All language subtitles for コード・ブルー~ドクタ 2 06

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Original subtitles

(白石)<前回までの 『コード・ブルー』>

(藍沢)父さん。 (絹江)「僕は いい子?」→

それが あの子の口癖だった。 自分が いい子じゃなかったから→

捨てられた。 そう思ってるの。→

忘れてないだろうね? 自分で 言ったんだよ。→

俺は 死んだことにしてくれって。

[TEL](博文)学会の講演で 近くまで 行くことになった。→

ゆっくり 話さないか? (白石)無理。→

救命の忙しさ 分かるでしょ!?

[TEL](博文)救急医なんか やって どうする。→

早く 専門を決めて 戻ってきなさい。

(白石)昔の お父さんは 好きだった。 今は どう?

ろくに 患者に接することもないし学会や 講演に 走り回ってる。

今の お父さんは 医者じゃない!

(藍沢)本当に 自殺じゃないのか?(絹江)あれは 事故よ。

(藍沢)もう いい。 後は あの人に聞く。

(緋山)両耳刺激で 100デシベル。→

加算は 2,000回で お願いします。

≪はい。

≪セッティング OKです。

(西条)ABR 始めてくれ。 ≪はい。

<真実を話すのは 難しい>

<人は 様々な理由で 真実を隠す>

[TEL](母)だから お父さんも 心配なのよ。 あなたのことが。

その話は もう いいから。 ごめん。 切るね お母さん。

<そして 隠されれば 隠されるほど→

人は その扉を 開けようとする>

(チャイム)

<そこに 何が 待っているかも 知らずに>

(藍沢)母は 大学に 勤めてたんですか?

(誠次)ああ。 研究者だった。→

優秀だったよ。 俺と 違って。

(藍沢)どうして 死んだんですか?

自殺だったんじゃないんですか?

(誠次)夏美は…。 お母さんはね→

雲を見るのが 好きでさ。 雲?

(誠次)ああ。 空の雲。→

よく マンションの給水塔に登って雲を見てた。

そういう 子供みたいなところが ある人だった。→

でも その給水塔は 柵が古くて 折れやすかった。

それに 寄り掛かって→

1階まで 落ちた。

あれは 事故だった。

間違いないんですか?

ああ。

でも そのときは 離婚して→

家を 出ていたんじゃないんですか?

それでも 分かる。 柵は 折れてた。

分かる。

(誠次)喫茶店でも行くか?

別に あなたと お茶を 飲みに来たわけじゃないんで。

失礼します。

大きくなったな。

(絹江)それで…。

事故だったんだろ? あれは。

(絹江)ああ。 あっ。 お茶でも 飲んで…。

嘘ばっかりだな。

嘘をつくのが 家族なのか?

患者情報 お願いします。

[無線]船橋西消防です。 内藤 妙子さん 51歳。→

大量に 吐血しているようです。 脈拍 120。 血圧 76の50。→

呼吸数は 24回。

事故ですか? 受傷機転は? [無線]分かりません。→

体表面からの 明らかな出血などの外傷はありません。

[CDプレーヤ](♪♪『アンパンマンのマーチ』)

(橘)バイクに はねられた子か。

(緋山)臨床的脳死診断 終わりました。

(西条)脳死 確定だな。

(橘)頼んだぞ。 (緋山)えっ?

(橘)脳死の説明と DNRオーダーの確認。

君が やるんだ。

(冴島)すいません。 面会時間は 終わりです。

(直美)ああ…。 はい。

(直美)また 来るからね。

[CDプレーヤ](♪♪『アンパンマンのマーチ』)

(藤川)そういえば ニクソン氏との3者会談は どうなりました?

(森本)ああ。 びしっと言ってやったよ。

Get out! Go Home! (藤川)えっ!? じゃあ これで…。

一件落着だ。 (藤川)ホントですか?

隠し事 なしですよ。 ブラザー。 (森本)誰が ブラザーだよ!?

