All language subtitles for Doraemon Nobita In Dorabian Nights (1991.03.09)

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Original subtitles

あれは 確か 2回目の航海の時だった

私は1人取り残され 島の奥深く迷い込んでしまった

こ… これは…!?

ダイヤだ!

ルビーに サファイア あっ エメラルド!

しかし…

この谷を抜け出せなかったら

宝石など いくら持っていても 意味がない

私は 何度も この崖を登ろうとしたが

とても無理だった

ああーっ!

どこかに出口がないかと 何日も歩き回ったが…

もう 腹ペコで動く力もない

このまま ここで死んでしまうのか…

シンドバッドが かわいそう…

ねぇ 無事に助かるかなぁ?

ふあぁ~ わかってるくせに

一体 何回見たら 気が済むのさ

それを言っちゃあ おしまいだよ

気分壊すなぁ もう

あっ 肉だ!

ハハ… 天から 肉が降ってきた

神のお恵みだ

ああーっ!

すごい鳥だねぇ

何回見ても迫力がある でしょ~?

ああ… 神も見放したもうたか…

やあー!

ああ! 宝石だー!

いっぱい付いてるぞ! ルビー ダイヤ サファイヤ!

ああ こりゃ 大もうけだぞ!

そうか 谷底の宝石を取るために

肉を投げ込んで 鳥に取らせる

これは 谷を出られるかもしれないぞ!

よく そこに気がついたなぁ ねぇ? ドラえもん

あっ …ったく

あっ!

急げ! すぐ大鳥が来るぞ

ほーら 来た!

わーい! やったー やったー!

シンドバッドは 無事に帰れることになった

はい よかった よかった

さあ ボクらも帰ろう

ねぇ もう1回 見てこうよ

いいかげんにしてよ! 今度で3回目だよ

付き合いきれないよ ったく

そうだ! これ しずかちゃんのお土産にしよう

ねぇ これ1つ 拾ってってもいいでしょ?

ダメー! ただ見るだけの世界なんだから!

あ… わかってるよ 冗談 冗談

いや キミなら やりかねない

ああ おもしろかった また見よう

ねぇ ドラえもん はい

次 どれにしようかな~?

ああ もう ボク ダメ…

えぇ~ そりゃないよ

ドラえもん! ドラえもんってば~!

ドラえもーーーん!

イヤだね~ 夢のないヤツって

しずかちゃんを誘おう 喜ぶぞ~ きっと

あ… ああ~

おい スネ夫 なんかおもしれえこと ねえか?

おもしろいことねぇ…

そうだ! ボクが ジャイアンを殴るっての どう?

おもしろいでしょ? ね ね? どう?

ふざけるな! あっ イテッ…

頭 やめてよ… あ~あ つまんねえな…

おーい のび太!

なんかおもしれえこと ねえか? ない!

なんだろ あの態度!

のび太のくせに 生意気だぞー!

ああ 危ない 危ない 危うく 捕まるところだった

あっ しずかちゃーん! あっ のび太さん

あれ どっか行くの?

ピアノ教室のみんなと キャンプに行くのよ

えぇ~!?

せっかく おもしろいところへ 案内しようと思ったのに

だって 先生たちが待ってるのよ

ほんの30分! ああ… 15分!

15分で どこへ行けるの?

素敵な大冒険 それも お好みの世界へさ

ふ~ん のび太さん!

そんな素晴らしい冒険を オレたちには内緒っつうわけ?

そういうヤツか いやいや そ… そんな…

実は…

ほんの子どもだましで つまらないし

くだらないし バカみたいだし

ほんの子どもだましに ワタシを誘ったわけ?

えっ… ああ いや その…

いいの! 先生が待ってるから 行くわ

し… しずかちゃーん!

ああー ドラえもーん!

ああ またいないのか…

おい どこが大冒険なんだよ?

早いとこ 行こうぜ のび太

この絵本入りこみぐつを使うんだ

えっ? 何に入るんだって?

えっ まさか 絵本の世界じゃないだろうな?

絵本だよ

アーハハハハ 子どもだましじゃあるまいし

大冒険が聞いてあきれちゃうよ

アハハハ ハハハ

絵本の世界だって その中に入ると

本物みたいに感じられるんだぞ

鬼退治なんて すっごい迫力だよ

行ってもみないで笑うなら 帰ってよ!

まあ そう怒んなよ

そのくつで 本当に 絵本の中へ入れるの?

試しに入ってみてやっか あっ…

だったら その絵本の中から 好きなの選んでよ

なんだ だいぶボロじゃん

小さい頃 買ってもらったから

あらら 持っただけでバラバラ あー 気をつけてよ!

おっ これなんか おもしろそうだな

ん? あっ 『ジャックと豆の木』 この話 知ってる

大男が出てくるやつだよ

のび太 これに決めたぞ

くつが2足しかないから まず ボクが案内するからね

いいから いいから

のび太が使えるくらいなら 大丈夫

ドラえもんが帰ったら のび太も来いよ

じゃ スネ夫 行こうか! うん…

ほら スネ夫から入れよ ジャイアンから どうぞ

ほらほら オマエから入れっつうの

ああ ああー!

おっと うわあー!

ジャイアン!

言っとくけど 見るだけだよ 余計なことしちゃダメだよー!

うわ~ うわあ~ おお~!

すげえー! ここが絵本の世界か~

お… おい なんだ? このバケモノは

豆の木だ! そうか 豆の木が天に伸びてるとこなんだ

スネ夫 それで これから どうなるんだ?

あれが大男の城だよ

大男って オレより でっけえのか?

ハハハ… ジャイアンの100倍はあるよ

おもしろい 勝負してやろう

やーい! ジャイアン よしなよ!

やめなよ! ジャイアンの かなう相手じゃないよ

会ってみなきゃ わかんないよ!

あっ!?

あっ…

ひぇぇぇ~ すっげえー

ねぇ 大きいでしょう?

絵本で見るより 本物は迫力があるなぁ

このあと どうなるんだ?

ジャックは知らずに 豆の木を登ってくる

ジャックが登ってくる…? そりゃ やめさせたほうがいいよ

ところが ジャックは… オマエには やさしさがないな

だって これは…

ジャック! ジャックー!

えっ…

ジャック 話はスネ夫から聞いた

一体 キミたちは何者ですか?

そんなことはどうでもいい

それより この豆の木は 雲の上まで伸びていて

そこには大男がいる えっ…?

キミは 最後は めでたしめでたしになるんだけど

何度も その大男に 危ない目にあわされるんだよ

そこで オレたちが ページを飛ばして

めでたしめでたしまで 連れてってやる

ページ? なんでもいいから 一緒に行こう!

ああ… 困るな 絵本の中で 出しゃばっちゃ…

のび太さん! のび太さーん!

しずかちゃん! キャンプじゃなかったの?

それが… 1日勘違いしちゃってたの

出発は明日だったわ

じゃあ 上がっておいでよ!

うん ちょっとだけね

ボクなんか しょっちゅう間違えるよ

恥ずかしいわ あっ いけない!

