All language subtitles for The Blue Beast 1960 Sub

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Original subtitles

♬〜

昨年度の損益計算書であります (黒木)ここにあるのが 我が社の くろき

しかも 前に述べたような➡ これだけ利益を上げ

出しているにもかかわらず➡ 多額な役員ボーナスを

少なすぎると思います 我々従業員の賃金は

ムチャクチャだよ 君たちの要求は (小川) おがわ

我々が要求してる数字は➡

打ち出されたもので➡ 慎重な討議の結果

十分 支給する力があるはずです 会社には

(井本・相原)そうだ! いもと

実現したとしても➡ 仮に 20%の賃上げが

それでも ほかの出版社 例えば➡

平均に満たないんです 新風社や世界公論社の せかいこうろん しんぷう

世界公論のような老舗じゃない ウチは

あとは モード雑誌1点➡ 婦人雑誌は ウチの一枚看板だが

出してるにすぎない 単行本を月に5〜6点

それに 今 週刊誌の発行準備で➡

諸君も知ってるはずじゃないか きりきり舞いしてることぐらいは

儲かってるじゃないですか (井本)しかし 現に 会社は もう

ヨタヨタだよ 無理に無理を重ねてるんだ

あんたは 鉄筋の家を増築したり➡ 儲かってる! 現に 社長 うち

囲ってるっていうじゃないですか しかも 娘のような 若い めかけを

(井本)文句があるか! 君!

これは 合法的な団体交渉だろう? 根も葉もないことを…

とやかく言われる必要はない 個人の私生活について

応じたのに 紳士的な話し合いだっていうから

話したってムダだ こんな やくざみたいな連中と

おい! 落ち着け! (井本)待て! やくざとは なんだ

ケンカじゃない 話し合いだ 落ち着けよ これは

社長 冷静になってください

冷静ですよ 初めから 私は

この前と同じですか? (伊達)社長の考えは だて

(川崎)5%引き上げ 変わらん

ウチの経営状態から見て無理だ それ以上は

(青木)そんな言い方ってあるか (相原)そんなバカな

彼 井本君は 我が社 創立以来➡ (伊達)

マジメで勤勉な販売部員です 給仕から たたき上げてきた

突然 傍系の新栄印刷へ➡ その彼に しんえい

どういうことでしょう? 出向を命じたのは

俺が 組合の活動的分子だからだ

これは 明確な組合切り崩し作戦だ (青木)

この異動に賛成できません (宮田)私たちは

異動は 事前に組合に通知すべきだ (伊達)

人事協定の締結を求めます 僕らは 賃金引き上げと併せて

(伊達)決裂だ (社員)どうなりました? 委員長

俺たちに残された方法は ひとつだ 会社には 一片の誠意もない!

みんなに知らせてくれたまえ 井本君 すぐ総会を持とう

(拍手) はっ!

(社員)労評に応援を求めなくちゃ (社員)いよいよ ストライキですか ろうひょう

政治闘争じゃないんだよ (社員)バカ! 全産だよ ぜんさん

(社員)やりますよ 僕はやりますよ 我々のは 経済闘争なんだから

(社員)休刊さ もちろん (社員)雑誌は どうなるんです?

どうすんの? (社員)地方へ出張の人たちは

(社員)すぐ連絡だ

赤旗 振らにゃならんとはね (田代)あ〜 この年になって たしろ

緊急職場大会を開きます ⚟(スピーカー:井本)ただいまから

至急 屋上へ お集まりください ⚟ 至急 屋上へ お集まりください

講義も 試験も チャッチャッチャ ♪(一同)

♪ 全学連も チャッチャッチャ ぜんがくれん

チャッチャッチャ ♪ パイをひねって

チャッチャッチャ ♪ 授業をサボって

♪ チャッチャッチャは…

⚟(男性)やかましい! ⚟(壁をたたく音)

(東谷)うるせえのは そっちだよ! ⚟ 静かにしろ!

(西)おい! にし

眠ったら いいじゃねえか! (東谷)子守歌だと思って

(西)よせよ!

やくざなんだ 強そうだぜ 女の所へ これが来てるんだ

すいません! 以後 気をつけます (東谷)あっ そう… どうも

すっかり 気分 そがれちゃったな (二宮)なんでえ!

(悦子)ああ 私 眠くなっちゃった

俺 ちょっと おしっこしてくるわ (西)

(上村)あっ 俺も

よう (西)遅いですね

(西)友達の就職を祝ってね

参加しませんか? 一杯 やってるんですが

ソーセージぐらいなら あるぜ いいね 俺んとこ来ないか?

行くべき所 行ってきます ええ! じゃ ちょっと

ほう… そりゃ 一流だ

まだ信じられない気持ちです (上村)はあ うれしくて

うん

気がくるったのがいましたよ 去年の卒業生で うれしさのあまり

分かるな その気持ち

ありましたら どうぞ よろしく 来年は 僕も就職です コネが

今の俺に頼んでもムダだよ

頼むことに決めてんです ムダでも人の顔さえ見れば

ものになるかと思ってね そのうち1つぐらいは

高校も大学も僕と同じなんですよ こいつはね

おまけに アパートまで一緒ときた 高校では 同じ教師が担任でね

(上村)ほう…

どこへ? ねえ 先輩 外へ出ませんか?