ぱーっと いくか。 ぱーっと。 (藤川)ホントかなぁ?

(博文)救命センターの 田所先生 お願いします。

(受付)お名前は?

(博文)白石と申します。 (受付)少々 お待ちください。

バソプレシン 準備して。

輸血 まだ? (辻)今 やります。

(森本)静脈瘤破裂!? (三井)その可能性 高いですね。

EVL かけます。 はい。

(橘)おいおい。 この患者さん→

先月 うちの消化器科に 来ていたらしい。

疾患は? 肝臓がん ステージⅣ。

診断の後 来なくなったって。 来なくなった?

(橘)うん。 (藤川)末期がんか。

(橘)消化器科じゃ やること ないから→

救命で 面倒 見てくれって。 (森本)こっちも 一緒でしょ それは。

♪♪~

[CDプレーヤ](♪♪『アンパンマンのマーチ』)

(緋山)あの…。

(直美)これ 聞こえてるんですよね? 翼には。

ねっ? 先生。

(緋山)五感の中で 聴覚が 最後まで 残るんです。→

聴性脳幹反応といって 脳幹 つまり→

脳の 一番 大事な部分に 音を聞かせて→

反応があるかどうかを 診ました。

翼君は 反応が ありませんでした。(直美)どういうこと?

つまり 何も 聞こえていません。

(直美)あ…。 えっ? 何?→

じゃあ こうやって聞かせてるのが無駄だっていうんですか?

(緋山)規定に従って 臨床的脳死診断も 行いました。

全てのデータも このように→

脳死であると 示しています。→

翼君は もう…。 (直美)無駄だっていうんですか!?

だって…。 だって まだ 心臓は 動いてるじゃない!

吐血は 肝臓のがんが 原因です。 (妙子)うん。

なのに 入院もせず ずっと 家に?(妙子)店 やってんのよ。→

スナック。 あむーるって店ね。 錦糸町の。

ご家族は? (妙子)高校生の息子が 1人。

息子さんは 病気のこと どう おっしゃってるんですか?

(妙子)息子? 知らせてません。 知らないんですか?

(妙子)うん。 だって 今 受験なのよ。 だからね→

余計な心配 かけたくないの。 でも…。

(妙子)これがさ わたしに似ずに 頭がいいの!→

全国模試っていうの? あれで 9番に入ったんだから。→

全国で 9番よ!→

でもね 東大じゃなくて 京大 受けるって。→

理科系は あっちの方が いいって。→

頭 いい子の 考えることは 分かんないわ。

ほかに 身寄りが いないなら 黙っておくわけには いきません。

(妙子)嫌よ! 言ったら 訴えるから!→

大丈夫。 そんな 簡単に 死なないって。

(冴島)息子さん いらっしゃいました。

(妙子)ああ! よし君!

(芳雄)パジャマと 着替え。 洗面用具。 しばらく 入院だろ?

(妙子)ああ 悪いねぇ。 息子の芳雄。 アハッ。→

気が利くんですよ この子。 ねっ?いい男でしょ? わたしに似て。→

なんちゃって。 アハハハ! 全然 大丈夫なんだけどね。→

ほら。 もう 大げさに言うから。 こういう所は。

(芳雄)足りないもの あったら 今 言って。

下の売店で 買ってくるから。

(妙子)あんた。 今日 受験でしょう!? 大丈夫なの!?

(芳雄)終わった。 (妙子)あっ…。

今日のは 滑り止めだから。 (妙子)あっ。 ああ もう。→

ああ もう。 びっくりした。 ハハハ…。

あのお母さん 分かってるのかな?どうする?

死んだ後で 問題になりかねない。

脅してでも 自分の口から 言わせるだけだ。

[TEL]

失礼します。

(田所)さっき おみえになられてね。

(藤川)うーん。 産婦人科。 うーん。

おっ。 どう? ICUの翼君。→

脳死説明 したの? あの お母さんに。

(緋山)したけど まだ 理解できないみたい。

(藤川)まあ あの状態じゃなぁ。 だんなとは 離婚してんだっけ?