どうしたの? くつは 2足とも使ってるんだった

そうだ! ひょっとして スペアポケットに…

えーっと…

あっ あったよ

そっちの本の中から 好きな絵本を選んで

えっ… この中からね

かわいいお話が好きよ

『ピノッキオ』 これがいいわ

これをどうするの? このくつをはいて

えっ? このくつ? そう

じゃあ 絵本の中に入るよ 本当?

思いきって飛び込むんだ いいかい? そーれ!

あっ のび太さん!? えい!

ああ きれいな星空ねぇ

この町のどこかに ピノッキオがいるはずだよ

えっ 会えるの?

うん 探してみようよ ええ

あっ あの家は? うん?

あ… 女神様が来てるんだわ

さあ ピノッキオ 目をお覚まし

アナタは1人で動けるのよ ピノッキオ

ヤッホー! 動けるんだ! ボクは動けるんだ!

もう糸がなくても動けるんだ ランランラン

いい子にしてると人間になれます 本当?

ピノッキオの大冒険の始まりね

さあ じゃ 次のページへ行こう! ええ

スネ夫 早くしろ! スネ夫 ほら!

うわあー!

な… 何が めでたしめでたしのページだよ!

だって ページを飛ばせると 思ったんだもの

いきなり大男だもん 驚くよなぁ

そうだ ねぇ ジャイアン

本をバラバラにしたら おもしろいと思わない?

あっ そりゃ おもしろそうだ でしょ?

どんなストーリーになるか 楽しみだな

うん

スネ夫 上のほうは なるべく 怖くないやつ 置けよな

わかってるって 『さるかに合戦』にしておくよ はい

行くぞー! よいしょ

いよいよ ピノッキオの冒険も クライマックスだ

ピノッキオ 漕ぐんだ! 力の限り漕ぐんだ!

お父さん 大丈夫?

ピノッキオ 急いで!

急いで! また 捕まっちゃう!

がんばれ! がんばれ がんばれー!

ここを乗り切れば キミは人間になれるんだ

がんばれー!

あら? 嵐かしら?

うわあー!

ねぇ 『ピノッキオ』に こんな嵐の場面 あった?

ないわ

そんなバカな…

ピノッキオ…! ワシは泳げない…

助けてくれ! 助けて… ピノッキオ…

おじいさん ワタシにつかまって

イヤだ 人魚姫が出てきたわ

次のページに行ってみよう

えーっ!? 人魚姫が ゼベットじいさんを助けちゃった

困ってるみたい そりゃあ そうだよ

本当は 王子様を助けるはずなんだもん

仕方なく海へ帰っていくわ

ついてってみよう

一体 どうなるんだ?

えぇーっ!? ああー!

何 これ!?

竜宮城じゃない!

オレは サルじゃないっつうの! サルじゃないってばー!

うわあ!

なんだよ おもしろくねえ オレをサルに間違えるなんて!

ハハ… ゴリラだもんね

なんだよ! ううん

フン! オレ 帰る! 帰ろ帰ろ

はい これ おばあさん

白雪姫に このリンゴを渡しておくれ

だから おばあさん

ここには そんなのいないって 言ってるだろ

いいや 確かに ここにいるはずじゃ

『白雪姫』と 『ヘンゼルとグレーテル』の話が

一緒になってるわ

アナタは誰? ワタシは一寸法師 アナタは?

ワタシは おやゆび姫です

ラ… ランプのおばけだー!

火のおばけじゃー!

おばけ 怖いよー!

なんだい おばけはそっちだろうに! もう

ハハハハ…

デタラメも ここまでくると おもしろいね

ワタシ 帰るわ えっ!? しずかちゃん…

ボク もう少し見て帰るから ね

大好きなお話のイメージが 狂っちゃったわ

ああーっ!

なんか ぶつかったかな? そんなわけないか

それ!

のび太! のび太 いないの?

あら 何よ これ くつは脱ぎっぱなし

のび太! のび太 どこにいるの!

のび太 出てらっしゃい! のび太!

ん? ママだ

チェッ… せっかく 今 いいところなのに

のび太!

んもう わかったよ

なんか用? なんか用じゃありません!

ちょっと こっち いらっしゃい

まったく 休みだからって 遊んでばっかり

こんなに だらけちゃ 2学期が始まったら

苦労するに決まってるわよ!

そろそろ宿題にかからなくちゃ 間に合いませんよ!

毎日 少しずつ 片づけていかなくちゃ

いつもできないんでしょ! わかったの?

はーい…

まいった… まいったぁ…

のび太くん! はい…

勝手にスペアポケットを使って くつを出したでしょ!

無断で道具を出して もし大変なことにでもなったら…

あら? 勘弁して

今 ママにたっぷり絞られてきて クッタクタなんだから…

あら そう なら 今日はやめとこうか

ありがとう ドラえもん…

うーん… うーん…

うん? 何 うなってるの?

あっ のび太くん

絵本の中に入ったのは 確か4人だったよね?

4人…?

うん 4人だよ それが どうかしたの?

それなのに ここに くつは3足しかないんだよ

えっ!? ということは…?

誰かが まだ帰ってきていない ってこと!

ま… まさか! みんな帰ったはずだよ

とりあえず 全部 絵本を調べてみようよ

えっ… これ 全部…? もちろん

どこかのページにいないか 隅々まで目を光らせて

本当にいるかな?

ここにはいない

うーん これでもない

大変だよ これは

アハ… そうだ! アハハハハ…

どうしたのさ?

のび太くん どこ行くの?

本人に会って 直接確かめたほうが 早いと思わない?

だいたい ドラえもんは 心配しすぎるよ

だから 頭に毛が1本もないんだよ きっと

あ~ら スネちゃまは いませんざますのよ

えーっ!? 行方不明…?

いいえ 今しがた 裏山に たけし坊ちゃまと

昆虫採集に出かけたざます よっこらしょっと

よかった~

これはオレの!

ずるいよ! ボクが先に見つけたんだよ!

捕ったのはオレだ!

文句あっかよ? ない

あら のび太さん

あの しずかちゃんに 何か変わったことありませんか?

ええ ちょっとお出かけしてるけど

ああ よかったぁ~

やっぱり ドラえもんの勘違いだったんだ

えっ? しずかが どうかしたの?

いえ… いえ 別に

うーん… うーん…

あっ まだ うなってる みんな帰ってるよ!

のび太くん 『アラビアンナイト』の このページ見てよ

岩のところ! あっ これ!?

くつは片っぽじゃ帰れない! えーっ!?

誰かが まだ帰ってないはずなんだ

実は… しずかちゃんには 会っていないんだ

それみろ!

あら… のび太ったら 朝から晩まで遊び歩いて

やっぱり 散らかしっぱなしだわ ったく もう

今日という今日は許しません

しずかちゃん! いるわけないよ

とにかく ひと通り 確かめさせてよ

しずかちゃん いますかー?

どこにもいないよ

あっ… ボク ドラえもん… いや 源ですが はい

ピアノ教室の先生…? えっ これから キャンプに?

もしもし しずかちゃんは都合が悪くて

行けなくなりました

しずかちゃんは 昨日と勘違いして

家を出たまま 絵本に入っちゃったから

ママは キャンプに行ってると 思ってるんだよ

あら ドラちゃんとのび太さん また何かご用?