「カトレヤ」ってスタンド・バーに➡

称する女がいましてね ウチの大学の先輩と

文化国家ですからね 大学出の女給か?

この人 タレちゃってね 年上の女だけど

手も握れねえんだ 気が弱くて もっとも

あおってやってくださいよ 先輩も 一緒に来て

よし 行こう! お祝いに おごるよ

うん 本当ですか?

(西)かまうもんか でも どうする? ほかの連中

放っときゃ寝ちゃうよ

電話が かかってくるはずなんだ ただし 5分 待て

周りには 誰も おらんだろうね? (小川)あっ 俺だよ

はあ… どうだったの? 職場大会は

組合の幹部の扇動というより➡ 無期限ストは 一部の

決定されました 全員の意思といった雰囲気で

ついさっきまで 我々も討議した ふ〜ん… あれから

結論は こうだ

休刊したら 会社が潰れる 雑誌を休刊するわけにはいかない

もちろん責任を持つよ ☎(小川)君の将来については

僕から電話します 分かってます 何かありましたら

決まってる 家からだよ 今 どちらですか?

支援組合の動きは どうだね? 上部機関や

応援を求める腹だと聞いたぞ 委員長の伊達は 労評に

切り崩しをやれ いいな? 労評はいかん 絶対にいかん!

(女性)フゥ…

(小川)うん? ねえ パパ?

♪(ピアノ)

♪〜

(江藤)電話? (女性)お電話でございます えとう

書斎に回しておきましたが (女性)婦人春秋の小川様から ふじんしゅんじゅう

だいぶ 上達したじゃないか 文子 (江藤)続けて 続けて ふみこ

(文子)フン! 音痴のくせに

中小企業の争議が目立って多いな うん? あっ 近ごろ

アポロ交通 大和電気 富士コンロ ふじ やまと

入れ知恵によるものが大部分だ うん 破壊組織の

放っておくわけにはいかんからね 経済連としても

対策委員会を設けてある… ああ?

君も泣きついておくほうがいいな あっ 僕からも よく話しとくから

はっ! よろしく ご指導のほどを

負えませんので はあ とても 私たちだけの手には

自力で当たるべきではありますが はあ

何しろ 問題が問題でしてな

はあ はい!

よう! 良重ちゃん よしえ

(良重)あっ いらっしゃい

報告するんだろう? そばへ行けよ 就職できたことを

こちらが問題のミス・カトレヤ あっ…

どうしたんです?

(良重)しばらくね しばらく

お知り合いですか?

5年… いや 6年ぶりかな

うん お元気?

黒木さんが先口らしいぜ

(西)俺にも ウイスキー

(バーテンダー)はい

奇遇だわ まるで同窓会みたい すてきね

(西)うん ねえ 飲みましょうよ

うん ハイボール 黒木さん 何にする?

(バーテンダー)うん 私もね

こんなことしてるんだい? 君は いつから

いろんなことをしたわ 大学をよしてから

事務員 モデル 保険の勧誘

これが いちばん落ち着きそうよ だけど

あなたの会社 ストに入るんですって?

えっ? どうして知ってんの?

合田さんに聞いたのよ ごうだ

合田に会うのか?

あなた (良恵)組合の副委員長ですって?

よく ここへ来るのよ お客様 合田に どこで会うんだ?

(西)何のために? 乾杯しましょう

同窓会じゃないの 母校のためよ (良重)

くそ食らえだ あんな学校

♬〜

ホワイトカラーの お化けとくる 出てくるものは就職やつれの (上村)

結構 楽しきゃ それでいいのさ それでいいんだよ 毎日が

怒らない若者たち 万歳

チャッチャッチャ ♪ 講義も 試験も

♪ 全学連も チャッチャッチャ

チャッチャッチャ ♪ パイをひねって

合田の所へ行ったわけか すると ウチの組合のヤツが

へえ〜 いつ? 応援を頼みに来たそうよ

初耳だよ 最近でしょう 知らなかったの?

うん? ちょっと どこ行くの?

社長いらっしゃいますか? あっ 小川さんのお宅ですか

あの どちら様でしょう? (頼子)まだ帰っておりませんが

間違ったら ごめんなさい もしもし?

そうでしょう? そうよね? あなた 黒木さんでしょう?

☎ どうしてるの? 元気?

顔 見せてくれないじゃないの ☎ ちっとも

ねえ? 返事ぐらいなさいよ

もしもし? もしもし? ☎ もしもし 黒木さんでしょう?

☎ もしもし?

合田 (合田)黒木

ああ (合田)元気かい?

無期限ストに入るんだって? あっ…

行ったそうだな ウチの誰かが 君の所へ 応援を頼みに

元気なヤツだね ああ 井本君だ フフフ…

明日 正式な会議にかけて➡

決めるつもりだよ 労評としての態度を

なに⁉ 断るよ

それが ウチの組合の方針だ 応援は 一切 受けない

ウチのは 完全な経済闘争だ 君個人の方針じゃないのか?

