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(涼子(りょうこ))告発状を出したのは 三宅(みやけ)さんだったんだね
(茂木(もぎ))今後の連絡は 僕を通してね
(神原(かんばら))裁判では俺が弁護する
俺が お前の無実を証明する
(北尾(きたお))傷害容疑だよ
(涼子)大出(おおいで)は捕まったんですか?
(北尾)いや 大出の おやじさんが もみ消したらしい
(涼子)柏木(かしわぎ)家の電話の記録は 着信が5つ
5件とも公衆電話
(津崎(つざき))告発状は⸺
イタズラであったとの判断が 下されました
(俊次(しゅんじ))裁判に出てやるよ
柏木を殺したのは
俺だよ
(涼子)本当に柏木君を殺したの?
(俊次)そう言ってんだろ
(神原)動機は?
どうして殺した?
お前が さっき言ったとおりだよ
去年 食堂で もめたから?
フフッ ハハッ
あいつ フェンスに しがみついてたよ
でも まあ あれは事故だよなあ
落とす気なかったのに 勝手に落ちたんだからさ
ぴゅーん
無理やり 柵を越えさせたんじゃないの?
(俊次)だ か ら
落ちると 思わなかったっつってんだろ
こういうのってさ 過失致死っていうんじゃねえの?
(涼子) じゃあ 詳しい話を聞かせて
(健一)それって 大出が自白したってこと?
(涼子)うん
えっ じゃあ もう 裁判やる意味なくない?
ていうか警察に言ったほうが いいんじゃないかな
(神原)ウソじゃなければね
(涼子)でも 三宅さんから 聞いたのと 同じこと言ってたよ
嫌がる柏木君を 無理やり屋上に連れてって
柵にしがみついてる指を 剥がして落としたって
喜んで大出たちと屋上に行ったって 話のほうが無理があるし
指を剥がしたのは 最初の告発状にも書いてあった
テレビでも放送したんだから 大出も知ってたはずだよ
電話のことは? あの公衆電話
それだよ
大出は当日 卓也(たくや)の家に 電話をかけたとは言ってなかった
でも あの電話が 事件に関係してるって
決まったわけじゃないよね
(神原)それを調べるために 裁判するんでしょ
納得できない点があるのに
大出が自白したからって 警察に任せるのは おかしいよ
何のために自分たちの手で 裁判やろうって決めたんだよ
(津崎)フフッ
大出君に からかわれたんじゃないですか?
第三者委員会は
柏木君の自殺という結論を 出しました
いろいろ懸念はありましたが
その決定に 疑問点はなかったと思いますよ
(涼子)私も やっぱり 自殺だったのかなと思ってたんです
この間 手がかりも見つかって
(岡野)手がかり?
(涼子)はい 柏木君が亡くなった日
柏木君の家に 電話があったそうなんです
5か所の公衆電話から
自殺を迷っていた柏木君が
外から家に かけたんじゃないかと思いました
(津崎)なるほど
でも 大出君の自白を聞いて 迷ってます
わざわざ ウソをつくのも変だし
これまでの大出君を見てたら 絶対にやってないとは思えなくて
だから 電話の件を調べます 誰からの電話だったのか
分かりました
いずれにせよ 大出君の発言には 慎重な対応が必要です
今の段階では 決して 口外しないようにしてください
はい
(涼子)失礼しました
(岡野)また厄介(やっかい)なことに
(津崎)お願いしてある件は どうなってますか?
順調です 裁判なんて絶対にやらせませんよ
よろしくお願いします
(宏之(ひろゆき))ちょっと待ってよ
卓也が外から うちに電話したなんて不自然だよ
この最後の公衆電話で
電話をしてるのを 見たっていう人がいるんです
(小林)ああ… 黒い色のコートを着て
雪ん中 立ってたよ
(涼子)柏木君は亡くなった時 黒いコートを着てましたよね
黒のコートなんて 珍しくもないでしょ
これは どう考えたって卓也じゃない
どう考えたって
誰かが卓也を 呼び出そうとした証拠だよ
(コンロの操作音)
(俊次)というわけで 裁判に出るから
(佐知子)ねえ 俊(しゅん)ちゃん
(俊次)殴りたきゃどうぞ
(勝(まさる))殴って言うことを聞くなら まだマシだ
痛みすら覚えないバカな犬なら 殴るだけ無駄だ
どうして俺の子が お前なのか つくづく不思議だよ
なあ
いっそ お前も もう 死んだらどうだ?