いえ… いえ あの… お邪魔しました

さようなら!

大至急 絵本の中から 助けださなくっちゃ

うん うまく見つかるかな?

いつまでも絵本ばっかり

これで 少し懲りるでしょう

あれ? なんだ? あの煙

えぇーっ!?

絵本を燃やした!?

勝手にひどいよ そんな ママ 大事なものなら

きちんとしておかなきゃ ダメじゃないの

だって~! だってじゃありません!

そんなことより 宿題をおやりなさい!

ああー しずかちゃーん!

ドラえもん なんとかしてよ!

絵本がなくなっちゃ どうしようもない

タイムマシンで 昔のアラビアへ行こうよ

タイムマシンは 本物の歴史の中を 行ったり来たりするものなの

架空の物語の世界とは関係ない

じゃあ しずかちゃんは どうなるんだよ!

どうにもこうにもならないよ! 無責任!

無責任は どっちさ! こうなったのも もともとキミが!

ああ わかったよ ボクが悪いんだよ

思いきって しずかちゃんのママに話そう

驚くだろうな… 一人娘だもんな…

悲しみのあまり 自殺なんてことに…

聞いた途端 心臓まひを起こしたりして…

あっ… あら また のび太さん

さ… さようなら

とっても言えない…

今頃は しずかちゃん どうしてるだろうなぁ?

ボクも 絵本から 出なければよかったんだ

ああ どうしよう…。

水をくれ 水…

ああー!

あっ しずかちゃん!

ドラえもーん!

ドラえもん! 大変だ 大変だよ!

ねぇ ドラえもん しずかちゃんが…!

シッ! 静かに

大事なデータが届くところだ

来た! えっ?

やったー! 何が やったなの?

これで かすかな望みが出てきたぞ 望みが?

『アラビアンナイト』は 全部で260の物語でできてるんだ

そこで 中に 実話があるんじゃないかって

宇宙完全大百科で調べてみたんだ そうしたら?

実在の人物が2人いたんだよ

えーっ!? 本当?

ハールーン=アル・ラシード王と 宰相ジャアファルの2人なんだ

だから この時代のアラビアへ行けば

物語とつながりがあると思う 行こう!

うん 行ってみるしかない

えっ!? しずかちゃんが?

本当かよ?

一緒に探しに行ってくれるよね?

もちろん行くけど…

なんだか頼りない話だな

だから 専門家のガイドロボットを 頼んである

お待たせしました! ドラざえもん様

あっ おばけ! おばけとは失礼な…

時間旅行公社のミクジンです

それより ドラざえもんさんは アナタ? アナタ?

アナタですか?

ドラざえもんじゃなくて ボク ドラえもん!

あっ… 失礼 ハハハハ…

本日は わが社の アラビアンナイトツアーを

ご利用くださいまして ありがとうございます

そもそも アラビアンナイトとは…

解説はいいから 早く出発しようよ!

そうですか? 解説も仕事のうちなんですけど

しかし これだけは やってもらいます

まず 1日で覚えるアラビア語会話

ほんやくコンニャクがあるから いいの

ドラざえもん様がお持ちで

ドラえもん! うわっ…!

じゃあ 身なりを整えてください

こちら 外国の貿易商とお供が1人

こちらが2人の召し使い

えーっ? オレたち 召し使いかよ

急いでるんでしょ?

文句を言わずに 早く着替えてくださいよ

ドラえもん 似合うよ~ そう?

あっ いいなぁ~ おい オレたちも商人にしろ!

そうだよ! だって 似合わないと思うよ

だったら この顔はどうなの?

この顔は人間に見える? この顔

さあ 急ぎましょう!

おい 待てよ!

行くんですか? 行かないんですか?

行くに決まってるだろ!

だったら 出発しますよ

古い形のマシンですね いいの 動くから

じゃあ 早く行こうよ フン

それでは 794年のバグダッドへ まいりましょう

うわあー! 速すぎるー!

急いでって言ったじゃないですか

本当に操縦できるの? 失礼な… ボクはプロですよ!

794年 日本は ちょうど平安時代

桓武天皇が 京に都を移されたのでございます

もう そんなこと どうでもいいよ!

いや 日本の歴史と照らし合わせて…

解説はいらない!

うわあ!

はい 着きました 乱暴だな もう

ご覧ください ここが794年のバグダッドです

えぇーっ!?

手前の流れが 有名なチグリス川

中央が円城 三重の城壁の中には

王宮や寺院が立ち並び 人口は200万人

この時代 世界最大の都市と言われています

ちなみに 日本は ちょうど平安時代が始まり 都が…

それは さっき聞いた 解説はいいの

社会科の先生と 旅行してるみたいじゃんかよ!

シュン… どうせボクの解説なんて おもしろくないですよ

三流ガイドですもの シュン…

あら すねちゃった あ~あ

ほっとこうぜ それより これからどうする?

うーん…

この広いアラブ世界の

どこから どうやって しずかちゃんを探すかだ

ボクの夢だとね 奴隷船に乗ってたよ

夢なんか あてになるかよ ねぇ どうせなら

アラビア風にいこうよ どういうことだよ?

だからさ ランプの精とか ビンの中の魔人とかに…

ハハハハ…

空飛ぶじゅうたんなんか いいな

ドラえもん そんな道具 出してよ

バカみたい バーカみたい ランプの精とか

空飛ぶじゅうたんなんて みーんな 作り話なんだよ

ミクジン いちいち うるさいんだよ!

ああ そうですか! じゃあ 勝手にしてください!

あ~あ… まったく いいかげんなガイド

ねぇ どうする? ドラえもん うーん…

ドラえもん ほんやくコンニャクを

あ そうそう

ここで野宿するのは物騒だよ

やあやあ ボク ドラえもんです 本日は…

あいさつは後回しだ 物騒な客人たちが姿を現した

えっ…?

うわあー!

我々は 泣く子も黙る 砂漠のサソリ団

身ぐるみ脱いで置いていけ!

40人近くの盗賊だ

うん?

親衛隊だ! えっ?

やあー!

うぅー 引き揚げだ!

おお… すっかり取り囲まれた

砂漠に巣食う毒虫どもを 1匹残らず取り押さえろー!

そりゃあー!

わーい わーい!

強いねぇ 騎馬隊は

粗方 捕まえました

思ったより あっさり片づいたな

残念ながら 首領カシムを取り逃しました

そうか 王国全土に指名手配せよ

悪者は根絶やしにせねばならぬ

誰もが安心して住める国を 作るために

はっ! 王宮に帰るぞ

キミたちも 今日は 王宮で ゆっくり休みたまえ

よかったね せめてお名前をどうぞ

ワタシの名は ハールーン=アル・ラシード

えーっ!? アナタがアル・ラシード王ですか

出発!

ゆうべは ゆっくり寝られたかな?

危ないところを助けていただき ありがとうございました

砂漠の大掃除に成功したのも

おとりになってくれた キミたちのおかげだ

ところで キミたちは どこから?