政治闘争と誤解されて➡ 君たちなんかに応援されたら

それは 君の意見だろう? まとまる話も壊れちまう

組合員は 俺を信用してる 俺は副委員長だ

俺の意見は 組合を代表するんだ

全学連もチャッチャッチャ ⚟♪(西・上村)

会ったんだよ ばったり

学生さんたちが捜してるわ

同窓会のやり直し 入って飲みましょうよ みんなで

俺は ごめんだ どうする?

愉快になれそうにもないしな それも そうだな… あんまり

そのうち また来るよ はい 連中に よろしく

ずっと お前の店にいたのか? 黒木は

そうよ

なぜ表まで出てきたんだろう? お前の店にも電話があるのに

都合の悪い電話だったのよ 知らないわ… 聞かれたら

そんなこと どうでもいいじゃないの

(組合員)おう (井本)あっ ご苦労さん

(伊達)いやあ 張り切ってるな (井本)あっ!

(井本)ええ!

戦術会議 5時になりましたから あっ 黒木さん

集まりそうですよ 資金カンパ

こっちがイカれるか 会社が負けるか

がっちり やりましょう 食うか食われるかですからね

エネルギーを➡ 俺はね 黒木さんの鋭い頭 実行力

じゃ 5時に 大いに頼りにしてるんですよ

は? おい ちょっと

勝手に無視するんだ? 君は どうして 委員会の決定を

とぼけるな! 合田のとこへ➡ 何です?

ああ それはね… 行ったそうじゃないか

よしてくれ 自分だけ売り出そうなんてマネは

正式に決まったわけじゃない 冗談じゃない それは

応援がなかったら 我々は… しかし 我々は…

そっちのほうへ動いてるんですよ 組合員の気持ちは もう みんな

我々は 独力で闘うんだよ 応援は要らないよ

いいか? いや つまりね…

賃上げ要求なんだ 俺たちがやってんのは

いうんじゃないんだからな 革命を起こそうって

よく聞け! これから先➡ しかし…

スタンドプレーは やめるんだ! 我々の足並みを乱すような

分かったな?

誰だ? (相原)あっ お客さんです

通しておきましたが さあ? 2階の会議室に

⚟♪〜

あっ 三津井先生 み つ い

そしたら どうしても➡ 用があって先生を訪ねたんです

あるとおっしゃるんで 黒木さんに会って話したいことが

先生 どうも しばらくです

どうも ゴタゴタしてまして さあ どうぞ

は? (三津井)黒木君!

みんな偉うなっとるで わしが見込んだ教え子は えろ

君は まだ うろちょろしとる それなのに

わしは 君を訪ねて忠告した 君が 学生運動に熱中しよったとき

はあ… 覚えとろうが?

せいに 今まで これじゃ

手ぇ引きんさい 身の破滅じゃぞ 悪いことは言わん

わしを喜ばせてくれ せいで 出世して

訪ねて歩くのが➡ わしは 偉うなった教え子を

ただ ひとつの楽しみなんじゃ

(三津井)うん? 先生

大同石油の営業部長に会うんだ そうじゃ… 5時に だいどう

西君と3人で飯食う約束じゃ 古い教え子でな

西君も来年は就職じゃそうだから

はあ… 黒木君 分かったろうな?

変なの連れてきちゃって すいませんね

いいんだよ

僕 ここで失礼しますから それじゃ 先生

はい わしの言うたこと 忘れんさんなよ

えっ? 高校時代の先生ですよ 何だね? あれは

立派だと思ってる 社会的地位が高まりさえすれば

そいつが何をしていようともね たとえ

天下泰平だね

⚟♪ いざ たたかわん

近ごろ 胃の調子がおかしくってね う〜ん どうも

我らがもの ⚟♪ ああ インターナショナル

⚟♪ いざ たたかわん

大間違いだ 全社員がストに賛成だと思ったら

組合の幹部にね… 実力行使ばかり考えてる

フフッ… フッ…

多いんだよ いや 不安を感じてる者だって もん

弁護士がついた 会社には 経済連から送られた

応援を頼む気持ちになってる 組合員の大半は 労評に

とどまることを知らない この分だと

最後には 息もできなくなる 泥沼だよ

冷静で沈着だ 君は ほかの幹部よりも

どう思う? この状況

おう (社員)黒木さん お電話

その話は いずれ聞く

やあ どうも

もしもし 黒木です

私よ 良重

我らがもの ♪ インターナショナル

ああ

この間は どうも

今? お店 ううん まだ開店前

ねえ あした 会えない?

同窓会の続きしましょうよ 2人だけで

喫茶店があったでしょう? 学生のころ よく たむろした

ふ〜ん 面白いね 正門前の

3時だね あしたの うん 分かった 学生服でも着ていこうかな ああ

それじゃ あしたね さようなら

これで いいんでしょう?

切り崩し工作は進んでるかい?

1週間以内に どうにかします はあ…

部屋を借りる手はずをつけた (川崎)別のビルに

はあ… そこへ立てこもって雑誌を作れ

どうも これは 当座の軍資金だ 取っとけ

今日は それだけだな

昔のまんまね こうしてると

6年も たったなんて 信じられないわ

その証拠に しわが増えたよ ところが たったね

うん 君の顔 しわ?