(緋山)うん。 あっ。 何? 卒業後の進路?

何科に しようかなぁって。 決めた?

まだ。 あんた どういう医者になる気?

俺? 強いて言うなら スーパードクターかな。

(緋山)卒業 心配した方がいいね 先に。

(藤川)おう! どう? そっちは。→

あの スナックおばちゃん。 息子にも 言ってないんだって?

内藤さんな。

(藤川)あの高校生 さっき 待合で 勉強してたよ。→

脇目も振らず。 (緋山)たった 一人の肉親でしょ。→

よく けろっと してられるよね。

自分のことで 必死なんだろ。 2人とも。

東都大学の循環器外科だ。 えっ?

(博文)フェローを修了した暁には 東都大へ行くんだ。

(田所)あっ。 お父さん 先生のためを 思われてね。

ちょっと 待って。

わざわざ それを言いに来たの? (博文)ああ。

おかしいよ お父さん。 何で 勝手に 決めるわけ?

一言の相談も なしに。 自分の進路は 自分で決める。

子供じゃないのよ もう。 お前が 心配で…。

お父さん 本当に変わった。 前は そんなんじゃなかった。

心配? 自分の好きなように したいだけでしょ?

ホントのこと 言ったら? いや そうじゃない。

すいません。 お騒がせしました。 (田所)いや。

失礼します。

(田所)驚いた。 あんなふうに 感情的になったのは→

初めて見たよ。→

好きなんだな あれは。 お父さんが。

昔は ヒーローだったよ あの子の。

大きくなったもんだ。

(博文)じゃあ ここで。 (田所)ああ。

(田所)白石。

また 会えるか?

吐血の原因は 静脈にできた 瘤の破裂です。

(芳雄)そうですか。

心配じゃないのか? いや。

あれだけ 暴飲暴食だったら そりゃあ 体だって 壊すでしょ。

でも スナック やられてるんでしょ?

そのおかげで あなたも 学校に 行けるんじゃない?

向こうも 僕が自慢なんです。 持ちつ持たれつでしょ。

医学部志望なのか? ええ。 一応。

そのこと お母さんは? うちの母親 バカなんで。

自慢さえ できれば 何だっていいんです。

それに 昔から 嘘ばっかりなんで あの人は。

嘘?

友達と旅行とか 言って 全部 男。

揚げ句に 貢いで 借金して 捨てられて やけになって。

その繰り返し。 悪いけど 最低な人生です。

俺は ああは ならない。

それに あの人の嘘には もう 慣れました。

お互い そんなもんだと割り切れば結構 いい関係ですよ これも。

2Aの 吉川さん 呼吸状態 気を付けてね。

(冴島)はい。

(冴島)昼までは この待合。 3時までは 下の売店。→

4時からは また この待合。→

1日 3回 1時間ずつの 面会の合間は→

そうやって 過ごされています。

(橘)緋山のやつ ほとんど 泊まりっ放しだ。→

あの子が 運ばれてから。 これじゃあ 持たないな。

(三井)大丈夫よ。 ああやって いろんなことを 吸収してる。→

着実に 一歩ずつ 成長してるわ。

(橘)患者に 入れ込み過ぎだよ。 距離を置くことを 学ばないと。

(三井)悪いことじゃないと 思うけど それは。

何 言ってる? なぜ 患者の全てを引き受けようとするんだ?→

悲しみは 家族に 引き受けてもらえばいい。→

俺たちは 24時間 医者じゃなきゃいけないのか?→

仕事を 全て 忘れる時間が あっちゃ いけないのか?

彼女が わたしに 似てるとでも?