ボクは 日本という国の商人 アブドーラ

で こちらが秘書のアリ

アリ…? あ… アリです

そして 召し使いの ハッサンとクマサン

この… 抑えて 抑えて

日本? 聞いたことがない国だが…

インドや中国よりも もっと東の島国です

おお 中国よりも東

そんな遠い国から 何を目当てに?

実は この子を探しに来たんです

うむ

その子が奴隷船に乗せられた夢を 見たんです

奴隷船? それは大変だ

チグリスの河口近くに 世界中の船の集まる

バスラという港がある

ああ 何か手がかりが つかめるかもしれないね

そこに行ってみよう うん

ワタシのサイン入り交通手形を あげよう

何かの役に立つかもしれない

王様 ありがとうございました

はい いらっしゃい いらっしゃい 安いよ 安いよ!

インド直輸入のお茶は いかがですか

中国渡来のシルクだよ この手触りをご覧な だんな

あの… こんな女の子 知りませんか?

ああ かわいい子だね 奴隷?

えっ!? そういう恐れもあります

買おうじゃない で どこで いくらで売ってんの?

売り物なんかじゃありません!

おい! その絵を売ってくれ!

見かけないね 知らないなぁ

やっぱり… どうもありがとうございました

うーん… 見たことあるな

本当ですか? いつ頃? どこで?

うーん… 確か30年前だったかな

あららら… のび太くん!

あ いや…

こんな探し方じゃ見つからないよ

他に どんな探し方が あるっていうのさ?

はあ…

あっ ところで… ハッサンとクマサン!

はあ~

ダメだよ! こんなところで油売ってちゃ

もう くたびれちゃったよ

誰に聞いても 知らない 見たことないって言うんだもん

ねぇ おじさんも この女の子 知らないでしょ?

知っておる ねぇ みんな これだもん

知ってるー!?

どこ?

10日ばかり前 奴隷船が 東に向かって出帆した

その中に 確か その子

それだ! 追いかけよう!

どうやって?

こうされては いかがかな?

あんた方も 船を1艘 買いなされ

船を買う? ドラえもん

とにかく 早くしないと しずかちゃんが…

ドラえもん この時代のお金 あるのか?

宇宙平和銀行から取り寄せる

どうなされます?

よかったら ワタシが 売り出し中の船を紹介しますよ

では お願いします

まるで幽霊船じゃんか これで ちゃんと動くの?

ずーっと ほったらかしてあったみたい

でも 急がないと追いつけないよ

乗組員は ワタシが集めてまいりましょう

すぐ出発しようよ

こら! そこの船!

無届け出帆は違法だぞ! うわぁ…

目的地はどこだ?

目的地…? あ その 別に…

積荷はなんだ? 船員のリストは?

急にそんなこと言われても…

あれ? あのおじいさん どこ行った?

怪しいヤツ 連行して取り調べろ!

ちょっと待ってください こんなものがあるんですけど

ん? 何 交通手形?

アル・ラシード陛下のサインだ…

失礼しました 実は カシムという盗賊が

国外逃亡をするという 情報がありまして

どうかお許しください はい

お気をつけて どうぞお出かけください!

失礼します!

はあ… どうなることかと思ったよ

それにしても あのおじいさん

あっ 来た来た! えっ?

船主様 乗組員を集めてまいりました

あとは 水と食料を積み込みゃあ 出帆できますぜ

なんだか人相の悪い人ばかりだね

ぜいたく言ってる暇はないよ

よーし すぐ出帆だー! おおー!

しずかちゃん ついにボクたちは キミを追って船出した

もう少しの辛抱だからね がんばれよ! しずかちゃん

それにしても 船足が遅いなぁ

ねぇ もう少し速く走れないの?

帆は風任せじゃ 強い風が吹かないと無理じゃ

ドラえもん なんか出してよ 強い風ね…

風神うちわ

さあ ジャイアン 風を送って

任せとけ いくぞー! それー!

うわあー!

強すぎるよー! 船が壊れるよー!

うわあー!

強すぎだよ ジャイアン 適当な強さで あおがないと

アイツら 不思議な道具を持ってますぜ

ヘヘヘヘ…

だいぶ来たけど…

たぶん ここは ペルシャ湾の真っ只中だ

しずかちゃんの船は まだ見えないね

10日も前に出航してるんだ まだ追いつけないよ

そろそろ寝ようよ そうしよう

うん

ここが船室らしい

中は真っ暗だぞ 大丈夫?

うわあ! 大丈夫!?

ダメだ 中はボロボロのほこりだらけ

うわあ とっても寝てられないよ

みの虫式スリーピングバッグ

仕方がない これで寝よう

はい のび太くん はい

ジャイアン

腹の袋に秘密があるらしい…

ああ… あっ…

しずかちゃん!

しずかちゃーん!

うわっ! なんだ… なんだ これは!?

うわあ…!

ドラえもーん!

のび太くん! どうなったの?

海に投げ込まれたらしい

ハッハハハ アハハハハ…

お目が覚めましたかね? 船主様 ハハハハ…

何をするんだ! ボクらに なんの恨みがあるんだ!

まだ気がつかねえのか

うかつなヤツらめ

盗賊のカシムだ!

おかげで国外脱出ができた 礼を言うぜ ハハハハ…

何がお礼だ!

殴ってやるー!

このカシム様に出会って 命があっただけでも

ありがたいと思え! ウヒャヒャヒャヒャ…

ドラえもん どうしよう… 手も足も出ないよ

空模様が怪しくなってきたよ うん

ドラえもん…! のび太くーん!

なんとかしろー!

ママー!

みんな 大丈夫…?

大丈夫な… はず…

ないだろー! 大丈夫…?

ああ 来たよー!

ゆうべの嵐が夢みたい

本当だってば! 夢じゃないってば!

本当だってば!

真っ赤な火の玉みたいのが 飛んできて

気絶しているボクらを拾い集めて 岸まで運んでくれたんだってば!

火の玉の世話になっただと?

そんな夢みたいなこと あるわけないだろ!

でも 見たもん!

オマエは しつこいのー!

どっちにしても助かったんだから いいじゃないか

よくない!

ドラえもんは どう思う?

たぶん幻覚だと思うけど もし本当なら

架空世界と現実世界の間の壁が ぼやけてきてる

じゃあ もしかして 『アラビアンナイト』の世界に…

入りかけたわけか?

行こう! しずかちゃんを助けに さあ 早く! 早く!

どっちに行くんだよ? 前は海 後ろは大砂漠だよ?

でも どっかに行かなくちゃ!

そろそろ ボクの道具を 活躍させる時が来ました

よっ 待ってました! ドラえもんは頼もしいね

素晴らしいの一語 あれ?

うん?

ない… ない… ない!

ポケットがない! どうしよう…

冗談じゃないよ! どうする気だよ!

ポケットのないドラえもんなんて ただの中古ロボットじゃんか!

何も そこまで言わなくてたって いいでしょ!

本当に なんにもないの? 1つぐらい身に着けているとか

あっ そうだ 何かあるの?

ミクジンのくれたターバンは なんだかサイズが合わなくて

この帽子は自前なんだよ

よかった 1つでも残ってて 使い道は?