ハハッ… ウソだよ ほんと?

フフッ… 失礼ね

えっ? 時間が逆に流れるといいわね

毎年 毎年 若くなるのよ

死ぬときは赤ん坊 生まれたときは おばあさんで

私たち 昔の生活に戻れるんだわ そしたら

♬〜

♬〜

⦅また1人 犠牲者が増えたな⦆ (学生)

(学生)⦅よせ! そんな言い方⦆ ⦅理想のための捨て石が⦆

(学生)⦅なぜだ?⦆

酔ってる暇はないんだ⦆ (学生)⦅我々は そんな感傷に

別に 悲しんでるわけじゃない⦆ (学生)⦅俺たちは

(学生)⦅ただ?⦆ ⦅ただ…⦆

どうなるかと思っただけさ⦆ ⦅こんなことを繰り返してて

(学生)⦅なに⁉⦆

何をしようと叫ぼうと➡ (学生)⦅俺たちが

さっぱり動かないじゃないか⦆ 現実は

(学生)⦅貴様!⦆ ⦅俺は疲れちゃったんだ⦆

⦅やめろ! やめないか!⦆

♬〜

(ため息)

♬〜

⦅暗いなあ この部屋⦆

⦅みんな 不安なのよ⦆

必ず どこかで芽を吹くわ⦆ ⦅でも 私たちの まいた種は

⦅そうじゃない?⦆

(ため息)

もう 一生 治りそうにもないな⦆ ⦅合田の足は

美しい平和のための犠牲者⦆ ⦅犠牲よ

⦅美しい平和か⦆

♬〜

⦅私… この運動に入って➡

たたき上げられたのよ⦆ 誰よりも あなたによって

⦅ああ⦆

⦅どうする? これから⦆

あなたは?⦆ ⦅バイトがあるの 家庭教師

金もない 腹ぺこだ⦆ ⦅当てはないよ

⦅じゃ 一緒に来ない?⦆

ごちそうしてくれてよ⦆ ⦅晩ごはんぐらい

⦅えっ? そうかい⦆

あの晩だったね

俺たちが 初めて愛し合ったのは

そうよ

(笑い声)

勉強を教えながら➡ (良重)小学生の子供に

しかたがなかったわ 私 笑い声が気になって

あんな楽しそうな笑い声なんて➡ だって 奥さんの

聞いたことがなかったんですもの

それこそ大変だわ⦆ ⦅そんなことをしたら

⦅でも そうじゃありませんか⦆

帰らないのに➡ ⦅ご主人が浮気をして

待っていることはないでしょう⦆ 奥さんが じっと

そのアルバイトの学生さん⦆ ⦅じゃ 紹介していただこうかしら

安いでしょう?⦆ ⦅1回500円だそうです

⦅さあ? 僕ぐらいかな?⦆ ⦅ハンサムかしら?⦆

全然 買い物じゃないの!⦆ ⦅まあ

(笑い声)

(頼子)⦅済んだの?⦆

⦅ちょっと…⦆

⦅おい! ま… 待てよ⦆

気にしてらしたぞ 奥さん⦆ ⦅何をむくれてんだい?

プチ・ブルだもの⦆ ⦅あの人 きれいでしょう?

お化粧してるんだもの⦆ ⦅朝から晩まで

⦅だから どうしたんだい?⦆

授業料も払えないのよ⦆ ⦅私なんか ガツガツ働かなかったら

⦅そうだよ 俺と同じだよ⦆ ⦅飢え死にするのよ⦆

あなた やっぱり男よ⦆ ⦅ウソだわ!

白い手や足や顔が好きなのよ⦆ ⦅いい匂い いい着物

⦅バカ!⦆

⦅いや…⦆ ⦅好きだったんだ⦆

君は怖がったね あのとき

(良恵)震えてたわ 青ざめて

♬〜

ずうずうしいくらいに 今日は平気だったな

(良恵)フフッ…

君は かわいいよ 6年前と同じだ

この部屋も あのときと同じね

壁の絵も 天井のシミも

♬〜

何を? 思い切って言うわ 私

隠しとけない こんなに幸せなのに

何のことだい?

うん 怒らない?

今日 あなたに会ったか 分かる? なぜ

さあね

合田さんに頼まれたからなのよ

会社のイヌじゃないかっていうの 合田さんね あなたが

それを探れって言われたのよ

今でも覚えてるのよ 合田さん あのときのこと

しかたがなかったのよ ねえ? でも あのときは

貴様が何を言おうと➡ ⦅弁解はよせ!

変わりはないんだ⦆ 貴様が権力に屈したことには

利用されてるだけじゃないか⦆ ⦅俺たちの誠実は 大人たちに

⦅俺は もう➡ ⦅どういうことなんだ? それは⦆

党には 何の期待も持てないんだ⦆

(学生)⦅貴様!⦆ ⦅卑怯者! プチ・ブル! 出てけ⦆ ひきょうもの

(学生たち)⦅裏切り者! イヌ!⦆

バカ野郎! プチ・ブル!⦆ ⦅恥知らず! 反動!

