地権者 60 人のうち➡

計画に同意してるのは 39 人 。 ➡

反対 21 人です 。 21 人… 。

( 上地 ) ただ 全員が同意する必要は ないんです 。

全体の3分の2の同意があれば 計画は進められます 。

そうなんですね 。

昔ながらの景観をなくしたくない という声もありますが➡

それでは 町は衰退していくばっかりです 。

( 慎太郎 ) なくなるんじゃない 。 なくさないために変わるんだ 。

確かに 変化は痛みを伴うこともある 。 ➡

でも それは価値のある痛みだ 。

( 住民たち ) うんうん 。 そうですよね 。

( 慎太郎 ) われわれの声が ようやく届いたんだ 。

この計画は 必ず実現させたい 。

それが俺たちを育ててくれた この町への恩返しだ 。

( 住民たち ) そうだ 。 そうですね 。

3分の2というと… 。

あと1人 反対派を説得できれば… 。

♬~

あき子さん 。

あっ 一平ちゃん また来てくれたの?➡

まだ準備中で 。

再開発計画に 同意していただけませんか?

この銭湯は ご存じのとおり 再開発 エリア のど真ん中にあるので➡

あき子さんの同意なしでは➡

計画を進めることは できないんです 。

帰って 。 あき子さん 。

この町には この町の人たちが つくってきた歴史や➡

紡がれてきた物語が たくさんあるの 。

それを 古くなったからって 全部壊して➡

便利で奇麗な新しい建物に➡

造り替えてしまえばいい っていうのは… 。

お気持ちは分かります 。

うちも 再開発のエリア内にありますから 。

生まれ育った➡

死んだ母や妹と暮らした家です 。

思い入れも 思い出も いっぱいあります 。

それでも われわれが その思い入れや思い出を➡

手放せずに しがみついていたら➡

美月ちゃんが ひまりが 朝陽が➡

子供たちが 苦労することになるんです 。

私は この町に➡

大きな道路や マンション が必要だとは どうしても思えない 。

防災や 町の活性化? それは分かる 。

でもそれって この計画じゃないと かなわないこと?

住民の声を無視した計画に 賛成なんてできない 。

再開発は 二階堂さんたち住民の皆さんが➡

誘致したんですよ 。 土地を持ってる人たちだけが➡

住民なの? どうして町のみんなに➡

きちんと説明をして 意見を聞こうとしないの?

そしたら 反対する人が多くなって➡

この計画が ストップするかもしれない 。

だから地権者だけで こっそり進めてるんでしょ?

地権者の3分の2が 同意すればいいなんて決め方➡

問題があると私は思う 。

地権者だけが住民じゃない 。

地権者は 新しいマンションに 住む権利がもらえるんでしょう?

でも ただ追い出されちゃう人たちは?

年寄りは アパートを 新しく借りるのも大変なのよ 。

それに 新しいマンションじゃ➡

銭湯はできないでしょ 。

確かに お客さんは減ってる 昔と比べれば 。

でも ここを必要としてくれてる人は➡

まだいるの 。

子供たちの未来 もちろん大事よ 。

大事にしたい 。 しなきゃいけない 。

でもね 一平ちゃん 私たちも まだ生きてるの 。

生きていたいの 。

いいことばかりじゃなかった 。

でもね 宝物みたいな思い出も いっぱい詰まった➡

宝箱みたいな この店と この町で 。

( 真壁 ) 諦めるのは まだ早いだろ 。

高田あき子が無理なら 別の地権者を➡

あと1人 説得すればいい 。

いや 諦めるっていうか 俺も思っちゃってさ 。

せめて親父が死ぬまでは➡

あの家 残しておきたいって… 。

あの家 陽菜とおふくろの思い出も… 。

20 年以上 一度も帰らなかったのに?

それは… 。

のみ込まれたか ホームドラマに 。

お前はどうなんだよ 。

お前は逆に ずっと この町にいただろ 。

俺が離れてる間も ずっと 。

そのお前から見て 今 このやり方が➡

正しいと思えんのか?

お前だって のみ込まれてんじゃねえの?

そうかもな 。

俺は手を引くよ 。 俺にはできない 。

了解 。

「 おしまい 」

えー マジか 青おに… どうなの? それ 。

寝た 。 あ… ありがとうございます 。

うん 。 よいしょ 。

一平さん 。 んっ?