うん この羽根が笛になっててね それで?

どんな形にも伸びる おりこうターバン

それだけかよ? そう

このー! ジャイアン こらえて!

あてもなく歩いて どうするのさ?

あてもなくじゃない 北へ向かってるんだ

のろま! ぐずぐずしてると置いていくぞ!

ハァ… だって 足が…

タケコプターがあればな… ひとっ飛びだよな…

それより ノビール水道管さ

地下の水脈を探り当てて 冷たい水を…

いや グルメテーブルかけがいい

ラーメン カツ丼 お望み次第だもんな

それって ボクに対するイヤミのつもり?

ああ そうだよ わかった?

文句あっか? ドジえもん うぅー

もう ケンカは よそうよ

ボクたちの目的は しずかちゃんを 助けることじゃないか

悪かった… ついイライラしちゃって

オレたちも

こうなったのも あのカシムのせいだ!

カシムも あのボロ船じゃ 嵐を乗り切れるはずがない

たぶん 同じ海岸へ流れ着いて この砂漠をさまよってるかもね

出会ったら タダじゃおかない!

親分… 親分 ひと口でいいから 水をさ…

またかい? 水ばかり飲みたがって

ゆうべの嵐で 海の水を たっぷり飲んだだろうによ

そんな ムチャな…

まだ残ってるかな?

うわ… ああ…

あら? もう空っぽ あいにくだったな

ひどいよ 親分 ガタガタ抜かすな!

安心しろ とっておきのものを見せてやる

願いごとのかなう袋だ

ああー 水! 水が飲みたい!

オレはメシが食いたい!

待て待て まず 水を出してやるからな

うん? なんじゃ? こりゃ 水!

オマエは食べ物だったな ほれ

どうだ うまいか?

水なんか1滴も出やしねえ!

親分 からかってるんじゃ ねえだろうな?

待て待て 空飛ぶ道具がいい

うん? なんじゃ?

うわあー!

バッカみたい

ああ…! ああー!

もう アンタの子分なんて まっぴらだよ!

いつも ろくな目にあわねえからな!

ああ そうか どこへでも勝手に行きやがれ!

望むところだ! 行こう 行こう

せっかく 黄金宮に 連れてってやろうと思ったのによ

黄金宮!?

ああ この砂漠の奥に 黄金の宮殿があるんだ

宮殿の中には 宝物がゴロゴロしてるそうだ

それなのに 王様がたった1人で おさめてるらしい

そんな夢みたいな話 信じられねえよ

ワシは友達の奴隷商人から 本当に聞いたんだ

そいつも ひともうけしようと 黄金宮に向かってるはずだぜ

いいか ワシはな その宮殿を奪い 王国を作り

オメエらを大臣にしてやろうと 思ったのにな

ああ そうかい そうかい あの… 親分

とっと消えうせろ!

親分… お供させてくださいよ

ねぇ 親分! うるせえ 勝手にしろ! もう

うん?

おーい! なんか見えるかー?

あっ 湖! 海みたいに でっかい湖がある!

こっち こっち! ああ 水が飲める

浴びるほど飲むぞ ターバンが役に立ったね

まだかよ…? どこに湖があるんだよ?

おかしいな… 確か このへんだと思ったのに…

ハァ ハァ… わかった それは蜃気楼だよ

蜃気楼…? 光のイタズラで

そこに ありもしないものが 見えるんだ

えぇっ!? そんなの ありかよー!

やい スネ夫! 赤い火の玉の次は 蜃気楼かよ!

オマエの目は人騒がせなんだよ

いいか これからは何か見つけても なんにも言うなよ!

もう わかったよ

のび太くん… あれ のび太くんは?

えっ?

のび太くーん! のび太!

もう 道のないところで 道に迷うなんて ドジの天才だもん

あっ いた! のび太くん!

のび太くん しっかり! のび太!

まずい 日射病になっちゃった ジャイアン どこか日陰に運んで

うん おい しっかりしろよ のび太

あっちに日陰がある よーし

うん? ひょっとしてオアシス!?

うわあ…!

どうせ また蜃気楼だろ… ボクの目は あてにならないもん

おい! そろそろ上がったらどうだ!

も… もう少し! お願い!

オメエみてえな きれい好きな奴隷は初めてだぜ

まあ 仕方がないか

たった1人残った 大事な金の卵だ

それにしても あんな大嵐にあうとは

まったく ついてねえよな 黄金宮の王様に

思いっきり高く 買ってもらわなくちゃ合わねえ

せいぜい磨いて きれいになるこった

おい! それにしても いいかげんにしろ!

体がふやけちまうぞ!

うん? おい どこにいる! どこに行った!

逃げたな

やさしくすれば つけあがって…!

捕まえて たっぷり ムチの味を味わせてやる!

ああーっ!

こら 急に止まるな!

あっ!?

いかん 砂嵐が来た!

おい ほら こっち こっち こっち おい おい

おい ほら… しゃがんで しゃがんで しゃがんで

まゆ型ターバンで助かった

きれいな星だなぁ

のび太

のび太 大丈夫?

熱は下がったようだけど 水でもあればなぁ…

ちっちゃな湧き水でも いいんだけどな

うん!?

ん…!?

み… み… みんなー! おーい みんなー!

あっ… 黙ってよ ボクの目 あてにならないもん

みんな 疲れ果てているんだな

どうして こう いい天気が続くんだろ?

ジャイアン 大丈夫? 重くない?

うん あんまり大丈夫でもないけど ほったらかしにはできないだろ?

いつも乱暴でイヤなヤツだけど キミの友情には ジーンとくる

よせやい 照れるじゃねえか

あっ…? ん?

ジャイアンって 本当は… あっ…?

ボクは耳までおかしくなってきた

ああ…

うわあー!

ボクの目は あてにならない 耳もあてにならない

スネ夫 ひねりつぶされてもいいのかー!

えっ これは本物なの!? 待ってー!

ボクらは ついに

『アラビアンナイト』の世界に 入っちゃった

もっと穏やかに入りたかった

うわっ ママー 助けてー! ああ…

うわあー! 助けてー!

離して! 食べてもまずい! おい 下ろせよー!

ああ…

どうやら 食べる気じゃなさそうだね

どこへ連れていく気だろう?

だんだん スピードが速くなってきたー!

もし世界の果てがあるんなら このあたりかも!

あっ 地平線の向こうが光ってる!

うわあ! 黄金の宮殿だ!

うわあ… おお~

すげえな…

なんて きれいな庭だろう

鳥は歌い 花は咲き乱れ 噴水は水晶のようなしぶきを…

水だー!

のび太 水だぞ! 水があるぞ! 本物の水だ!

うわあー!

ほら のび太 水だ!

のび太 大丈夫か? う… うん

元気になったか? うん!

このやろー! 心配かけやがって!

気持ちいいなぁ! どうもありがとう

こらー フフフ… ジャイアン!

誰だ! 何をしに ここへ来た!

ライオンが口をきいたぞ

逃げろー!

