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Original subtitles

[ある人は言う]

[ 「 ペテン師で ある 」 と]

( 女性 ) あっ 。

(マイク) ( 堀 ) ご来場の皆さん こんにちは 。 ➡

本日は 日の出鉛筆フ ァ ミリーデー 2025 に➡

ようこそ おいでいただきました 。 ➡

日頃の感謝を込めて➡

ご家族の皆さま 地域の皆さまに… 。

いらっしゃいませ いらっしゃいませ 。

はい いらっしゃいませ 。

様々な催しを ご用意してございます 。 ➡

日の出鉛筆の伝統の商品である 鉛筆を削って 文字を書く➡

鉛筆削り体験 。 ➡

新商品 シルキーボールライトの 体験コーナー 。 ➡

オリジナルの名刺を作って 交換する 名刺交換体験など➡

各種コーナーを どうぞ お楽しみくださいませ 。

それでは ここで 弊社社長より➡

ご挨拶がございます 。 ( 拍手 )

( 小笠原 ) 皆さま こんにちは 。 日の出鉛筆社長の小笠原です 。

私は 社員の家族は 私の家族だと思っております 。

私に できることなら… 。

(スピーカー)何だって 協力します!➡

ワン フォー オール オール フォー ワン!

( 拍手 ) ( 須永 ) へ~ 。

(スピーカー) ( ゲームの音声 )

( 人見 ) あ~ 負けた~!

( 大輝 ) よっしゃ~! てか お父さんって➡

ここで仕事してんの? あ~ そっ そうだよ 。

あのね 富樫さんは こっち側 。

じゃあ 森谷ちゃんは 立ち入り禁止の場所に➡

はり紙 張っといてね 。 よろしく 。

( 森谷 ) 了解で~す 。

よし 。 ⚟ ( 大輝 ) よっしゃ~!

⚟マジか~! また負けた~ 。

ちょっと! 人見君 人見君 。 あっ 真野さん!

お疲れっす! 「 お疲れっす 」 じゃなくて!

へっ?

( 平田 ) うちのオフィスは駄目でしょ!

そうなんすか? 当たり前でしょ !?

社員の重要な情報が 集まってるんだから… 。

でも 富樫さんの家族っすよ? だとしても!

あのパソコンしか 触らせてないっす 。

パソコン… パソコン触らせてたの !?

信じらんないですよね !?

( 富樫 ) うちの家族が 何か すいません… 。

富樫君は悪くない 。 そうっすよ 。

悪いのは人見君だから 。 俺 !?

(携帯電話) ( バイブレーターの音 ) ( 平田 ) あっ 。 あ~ 私➡

役員のご家族の引率に 行かなきゃだから➡

何かあったら 真野ちゃん 頼んだよ 。

了解しました 。 ( 平田 ) はい 平田です 。

あっ 到着されましたか? はい 。 すぐ 向かいます 。

あっ 僕も戻ります 。 はい 。

でも 社員の 普段 働いてるとこを 見せるイベントなんすよね?

てか そんなに 普段 鉛筆 削んなくないっすか?

そうだけど… 。

おう 。

久しぶり 。

ああ 。

あっ… 受付 そっちだから 。

( 綾子 ) うん 。 ありがと 。

( 須永 ) うん 。

せっかくの ファミリーデーなんだから➡

もっと 普段 いる場所とか 働いてる姿を➡

見せた方がいいのかなと 思ったんすけどね… 。

見せ過ぎ!

どうしたんすか?

何で… 。 はい?

どうして あいつらが こんな所に… 。

誰が来てるんですか?

( 須永 ) 田代 綾子と 田代 陽菜… 。

別れた妻と娘だ… 。

えっ 家族 来てくれてるんすか? めっちゃ いいじゃないっすか 。

突然 会社に来るなんて…➡

どういうつもりなんだよ! うれしいじゃないっすか 。

お父さんの職場に わざわざ 来てくれるなんて 。

そりゃ 気持ちは うれしいけど➡

でも そうも言ってられない事情が あるんだよ 。

事情? ( 相沢 ・ 森谷 ) どうぞ 。

須永 圭介の 家族なんですけど… 。

ああ 。 ( 綾子 ) 人事部長の 。

( 須永 ) 俺のことを… 。

人事部長だと 思い込んでいるのだ… 。

えっ !?

ヤッベ~!

[彼の名前は 人見 廉]

[これは 彼が 会社と そこで働く人々を➡

少しだけ変えていく 物語である]

何で そんなことに なってるんですか?

あっ… 俺も よく分からないけど…➡

ふとした弾みで… 。 ( 相沢 ) 弾みで そんなことなる?

そうやって 言ってしまったのだ… 。

言ったんだ… 。 何やってんですか 。

仕方なかったんだよ!

綾子は… 元嫁は 仕事ができる人でさ➡

娘が小学生になって 本格的に仕事復帰した途端➡

あっという間に昇進したよ 。

別れて4年… 今じゃ 向こうは部長だってさ 。

⚟へ~ 。 ( 須永 ) だったら➡

俺も 部長ぐらいに なってなきゃいけないだろ?

全然 仕方なくなかった… 。 ( 須永 ) 何でだよ!

俺なんか 結婚してから ずっと➡

上司の飲み会にもゴルフにも 付き合って➡

なりふり構わず 出世を 目指してきたっていうのに➡

おかしいだろ? ( 相沢 ) いや 知らないですけど 。

元奥さんと娘さんは? ( 相沢 ) あっ➡

「 須永さん 呼んでくる 」 って 堀ちゃんに お願いして➡

待ってもらってる 。 ( 須永 ) えっ 堀?

あいつは駄目! 絶対 駄目だ!

( 森谷 ) い~や これ どうするんですか?

ハァ… 。 まあ こうなったからには仕方がない… 。

会社にまで来ちゃったからには… 。 ( 相沢 ) うん 。

2人の前では 俺は 「 須永部長 」 ってことにしてくれ 。

いやいやいや… 。 ( 森谷 ) ちょっと待ってくださいよ 。

正直に伝えた方がいいですよ 。 いいじゃないっすか 。

話 合わせましょうよ 。 えっ?

助かる~! せっかく来てくれてるんですし➡

えっ 3人で会うのも 久々なんすよね?

あっ そうだな 。 娘さんのためにも 。

あっ ほら 遊園地 行ったら ファンタジー的な設定に➡

乗っかるじゃないっすか 。 あっ ハロウィーンっすよ!

節分の鬼っすよ! マサイ族のガイドっすよ!