⦅黒木さん!⦆

俺は 初めから卑怯者さ⦆ ⦅分かったか?

失うべきじゃないと思うわ⦆ ⦅でも理想は

捨ててはいけないわ⦆ ⦅未来への希望を

⦅忘れろ! 捨てちまえ⦆

生きていくうえにはジャマなんだぞ⦆ ⦅俺が君に吹き込んだ全てはな

⦅でも 現実に どうするの?⦆

⦅どこへ?⦆ ⦅就職するよ⦆

あなた リストに載ってるはずよ⦆ ⦅どこも入れてくれないわ

捨てる神あれば 拾う神ありさ⦆ ⦅ところが

⦅ああ 婦人春秋さ⦆ ⦅まさか あなた⦆

社長にも会った⦆ ⦅奥さんの口利きでね

⦅いつの間に そんなことを…⦆ ⦅俺は 転向を約束したんだ⦆

夢に酔ってる男じゃないんだ⦆ ⦅俺は もう 子供っぽい革命の

キスした 抱いた⦆ ⦅奥さんの手も握った

どんなことでもする⦆ ⦅俺は 生活のためには

二度と会いたくないわ⦆ ⦅けだもの!

♬〜

さあ もう行かなくちゃ

うん 会議があるんだ もう?

電話するよ 今度 いつ?

♬〜

うん? 誰? あの人に会う?

奥さんよ

君は 嫉妬深いな 相変わらず フフッ…

いたわけじゃないんだろう? 君だって ずっと1人で

恋人ぐらいいたんだろう? ええ?

こんなに たくさん…

お金持ちなのね ストだっていうのに

(笑い声)

俺に似合わない金額かい? そのお金…

もらったんだよ 社長にね 教えてやろうか?

合田に報告してやるといい 喜ぶぜ そんな…

俺はイヌだ 裏切り者だよ 驚いたか?

帰るぜ

(合田)おう (井本)合田さん

(合田)脱落者は? 組合が分裂しました

20人です

(井本)もっと増えます 2割弱か 少し多いな

(合田)えっ? 首謀者は黒木だからね

うまいこと さんざん言って➡ 裏切ったんですよ

俺たちを たらし込んでたヤツが➡

合田さん 真っ先に裏切ったんですよ

うーん やっぱり そうか

(笑い声)

(津田)しかし 社長

いたんで 大助かりでしたな 今度ばかりは 黒木のようなヤツが

感謝しても足りないくらいだ ハハッ… 全くだよ いくら

たかが裏切り者の若造じゃないか 俺は 少しも買ってないが…

何度でも裏切るよ 一度 裏切りの味を知ったヤツは

こっちが裏切られんともかぎらん あまり信用してると いつ

(小川)感心してるヤツが あるかい (川崎)なるほど! ハハハッ!

第一歩の常識だよ 第一歩の 人を使うための

(ドアブザー)

(女性)はい 私が出るわ

社長 お戻りになりましたか? しばらくです

お待ちしているわ あなたのこと 1時間も前に ずっと

はあ… 失礼します

あっ 結構です

はあ… 黒木さん

(小川)おう (ノック)

さあ 遠慮なく どうぞ いやあ よく来てくれた

ああ… ハハ… はあ

はあ 君は ウイスキーで よかったな?

さあ 失礼します

我々の組合の参加者名簿です これが

(津田)ほう こりゃ お手柄だ ほう 案外 いるんだな

(小川)ああ ともかく これで雑誌は出ますね

(弁護士)しかし 仮処分の決定が…

立ち入り禁止の仮処分決定前に➡ (小川)そうさ

徹底的に打ちのめすのが早道だ ストの連中を

(ドアが開く音) ⚟(ノック)

(小川)誰だ? お電話です

(小川)あっ… 江藤さん

そうだろう? 江藤って 江藤俊介のことですか? しゅんすけ

東洋テレビ ラジオ日本の社長 (津田) とうよう

大黒製鉄の会長 日進重工の社長 にっしん だいこく

(川崎)マスコミに基幹産業 財界の風雲児・江藤俊介さ

何でも できないことはないさ それさえ握れば 現代では

実力プラス宣伝の時代だからね (課長)

江藤は 今や 大変な権力者だ (津田)

心配して電話くれたんだよ いや 先生はね 俺のこと

喜んでいてくださったよ ヘヘッ… 雑誌は出せると言ったら

初めて 東京へ出てきたときに➡ いや 俺はね

真っ先に 江藤先生を訪ねた

郷里の出身ということだけでね 紹介状もなしに ただ この 同じ

先生は 俺に会ってくだすった …で

先生は 俺に こう尋ねられた いっとう最初に

(小川)よく知ってるな (川崎)「君の特技は何だい?」

この話 20回ぐらい聞きましたからな

いや 初めてです 君に話したっけか?

「ネズミを取ることです」 俺は答えた

ああ ネズミ?

ネズミ取りがうまいんだよ ヘッ… 俺は 今でも

「よし 泊まってけ 台所で寝ろ」 それで 先生がね

ネズミが多くて困る」 「うちの台所は

ネズミの出てくるのを待った 俺は 台所に陣取って

現れましたね チュウ公が うし三つ時だ

もう 大格闘の末に➡ 捕まえましたか?