ん?
(携帯電話の着信音)
(津崎)はい 津崎です
(勝)私です 何としても 裁判を阻止してくださいよ
(津崎)分かっています
フゥ…
(剛)大出家の火事 火元は この離れだ
こっから こう 母屋に向かって ガソリンをまいてから火をつけた
まずは ここ
ここにあった車に引火して ガソリンタンクが爆発した
(紺野)派手ですね
(剛)花火師だ
(紺野)花火師?
(剛)花火師
(剛)花火を打ち上げるみたいに 派手な放火のしかたをして
建物の中にいる人間を 早く逃げられるようにする
人を殺さずに 建物だけを焼くためにな
よーし 捜すぞ
この手口で放火をする連中は 限られてる
早速 取りかかってくれ
(一同)はい
(橋田(はしだ))もうちょっと 細巻きのほうがいいよ
もうちょっと 細巻きのほうがいい
(橋田)何だ おめえら
(神原)裁判の 打ち合わせに来たんだよ
あいつが 柏木卓也を殺したって自白したから
お前らも知ってたってことだよな
告発状には お前らの名前もあったんだから
(橋田)は? 何言ってんの お前
(俊次)おい
(橋田)俊ちゃん こいつ 訳分かんねえこと…
(井口(いぐち))いいから
(神原)お前さ ウソなんだろ?
(俊次)ウソ?
(神原)父親を困らせたいんだよな
(健一)いや そんなことで自白する?
逮捕されるかも しれないっていうのに
(神原)されないよ こんな裁判 何の強制力もない
でも 父親に 社会的ダメージは与えられる
利用するには もってこいだよな
そうだよ
だから 正直に 殺したって言ったんだけど?
(健一)何で やってないって決めつけんだろ?
(涼子)ん 神原君?
(健一)あの公衆電話だってさ
柏木が かけたって言いだしたのは あいつだったよね
(涼子)うん
何で あそこまで 自殺に持っていきたいんだろ
(涼子)うーん…
(チャイム)
(まり子)涼子
(生徒たちのざわめき)
(祐子(ゆうこ))先生から聞いたよ 声が出なくなったんだって?
(房江)大丈夫? 何かあったら言ってね
てかさ 超肌きれいになってない?
何 使ってんの? (チカ)知りたい 私も教えて
うち 最近 めっちゃ 肌 荒れちゃってさ
(祐子・チカ)分かる
マジ ブツブツなんだけど 私 (チカ)分かる それな
(房江)何かあったら言ってね 何でも言ってね
(まり子)ホント 不幸な子には優しいよね
そういうこと言わない
(まり子)はーい
裁判のこと ありがとう 協力してくれて
もう一度 確認するけど
大出が柏木君を殺すのを見たのは 浅井(あさい)さんなんだよね
告発状を出そうって言ったのも
(杉浦)この企画はボツだ
(茂木)何で? ちゃんと読みました?
前代未聞の学校内裁判ですよ
もう この件からは 手 引けって言ってるだろう
女子学生が1人 死んで 放火事件も起きてる
うちの責任を問う声も 少なくないんだよ
だからこそ 責任 持って 最後まで報道すべきでしょ
そもそも このご時世 学校に触るだけで
いろいろ うるさいから 言ってるんだよ!
そこは腹をくくってくださいよ
そんな及び腰で仕事しているから “マスゴミ”とか言われるんですよ
じゃあ お前も腹くくれよ
他の仕事 すっ飛ばして これに かかりっきりになってんだ
そんなことして もし問題になったら
もう報道には いられないからな!
(涼子)北尾先生って 1年の時 柏木君の担任でしたよね?
(北尾)うん (涼子)どんな印象でした?
(北尾)どんなって 自殺しそうかってことか?
(涼子)まあ…
(北尾)正直 分かんないんだよな どうも捉えどころがなくて
そういやあ 丹野(たんの)先生と よく話してたな
(涼子)美術の丹野先生?
ああ
でも辞めちゃいましたよね 1年の終わり頃
辞める前だよ
よく美術室で 2人でいるのを見たよ
(丹野)これ 好きそうだと思って
(卓也)えっ!?