何 言ってんの? 私も 話 合わせた方がいいと思う 。

森谷ちゃん? ( 森谷 ) 私 そういう思いやり➡

すてきだと思う 。 だよね 。

( 森谷 ) ん~… 。 ( 相沢 ) 分かりやす過ぎる… 。

相沢さん…! (無線機) ( 堀 ) こちら 堀で~す 。

須永さ~ん➡

綾子さんと お嬢さんが お待ちですよ~ 。

分かった 。 すぐ 行く 。

じゃあ みんなも フォロー頼むな?

俺のことは 「 須永部長 」 って呼ぶように 。

了解です 。 ( 森谷 ) 任せてください 。

みんなにも 共有しといてくれたまえ 。

はい! ( 相沢 ) 堀ちゃんには 私の方から➡

伝えときますね 。 ( 須永 ) あ~ もちろん➡

本物の平田部長にもだぞ?

出てきたら ややこしいことになるから 。 ➡

あ~! あと そうだ 。

ウジン! 「 人事部長 須永 圭介 」 の 名刺を作ってくれ 。

えっ 人事部長? どういうことですか?

( 須永 ) 名刺交換体験に 行ったときに 必要だろ?

よし 。 完璧だ 。 じゃあ 。

うわ~ どんどん めんどくさいことになってる… 。

おう 。 お待たせ 。

大丈夫なの? 仕事の持ち場とか… 。

お前 俺は部長だぞ?

仕事なんか もう とっくに振ってあるんだもん 。

( 綾子 ) うん 。 なら いいんだけど 。

ハハ… 。 (携帯電話) ( 呼び出し音 )

(携帯電話) ( 呼び出し音 )

出ない?

(携帯電話) ( バイブレーターの音 ) ( 平田 ) こちらが シルキーボールコーナー です 。

新商品 出たんですよ シルキーボールライト。 (携帯電話) ( バイブレーターの音 )

(携帯電話) ( 呼び出し音 ) ( 森谷 ) ああ… もう!➡

私 部長 捜してくるんで 受付 よろしくお願いします 。

えっ… ちょっと?

須永人事部長~!

おう 。 どうした? トイレの電気が切れました 。

( 須永 ) うん 。 替えといてくれたまえ 。

了解です 人事部長!

( 綾子 ) 人事部長って そんなことまで するの?

みんな 俺を頼るんだから 困ったもんだよ 。

なあ 陽菜?

須永人事部長は… とっても部長です 。

ああ ハハ… 。

⚟ ( 平田 ) あっ 人見君?

間に合わなかった… 。

あ~ 。 あっ➡

こちら 須永君のご家族? ( 須永 ) あっ いえ 。 えっと… 。

あっ 田代 綾子と 申します 。

ああ… 。 ( 綾子 ) 須永の元妻です 。

ああ…! ( 須永 ) ハハハハ… 。

あっ 娘の陽菜です 。

初めまして 。 部長の平田です 。

須永さんには 大変 お世話になっております 。

( 綾子 ) あっ いえいえ こちらこそ… 。

あっ 平田さん ここは大丈夫ですので… 。

須永さんは うちの部には 欠かせない存在でして… 。

あっ 部長! じゃなくて 平田さん 平田さん 。

( 平田 ) ちょうネクタイ… 。 ちょっと 平田さん 。

( 平田 ) 何? 今 ご挨拶してるのよ 。 あっ そうなんですけど… 。

(携帯電話) ( バイブレーターの音 ) ( 平田 ) あっ… ちょっと ごめん 。

色々 あってというか あの… 。 あ~ 。

はい 平田です!

はい もちろん! すぐ 向かいます 。 ➡

はい 。 分かりました 。

( 須永 ) あっ 何か ばたばたしてて… 。 なあ?

ねえ 部長って あなたなんじゃないの?

そうだよ 。 ( 綾子 ) 今 あの人も 「 部長 」 って… 。

あっ… 違う部の部長さんだ 。

「 うちの部 」 って… 言ってたよね 。

あれは 部活の部長です 。 ➡

ですよね? 須永部長?

そうなんだよ 。 人事部じゃなくて 部活動の部長 。

部活動? ( 森谷 ) はい 。

わが 日の出鉛筆には サークルというか➡

部活動のようなものが 結構 ありまして➡

そこで 須永さんと一緒に 活動している 部長が➡

今の平田さんなんです 。

そう 。 人事部の部長が 須永さん 。

紛らわしくて 困っちゃうよな?

何の部活?

合唱の… 。 ダンスの… 。

( 陽菜 ) ん~ どっち?

合唱の… 。 ダンスの… 。

歌とダンスの部活だよ 。

何 それ 。 ダンス&ボーカルユニットです 。

( 綾子 ) そんなの やってたの?

♬ 「 もちろ~ん! 」

お父さん すごいんだから 。

さっきの ダンス&ボーカル部の 平田部長と➡

人事部の須永部長が 一緒に 歌って踊ってるっていう 。

もう 2大エースだからね 。

へ~… 。

そんな お父さんの話は いいんだよ 。

あっ ほら 陽菜 どこ行きたい?

( 陽菜 ) ん~ 別に… 。

( 綾子 ) えっ? 陽菜 これ見たいって 言ってなかった?

シルキーボールライト 。

ああ シルキーボールか 。

これ めっちゃ いいよ 。 うちの目玉商品なので 。

あっ ハハ… 。 ( 陽菜 ) このペン➡

この人が作ったって ホント?

そうだよ 。 俺の 一番の自信作だな~ 。

( 相沢 ・ 真野 ) はい どうぞ~ 。

いってらっしゃ~い 。 楽しんで~ 。

何で あそこまで 見え 張るんですかね?

張り合ってんのよ 。 奥さんも どっかの会社で➡

部長? みたいだし 。 だからって 自分も部長とか… 。

あ~ 須永さんも ほら 48 とかだし➡

まあ 焦るんじゃない? 目指すのは分かりますけど➡

嘘の中で 部長になっても しょうがないじゃないですか 。

だって 夢の中じゃないと なれなそうだし… 。

《フフフフ…》

《う~…》 ( 相沢 ) これは 離婚の原因も➡

そこら辺にあると みたな… 。

( 堀 ) 須永さん的には そうかもしれないけど➡

奥さん的には 違うっぽいですよ? ( 相沢 ) そうなの?

子供が生まれてからの 蓄積だって 。

ああ 飲み会とかゴルフとか言ってた… 。

ああ 。 ( 堀 ) 子育てしないで➡

自分勝手やって いざ こっちが働くってなったら➡

嫉妬するってのは…➡

ねえ? ( 相沢 ・ 真野 ) うん… 。

藤波さ~ん… 。

産後の恨みは 根深いからね… 。 てか 詳し過ぎじゃないですか?