何かありました? 何で?

何かあったかなあって感じなんで 。

分かるの? 当たり前じゃないですか 。

あっ すいません 話したくなかったら 全然 。

ただ 何か できることがあったら 言ってくださいね 。

いつも助けてもらっちゃって ばっかりなんで 。

たまには 僕にも助けさせてください 。

一平さんのこと 。

ありがとね 。

あっ そうだ 来月の節分で 学童で豆まきやろうと思ってて 。

いいね 。 一平さん 鬼お願いします 。

えっ 正助君は? あっ 僕は福やります 。

福? いたっけ?

豆まきに福って 。 あっ いや あの 「 福は内 」 って 。

そうなんだけど 福ってどんな… いないでしょ?

あっ そうなんですか? すいません 僕 あの➡

全然 行事がない家で育ったんで 分からなくて 。

保育園でやらないの? あっ 5歳以下には➡

大豆って 誤嚥とか窒息の可能性があるんで 。

へえ~ 知らなかった そうなんだ 。 はい 。

そうだとしても 何でナチュラル~に➡

俺が鬼で 正助君が福なわけ? あっ… 。

正助君って そういうとこあるよね 。

クリスマス 会でもさ ナチュラル~に 正助君がサンタで 俺 トナカイ 。

あっ すいません やりたかったですか? サンタ 。

やりたいとかじゃなくて… 。 あっ 今度やるときは➡

一平さん サンタで 僕 トナカイでいいんで 全然 。

いや 言い方 その… 全然 トナカイになっちゃうから 。

ああ 節分のときも 全然 僕 鬼でいいんで 。

一平さん 福で 。 だから 福っていたっけ っ て話なの 。

そっか… すいません 。

また思い出 増えますね 。

うん 。

人生 思い出… 。

あっ 。 んっ?

もしかしたら 僕… 。

⚟ ( チャイム )

美月ちゃん? どうした?

えっ 1人?

先生 助けて… 。

えっ?

( 男 ) ぼろ負けだよ この野郎 お前!

ふざけんなよ!

やめろ やめろよ 。 ( 男 ) 幾ら… 幾らっすか?

( 男 ) そのうち勝つから 続けてんじゃねえかよ 。

あっ 。 ごめんなさいね ごめんね 。

( 男たちの騒ぐ声 ) ( あき子 ) 気を付けて 。 ハァ… 。 ➡

あっ いらっしゃい 。

何だよ! バカ野郎 。 なめんなよ お前 マジで 。

もう いいかげんにして!

( 男 ) ああ~ 。

フルーツオレ もう一本ね~ 。

帰ってちょうだい! ( 男 ) もう閉店時間か?

いや まだっすね 。 ( 男 ) もうひとっ風呂➡

浴びてくっか~ 。 ( 男 ) いいっすね 俺も行こうかな 。

もうやめて! 何なの?

開店時間から ずっと居座って… 。

( 男 ) あいつらだって そうだろうがよ 。

なあ? ( 男 ) そうっすよ 。

すーさん 。 ( 男 ) あ?

( 男たちの笑い声 )

あっこちゃん 。 ( あき子 ) 大丈夫だから 。

ありがとね 。

バイバ~イ 。 ハハハ… 。

誰? 誰に頼まれたの !?

誰? 誰? 誰? 誰?

( 男 ) 誰 誰…? ( 男 ) 誰だろうな?

誰だろ… 。

( 真壁 ) 《お前がやらなきゃ 誰かがやるぞ》

《この令和の時代にも➡

悪質な地上げ屋は 存在してんだから》

( あき子 ) 一平ちゃんなの? えっ?

この人たち よこしたの あなたでしょ?➡

私が土地売らないから 。 違います 俺は何も… 。

お疲れさまでーす! ( 男たち ) お疲れさまです!

はあ !?

( 振り子時計の時報 )

( 男 ) あっ 閉店っすね 。 ( 男 ) はい 本日 終了 。

( 男 ) おばあちゃ~ん またあした 。

あき子さん… 。 帰って 。

聞いてください 俺… 。 帰って!

美月ちゃん ココア飲む?

あっ おかえりなさい 。

おばあちゃんは? もう大丈夫 。

あの人たち 誰? 何で? もう来ない?

もう来させないから大丈夫 。 ホント? 絶対 !?