ああ。 そっくりだよ。

心配しないで。 あの子は 弱くないわ。

わたしたちのようにはね。

(妙子)幸子さんに そこは お願いしたから。 よろしくね。

(園田)じゃあ ひじの下を持って。 (男性)はい。

(妙子)ええと 次は…。 (園田)まだですか?

(妙子)あっ。 ああ。 ああ。 まあ いいわ。

じゃあ また貸してねー。 ハハハ…!

(妙子のせき)

ようやく 出血が コントロール できてるだけです。

ベッドから 離れないでください。 たばこなんて 言語道断です。

ああ ごめん ごめん。 ちょっと 気分 良くなったからさ。

分かってるんですか!? ご自身の病状。

分かってるわよ。 もう やいやい 言わないで。

息子さんには 話したんですか?

いや。 だから それは…。

とにかく 一刻も早く 話してください。

分かってるわよ。

でもさぁ→

最後ぐらい あの子に 迷惑 掛けたくないのよ。

えっ?

今まで 散々 迷惑 掛けてきたからさ。→

邪魔だけは したくないのよ。 今 受験でしょ。

ほら。 わたし バカだし こんなんだけどさ…。

あの子だけが 自慢なのよ。

(妙子)あっ…。

内藤さん!? 内藤さん! ストレッチャー!

静脈瘤の再出血だ。 急いで。

内視鏡 準備して。 大至急。

どうしました? (妙子)言わないで。→

芳雄に。 言わないで。 お願い。

つめ 伸びてる。

切っときます。

つめ切り 貸して。

気分は どうですか?

(妙子)うん。

内藤さん。

息子さんを思う 気持ちは 分かります。

迷惑を 掛けたくないというのも。

だから わたしも はっきり 言います。

内藤さんの がんは 肝臓の ほとんどを占め 転移もあります。

肝不全になれば 意識障害も 出てくる。

息子さんのことも→

分からなくなるかも しれないんですよ。

今 真実を話さないと→

このまま 二度と会えなくなる 可能性だって あります。

それでも いいんですか?

≪(ドアの開く音)

(芳雄)すいません。 あしたも 入試で→

今日中に 京都に 行かなきゃいけないんです。

30分ほどで 帰るので 手短に お願いできますか。

分かった。 手短に いこう。

お母さんが 胃潰瘍と 言ってるのは 嘘だ。

お母さんは 肝臓がんだ。

肝硬変も末期で その影響で 静脈瘤の破裂も 繰り返してる。

もう 長くない。

確かに 君の言うとおりだ。 家族といえど 嘘をつく。

心を許せば その分 傷つくことも 多くなる。

だから 心を閉ざす。 そうやって 自分を守る。

でも 今は そんなこと 言ってる場合じゃない。

話し合うべきだ。

(ため息)

知ってますよ。

ずっと 近くで見てるんですよ。

ただの 胃潰瘍じゃないことぐらい分かりますよ。

でも 本人が 隠そうとしてるんでしょ?

だったら 信じてるふり してやった方が いいでしょ。

ずっと そうやってきましたから 僕は。

子供のころから。

フッ。

嘘つくなら もう少し うまく つけよって→

子供のころから ずっと 思ってましたよ。

ホント バカだから。

そうか。

あと どれくらいなんですか?

もって 2カ月だ。

このまま 亡くなる可能性も高い。

♪♪~

(緋山)すいません。→

わたしも 何か してあげられたらと。

♪♪~

ありがとう。 先生。

いえ。

(直美)昨日は 取り乱して すいませんでした。

(直美)翼は…。

本当に もう 目を開けることは ないんですか?