( 相沢 ) ああ 堀ちゃんは情報通だから 。

だからって 何で 奥さん側 知ってんですか?

( 相沢 ) あっ 確かに 。

綾子さん ヨガ友だから 。

そうだったんですか !? ( 相沢 ) すごいネットワーク… 。

な~んでも知ってる 。

あっ 安心して 。 こっちの情報は漏らしてないから 。

( 佐藤 ) 話題の新商品 シルキーボールライト➡

ぜひ お手に取って お試しください 。

すいません 。

( 佐藤 ) はい 。 ( 森谷 ) 変なこと言いますけど…➡

このシルキーボールライトは 今から ここに来る人が➡

作ったってことに してくれません?

ホントに変なこと言いますね 。 ( 森谷 ) ですよね 。

富樫が いつも 大変 お世話になっております 。

ああ いえいえ 。 須永が いつも お世話になってます 。

( 麻美 ) 息子の大輝です 。 ( 綾子 ) ああ こんにちは 。

こんにちは 。 ( 麻美 ) ところで➡

部長さんって もう お会いになりました?

えっ?

( 麻美 ) いや 私たち さっき 立ち入り禁止って知らずに➡

オフィスに お邪魔しちゃったもんだから➡

謝らなきゃと思って 。 ( 綾子 ) いや➡

お会いになったも何も… 。

あっ ダンス&ボーカルの 部長さんのことじゃないですか?

( 綾子 ) ああ… 。 ( 麻美 ) いや 人事部の部長さん 。

( 綾子 ) ええ 。 ですから… 。

( 須永 ) ハハハハ… 。

富樫さん 謝る必要なんて ありませんよ 。

( 麻美 ) いや でも… 。 ( 須永 ) 私は気にしていません 。

いや あなたが気にしてなくて… 。 ( 須永 ) そんなことよりも➡

参りましょう 。 カモン 。 ( 麻美 ) はい… 。

カモン 。 行きましょう 。

( 須永 ) カモン! はい!

( 平田 ) すいません 。 お待たせしました 。

はっ!

座んなさい 。 ( 平田 ) あっ… 。

失礼します 。

これを 。 ( 平田 ) はい 。

「 前時代的なパワハラ社長が のさばる 」

「 一族経営の弊害 」

「 カラオケ馬鹿社長! 」

何ですか? これ!

転職サイトや学生向けサイトに 投稿されたものです 。

明らかに 内部の人間の仕業だろう?

はあ… 。

あ~ 私じゃありませんよ !? ( 小笠原 ) いやいや➡

そんなことは疑ってないよ! ( 平田 ) すいません… 。

それ自体も問題だが➡

こういう書き込みをチェックして 削除したり調べたりする➡

担当がいたんだよ 秘書室の中に! ( 平田 ) はあ 。

なのに このざまだ 。 ( 里井 ) 秘書室の柏原さんです 。

現在 育児休暇中で… 。 ( 平田 ) ああ 。

( 小笠原 ) 何で 人事部の方で止めなかったんだ 。

止める…? ( 小笠原 ) 女子社員なら➡

いざ知らず あいつ 男だぞ?

男が育児休暇なんて取って どうすんだよ!

あっ でも 社長➡

社員の家族は ご自分にとっても家族と… 。

それと これとは 話が別だ 。 ( 平田 ) えっ… 。

( 里井 ) お言葉ですが 社長➡

育児休業制度は 男女 問わず➡

申請があった場合には 断ることができません 。

制度の話を してるんじゃないんだよ!

現に こうして 仕事に支障が出てる➡

って話だよ! ( 平田 ) うっ… 。

そうだろう? ( 平田 ) うっ… 。

( 大輝 ) お~ 。 何 これ 。 めっちゃ書きやすい!

だろう?

どうだ?

( 陽菜 ) まあ… 意外とカワイイかも 。

だろ? その 見た目と機能のバランスは➡

なかなか難しかったなあ… 。

だよな?

そうなんですよ~ 。 でも 須永部長➡

すごく リーダーシップを 発揮してくれて… 。

ハハハハ… 。

人事部って ペン作るの?➡

うちの お父さん 「 ペン作らないで➡

面接とかセミナーばっか してる 」 って言ってたよ?

( 麻美 ) ちょっと 大輝 。 ( 須永 ) おじさんは➡

今は人事部だけど 前の部署に いたときから➡

このペンを担当していたんだよ 。

( 大輝 ) あ~ 。

なのに 俺が異動した途端➡

今の担当者が 手柄を 全部 取っちゃって 。

だから 資料にも 俺の名前が載ってないんだよ 。

いや もう 参った参った 。 ➡

なあ? ハハハハ… 。 ハハハ… 。

無理 。

今のは いったい どういうことですか?➡

今の担当者に 手柄を奪われた?

その発言は 聞き捨てなりませんよ!

誰? あの これ作 っ た植木さんのご主人 。

あの 一緒に閉じ込められてた人? そうそうそう… 。

それを あろうことか➡

うちの妻が 手柄を奪ったとは どういうことですか !?

( 綾子 ) どうなってるの? ( 須永 ) 気にするな 。

( 陽菜 ) このペン 作ったんじゃないの?

作ったんだよ?

( 憲司 ) よくも まあ ぬけぬけと!

植木さん 落ち着きましょう! 植木さん… 。

( 憲司 ) 落ち着いてなんか いられませんよ!

須永部長! 今のうちに!

皆さん こちらへ! ( 須永 ) さあ みんな➡

ネクストステージへ 。

須永さん! 一緒に倉庫に閉じ込められて➡

分かってるはずでしょう !?

倉庫に閉じ込められたって 何? ( 須永 ) ああ 気にしちゃ 駄目だ 。

( 憲司 ) 人見さんも! ジャグラーになった あの日を➡

忘れたんですか !? 忘れてません! ベリベリベリ… 。

( 陽菜 ) ジャグラーって 何? ( 須永 ) 見ちゃ 駄目! さあ 早く!

( 憲司 ) あ~! あ~! 「 あ~ 」 じゃない! あ~!

い~! う~! ( 憲司 ) い~! う~!

( 綾子 ) ねえ 。 ( 須永 ) んっ? どうした?

陽菜がトイレって… 。

( 須永 ) あっ そっか… 。 じゃあ そこで待ってるよ 。

おじさん 。 ( 須永 ) んっ?