これを生け捕りにした

俺は 先生の寝室へ行ったんだ …で ネズミの尻尾を持って

「うーむ」と うなったね ハハハ… 先生は感心して

先生のお気に入りになったのは それからだよ 俺が

(津田)もう その手は古いよ 私も習いましょうかね ネズミ取り

(川崎)お嬢さん? 今や 江藤氏の急所はお嬢さんだ

そうだよ お嬢さんには➡

愛情を注いでおられるんだ 亡くなった奥さんの分まで

美人ときてるからな また このお嬢さんが

(小川)うん はあ… そうですか

お載せしたら どうでしょうか? だったら ウチの雑誌のグラビアに

先生は うれしがるぞ ほう それはグッドアイデアだ

いやあ 結構 結構 いや ほんの思いつきですよ

出していけるかい? いやあ しかし これだけの人数で

まあ ちょっと人手不足ですけど➡ はあ…

臨時雇いって手もありますし

よろしく頼むよ… さあ ハハッ… まあ 君に任すから

最初から会社のスパイだったんだ ちくしょう! 黒木は

ヤツのたくらみに 決まってんだ 俺を左遷しようとしたのだって

(井本)いや 間違いない! そんな いくらなんでも…

見事に裏切りやがったんだよ あんな誠実そうな顔して みんなを

黒木さん スパイじゃないわ

共倒れになると思っただけよ ストが続けば

私が いちばん よく知ってるわ あの人のことは

今度 会ったら ぶち殺してやる! くそ!

(組合員)うん (組合員)ここだな

(組合員)いいよ お前 先に行けよ お前 先に入れよ

なに? 暇がなくて書けないって?

引き下がるヤツがあるかよ そんなことで

粘るんだよ とにかく粘るんだ

じゃ それでダメならね➡ しょうがないな

えっ? 誰が… サインだけ もらってこい!

そんなことは デスクに任せとけよ

三十娘の結婚観なんて同じさ 誰が書いたって

それだけ稿料が値切れるよ こっちで でっちあげりゃね

(田代)うん? 田代さん

こっちで押さえることにしました 山路雪子の結婚についての随想は やまじ ゆきこ

胃の具合は相変わらずですか?

う〜ん 毎晩 組合の連中が来てね

「裏切り者」だとかって叫ぶんだ 家の外でもって 「イヌ」だとか

締めつけられるように痛むんだ なんか その度に 胃が

それは いけませんな 内海君 うつみ

(内海)これで いいかしら? グラビアのレイアウト どうした?

そっちは?

うん これで いいだろう

よう 黒木さん

やらせてください 僕たち 仕事がしたいんです

ああ よく来たね ええ?

ああ (青木)遅れちゃって

はい 原稿とネガです

車がないってのは つらいですね (鵜飼)

まったく こき使いやがるよ 資本家ってのは

インタビューに行ってきます 今度は 江藤の娘の

おい 行こう

江藤は 俺が引き受けた あっ 待て

山路雪子の原稿を書いてくれ 君は 編集長と相談して

はあ…

約束の時間に遅れますよ 急がないと

はいよ

あっ そうか あの… 黒木さん

(田代)おう 編集長 この連中のこと頼みますよ

(田代)ああ 歓迎するよ どうも

早速 仕事してもらいたい 大助かりだ

急場しのぎに➡ 人手が足りなくてね

雇ってるくらいだ 学生アルバイトを

(東谷)重いねえ あっ ここに置こう よいしょ…

インテリのやる仕事じゃないよな

3000円に 我慢しろ 3000円になるんだぞ

こいつに取られちまうんだからな だって その3000円はそのまま

(東谷)マージャンの貸しよ なんで?

♪(鼻歌)

お嬢様は お出かけになりましたが (男性)

20分も遅刻したんだもんな

どうぞ よろしく お伝えください それでは また お電話したうえで

ご苦労さまでした (男性)せっかく遠い所を

(男性)はい よろしいんですか? 帰った?

お知り合いの雑誌社ですよ お父様の

楽しみたいのよ お父様 グラビアに出た私を眺めて

第一 遅刻してきたんですもの かまわないわ

(男性)はい 10分ほど前に➡ 滋さん 出たって? しげる

(文子)そう お出かけになったそうです

(クラクション)

えっ どうして? 居留守だぞ こりゃ

保守党の総務の 今のは 羽仁玄一郎の息子ですぜ はに げんいちろう

へえ〜 そうか

くっつけようとしてんだ 江藤は あの息子と てめえの娘を

江藤俊介 政界に野心ありか 政略結婚だな まあ

戻って撮らせてもらいましょうよ 今日はデートなんですよ きっと

いや 行こう 行こう またにしよう 出直すのは骨だから

あ〜あ 靴の中までグッチャリだ

ご奉公してると➡ まったく 婦人春秋なんかに

ろくなことはねえな

タクシーなんだから 取材に行くのにも

あっ… (クラクション)

ちくしょう!