[CDプレーヤ](♪♪『アンパンマンのマーチ』)

10日前 運びこまれたとき 翼君は 多発外傷でした。

はい。

脳挫傷 心破裂 腎損傷 下腿開放骨折。→

脳外科医が 減圧開頭し→

心臓外科医が 破れた心臓を縫い→

救急医が 腹腔内出血を 止血しました。

(緋山)3日にわたり 12人の医師が携わり→

合計 11時間のオペでした。

全員 死力を尽くしたつもりです。→

結果 負けました。

無力で すいません。

臨床的な 脳死診断を 当院の 脳外科医と共に→

慎重に行いました。

その結果 脳死状態であることが 確認されました。

薬で 心臓は動かしていますが 生きてはいません。

数時間で その薬も 効かなくなります。

(緋山)翼君は…。

もう じゅうぶん 頑張ったんだと思います。

そう。

頑張ってくれたんだね 翼。

ありがとう。

バイバイだね もう。

[CDプレーヤ](♪♪『アンパンマンのマーチ』)

(直美の泣き声)

どうされたいですか?

抱き締めたい。

抱き締めてやりたいです この手で。

(警告音)

昇圧剤 切れます。 追加しますか?

(心電計の警告音)

抱いてあげてください。

♪♪~

よく 頑張ったねぇ。

ごめんね。

お母さん 守ってあげられなかった。→

ごめん!

(直美の泣き声)

(直美)ごめんね。

(直美の泣き声)

≪(ドアの開く音)

(妙子)ハァー。 あっ よし君。→

ごめんね。→

受験で 大変なときに こんなに なっちゃって。→

ごめん。

(妙子)わたしさ ちょっと 悪化したんだって。

(妙子)胃潰瘍。→

フフッ。 ごめんね。 でも 大したことないって。→

だからさ 早く 受験 行ってきて。→

ぱっぱと 治しとくからさ。 ハハハ。 あんたの試験中に。

(妙子)行っといで。 間に合わないよ。→

ああー。 早く。

そっか。 分かった。 行ってくる。

(妙子)ああ。 頼んだよ。→

頑張るんだよ。 母さん 祈ってるから。

(芳雄)何 言ってんだよ。 楽勝だよ こんなもん。

(妙子)そうか。 ハハハ。

合格発表は 1カ月後だ。 また 自慢できるな。

(妙子)楽しみだねぇ。

4月の入学式も 呼んでやるよ。

(妙子)ホント? 服 買わなきゃ。

それで 6年後には 医者になる。

そしたら また 自慢だ。

(妙子)お医者さんに なるの? ああ うれしいねぇ。

東京に戻ったら 開業する。

店の すぐ近くで。→

そしたら 一生 自慢だ。

(妙子)ああ。 そうなったら いいねぇ。

なったらじゃないよ。 なるんだよ。

知ってんだろ? 俺の頭。

(妙子)うん。

店の客 全部 診てやる。 タダで。

(妙子)ああ。 鼻が高いねぇ。

ずっと。 ずっと 自慢させてやる。

これからも ずっと。

(妙子)ああ ああ。

だから→

生きてろよ。

(芳雄)戻ってくるまで 生きてろよ。

(妙子)ああ。 (芳雄)たまには守れよ 約束。

(妙子)ああ。 (芳雄)守ってくれよ たまには。

うん。 頑張ってみるよ。

母さん。

♪♪~

(冴島)わたしは 最後 立ち会えませんでした。→

しっかり 別れを つくってあげることが できた。

それだけでも 緋山先生の仕事に 意義は あったと思います。

そうね。

♪♪~

あの息子さん 受かるといいね。

あんな 高校生に 気付かされるとはな。

隠し事には 訳があるんだ。

そうかもね。

バカだったよ 俺は。

わたしも 間違ってたかも。

(梶)しっかり 持てよ。 ほら。

(藤川) 俺の仕事じゃないんですけど。

(梶)何 見とれてんだよ?

彼女 何 聞いても 答えてくれないんですよね。

(梶)うん?

何でも 話 聞くよって 言ってんのに。

(梶)隠してんだよ。 ここに ぽっかり あいた傷を。

だったら そのままに しといてやれ。

そうするには そうする理由が あるんだよ。

(梶)おい。 行くぞ。 (藤川)あっ ああ。 はい。

(轟木)じゃあ 費用は 折半ってことで。

うん。 じゃあ これ 後で コピーしとくから。

(轟木)よろしく。 じゃあ。 (森本)うん。

キャンセル!? (森本)わっ!