今の おかしくない? ( 須永 ) なあ 。

おかしな人も いるよな? ( 大輝 ) じゃなくて 。 「 部長 」 って 。

あっ?

えっ 人事部の部長って 平田さんなんじゃないの?➡

お父さんが うちで よく話してるよね?

そういえば そう言ってたわねえ 。

そうですよ? だから…➡

人事部長の平田です 。 ( 麻美 ) えっ 平田部長 !?

( 須永 ) ええ 。 ( 麻美 ) あなたが?

ああ… やっと見つけた 。 ( 須永 ) だから さっきから そう… 。

名刺 できましたよ 。

須永部長 。

スナガじゃん 。

平田スナガです 。

何やってるんですか !? 何ですか? 「 平田スナガ 」 って!

仕方がなかったんだよ 。

てか 富樫! お前 会社のこと 家族に しゃべり過ぎだからな 。

いや 家族に嘘つくより ましじゃないですか!

お前… 人事部として どうなんだ っつってんだよ!

仕事上の秘密は しゃべってませんよ!

フフフフ… 。 須永さん!

今から 俺は 「 平田スナガ 」 だ 。

ヒラタ スナガ? ( 須永 ) 大丈夫だったか?

今のところ 問題ないです 。 ( 須永 ) うん 。

問題?

ファミリーデーのな 。

富樫さん この際だから 聞いておきますけど➡

ご主人から 会社のこと どこまで聞いています?

主に 部長関係… 。

どこまでだろう…?

( 平田 ) あっ… もしかして 富樫さんのご家族?

はい そうですけど… 。

あっ 部長の平田です 。 ( 麻美 ) えっ?

富樫さんには 大変 お世話になっております 。

富樫の妻の麻美です 。 ( 平田 ) あっ 。

うちのお父さんも部員なの? ( 平田 ) そうよ 。

お父さん とっても優秀なのよ 。 ( 大輝 ) 歌が?

歌? んっ? 歌って 何が?

えっ? 歌わないの?

ううん 。 ( 陽菜 ) あっ ダンスの方じゃない?

あっ バックダンサーか! ( 平田 ) バックダンサー?

あ~ ほら 富樫の仕事ぶりは➡

優秀な バックダンサー みたいなところ あるじゃないですか 。

あ~ そういうね 。 ( 須永 ) ねえ 。 フフフ… 。

あっ あっ… それじゃ ごゆっくり 。

ち ょっ と お耳に入れたいことが… 。 ( 平田 ) んっ?

ごめん 。 後で いい? もう 出番だから 今から 。

出番? ( 平田 ) うん 。 あそこの メインステージ で 。

( 森谷 ) えっ !? ( 平田 ) うん 。

えっ 歌って踊るの !? ( 平田 ) 歌って踊ら… ない 。

スピーチするの 。

皆さんの前で ご挨拶 。 ( 須永 ) 部長が?

( 平田 ) うん 。 ファミリーデーにおける➡

人事部の取り組みについて 。 ➡

あっ じゃあ 失礼します 。

( 大輝 ) スピーチか 。

( 森谷 ) どうするんですか? 何が?

平田さんが 人事部長として登壇しちゃうから 。

あっ じゃ 須永さんも登壇しちゃいましょう 。

何 しゃべんだよ 。 俺 何にも聞いてないよ 。

ありがとうございます~ 。 ( 司会者 ) ありがとうございま~す 。

ありがとうございました~ 。 ありがとうございました~ 。

この後は ファミリーデーにおける 取り組みについて➡

人事部長より… 。 ( 大輝 ) 先 行ってるね 。

( 司会者 ) 少々 お待ちくださ~い 。 ( 須永 ) あっ あっ… 。

行かなくて いいの?

難しい問題だ 。

こんにちは 。 こんにちは~ 。 ➡

あっ 。 ( 森谷 ) 部長 ち ょっ と待 っ てください 。

( 平田 ) ごめん 。 後にしてくれる? ( 森谷 ) ステージには➡

上がらないでください 。 ( 平田 ) 何 言ってるの?

須永さんが上がるので 。 ( 平田 ) はっ !?

部長 お願いします! ( 平田 ) はい~ 。

( 森谷 ) あっ あっ あっ あっ…! ( 平田 ) うわ 。

( 森谷 ) あっ あっ あっ あっ…! ( 平田 ) えっ? えっ?

間もなく 人事部長が登場されます 。

ほら 行かないと 。

( 須永 ) 行くよ?➡

お父さんの勇姿 見とけよ?

あっ じゃあ 分かりました 。 行ってもいいんで その代わり➡

歌とダンス 披露してください!

何 訳 分かんないこと 言ってんの !?

( 司会者 ) それでは 人事部長 どうぞ~!

( 森谷 ) あっ… あっ あっ あっ… 。 ( 平田 ) 来た~ 。

( 森谷 ) ああ… 。

( 平田 ) んっ… あ~ 。

人事部長の挨拶でしょ? うん 。

何で ダンス&ボーカル部の部長が 上がってくの?

アッハ… 。 出たがり… なんで 。

ハッハ… 。

ちょっと ちょっと➡

須永君 何やってんの? ( 須永 ) 呼ばれたので 。

呼ばれてないと思うけど… 。 ( 司会者 ) 今 お呼びしたのは➡

部長さんだけでして… 。 ( 須永 ) ええ 分かってますよ?

でしたら お願いしますよ 。

ただ今 ご紹介にあずかりました… 。

違う違う 。 ( 司会者 ) ご紹介してないですから 。

人事部長の… 。

平田… 。 ( 須永 ) 平田スナガです 。

何で 漫才コンビみたいに言うのよ 。

( 一同の笑い声 ) ( 司会者 ) 須永さん 降りましょう!

須永さん! ( 須永 ) おい! 放せ! やめろ!

須永さん… 。 ( 社員 ) 勝手に上がるからでしょ!

勝手にじゃないよ! ( 社員 ) 須永さん!

あなた 人事部長じゃないでしょ 。

( 須永 ) 何を言うんだ! 俺は人事部長だよ?

はいはい 行きますよ! ( 須永 ) おい! 部長に向かって➡

何するんだ! お前 ちょっと! やめろ!

おい! 痛い痛い 痛い痛い…! ( 社員 ) 歩いて 歩いて!

殺される! 殺される! あっ これは➡

ちょっとした擦れ違いというか なっ 何というか… 。

( 社員 ) 須永さん とうとう… 。 ( 社員 ) あれが➡

出世欲に取りつかれた男の 末路か… 。

( 社員 ) 妄想と現実の境が 分からなくなってたもんな… 。

ハァ… 。

ねえ…?