来ようと思って 来たんじゃないんです

大魔人に 連れてこられちゃったんです

ハハハ… 驚いたかね? ごめん ごめん

久しぶりのお客なもんで ついつい… アハハハ

ワタシは この宮殿の王 シンドバッド

人は 船乗りシンドバッドと 呼ぶ男じゃ

えーっ!? あの船乗りシンドバッド?

イメージが違うなぁ

でも まさに『アラビアンナイト』だ

アラビアンナイト…? なんだね? それは

あっ 物語のできるのは もっと あとの時代だ

あのー ちょっとお尋ねしますけど…

ああ わかった 一人暮らしは 寂しくないかというんじゃろ

たくさんの魔法グッズに 囲まれてるから 毎日が楽しいよ

ワシのコレクションを 見せてあげよう

いえ ボクたちが聞きたいのはですね…

そうそうそう…

ハァ ハァ ハァ ハァ…

信じるわ のび太さん ドラちゃん たけしさんにスネ夫さん

きっと助けに来てくれるわね

間違いないぞ まだ新しい

大きさからみて あの奴隷だ でかしたぞ

オレも まだ 運に見放されてなさそうだ

フフフ…

空飛ぶ木馬

夜の砂漠で キミたちを見つけたので

ここへ連れてきたというわけさ

そのことは ありがとうございます

ところで ボクたちが聞きたいのは あの…

わかった! あの魔人の正体だろ?

それは この ビンの中に入っている

外へ出ると 巨大な魔人となる

フタを開けた人の命令に従う

だが 強すぎて 使いこなすのが難しい

それより ちょっと弱いが こっちのほうが…

ねぇ 早く しずかちゃんのことを聞けよ

扱いやすいのは このランプのほうじゃ

さあ こすってごらん

うわあー!

こら! 真っ昼間から 眠りおって!

あっ… はい ご主人様 すぐ行ってまいります

ああ…

用事も聞かずに行ってしまった そそっかしいのがアイツの欠点だ

あ… あの… これは重要な質問ですが

ボクらが はるばる アラビアへ来たのは 女の子を…

なんじゃ 女の子を探していたのか

早く言えばいいのに えっ!?

いるんですか? いるいる こっちに来なさい

ねっ だから 早く聞けばよかったんだよ

なんだ もう来てるのか

かわいい子が そろっておるよ そろっておる?

さあ みんな 出ておいで! えぇーっ!?

あっ…!? ああ まただ まただ

しょっちゅう ネジをまかねばならんのが

めんどくさいんだがな ダメだ こりゃ

イーヒッヒッヒッヒ…

ヘヘ… なんだなんだ もっと速く走れ ほれ

速く走れ 速く走れ ほれほれ

あっ… うぅ…

バカめ このワシから逃げられると 思っているのか ああ?

ああ… このムチは痛いぞ

皮が破れて 血が噴き出す 痛い目にあいたいか?

イッヒッヒッヒ…

これは 兵士の種といってな

これをまくと 1粒1粒が あっという間に兵士になるんじゃ

あのー ただいま…

とりあえず 砂漠をひと回りしてきましたが

ご用はなんでしたっけ?

この慌て者! アハハハハ…

どうも失礼しました

あのー それがですね

砂漠で 男が女の子を 追い回してましたけど

しずかちゃんだ!

それで 砂漠のどのあたり? 女の子は どんな格好をしていた?

おさげだったでしょ? 男は どんなヤツだ?

何!? 友達を奴隷商人に さらわれただって?

大変じゃ! そんな大事なことを なぜ黙っていた!

しゃべらせてくれないんだもの

空飛ぶじゅうたん! ウキーキッキッキ

自慢のコレクションの1つだ さあ 乗りたまえ

出発するぞ!

うわあー!

しずかちゃん 今度こそ キミを見つけ出すからね

おじさんはね 本当は やさしい人なんだよ

だから 約束してくれれば 信じようじゃない

さあ 言いなさい ご主人様 二度と逃げたりしません と

そんな 心にもない約束 できません

くぅー この強情者!

これでも… あっ!?

あっ!? しずかちゃん!

やっぱり みんな 来てくれたのね

今すぐ 行くぞ! それー!

うわっ…

その子を こっちへ渡せ!

さっさと渡さないと ひどい目にあうぞ!

何を抜かす これはワタシの大事な財産だ

この 悪者めー!

10年早いわ このオレ様はな

悪党仲間じゃ名の知れた アブジル様だぞ ヘヘヘ…

その娘さんを離しなさい!

イヤだ 離して… 離してー!

それでは… それー!

うわっ…!

ああ… ああ なんだ…

ああ… なんだ なんだ おい ああー!

ああ…

た… 助けて…!

のび太さん

しずかちゃん しずかちゃーん!

ドラちゃん たけしさん スネ夫さん

信じてたわ きっと きっと みんなが助けに来てくれるって

よかった! 本当によかったー!

まだ そんな悪いことを していたのか!

前に 砂漠で倒れていたところを 助けてやったのを忘れたのか!

いいえ めっそうもございません

なんとかお礼をと思って かわいい女奴隷を手に入れ

はるばる連れてまいりましたのに

バカもの! 人間を売り買いするなんて

とんでもないヤツ! ははあ~

じゃあ みんな そろそろ 王宮に引き揚げるとするかな

はい

兵士よ 種に戻れ!

あら… あらららら…

さあ 出発!

王様! ワシも一緒に 連れてってくださいまし!

ダメ!

王様! ワシだけ置き去りなんて そらないですよ 王様!

ヘッ… しずかちゃんをいじめた罰だよ

やい ワシを殺す気か! うわっ…

それは水と食料だ 町へ帰って 二度と顔を見せるな!

やい 王様! 覚えてろ!

アブジル様を こんな目にあわせやがって!

今に宮殿を見つけて この恨み 何百倍にして返してやるからな!

うわあ~!

どう? 似合うかしら?

ぴったりだよ アラビアのお姫様みたい

おお きれいになった~ ハハハ…

うーん いい香り 香水入りのお風呂に入ったのよ

じゃあ さっぱりしたところで 夕食にしよう

わーい 賛成 賛成!

ウフフ おいしそう

さあ うんと食べて ゆっくり休みなさい

いただきまーす!

痛い…!

おいしい! ここにずーっといたいね

何日でも いていいんだよ

栄養をとって 体力がついたら バグダッドまで送ってあげよう

ただし その時は この忘れ薬を飲んでもらうからね

えーっ! どうしてなんです?

こんな楽しい思い出を 忘れるなんて

もし 黄金宮の噂が外に漏れて 欲の皮のつっぱった連中が

魔人とか種の兵士を手に入れたら 大変なことになる

でも あの奴隷商人のアブジルは

この宮殿のことを よーく知っていました

忘れ薬を飲ませたはずなんだが…

それは ここの印象が強くて

かすかに 記憶が残ってたんじゃないのかな

たぶん そんなことだろう うーん…

ねぇ ドラえもん どうやって こんなところに

こんなすごい宮殿 建てたのかなぁ?

それに あの不思議なコレクション どこから手に入れたんだろう?

謎だらけだよね ねぇ ドラえもん

あっ なあんだ 寝ちゃったのか もう

ん…!? うん?