美月ちゃん 大丈夫 。

一平さんは きっと大丈夫にしてくれるから 。

そういう人だから 一平さんって 。

( ひまり ) 大丈夫 。

この人 意外とやってくれるから 。

「 意外と 」 って何だよ 。

( ひまり ) パパ 私 ココア飲みたい 。

美月ちゃんも飲も 。 ➡

パパのココア すっごいおいしいから 。

よし 。 じゃあ ちょっと待っててね 。

♬~

月曜 午後の 調査会なんですけれども➡

これ 2時までと書いてありますが 3時ぐらいまで… 。

お前がやらせたのか?

俺は知らないよ 。 どこかの下請けが➡

区長の意向をくんで 勝手にやったんだろう 。

勝手にって… だったら止めなきゃ駄目だろ 。

さすがに俺でも分かるわ あれは間違ってる 。

間違ってる? 間違ってんだろ あんなやり方 。

その判断基準は何だ?

何をもって お前は 間違ってると言いきれる?

何をもってって どう考えても間違ってんだろ 。

あき子さんのこと傷つけて 。 高田あき子が同意しなかったら➡

再開発計画は 頓挫するかもしれない 。

それによって傷つく人間だって 大勢いるだろ 。

だからって あき子さんのこと 傷つけていいとは… 。

一平 。 お前は今 幸せか?

あっ? 幸せか?

まあ… 。 その幸せは無傷か?

お前は その幸せの上に 誰も踏みつけずに立ててるのか?

正しい 正しくないかじゃないよ 。 何を優先するかだ 。

全ての人間を等しく すくい上げるなんて不可能だ 。

だから優先順位を つけなければならない 。

それが政治だ!

言ったよな? お前がやらなきゃ 誰かがやるぞって 。

だからって… 。 手を引いたのは お前だろ 。

参加の意思のない者が 安全圏で説く正しさなんてな➡

ただのやじなんだよ 。

あき子さんは俺が説得する!

だから頼む 。 やめさせてくれ あんなやり方 。

必ず俺が説得するから!

(携帯電話) ( バイブレーターの音 )

真壁です 。 あっ はい 。

はい… 。

では あとは こちらで 。 はい 。

その必要はなくなったよ 。

どういうこと?

ご主人が亡くなられたとき そちらの土地建物は➡

息子さんの正晴さんとの 共有名義として➡

相続されましたよね 。

正晴さんが ご自分の共有持ち分を 売却されたということです 。

( あき子 ) ちょっと待って 私は何も聞いてない 。

売るためには私の… 共有者の同意が必要なはずじゃ?

それは 不動産全体を売却する場合です 。

自己持ち分のみなら 共有者の同意や許可がなくても➡

売れるんです 。 ( あき子 ) そんな… 。

( 真壁 ) そちらの土地建物の半分は 今日から➡

ベストフレンド不動産の 所有となります 。

半分? じゃあ 銭湯は… 。

続けていただいて結構 とのことです 。 ➡

ただし ベストフレンド不動産へ➡

毎月 家賃を 支払っていただくことになります 。

家賃…? 幾ら?

再開発計画に同意してください 。

追い出されるだけの人たちが 出ないように➡

新しいマンションに銭湯…➡

銭湯は難しくても コミュニティールームのような➡

みんなが集まれる場所を つくれるように➡

俺 頑張りますから 。

いつか… いつか あき子さんが あのとき同意してよかったって➡

そう思ってもらえるように… 。

♬~

♬~

( 振り子時計の時報 )

♬~

あっこちゃん どうした?

あっこちゃん 何かあったのか?

( 男性 ) どうしたの? ⚟あっこちゃん… 。

⚟一平さん?

どうしたんですか? こんな所で 。

休憩 。 そっちは?

買い物です 晩ご飯の 。

夕飯 何?

ナポリタン 。 お~ 。

エビマヨ 。 おおっ 。

ポテトサラダ 。 えっ ちょっと何?

俺が好きなものばっかじゃん 。 フフ… 。

ちょっとは 元気になってもらえるかなって 。

あっ でもいいんですよ 元気ないときは元気なくて 。

家族なんだし 。

ありがとう 。

こっちこそです 。

そういえば この間 何か言いかけてなかった?