( 平田 ) そんなことになってたの !? ( 森谷 ) はい… 。

( 平田 ) 何やってるのよ… 。 ホントですよ 。

言ってくれたら 話 合わせたのに!

そこですか !? ( 平田 ) うん 。

何やってるの?

ホント 面目ない… 。

「 部長 」 とか しょうもない嘘ついて… 。

まあ… ちょっと… 。

あ~ 。

陽菜は? ( 綾子 )「 一人になりたい 」 って 。 ➡

今 ペン習字コーナーで ひたすら 写経してる 。

写経? ( 綾子 ) 今日➡

ここに来たのもだけど 陽菜が どうしてもって言ったの 。

それは うれしいけど… 何で 急に… 。

まっ ここで言うのも何だけど…➡

再婚することになった 。

えっ… 。

おお… そっか… 。

それは… おめでとう 。

ありがとう 。

陽菜も もう会ってて 受け入れてくれてる 。

そっか… 。

それは… 何よりだ 。

だから その前に➡

この3人での時間を 味わいたかったんだと思う 。

私は もう 他人だけどさ➡

あの子とは ず~っと親子なんだよ?

もうちょっと ちゃんとしたところ 見せてあげてほしい 。

( 富樫 ) まあ 須永さんの気持ちも 分からなくはないけど… 。

( 森谷 ) 富樫さんも あんなこと するんすか?

( 富樫 ) いや 僕は 家族に嘘つかないけど 。 ➡

でも ちょっとでも 良く思われたい➡

っていうのは あるんじゃない?

しかも 離れて暮らしてるなら 余計に 。

でも 言っちゃ 悪いですけど 自業自得じゃないですか?

手厳しい! だって 須永さん 子育てとか➡

何も してなかったらしいですよ? えっ?

それで 奥さんが 仕事 復帰したら 嫉妬するとか➡

そりゃ 愛想 尽かされますよ 。

まあ 出世を考える人ほど 育休なんて 取りにくいしねえ 。

それは おかしくないですか !? いや おかしいんだけど➡

そういう時代だったの 。

時代 !? ( 富樫 ) 空気というか… 。

ねえ 。 いや 空気なんか 読んでちゃ➡

駄目ですよ! 権利なんですから! 夫側が そんなの気にしたせいで➡

結局 困るのは 奥さんじゃない 。

ねえ 。 ( 富樫 ) 僕に言わないでよ!

僕は取ったから 。 まっ 3カ月くらいだけど 。

( ウジン ) でも 須永さん そこまでして 出世 狙 っ てたのに➡

結果 奥さんの方が 出世してるんですよね?

( 富樫 ) ウジン君 それは言ってやるな… 。

ほら 部長といっても 会社の規模にもよるし… 。

( 相沢 ・ 富樫 ) ねえ 。 ( 堀 ) 奥さん モジヤ文具だけど?

( 堀 ) 《陽菜ちゃん ようこそ 日の出鉛筆へ》

( 綾子 ) 《あらためまして 田代 綾子です》➡

《田代は 旧姓で…》

( 堀 ) ほら 。

あ~… 。 同業他社じゃないですか 。

それも ちょっと大きい… 。

めっちゃ漢字ばっかじゃん 。

これ 何て書いてあんの?

「 色即是空 空即是色 」

般若心経 。

はんにゃ… 。 あっ 必殺技か何か?

お経の一つ 。

へ~ 。 あっ えっ お坊さんになんの?

( 陽菜 ) ん~ ならないけど…➡

2年生のときに 調べ学習で調べて 。

それから 何か 嫌なこととか もやもやとか あったら➡

たまに書く 。 ふ~ん 。 カッコイイじゃん 。

陽菜ちゃん お父さんのこと 嫌いにならないであげてほしいな 。

嘘ついてたのは 良くないけど➡

でも 2人に いいとこ 見せたかったんだろうし 。

別に 嫌いになってない 。 おっ よかった 。

元から そこまで好きじゃない っていうか… 。

あっ… まあ まあまあ そんなこと言わないでさ 。

いや でも それは向こうもだよ? えっ?

向こうが 私のこと そんな好きじゃないんだと思う 。

( 須永 ) もう一度 チャンスを下さい!

みんなも頼む 。 どうか 協力してくれ!

まだ やるんですか? ( 須永 ) これで最後だから 。

でも そこまでして 奥さんと張り合ったところで… 。

( 須永 ) 違うんだよ!

これは 俺の見えとかじゃないんだ… 。

娘のためなんだ 。

妻に… 元妻に聞いたんだけど➡

今日 突然 来たのは➡

娘が 「 どうしても 」 って 言ったかららしいんだ 。

( 須永 ) 再婚する前に… 新しい家族になる前に…➡

もう一回だけ 3人で会いたいって 。 ➡

部長とか 肩書とかは もう どうでもいいんだよ 。

でも せめて➡

「 お父さんの仕事 見に来て よかった 」 って➡

「 お父さん 悪くなかった 」 って 思って 帰ってほしいんだ 。

次 いつ会えるか… もう 分かんないから… 。

だから 頼む!

分かった! 協力しましょう! いいんですか?

( 平田 ) おっ お嬢さんのためよ! ( 富樫 ) まあ ここまで言われたら➡

しょうがないですね 。 富樫さんも?

( 相沢 ) そうね 。 いや ちょっと 。

( 堀 ) 協力するっていうのは 具体的に何を?

ああ 綾子と陽菜を連れてきて➡

俺の 会社員としての カッコイイ姿を 見せるつもりだ 。

カッコイイ姿…? ( 森谷 ) 須永さんに➡

カッコイイ姿なんて あります? ( 須永 ) 俺は サラリーマンの➡

一番 カッコイイ姿は 何かを 考えた 。

そこで 思い付いたのが これだ 。

普段は頼りない上司が➡

勇気を出して お偉いさんに反論する姿!

それだ! それなの?

おい! たいていのお仕事ドラマに 一回は出てくるぞ?

特に 普段 頼りなかったり 上に ぺこぺこするやつが➡

珍しく おとこ気を見せる っていうのが ポイントだ 。

普段 頼りない 自覚は あるんすね 。

ねっ 。 ( 平田 ) 一芝居 打つってことね 。

そういうことです 。 ( 堀 ) でも その 偉い人って➡

誰が やるの? ( 平田 ) あ~ 。

仕方ない 。 私が悪役を引き受けましょう 。

ああ… 部長ですか… 。

( 平田 ) えっ だって 須永君の上司でしょ?