(卓也)やった
(北尾)丹野先生なら 柏木のことをよく知ってるかもな
(涼子)連絡先って分かりますか?
調べとくよ
ありがとうございます
(男子生徒)さようなら (北尾)はい さようなら
(まり子)ねっ ちょちょちょ ちょちょ… ねえ 何で?
(法山)ごめん (まり子)いや でもさ その…
(法山)ごめんね (まり子)ねね ちょっと もう…
ああ…
(涼子)どうしたの?
(まり子)ああ 何か裁判の承諾
いや 1回オーケーしてくれたのに やっぱ 取り消したいって
何で?
分かんない 2人目だよ こういうの
藤野(ふじの)
来年は受験だろ
推薦を狙ってる生徒の保護者に 働きかけたんだよ
裁判に参加するなって
(邦子)校長先生が?
北尾先生がナイショで教えてくれた
におわすだけで 保護者は不安になりますからね
その2人は 確実に裁判には参加しません
クラス全員の承諾が条件ですから これで裁判は開けませんよ
(高木(たかぎ))まっ 当然ですよ
そもそも 学生の本分は勉強なんですから
(岡野)ああ これでやっと ひと段落つきましたな
(高木)ええ 藤野は困ったもんですねえ
校長先生と話したの?
(涼子)ううん 北尾先生に言うなって言われたし
言ったところで 学校も 態度 変えられないだろうしな
言ったところで 学校も 態度 変えられないだろうしな
(携帯電話の着信音)
(携帯電話の着信音)
(携帯電話の着信音)
ごめん
(携帯電話の着信音)
どうした?
分かった
ちょっと行ってくる
とにかく まだ時間はある やれるだけやってみなさい
うん
いってらっしゃい
(佐知子)あの子はやってません 人を殺すなんて フフッ
(神原)それを証明するために 大出君のアリバイを調べたいんです
事件の夜 大出君は 家にいませんでしたか?
いや…
いたんですね
私は見てません
私は?
他に誰かが見てるんですか? お父さんですか?
(佐知子)いや もう帰っていただけますか
主人が帰ってきたら…
もしかして 口止めされてますか?
教えてください
このままでは 大出君は殺人犯です
(剛)おう
(紺野)分かりました 例の花火師
どうだった?
帝東興産(ていとうこうさん)です
帝東…
興産
(神原)事件当日 家に 3人 来客があったそうですね
来客?
帝東興産という会社の人です
(勝)あっ… ハハ
午後9時から午前2時まで
家で マージャンをしていたんですよね
ちょうど 柏木君の死亡推定時刻です
もし その人たちが 俊次君を見ていれば
俊次君のアリバイが証明できます
(勝)残念ながら それは妻の勘違いですよ
確かに来客は ありました
でも それは事件の翌日です
じゃあ どうして口止めしたんですか?
口止めなんかしてないよ
妻が勘違いして言い張るから
間違ったこと言うなと 言っていただけです
(ノック) (勝)はい
(秘書)お時間です
本当に勘違いですか?
(勝)そう言ってるでしょう
もういいかな?
念のため 帝東興産の人に 会わせてもらえませんか?
息子さんの疑いが 晴れるかもしれない
私は最初から 息子の無実を信じてますよ
君たちが裁判ごっこをやめれば 済むことでしょ
どうぞ
(シャッターの開く音)
(恵子)何で1人なの?
井口たちは?
(俊次)嫌なんだろ
人殺しの共犯だと思われんのが
(シャッターの閉まる音)
(津崎)藤野さん
裁判の準備は進んでいますか?
はい
(津崎)そうですか
(恵子)藤野
(恵子)やるよ 裁判
(恵子)俊次 自白したんだってね
柏木を殺したって
(涼子)うん
(恵子)だったら私も見届ける
(涼子)やっぱり 大出君が殺したと思ってたんだ
食堂で柏木ともめるの 見てたから
えっ 見てたの?
弱い者は 更に弱い者を たたくってことしかできない
動物以下だよ
昆虫だ お前ら
ハハハハハッ ハハッ
ちょっと反抗してみたく なっちゃっただけだよな
その勇気に拍手~
(俊次たち)拍手 拍手 拍手!