居留守で おまけに このとおりだ ひでえ ひでえ

♬〜

あの… 恐れ入りますが

校友会名簿のようなものを➡ こちらの

いただけないでしょうか? 拝見させて

お祝いを送りたいんですが➡ 妹の友達が結婚するんで

あっ どうも すいません 住所が分からなくて…

♬〜

もう てめえんとこの女中じゃねえ (男性)黙れ! この女は

指一本だって動かすんじゃないぞ ナターシャ 動くな

写真 撮るんでしょう? (奈美)ここで いいかしら?

ページがありますわね 「明日のホープ」って

ついたことないけど 私 まだ その他大勢の役しか

実は 今日 お伺いしましたのは➡ いえ

江藤文子さんのことなんですが あなたの お友達の

同級でしたね? 名簿で拝見しました

ひとつ クラスメートとしての➡ ええ

語っていただけませんか? 彼女の横顔を

有名な人をお父さんに持つと得ね そうでしたの…

フン! それに あの人 美人だし

何でも話してあげるわ

はあ どうぞ

仲良かったのよ 私

引き立て役だったわ ずっと

断っときますけど あの人➡ でもね

きれい事の記事になるような➡ ほんとは 婦人雑誌の

道徳堅固のお嬢さんじゃないのよ そんな

♬〜

(渋沢)はあ 婦人春秋の方ですね? 渋沢さんですか? しぶさわ

お電話 差し上げまして どうも はあ うるさく

はあ 解放されました もう 会社のほうは?

それで お食事のほうは? そうですか

どういう ご用件なんでしょうか? はあ… しかし 一体

「名士とその娘」という➡ 実は 今度 ウチの雑誌で

ほう 特集をやるんです

プロフィールを➡ それで 江藤文子さんの

いろいろ伺いたいと思いまして かつての ボーイフレンドのあなたから

いや もう 婦人雑誌ですから➡ はあ?

それで結構なんです メチャクチャに褒めてくだされば

(笑い声)

何でもなかったんですよ 本当に いや 僕らはね

僕だってね そんな昔の話を➡

迷惑でしてね ほじくり返されたりしたら

学生のころは そりゃ 僕だって遊びましたよ

ハハハッ… さあさあ…

やりたいことは 何でもやった 太陽族のハシリでね

けど… けど 今は違う

足を洗って 今の会社に就職して➡

かいがあって➡ じっと おとなしくしていた

部長の娘をもらったんです 僕は去年

ははあ…

ウチは係累会社ですからね 部長は 社長のいとこなんですよ

こいつは 出世コースなんですよ

今がね いや 今が大切なときなんです

さあ どうぞ… うん そりゃ そうでしょうね

いや だいぶ お強いようですな いやあ どうも

そりゃ あんた アルコール ええ?

ハハハ… やっぱり 鍛えてますからね

彼女に酒を教えたのも僕でしてね いや 大体ね

高校3年でしたからね 彼女は ほう…

なったように感じたんでしょうね 酒を飲むことを 大人に

そこが こっちのつけめでしてね いや また

友達から借りてきた車ん中でね グデングデンに酔っ払った ある晩

いや ほんのペッティングだけね ヘヘヘ…

連中は 誰だってやってんだから➡ いや ペッティングなら 今の若い

いやあ 羨ましいなあ 別に どうってことはないでしょう

送って 青春をフイにしちゃった 僕なんか 学生時代をマジメに

さあ どうぞ どうぞ いや とんでもない とんでもない

彼女とは パーティーか何かで? それで

僕の大学のテニス部が主催した➡ そう

ふ〜ん ダンスパーティーで最初ね

ならないんだから➡ 社会に出たら マジメ面しなきゃ づら

ハメ外さないヤツは バカだね 学生のころ

スマートっていうもんですよ また それが

うんうん… ええ

僕なんか 我が青春に悔いなしだね いやあ

掃いて捨てるほど抱えてましたよ 女なんか

はあ…

やけに ねちっこくてね だけどねえ 江藤の娘だけが

いやあ 弱ったね 離れねえんだな 俺から

得だって計算が働くけど 今なら あんた 嫁にもらえば

イカれてましたからね ハハッ… 何しろ 当時は 少々

あ〜 しまいには怖くなってきて…

真相を発表してくださいましたね とうとう

いや ご安心ください あっ いけねえ

真相は ウチの雑誌には向きません 書きませんから… それに そんな

はあ… いや

(笑い声)

もう1枚 いいね

弾いてらっしゃるところを… 恐れ入りますが 最後に ピアノを

(文子)なんだか疲れちゃったわ

おい 女優さんじゃないんだからな (小川)どうぞ お休みください

無理だよ 君 そう 立て続けるといったって

早く済ませてしまいたいから (文子)でも いいわ

さようでございますか

スピーディーに やりたまえ おい 君 もっと迅速に

あっ… あっ 社長 ちょっと 入りますから

ここだな

(江藤)ああ ご苦労さん (小川)あっ 先生

(江藤)そのまま そのまま おい 江藤先生だ ご挨拶したまえ

ハハハ… うまく撮ってやってくれたまえよ

よっぽど 君の腕が悪いんだぞ こんな美しい方を変に撮ったら

すいません どいてください (鵜飼)すいません ちょっと そこ

(鵜飼)撮りますよ

今度は こっちだな あっ そのままで もう1枚

お騒がせいたしまして恐縮です 朝早くから

文子も いよいよ結婚だからな いやあ こんな騒ぎなら大歓迎だ

(小川)あっ… 娘時代のいい記念になる

(江藤)うん… まあ 大体ね もう お決まりになりましたので?