( 富樫 ) そうですけど… 。 ( 須永 ) 部長は ちょっと… 。

えっ 何で? ( 森谷 ) 歌って踊る部活の部長➡

っていうイメージが 付いちゃってるかもしれないんで 。

( 平田 ) だって それは訂正したんでしょ?

しましたけど… 。 ( 須永 ) 何ていうか➡

お偉いさんとしての貫禄が… 。 ⚟いやいや ちょっ… 。

(スピーカー) ( 電子音 )

失礼ねえ 。 ⚟あっ… 。

じゃあ… 。 ( ウジン ) となると… 。

里井常務?

…って話になってるんだけど 。

う~ん あんまり そういう演じるみたいなのは… 。

だよね? 絶対 バレるよね 。

まっ バレなかったとしても 陽菜ちゃん的に微妙っていうか… 。

《向こうが こっちを そんな好きじゃないんだと思う》

《いやいや そんなことないって》

《だって 須永さん さっき かなり 陽菜ち ゃ んのこと気にしてたよ?》

《ポイント稼いでるだけだと 思う…》

《フフ… 厳しいね》

《だって 離婚してから急にだよ?》

《誕生日だけ会って 「 陽菜のこと大好き 」 みたいな》

《変じゃん》

《お父さん ホントは 何 考えてるか 分かんないもん》

《私が ちっちゃいころから 全然 家いないし》

《行事とかも 来てくれなかったし》

《だから 私のこととか…➡

ホントは そんな好きじゃないんだと思う》

もう 変に取り繕ったりするから!

でも 須永さん また 何か その 作戦っていうか➡

芝居しようとしてるんすよね?

うん… 止めてくる 。

あっ いや!

むしろ やってもらいましょう 。 どういうこと?

やってもらった上で その作戦を ぶち壊しましょう!

ホントに ごめんね 。

あの人の嘘に 皆さんを巻き込んじゃって… 。

( 堀 ) ううん 大丈夫 。 私は 全然 付き合ってないから 。

( 綾子 ) フフフ 。 ( 堀 ) 出口は➡

ここ ず~っと真っすぐ行った所です 。

( 綾子 ) うん 。 ありがと 。

また ヨガ教室でね 。 ( 堀 ) またね 。

( 綾子 ) うん 。 ( 堀 ) またね~ 。

綾子さん 行ったわよ 。

( 須永 ) 分かった 。 人見 里井常務は どうだ?

スタンバイできてま~す 。

サトさんが ウジンのことを責めて➡

須永さんが それをかばう ですよね?

そうだ 。 終わりの きっかけも 伝わってるよな?

須永さんの 「 お引き取りください 」 で はける!

あっ 。 ( 綾子 ) すみません 。 出口って…?

はい 。 お出口 こちらで~す 。 ➡

どうぞ 。 こちらですね 。 は~い 。 ➡

あっ 気を付けてください 。 どうぞ どうぞ 。 ➡

はい 。 はいはいはい 。 こちらです 。 どうぞ 。 ➡

どうぞ 。 はい 。 あっ 気を付けてね 。 ➡

失礼しま~す 。 ( 綾子 ) えっ 上?

( 富樫 ) いったん こちら 上がっていただく形になります 。

いったん?

( 須永 ) 富樫 そっちの状況は どうだ?

(無線機) ( 富樫 ) こちら 1階 エレベーター 前 ターゲット たった今 乗り込みました 。

真野 4階 最終コーナーの 段取りは いいな?

ここを通過して オフィスに入ったら➡

合図ですよね? (無線機) ( 須永 ) そうだ 。

その合図で 俺とウジンは 芝居を始める 。

森谷は 最終到達地点で 2人を引き止めてくれ 。

了解です 。 ( 須永 ) 人見も➡

真野の合図で 里井常務 インだ 。

了解しました!

( エレベーターの到着音 )

あっ これ 合ってます?

はい! お帰りは あちらを右です 。

はい… 。

今 お二人が4階に到着 。 オフィスに向かってます 。

( 森谷 ) あれ~ 須永さんの 奥さんと お嬢さん 。

どうされました? ( 綾子 ) いや 何か➡

出口 上って 案内されて… 。 ( 森谷 ) 不思議ですねえ… 。

ですよね? ( 森谷 ) ご案内しますね 。

( 綾子 ) はい… 。 えっ そっち?

人事部に入りました 。

よし 。 こっちも芝居を始める 。

用意 スタート 。

( ウジンの泣き声 )

⚟ ( ウジンの泣き声 )

⚟ ( 須永 ) もう いい! 分かった!

( 森谷 ) あっ ここ… ここまで お願いします 。

( ウジン ) ホントに すいません 。 僕のせいで… 。

( 須永 ) まったく お前ってやつは… 。

( ウジンの泣き声 )

では いったん ここで お待ちを 。 ( 綾子 ) えっ?

( 須永 ) でも 俺は お前の気持ちも分かるぞ 。 ➡

お前は間違っていない!

( ウジンの泣き声 )

( 須永 ) ケンチャナ ケンチャナ 。 ➡

あ~ ケンチャナ ケンチャナ 。

そろそろ 里井常務の登場だね 。 うん 。

これは いったい どういうことだ !?

( 須永 ) 里井常務… 。 ➡

社長?

( 森谷 ) これって… 。 俺 俺… 。

《社長を連れてくるの? 里井常務じゃなくて?》

《サトさんより偉い人 っていったら 社長かな~って》

《え~ ちょっと待って》

《いや 私 社長に お願い聞いてもらう➡

自信は ないわよ? うっ…》 《お話 聞いてもらわなくても➡

あの その場に来てくれれば… 須永さんに怒っていただければ》

《えっ 何か ないっすかね? 社長が 腹 立ってることとか》

《ああ それなら!》

《あの この情報を 秘書とか➡

そういう 社長に近い人に 伝えてほしいんすよね》

《え~? 秘書なら誰でもいい?》 《はい》

《社長!》 ( 小笠原 ) 《んっ?》

《例の書き込みなのですが…》

《人事部が !? 》

( 小笠原 ) 君らか? こんなもの 書いたのは 。

どういうことだ? 何で 社長が?

どうなってるんですか? えっ? 分かんないですよ 。

『 人事の人見 』 の… 。

そして… 。

( 女性 ) あっ 。

( 須永 ) [私の名前は 平田スナガ]

人事部長だと思い込んでいるのだ 。

ヤッベ~!