えっ? ほら 美月ちゃん 来たとき 。

「 もしかしたら 」 とか 。 ああ… 。

何か 急に思ったんです あのとき 。

んっ? あれ もしかして➡

埋まってきてるかもって 。

《もしかしたら 自分がしてもらいたかったこと➡

子供たちにしてあげることで➡

埋めようとしてるのかもなって》

埋まるもんなんですね 。

一生 埋まらないと 思ってたんですけど➡

子供の頃 埋めてもらえなかったものって 。

埋められるんですね 大人になってからでも 。

一平さんのおかげです 。

ありがとうございます 。

いや 俺は何も… 。

( ざわめき )

んっ?

( ざわめき )

(携帯電話) ( バイブレーターの音 )

はい 真壁です 。

はい 分かりました 。 すぐに折り返します 。

すいません 。

( 男性 ) 聞いてない 聞いてない 。 ( 女性 ) 再開発?

( 男性 ) 再開発だって 。 ( 女性 ) 再開発?

( 住民たちのざわめき )

再開発?

大江戸区は今 再開発の計画を➡

地権者以外の住民に内緒で 進めようとしてるんです!

( 林たち ) そうだ!

( 住民たち ) 再開発? ひどいね それね 。 ひどい!

あき子さん… 。 私たちを追い出して➡

この町を壊そうとしている!

高田湯も ひどい地上げに遭ってるの!

地上げを許すなー! ( 住民たち ) 地上げ !?

( 住民たちのざわめき ) (携帯電話) ( バイブレーターの音 )

おい 今 高田湯が…! (携帯電話) ( 真壁 ) ああ 分かってる 。

お前 そこにいるのか? (携帯電話)ああ 。

ちょうどよかった 何とかおさめてくれ 。

俺は すぐには向かえない 。

(携帯電話)頼むぞ 。 おっ… 。

このままじゃ みんな 強引に立ち退きを… 。

そうですよ! 違うんです 。

違います あき子さん!

区は町を壊そうとしてるわけじゃ ないんです!

昔の町並みは確かに➡

失われてしまうかもしれませんが それと引き換えに➡

災害に強くて 若者たちに選ばれる町に… 。

若者のために 年寄りは消えろっていうのか 。

ホントだよ! そんなわけないじゃないですか!

⚟再開発 賛成!

( 上地 ) 再開発 賛成! ( 住民たち ) 賛成!

( 上地 ) 皆さん 災害は待ってくれません!

何かあってからじゃ遅いんだ! ( 住民たち ) そうだ! そうよ!

( 林 ) 高田湯がなくなるんだぞ !? 商店街も!

しょうがないだろ!

この町は もう死にかけてるんだよ!

町と心中する気か? ( 男性 ) そういうことじ ゃ ないだろ!

死にかけてるんなら どう生き返らせるかってこと… 。

だから そのための再開発なんでしょ!

( 住民たち ) そうだよ! ( 男性 ) おかしいだろ そんなの!

ちょっと… 待ってください 。 聞いてください!

誰にも 消えてほしくなんかないんです!

この町も死なせない みんなで生きていくんです!

この先もず っ と 一緒に この町で! そのために… 。

そのために…! 調子いいこと言わないで!

偉い人たちって いっつもそう!

あなたたちのことを考えてますよ っていう顔をして➡

ホントは自分の得のことしか 考えてない!➡

自分たちの得のために 私たちをだまして利用する!

バカだから だませると思ってるんでしょ!

だまして 持ち上げて 奪うだけ奪って搾り取って➡

あとは もう 知ったこっちゃないんでしょ!

私たちが どんな思いで生きてるか!

だから あんなことができたんでしょ 。

嫌がらせをしたり➡

息子が ここを売るように 仕向けたり 。

違い… 。 ( あき子 ) 無理やり➡

売らせたんでしょ 。 脅したの?

じゃなきゃ あの子が私に無断で ここを売ったりするはずがない!

あき子さん 聞いて… 。 ( あき子 ) どうして➡

そんなことするのよ! お金でも もらったの !?

俺は… 。 一平さんは そんなことしません!

すいません 何があったかは分かりませんが➡

一平さんは… 兄は そんな人じゃないです!

確かに ちょっとずるいとこあるし➡

嘘もつくし 適当だし ちょっと考えは古いし➡

最低だなって思うときだって ありますけど➡

でも 結局 最後は➡

自分が損をしても 人のために走り回れる➡

そんな… 最高な人なんです 兄は!