ねぇねぇ ちょっと 起きてよ ドラえもん ねぇ

なんだろ? あの音

ああ せっかく 寝ついたとこだったのに…

うん?

気味の悪い音だなぁ こっちのほうだ

あっ!?

王様じゃない?

池のほとりで 何やってるんだろう?

いや 起こしてしまったか ごめん ごめん

どうしたんですか?

アブジルのことが どうも気になってね

千里眼池で 様子を見ようとしたのだが…

千里眼池…?

つまり 遠くの景色が見えるんですか?

なんにも映ってないよ どうも調子が悪い

こうしてたたくと 時々 映るんだよ

うちのテレビみたい

うわっ…

何か映りだした! アブジルだ!

何やってるんだろう?

ひもをくわえて 板をのぞいてる

あれは 船乗りが 方角を見るための道具だ!

方角…?

ああ 画像が乱れる

ああ こら もうしばらく見せろ

こら ポンコツテレビ

ダメだ…

アブジルは どこの方角を 調べていたんだろ?

たぶん この黄金宮だろう え?

だが あそこから歩けば 10日以上

地獄のなべ底と言われる 焼けただれた砂漠を

通らなければならん

じゃあ 人間は無理ですねぇ うん…

ネズミが3匹

食い物のにおいにつられて 現れたな

水と食い物をよこせ

手向かうと ネズミがサソリになるぞ

エーヘヘヘ… その声はカシム

アブジルか!

オマエに聞いた黄金宮 行けども行けども

ちーっとも見当たらねえ あれは確かな話なのか?

確かだとも

だが オマエには 見つけるのは無理だ

地獄のなべ底を通るんだ

そこで みんな ミイラになってしまうだろう

オマエなら行けるのか? 行ける

なぜだ?

ワシは 黄金宮の秘密を 知っておるからな

この前 あそこを出る時にな シンドバッドのヤツめ

ワシに忘れ薬を飲ませようとした うん

だがな ワシは 飲んだふりをして あとで吐き出してやったのさ

オマエが ワシの子分になるというんなら

連れて行ってやってもいい

子分だと!? このオレがオマエの子分にだと!?

イヤなら勝手にするがいい

親分…!

ねぇ 地獄のなべ底なんて まっぴらですぜ

ここはひとつ 頭を下げて…

ああ わかったよ 子分にしてくれー

そうこなくっちゃな ヘヘヘヘ…

歩きにくいな まったく

こんな ゴロゴロしてるとこ… 本当 もう

岩だらけじゃねえかよ

グズグズ言わずに さっさと ついてこい!

よし

確か このあたりだったが…

あっ あー この岩じゃ この岩じゃ

この岩がどうかしたのか?

ハハハ… よーく見てろよ

開け~ ゴマ!

うわあ!

ほれほれ ほれほれ はい はい はい こっちこっち

早くしろ! へい

閉じよ~ ゴマ!

うわあ…

ま… まさか このまま あの世じゃねえだろうな

そのとおり

この洞窟は ワシらの世界とは 違う世界を通っておる

脅かすなよ 脅かしじゃない

それが証拠には これでもう10日分 歩いた

まさか

まさかかどうか 見るがいい

開け~ ゴマ!

ああ…

見ろ 黄金宮が目の前だ

あれが黄金宮か

ヤッホー! すげえな 船が砂漠を走るなんて

いやいや 驚くことはない これは砂船だ

ワシの自慢の コレクションの1つだ

ん? この世に 砂漠を走る船があるとはな

こんなもので驚いてちゃいけねえ

城の中には もっとすごいものが 山ほどある

城は今 もぬけの殻だ

急げ! へい!

ダメだよ 門はビクともしねえや

こうして風を受けて走っていると 若い頃を思い出すなぁ

王様は昔…

遠くはるかな異国を訪ねて 七度も航海に出たよ

あっ 見て! 大きな魚

魚じゃない! イルカだよ!

砂イルカ ワシの自慢の コレクションの1つだ

おっ!?

な… なんだ? ありゃ

うわあー!

あれは 砂クジラといって…

ワシの自慢の コレクションですか?

そのとおりじゃ

アハハハ…

あっ どうしたんだ? なんの騒ぎだ?

胸騒ぎブローチだ! 王宮に異変が起きたらしい

ひょっとして あの悪者たちかもしれない!

面かじ いっぱーい!

ウッキー!

かかった 中に入って 城門を開けろ!

へい!

あっ! ヤツらが帰ってきたぞ! 急げ!

やっぱり アブジルのヤツらだ

早くしろ!

いいか コレクションを探すのが先だ

そうすれば 城はこっちのもんだ

急げ! へい!

どこだったかな?

親分! あったか?

これで オレたちも 世界一の金持ちだー!

バカ 宝の山は後回し

それより コレクションの 置いてある部屋を見つけろ!

コレクションを敵に渡すな! それ!

カシム こっちだ!

ヤツら コレクションの部屋に行くぞ

あっ… ああ! 王様

いかん! 魔人が…

うわっ…

ヘヘヘヘ…

ヘヘ ヘヘ ヘヘ…

お呼びでございますか ご主人様

ラ… ラ… ランプの精 早く出て来ーい!

ボクのこと 呼んだ?

コイツをやっつけろー!

そ… そんなムチャな…!

あっ 情けねえヤツ

ヘヘヘヘ… とどめは これだ!

あっ 兵士の種!

おい 王様! 昨日のお返しだ!

王様たちを捕らえろ!

ワシらを捕まえて 一体 どうする気だ?

それは あとで ゆっくり考えてやる

とりあえず コイツらを 地下の牢に閉じ込めておけ!

世界は もうオレたちのもんだぜ アブジル王よ

アブジル大王様と呼べ

へい アブジル大王様

オレたちの王国に もう一度 乾杯!

おい ランプ ここから出してよ

キミは王様のコレクションだろ?

ベェ~

無駄だよ 道具は すべて

それを使った者の命令しか 聞かんのだ

ドラえもんのポケットが あればなぁ…

ポケット…? なんだね? それは

中から いろんなものが出てくる 未来世界の道具です

未来…? あっ そういえば

あの男も 未来から来たと 言っておった

未来から来た男?

そう あれは7回目の航海の時だった

そもそも ワシが冒険旅行に出かけたのは

金もうけだけが 目当てではなかった

魔人とか 魔法とか 怪物とか

まだ出会ったことのない世界を この目で見たかったのだ

そのためには 財産も命さえも捨ててもよいと

思っておったくらいだ

そして 最後の航海で 嵐の海から あの男を救い上げたのだ

風変わりな人だったが

ワシが 子どもの頃の夢を 打ち明けると

お礼に その夢をかなえてあげると 言うんじゃ

そして どこからともなく

あのコレクションを 持ってきてくれ

砂漠の果てに この王宮を造ってくれたのだ

その人は 未来から来た タイムトラベラーだ!

そうか! じゃあ コレクションは 全部 未来の道具だったのか

その夢の王国が 今では 悪人どもの手に…

アチッ… アチ… 熱いよ…

あっ!

アチッ… アチ アチッ… アチチ… アチチッ…

あの火の玉だ!