(拍手)
(俊次)おい! (橋田)拍手!
(俊次)お祝いは こちら!
(女子生徒)やば~ (生徒たちの笑い声)
終わり~
(涼子)ケンカを売ったのは 柏木君のほうなの?
しかも そのあと…
(男子生徒) 載っかってるぞ ハハハッ…
やべえ ベッタベタ ハハハ…
(椅子をたたきつける音)
(生徒たちのざわめき)
(北尾)何やってんだ お前ら!
やめろ! 大出!
何でもないですよ
ご苦労さまです
どうしたんだ 柏木 大丈夫か?
解散だ 解散! はい 解散しろ
解散 解散 お前らも解散だ
(恵子)あんなふうに言われて 俊次が黙ってるわけないと思ってた
柏木は 全然ビビってなかったから
自殺なんて不自然だし
(涼子) それ 裁判で証言してくれる?
ありがとう
(健一)涼(りょう)ちゃん
(健一)やばいよ (涼子)もう 何?
告発状を書いたのは 三宅じゃないかって
すごいウワサになってる
声が出なくなったのは そのせいじゃないかって
(女子生徒)マジ ブツブツ
(男子生徒)マジかよ (女子生徒)マジ キモいんだけど
(男子生徒)死ねよ (女子生徒)人としてありえない
(女子生徒)マジ最悪 (女子生徒)死ねばいいのに
(女子生徒)キモッ (女子生徒)こっち見んなよ
(女子生徒)最低だよ (男子生徒)おい 死ねよ
(女子生徒) マジ いらないんだけど
(女子生徒)気持ち悪~
(涼子)三宅さん!
(チャイム)
(女子生徒)やば~ ハハハッ…
(玄関のチャイム)
(解錠音)
(涼子)三宅さんは…
(未来)あなたが みんなに言ったのよね
(涼子)違います 私は
もう裁判なんか 一切 協力しません
樹理(じゅり)も同じです
(涼子)樹理さんと お話しさせてください
二度と来ないで!
(施錠音)
(茂木)無駄だよ
今 何を言っても
(茂木)一番の問題は
君と三宅さんの間に 信頼関係がないことだね
信じてないでしょ 三宅樹理の証言
それなのに 彼女の前では信じてるふりをする
それじゃダメだ
しっかりしなさいよ
僕はね 君たちの裁判を ホントに応援してんだから
番組のためですよね
僕がどうして いじめ問題を 追うようになったか話そうか
昔 ある学校で 1人の女生徒が いじめに遭って自殺をした
あろうことか 教師まで いじめに加担してたんだ
でも 学校の隠蔽(いんぺい)工作で いじめの事実は葬り去られた
僕も力不足で報道できなくてね
その次の年に
その学校で また いじめがあって
生徒が もう1人 亡くなったよ
僕は 学校のウソは絶対に許さない
どんな時でも 大人の 犠牲になるのは子供なんだから
(神原)大出さん
いいかげんにしてくれるかな
(電話の操作音)
帝東興産の人に会わせてください
だから あれは 妻の勘違いなんですよ
勘違いかどうか 会えば分かりますよね
困るんだよ 大事な取引先なんでね
奥さんも 事件の日に来客があったと
はっきり言ったんですよ
何で隠すんですか?
(警備員)やめなさい
ホントのこと言えよ! あんたの息子だろ
あいつは あんたへの復讐(ふくしゅう)で 自白なんかしたんだよ!
分かってんのか
あんたが息子の人生を 破壊しようとしてんだよ!
おい!
おい!
放せ!
(涼子)大出君のお父さんから 学校に苦情が来たんだって
北尾先生から電話があったよ
(神原)ああ ごめん ちょっと乱暴だった
大出のアリバイが 見つかるかもしれなくて
(涼子)えっ?
(神原)大出の父親は 勘違いだって言ってるけど
絶対にウソをついてる
どうして そう言い切れるの?
神原君は 大出の自白も ウソだと思ってるんだよね
柏木君は自殺だって
何か知ってるの?