[職歴 あり 出世欲 あり➡

家族… 一応 あり]

[そんな私に 人生最大のピンチが訪れた]

須永 圭介の 家族なんですけど… 。

ああ 。 ( 綾子 ) 人事部長の 。

[わが 日の出鉛筆ファミリーデーに➡

突然 別れた妻が 娘を連れて やって来たのです]

[私にとって まさに 緊急事態]

2人の前では 俺は 「 須永部長 」 ってことにしてくれ 。

正直に伝えた方がいいですよ 。

いいじゃないっすか 。 話 合わせましょうよ 。

私も 話 合わせた方がいいと思う 。 森谷ちゃん?

( 森谷 ) 私 そういう思いやり すてきだと思う!

だよね! ( 森谷 ) ん~… 。

( 相沢 ) 分かりやす過ぎる… 。 ( 森谷 ) 相沢さん…!

[何とか この状況を乗り越えるため➡

みんなに 話を合わせてもらうことに]

[人事部を巻き込んでの まさに 口八丁手八丁]

須永人事部長~!

[こんなこととか] ( 平田 ) 初めまして 。

部長の平田です 。

( 綾子 ) 部長って あなたなんじゃないの?

そうだよ 。 ( 綾子 ) 今 あの人も 「 部長 」 って… 。

うちの妻が 手柄を奪ったとは どういうことですか !?

( 陽菜 ) このペン 作ったんじゃないの?

作ったんだよ?

( 憲司 ) よくも まあ ぬけぬけと! 植木さん 落ち着きましょう!

[さらには こんなことに なってしまい…]

人事部の部長って 平田さんなんじゃないの?

須永部長 。

スナガじゃん 。 ( 須永 ) 平田スナガです 。

何ですか? 「 平田スナガ 」 って!

平田… 。 ( 須永 ) 平田スナガです 。

何で 漫才 コンビ みたいに言うのよ 。 ( 司会者 ) 須永さん 降りましょう!

須永さん! [ついに]

あなた 人事部長じゃないでしょ 。

( 須永 ) 何を言うんだ! 俺は人事部長だよ?

( 綾子 ) 今日 ここに来たのもだけど➡

陽菜が どうしてもって言ったの 。 ➡

私は もう 他人だけどさ➡

あの子とは ず~っと親子なんだよ?

もうちょっと ちゃんとしたところ 見せてあげてほしい 。

[そんな流れで 娘の思いを聞いた私は…]

どうか 協力してくれ! ( 森谷 ) まだ やるんですか?

[引き下がれない状況に]

これは 俺の見えとかじゃないんだ… 。

娘のためなんだ 。 ( 森谷 ) ここ…➡

ここまで お願いします 。 [さらに 嘘が嘘を呼び➡

いよいよ 万事休す]

これは いったい どういうことだ !?

( 須永 ) 里井常務… 。 社長?

[…かと思われた そのとき➡

まさか あんな奇跡が起こるなんて➡

このときの私には 知る由もありませんでした]

何で 社長が? [解決編は この後 すぐ]

[ノーヒントで チェケラ]

[はい チェケラ]

( 小笠原 ) 君らなのかと聞いてるんだ!

( 須永 ) あっ すいません 。 いや 社長 えっと これは…➡

えっ 何ですか? ( 小笠原 )「 何ですか 」 じゃない!

この書き込みに 心当たりがあるだろうと➡

聞いてるんだ! ( 須永 ) すみません 。

ホントに心当たりが… 。

これ どういう流れ? ( 小笠原 )「 流れ 」 って 何だ?

すいません 。

(スピーカー)《社員の家族は 私の家族だと思っております》➡

《私に できることなら 何だって 協力します!》

もしかして… 社長自ら?

( 小笠原 ) んっ? ( 須永 ) ありがとうございます… 。

( 小笠原 ) 何だ?

社長! 恐れながら 申し上げます!

( 小笠原 ) だから 何だ?

彼には責任はありません!

一切の責任は 上司である 私 須永 圭介に あります 。

お前が書いたってことだな?

全て 私の責任です!

「 一族経営の弊害 」

「 カラオケ馬鹿社長! 」

これが 君の意見か !? ( 須永 ) しかしながら➡

私は 自分の この行動を 少しも 間違っているとは➡

思いません! ( 小笠原 ) 何 !?

全て 信念を持って やったこと 。 ➡

もし それが許されないのであれば➡

首でも左遷でも してもらって… あっ 結構!

言うじゃないか! ( 須永 ) お引き取りください 。

社長 終わりです 。

はっ? ( 須永 ) ありがとうございました 。

ここで はけてください 。

「 はけてください 」 って どういうことだ?

あれ あれ? お話 伝わってません?

何を 訳の分からないこと 言ってんだ!

すいません 。

あっ… 。

何か 2人 離れて行っちゃいましたけど 。

あっ… 。 あっ… 。

陽菜!

人見君 これ 大丈夫なの…?

大丈夫っすよ 。 もうちょっと見ててください 。

「 首でも左遷でも してもらって 結構 」

そう言ったな? ( 須永 ) あっ… すいません 社長 。

ちょっと いったん ストップで 。 ( 小笠原 )「 ストップ 」 って 何だ?

だって あいつら 行っちゃったんで➡

見せる人 いなくなっちゃった… 。

( ウジン ) 失礼します 。

あれ? お前も行っちゃうのかよ 。

えっ? えっ 待って 。 何 これ 。

えっ… がちのやつ? えっ がちのやつなの?

「 がち 」 って 何だ !?

聞こうじゃないか がちってやつを!

あっ… 申し訳ございません! 大変 失礼いたしました!

そんなに私が気に入らないなら➡

おんなじ会社で 働きたくなんかないよな?

いや 違うんです 。

あれは ホントに そう思ってるわけじゃなくて… 。

陽菜… 。

どうか どうか 首だけは ご勘弁を… 。

( 小笠原 ) フン 。 こんな書き込みだけで➡

解雇するのは 無理だ!

ありがとうございます 。

そうだな 。 君には 来月から➡

ジャカルタの営業所に 行ってもらおうと思う 。

( 須永 ) ジャカルタ? インドネシアですか?

( 小笠原 ) ちょうど 現地の販売員が足りない っ て話を➡

聞いた気がするな 。 ( 須永 ) 社長➡

転勤は… 転勤だけは どうか ご勘弁を…!

さ っ き 「 首でも左遷でも してくれ 」 って言ってただろう?

いや あれは 言葉のあやと申しますか… 。

「 覚悟は できてる 」 って 言ってただろ!

まったく できておりません!

転勤したら… 娘の学校行事に 行けなくなってしまいますので… 。

( 小笠原 ) あれだけ たんかを切っておいて➡

そんな理由で 「 嫌です 」 か?