アチッ… アチーッ!

ねぇねぇ ジャイアン これだよ!

嵐の海から ボクらを助けてくれたのは

ミクジン! ボクは無責任じゃないからね

アンタたちにいじめられて 帰ってからも

ピンチには助けに来ようと タイムテレビで観てたんだ

そうだったのか ありがとう

キミって 最高のガイドだよ どうやら味方のようじゃな

ええ ミクジンといって 未来のガイドなんです

ええ 当社は 時間旅行公社と申しまして

お客様に 安くて安全な旅を いろいろ用意してございます

そんなことより 早くここを出たいんだけど

あっ お安いご用で

はい 今のうちに わーい

あーっ 逃げられた!

アブジル様~ 王様たちが逃げまーす!

王様たちが…! アブジル様~!

ミクジン タイムマシンの出口は どこ?

えっ!? しまった! 王宮の中庭だったんだ!

やい 三流ガイド!

ああ また言った! そんなこと言ったって

慌てて外に出たほうが悪いんだよ

なんだってー! コイツめ 生意気な…

ちょっと 抑えて…

ダメだ もう戻れないよ

とりあえず ここを離れよう

開け~ ゴマ!

ああ…

さあ 早く!

閉じよ~ ゴマ!

どうだ 見つかったか? 暗くって よく見えませんぜ

まあ 焦ることもなかろう あんなチビたちに 何ができる

砂漠で野垂れ死ぬのが 関の山だ

んもう~ ほっといてくれ ワシは船乗りだ

陸の上を歩くなんて 性に合わん

でも このままじゃ ずぐ追っ手が来ますよ

いいの! 子どもみたい

もう しょうがない じいさんだな

船乗りシンドバッドも 年を取ると おしまいだね

なんだと! だって ボクが絵本で読んで

憧れていたシンドバッドと 大違いなんだもん

憧れていた?

ボクだけじゃないよ 『アラビアンナイト』を読んだ

世界中の子どもたちが アナタを尊敬しているんです

そのとおりです シンドバッドは どんな冒険も恐れない

次々に襲いかかるピンチに 知恵と勇気で立ち向かって

道を切り開いていく人なんです

そうか… ワシは いつの間にか

心にまで 年を取らせていたんだなぁ

よし 宮殿に引き返そう!

それでこそ ボクたちのシンドバッド!

わーい!

それにつけても ドラえもんの ポケットさえあればな…

もう それを言うなよ ポケットって

ドラざえもんさんの お腹に付いてた薄汚い袋?

薄汚いは余計でしょ!

あれなら カシムたちが 砂漠へ捨てていったから

拾っておいたよ えっ!?

ん?

やったー! よかった よかった!

これで もう 怖いものなしだね ミクジンちゃんは 一流のガイド!

見て見て やっぱり ボクって…

ポケットがなくちゃ 様にならないよね

あっても 様にはなってないけど 言えてる!

善は急げだ 悪者どもを ギャフンと言わせてやろうぜ!

おーっ!

では 早速 空飛ぶじゅうたん

あれ? 品切れだ

空飛ぶふろしき

これ イヤだよ~ ぜいたく言うなよ

キー キッキッキッキー!

どうした? ヤツらをやっつけたのか?

一体どうしたっていうんだ?

なんだ? ありゃ

アブジル! すぐに城を引き渡せ!

何を抜かす! 射落とせ!

うわあ…!

中庭に落ちたぞ! 1人残らず ひっ捕らえろ!

早く 城の中へ

うっ うぅ… 大丈夫…?

おっ しまった こんにゃろー!

ほら 逃げろー!

早く 何か出してよ! 何がいいかなぁ?

とりあえず 通りぬけフープ!

よいしょ… ああー!

こら!

フゥ… 兵士たちを なんとか味方につけないと

これじゃ動きがとれない

種の箱さえ取り戻せれば…

変身ドリンク

うわあ! どう? そっくりでしょ?

アブジル様 うわっ!

あ… 兵士の種の箱を 早く持ってまいれ

はいはい ご主人様

ああ びっくりした…

一体 ヤツらは どこへ消えたんだ?

あった あった ああ これ 何をする?

アブジル様が持ってこいって ん?

そうか オレの命令じゃ仕方ないか

はい ご主人様 ご苦労

兵士よ 種に戻れ!

よし 次は… おっ!?

うわっ ああ…

大王様! 一体 これは?

どうも ワシの偽者が 現れたらしいぞ

悪者どもー! えっ!?

今度は許さんぞ! 進め 兵士たちよ!

ああー!

バカめ ビンの魔人は オレの手の中だ

お呼びですか ご主人様

しまった! ビンの魔人…!

アイツらをぶちのめせ!

それ! 王様!

子どもたちに手を出すな!

うわあー!

王様!

踏みつぶせ!

待てー ビンの魔人!

スモールライト

魔人が小さくなっていく

えい えい えい えい! ん?

あのタヌキめ! 親分 もう おしまいだ!

こうなったら 最後の手段!

王様! 大丈夫?

ワシは大丈夫だ よかった~

ねぇ 見て かわいい魔人 あっ 本当だ

ああっ!?

あっ…!?

しまった! 空飛ぶ宮殿の からくりを知っていたのか!

ヘーヘヘヘヘ…

宮殿を渡すなー! おう!

危ない!

うわあ…!

アブジル 覚悟! この…!

うわっ… カシム 何をしている! 早く応援に来い!

カシム!

それどころじゃねえや

タケコプターじゃ追いつけない 下へ降りよう

あっ!

もっと速く走れ!

ああ ああ…

あーっ! ん?

うわあー!

ああっ!?

シンドバッド!

ワシに刃向かう者は みんな こうなるのだ イヒヒヒ…

見損なうな アブジル!

ん? このー しぶといヤツめ!

荒海をねぐらに育った 船乗りシンドバッドだぞ!

どうかお許しを!

やったー! よかったなぁ

かっこいい!

このー! ああっ 汚ねえ!

ひきょうだぞ! ひきょうのどこが悪い?

あっ! しずかちゃん!?

さあ 降参しろ!

ヘヘヘヘ…

痛ーいっ!

わあー やれ!

うわっ うわあ…!

ああーっ!

うわっ!

危ない! それ!

ああーっ!

はあ…

終わったか

わーい シンドバッド! シンドバッド~!

ハハハ…

トホホホ…

ありがとう キミたちの友情には感謝する

おかげで 黄金宮に平和が戻った ありがとう

アブジルたちは 今度こそ ちゃんと忘れ薬を飲ませて

バグダッドへ帰そう

ところで キミたち どうしても帰るのかね?

ええ 家族が心配しますから

そうか 家族か…

また すぐ来ますよ

そうだ! 今度 『シンドバッド』の 絵本を持ってきます

ほう そりゃ うれしい

約束したよ はい

その時は また ぜひとも

わが社のツアーを ご利用くださいませ

いいけど でも もう少し ガイドが素直だといいんだけどな

えーっ! じゃあ ボクは 素直じゃないっていうんですか!

フンだ! ハハハハ…

アハハハハ…

みんな よかったね アハハハ…

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