信じてあげてください!

正助君… 。

再開発自体が 絶対に嫌だってわけじゃない… 。

無視されることが 切り捨てられることが…➡

思いが届かないことが 苦しい… 。

悔しいの!

ちゃんと届けます!

無視なんてしません 。

切り捨てるなんて 絶対にしません!

だから…!

( 住民たち ) あ~! 一平さん!

( 衝撃音 )

正助君 !!

( 泣き声 )

( 都 ) 大丈夫 。 ( 朝陽の泣き声 )

( 泣き声 )

ねっ 大丈夫だから 。 ( 朝陽の泣き声 )

♬~

( ひまり ) 気を付けてね 。 ( 美月 ) うん… 。

正助先生 早く元気になるといいね 。

うん ありがとう 。

手紙 書くね 。 ( ひまり ) うん 私も 。

お風呂やめちゃうの?

うん やめちゃうの 。

何で? やあだ やめないで 。

やだね やめたくない 。 やめたくないよ おばちゃん 。

あき子さん… 。

一平ちゃん ごめんね 。

あのとき 私 疑っちゃって 。

( あき子 ) ごめんね 。 私が… 。

私が しがみついちゃったから 正助さん… 。

いや… 。

(携帯電話)♬ 「 でたらめだったら面白い 」 ➡

♬ 「 そんな気持ち 分かるでしょう 」 ➡

♬ 「 答えは きっと奥の方 」 ➡

♬ 「 心の ずっと奥の方 涙は… 」

(携帯電話) ( バイブレーターの音 )

もしもし 。

♬~

♬~

また次期も ぜひ 。 ( 長谷川 ) うん 。

よろしくお願いいたします 。 ( 長谷川 ) そうだねぇ 。

はい 。 ⚟ ( ノック )

どうぞ! ⚟失礼します 。

( 長谷川 ) それは確かに… 。 あっ!➡

大森君! いやいや… 。

ありがとう ありがとう! ありがとう 。

考次郎から聞いたよ~ 。 先日の反対派の騒動➡

君がおさめてくれて あの風呂屋のばあさんまで➡

口説き落としてくれたって! ハハハ!➡

いやあ 厄介だったんだよ~ あの風呂屋のばあさん 。

変なカリスマがあってさ➡

下手に 反対派をたきつけられたら… 。

風呂屋だけに たきつけるのがうまい 。

もう やだ? ハハハ… 。

そうなったら面倒だなって 思ってたんだ!

君のおかげで 無事 再開発計画を進められそうだ 。

その件ですが もう一度 計画の見直しを➡

お願いできませんでしょうか 。

えっ?

もっと住民感情に寄り添って 丁寧な対話を… 。

( 黒岩 ) 大森君 。 君は どの立場で➡

誰に向かって 何を言ってるのか 分かってるのか?

はい 。 いち大江戸区民の立場で➡

民政党 黒岩議員と 長谷川区長に 意見申し上げております 。

君が口に出すことじゃないよ 。

なぜですか? 私も再開発エリアの住民です 。

声を上げる権利があると… 。 以前 お話ししたよね 。

声を拾い過ぎたら 政治ができなくなるって 。

拾うべき声と そうでない声の選択は➡

どういった基準で行われますか?

ご自身の損得以外に 。

そもそも 拾う拾わない以前に➡

声を 認知していら っ しゃらないのでは?

君ねぇ! ( 黒岩 ) 口を慎みなさい 大森君 。

立場をわきまえろ 。 君は これから➡

民政党の公認候補として… 。 今 ここで私の声を➡

受け取ってくださらないなら 公認は辞退いたします 。

立候補を取り消すということか?

いえ 。 無所属で出馬します 。

ハッ… ハハハ 大森君 。

われわれを敵に回して 無所属で 区議選に臨むということが➡

どういうことなのか… 。 区議選ではありません 。

私が出馬するのは 大江戸区長選挙です 。

さあ 食べよ 。 おいしいよ!

いただきます 。

( 都 ) ほら ひまりちゃん 。

ひまりちゃん 。

ひまりちゃんが 今 パパのためにできることは➡

しっかり食べて しっかり寝て しっかり起きて➡

元気でいること 。 ねっ 。

よし 食べよ 。

いただきます 。

♬~

♬~

⚟ ( 真壁 ) 一平!

♬~

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