はい 。 そんな理由です!

でも 私にとっては 何より大事な理由なんです!➡

娘の成長を見る機会が なくなってしまうのは➡

減ってしまうのだけは…➡

どうか 勘弁してください!

( 小笠原 ) それを聞いたら 余計に勘弁できないな 。

社長 。 ( 小笠原 ) 男が 娘のために➡

転勤を嫌がるとか➡

そんなもの 認めるわけにいかないだろ!

僕も 今までは そう思ってました 。

仕事を優先して…➡

いや 優先とかじゃないです 。

もう 子育てを完全に放棄して➡

綾子に 全部 押し付けてて➡

でも 今は それ ホントに後悔してて… 。 ➡

陽菜の 運動会も卒園式も入学式も 見てなくて➡

今 何が好きとか 何に はまってるとか➡

へこんだら写経するとか 何にも 知らなくて 。

もう 全然 遅いかもしれないけど➡

たまに会うしか できなくなるかもしれないけど➡

今からでも取り返したいんです!

その日だけでも 父親でいたいんです!

何だよ 「 その日だけでも 」 って… 。

ずっと お父さんじゃん 。

( 須永 ) だから… 転勤だけは どうか ご勘弁を… 。 ➡

お願いします! ( 小笠原 ) いまさら 何 言 っ てんだ!

( 里井 ) 社長 その辺りにされた方がよいかと 。

里井常務… 。

お前も こいつの肩を持つのか? 今回ばっかりは聞けないぞ!

いえ 肩を持つわけでは ないのですが 。

持つわけじゃないんですか…?

「 社長が横暴だ 」 という書き込みが たった今 投稿されてます 。

チッ 。 だから 引き下がれとでも?

というより 少なくとも➡

投稿者は彼ではないという 証拠かと 。

それに 恐れながら…➡

社員の批判の声に 一喜一憂するのは➡

日の出鉛筆の代表として いかがなものでしょう?

小笠原社長らしくない 。 私は そう思います 。

まっ そうだな 。

君も あまり 紛らわしいことは 言わないように!

はっ 。 申し訳ございませんでした!

見てた? お父さんのこと 。

見えた 。 どうだった?

超みっともなかった 。

けど 悪くないかも 。

でしょ? ハハハハ… 。

ハァ… 。

はい 。 プリンとコーヒーゼリー 。

ありがと 。 ( 須永 ) はい 。

ねえ 陽菜 また ニンジン残してるじゃない 。

ハッ… 。 ( 陽菜 ) 後で食べるから 。

( 綾子 ) そう言って いつも 残すでしょ?

俺 食べよっか? ( 綾子 ) ち ょっ と 甘やかさないでよ 。

別に 甘やかしてないよ… 。 ➡

なあ? ( 陽菜 ) うん 。 需要と供給 。

( 綾子 ) 何 それっぽいこと言ってんの!

陽菜 そんな言葉 知ってんのか 。

アハハハ… 。 ( 綾子 ) 笑い事じゃないからね 。

よし 。 じゃあ これが最後だぞ?

( 陽菜 ) うん 。 さっすが お父さん 。

( 須永 ) だろ? ( 陽菜 ) うん 。

( はなをすする音 )

あっ まずい 。 ( 陽菜 ) ハハ… 。

( 須永 ) ニンジン まずい 。

( 綾子 ) ちょっと 。 ( 須永 ) 写真 撮って 。

えっ? 写真? ( 須永 ) 写真 撮って 。

( 綾子 ) はい いくよ 。

( 泣き声 ) ( 綾子 ) はい チーズ 。

(携帯電話) ( シャッター音 ) ( 綾子 ) ちょっと 何 泣いてんのよ 。

( 須永の泣き声 )

ねえ 。 はい?

須永さんが後悔してたって いつ 知ったの?

え~ 別に 知らなかったっすよ?

えっ? ノープランだったの?

はい 。 だって 俺 あの 須永さんの 家庭事情 今日 知ったっすもん 。

じゃあ もし あそこで 須永さんが ああいうこと言わなかったら➡

えっ 終わってたよ? あそこで ホントの気持ち➡

言えないようじゃ どのみち おしまいっすよ 。

ばくち過ぎるって… 。 ハハハハ 。

里井常務が 最後 来てくれたのは…➡

さすがに作戦だよね? あ~!

あれは がちで偶然 。

もう めっちゃ いい タイミングでしたよね 。

怖過ぎるって 。 怖過ぎるって 。

( 平田 ) はい 。 私からも 里井常務に 掛け合っておきます 。

お願いします 。

( 須永 ) おい 富樫 。 ( 富樫 ) はい 。

( 須永 ) 決まったら お前 パネラーとして参加な?

僕ですか? ( 須永 )10 年前に➡

育休 取ってんだから 経験者だろ?

ああ まあ… いいっすけど 。

須永さん 変わりましたね 。

須永さんが 自ら 研修の企画 立てるなんて… 。

( 真野 ・ 相沢 ) ねえ 。 ( ウジン ) あしたは雪ですかね… 。

この変化は 綾子さんに感謝しないと 。

何 見てるんすか~?

おい 人見 。 うわ! はい?

お前だろ? 社長 けしかけたの 。

バレました? チッ 。 やり過ぎなんだよ 。

すいません 。 今度 埋め合わせしろよ?

え~? 結果オーライだったのに?

( 須永 ) 里井常務に 俺のこと よく言っとけ 。 ➡

「 次の部長は 須永さんにするべきっす 」 ➡

とか言って 。 まだ 部長 狙ってるんですか?

当たり前だろ 。 ( 相沢 ) あ~ 「 部長とか➡

肩書は どうでもいい 」 って 言ってたのにねえ 。

あ~ 。

いいか? ここで 嘘ついてたのが バレたからこそ➡

本当の部長になったら カッコイイだろ?

それに 俺は 昨日 確信したのだ 。

里井常務に ついていけば➡

大丈夫そう… 。 変わってなかった… 。

家族にしても 偉いのと偉くないのじゃ➡

偉い方が カッコイイだろ?

( 堀 ) 見えじゃ~ん 。 ( 須永 ) 見えじゃない 。 夢だ 。

( 平田 ) 夢よね~ 。 ( 須永 ) あっ… 。 ➡

ちょっと 何で 戻ってくるんですか 。

( 平田 ) すてきな夢… 。 ( 須永 ) ごめんなさい 。 すいません 。

どっ どうぞ 。 ほら… 。 (ナレーター) [ある人は言う]

[ 「 人事部とは➡

優しい嘘をつく ペテン師である 」 と]

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