いや
だって おかしいよ
このままじゃ いろいろ疑っちゃう
何かあるのに言ってくれないなら もう裁判には参加してほしくない
ごめん
大出は やってないと思ってるのは 本当だけど
それとは別に
卓也が殺されたと 思いたくなかったのかもしれない
どんな時でも あいつだけは一緒にいてくれたから
俺ね
父親が母親を殺して 自殺してるんだよね
俺が7歳の時
父親は 会社やってたんだけど
経営が苦しくなって倒産して 酒に逃げるようになった
母親も俺も いつも殴られてたよ
(博)お前だろうが!
お前… お前が! お前が!
お前のせいだろ!
(朝子)ごめんなさい (博)ええ!
(朝子)ああっ (朝子のせきこみ)
(博)何 見てんだよ おめえは!
(博)まだ分かん… (朝子)やめてください
ああ…
(博)ああ? 何 逃げてんだよ!
(朝子)ごめんなさい!
(神原)ただいま
(水の流れる音)
(神原)えっ…
(神原の荒い息)
(神原)俺は施設に入って 今の両親に引き取られた
いろんなやつがいたよ
俺の過去を知って 差別したり 怖がったり
親切そうな顔で 裏で悪口 言ったり
人間はウソをつくからね
時には自分を守るために
自分すら だまして
でも 卓也だけは 俺をそのまま受け入れてくれた
(神原)俺も あの時 親と一緒に 死んでればよかったと思うよ
この先 どんな仕事をしても
誰と知り合っても
父親のことを知られたら そこで全てが終わる
結局 人殺しの子なんて
どうあがいても 普通には生きられないんだよな
気にすることはないよ
生きる価値がないのは カズだけじゃないから
えっ?
こんなくだらない世の中で
幸せいっぱいで生きてるほうが どうかしてるよ
どういう慰め方だよ
(卓也)何が
(神原)いや もういいよ
悩むのが バカらしくなってきた
(卓也)何だよ
(神原)いや
フフッ
フッ
(神原)そんな卓也が 誰かに殺されたなんて
考えたくなかった
(涼子)私は
神原君とは逆で
大出が やったのかもしれないと 思うようになってる
でも私たちは 検事と弁護人で
反対の立場なんだから 考えが違って当然だよね
ていうか 違わないと 本気の裁判はできないし
私たち 本気で戦って 真実を見つけよう
(神原)お前がどう言おうと 俺が お前の無実を証明する
お前の人生だよ あんな父親の犠牲になるな
(涼子)三宅さん 話を聞いて!
(未来)何回 言えば分かるの 樹理ちゃんは裁判には出ません!
(涼子)私は 三宅さんを本気で信じるから!
告発状を書いたのは 三宅さんじゃなくて浅井さんだって
だから 裁判に出てよ! (未来)ちょっと やめ…
一緒に裁判で戦おうよ (未来)やめてちょうだい もう!
(涼子)すいません
三宅さん 待ってるからね
(未来)もう いいかげんに… (涼子)待ってるから!
(未来)学校に言いますからね
(施錠音)
(携帯電話の着信音)
(茂木)珍しいね 君から連絡してくるなんて
お願いがあります
(茂木)実は今度⸺
柏木卓也君の特集の 第2弾を計画しておりまして
学校内で 裁判をやると聞いたので
取材を 進めていたんですよ
そしたら ある筋から
学校が保護者に 圧力をかけてるという⸺
情報を入手しましてね
圧力?
(茂木)ある生徒が2人
裁判に参加すると 大学受験の 推薦をもらえなくなると脅されて
参加を取りやめたとか
これ 事実なら ゆゆしき事態ですよ
生徒たちがクラスメートのために 開こうとしている裁判を
学校が体面のために 潰そうとしてるとなればね
(津崎)それは何かの誤解でしょう
(操作音)
裁判の開催にあたっては 必要最低限の条件は付けましたが
潰そうなどとはしておりませんよ
では 裁判に参加したからといって
何ら不利益を被ることはない そういうことですね
もちろんです
それは よかった
(ボイスレコーダーの操作音)
あっ 念のため 後追い取材は させていただきますよ
もしも不審な点があれば
番組で 放送させていただきますんでね
よいしょ
(ドアの開く音)
(津崎)頑張ってくださいね 柏木君のためにも
ありがとうございます
へえ… 勝ってるようじゃないか 徳田(とくだ)
(徳田)何だ あんた
警視庁捜査二課だ
ちょっと 話 聞かせてもらえるか?