(藤川)式場 キャンセルするんですか!?

うん。 ああ。 言ったろ? これで 一件落着だって。

「Go Home」って 言われたのは こっちだったのか。

全然 傷ついてないよ 僕は。 全然。 ハッハハハ。

(受付)お待たせいたしました。 こちらの方に→

ご記入 お願いいたします。 (男性)持ってきてないんですけど。

(受付)はい。 大丈夫です。 4階 受付まで お願いいたします。

(受付)はい。 大丈夫です。 (男性)はい 分かりました。

(誠次)あのー。 すいません。 (受付)はい。

今日 藍沢先生は いらっしゃいますか?

あの。 藍沢先生の お父さまで いらっしゃいますか?

うん。 ああ…。 えっ? すいません。 人違いでした?

いや。 そうじゃないけど。 やっぱり そうですよね?

呼んできます。

(誠次)あっ。 いや。→

いいです。 いいです。 出直します。

ちょっと 待ってください。

何かを 伝えに来られたんですよね?

藍沢先生は 普段 口数は少ないけど→

伝えるべきことは ちゃんと 伝える人です。

その 藍沢先生の お父さまですよね?

あいつは 母親に似たんですよ。

あの。

初めて お会いした方に お願いするのも あれなんだけど。

はい。

(誠次)これ 渡してもらえますか。

分かりました。

この日付。 えっ?

いや 何でもない。 ありがとう。

(明彦)あっ。 すいません。 (緋山)はい。

(明彦)野上 直美は いますか? (緋山)あっ。 翼君の。

(明彦)直美の兄です。

[マイク](司会)明邦医科大学 心臓内科 白石 博文教授です。→

よろしく お願いいたします。

(夏美)「誠次さま。 お久しぶりです」→

「お元気ですか?」→

「このたびの 突然のこと あなたにも→

多大な 迷惑を掛けることになり 本当に 申し訳なく思います」→

「でも こうするより 仕方ありませんでした」

(博文)ご清聴 ありがとうございました。

(拍手)

(泣き声) (明彦)ちょっと 待てよ。

えっ? (明彦)今の話 どういうことだ?

勝手に 呼吸器 外したって。→

そんな説明 受けたのか? 同意書に サインは?

いや…。 (明彦)サインも してない?

今 知り合いの弁護士に 聞いてみる。

えっ?

[TEL](呼び出し音)

(博文)いいから 言うとおりにしなさい!

お前は 東都大の 循環器科に 行けばいいんだ!

お父さん。

(博文)ハァー。

(博文)やっぱり 無理だな。

お前に 嫌われたままじゃ やりきれない やっぱり。

生検の結果だ。

(夏美)「一つだけ 言えるのは 耕作は 悪くはありません」→

「今は ただ お互い 未熟だった 2人が→

子供を つくってしまったこと」→

「そのことに ただ ただ 自責の念を 感じるばかりです」

(博文)いつ 自分は→

診療の最前線から 離脱するか 分からない。

急に そうなって 患者に 迷惑を掛けるより→

後輩の育成に 当たる方を選んだ。 講演も その 一つだ。→

低分化型腺がん。 TTF-1 陽性。

肺がんの ステージⅣだ。

(博文)肺がんの 3分の2は 手術不能の状態で 発見される。

統計は 嘘をつかないな。

ハァー。

わたしも わたしなりに→

最後まで 医者で あろうとしている。

分かってくれ。

<大切な人が 真実を隠す>

<それは 相手を傷つけまいとする愛情だったりする>

<なのに 人は その隠し事を 暴こうとする>

医療過誤だ これは。

♪♪~

<そして 後悔する>

<なぜ 自分は→

だまされ続けて やらなかったのかと>

自殺は…。

俺のせいか。

♪♪~

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