(徳田)あっ
なぜ逃げる?
花火師のトク
(徳田)あっ… ハッ
(涼子)24 25 26 27
28!
(健一)よし ようやくそろったね
(生徒たちの歓声)
(吾郎(ごろう))笑顔かわいいな 山(やま)シン おい!
(男子生徒たち)おい 笑えよ!
(吾郎)てれんなって 山シン 山シン!
(森内(もりうち))藤野さん (涼子)はい
(男子生徒)悪(わり)い
(神原)だいぶ できてきたね
(健一)あと もうちょっと
(涼子) 参加してくれて ありがとう
この裁判は
被告人に罰を与えるために 開かれるものじゃありません
目的は 1つだけ
柏木君が どうして 死ななきゃならなかったのか
柏木君に何が起こったのか
真実を見つけること
精いっぱいやろう
(男子生徒)おう (男子生徒)よし
(茂木)柏木卓也君の死から3か月
いよいよ今日から
生徒たちによる 学校内裁判が始まります
弁護人 検事 裁判長
そして 判決を下す陪審員まで
全て 柏木君のクラスメートです
ちょっと困りますよ 取材は禁止です
いえいえ これ 記録しているだけですから
中も人も撮りませんよ (北尾)困るんですよ
いやいや それより 先生 ほら
他のマスコミが取材に来たら 止めてくださいよ
その辺は ほら しっかりして
(岡野)フッ… 思ったより保護者 来てませんね
(高木)当然ですよ こんな子供のお遊び
(岡野と高木の笑い声)
(神原)被告人は最初に
やったか やってないかを 答えることになってるから
やってないなら やってないと そこで正直に
(あくび)
藤野
(井上(いのうえ))行こう
(男子生徒)おっ 来た来た (女子生徒)来た 来た
(男子生徒)おお (男子生徒)イエーイ!
(複数のシャッター音)
(男子生徒)頑張れよ
(男子生徒)そろった? そろった? ハイ チーズ
笑えって
(井上)開廷します
(涼子)昨年 12月24日
被告人 大出俊次は 被害者である柏木卓也君を
本校の屋上から突き落として 殺害しました
本件は目撃証言もあり
明確な殺意のもとで行われた 殺人事件です
(神原)先ほど⸺
検事側が言ったことは 空想にすぎません
物証もなく 目撃証言が事実である根拠もなく
全てが想像の範囲を 超えていないからです
被告人は 被害者を殺していません
無罪を主張します
どういうことですか
絶対に阻止するように お願いしたはずですよ
(津崎)打つ手は まだあります
裁判で無罪を勝ち取れば…
そういう問題じゃないんですよ!
無罪だろうが有罪だろうが
これ以上 調べさせること自体が 問題なんだ
どういう意味ですか?
大出さん
あなた 私に 何か隠してることが あるんじゃないですか?
(ノック)
(秘書)社長 (勝)後にしろ
それが…
(剛)失礼しまーす
警視庁捜査二課です
大出 勝さんですよね
はい
(剛)署のほうで お話 お聞かせ願えますか
(井上)被告人は
先ほどの検事側の主張について 意見はありますか?
別に
やったか やってないか 答えなくていいですか?
(ドアの開く音)
(北尾)おい ちょっと裁判 止めるぞ
(岡野)ちょっと来て いいから来い
(生徒たち)何 何?
(ざわめき)
(森内)すいません ちょっといいですか
(佐知子)あっ はい
大出の父親が逮捕された
(涼子)えっ!?
(涼子)逮捕って どうして?
放火だよ
大出の家の火事な 火をつけたのは
大出の父親だったらしい
(涼子)えっ…
(ノック)
どうも
(涼子)何で わざわざ 警視庁が出てきたんだろう?
(神原) やっぱり 関係あるんですね
その人に会えませんか?
(涼子)供述調書 私が読むから 出てくれるだけでいいの
(俊次)お前 何なんだよ こら!
(恵子)柏木を殺したんなら
ちゃんと罪を償いなよ
(茂木)彼女に だまされてるって 可能性もあるよね
(神原)つまり 柏木君は
自殺だったということですか?
(涼子)先生の想像ですよね
1つだけ教えて
浅井さんは どうして死んだの?
♪~
~♪
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