おめでとうございます こりゃ ちっとも存じませんで

すいません もう1枚 (鵜飼)いいですか?

婚約の発表は いつですか? (小川)お嬢様

私 何も知らないんです お父様に聞いてください

(江藤)テレてるんだよ (小川)はあ?

言ってたじゃないか 羽仁君を この間 気に入ったと

滋さん 申し分のない人ですもの 言ったわ

(文子)ないわ (江藤)そんなら 問題はないだろう

羽仁さんから お電話でございます (男性)

あっ 皆さん 見てください うわさをすれば影だよ

文子が赤くなりました ハハハ…

まだ 一向に赤ん坊で困るんだよ なりばかり大きくても

(笑い声)

あさってね 迎えに来てくださる?

いけないんでしょう? ええ 正式の服装していかないと

じゃ 6時までに支度しておきます ええ

えっ? フフフ…

じゃ また そのとき

ちょっと お電話を 何なの?

今日で 2度目ですね お使いなさい

お嬢さんに お目にかかったのは えっ?

そう? 私は初めてよ

どうも ありがとう ご幸福を祈ります

渋沢君と ひと晩 飲みましてね この間

面白い話をしてくれましたよ

ご存じでしょう? どんな話?

脅迫する気?

父を呼ぶわよ ハハハ… とんでもない

卒倒なさいますよ その話をお聞かせしたら

どうしろっていうの?

お父さんの お耳に入れたら➡ 羽仁さんの

壊れますね この縁談

♬〜

ああ やられましたね

ひでえな 「ここは イヌの家です」なんて

犬小屋みたいだって➡ アパート全部が

あの部屋の連中も怒ってましたよ

何でも貼ればいいと思って

知らないんですからね 逆効果になることを

ええ ああ だべっていかないか?

いいバイトを探してくだすったんで みんな喜んでますよ

ええ あんまりサボるなよ

潰すようなことはしません 先輩の顔を

要領よくサボるから 大丈夫です

一緒に飲みに行った➡ いつか 就職祝だっつって

うん 僕の友達がいたでしょう?

えっ? 自殺した? 自殺しましたよ

胸が悪いことが発見されましてね 入社するときの精密検査で

そのために死んだのか 就職がパーになったんですよ

くそ勉強が たたったんでしょう 就職試験の

受かったんですからね あいつ コネなしの実力で

かわいそうに

それと➡ 健康には気をつけなくちゃ

関わり合わないこと 間違っても 学生運動なんかに

一流の会社に入り込んで➡ だって ともかくどこでもいいから

人生の敗残者ですからね レールの上へ乗っかっちまえなけりゃ

あとは どうすんだ? レールの上に乗ったら

女房にもらいますよ そのうち なるたけ きれいな子を

月賦で➡ それから?

それから? 電気冷蔵庫とテレビを買いますね

あとは? モダンなアパートに住みたいな

浮気もしないとね たまには バーの女の子かなんかと

それだけか?

万事 OKですよ それだけ実現すりゃ

切ないですか? フン! 寂しい夢だな

(笑い声)

黒木さん 電話ですよ! ⚟(管理人)黒木さん!

はい

もしもし 黒木です

もしもし? もしもし?

私よ 私なの お分かりになる?

どうしても ☎ お目にかかりたいの

☎ もしもし もしもし 聞こえて?

とうとう戻ってきてくれたのね うれしいわ

そう…

私 待ってたのよ ずっと今日まで

ねえ こっちへ来て

さあ 座って 早いのね 私を置いてくつもり?

私 もう あなたを離さないわ

細かいしわが 増えましたね 随分

えっ?

あなた 何してるのよ⁉ これが見えないですか? これが

おつきあいさせられるのは もう ごめんだよ これ以上

愛だって? 恋だって? てめえの面をよく見るんだ

惚れた腫れたが言える年か 若い男と ほ

薄汚え ばばあのくせに

(泣き声)

恋をするなら その目尻のしわと➡ たるんだ手足 脂肪太りの腹

いや! もう やめて 相談してから するんだね

(泣き声)

ほら!

(犬の鳴き声)

(女性)お嬢様 また あの方から

いないって言ってちょうだい

(文子)留守だって言って でも なんだか 大事なご用とかで

(文子)あっ ちょっと待って はい

出るわ 私

いつぞやは 大変 失礼しました あっ…

出来上がりましたもんで➡ あの その折の写真が

お渡ししたいんですが

今晩 いかがでしょうか? ご都合よろしかったら

いいわ 行くわ どこへでも

♪(店内のBGM)

♪〜

お呼び立てしまして さあ どうぞ

♪〜

写真 ご覧になりますか?

(ウエートレス)はい おい! ちょっと

要りません コーヒーか何か?

はい コーヒー

若奥様みたいに撮れてますよ

お父様に見せてさし上げるといい 帰ったら 早速

お喜びになりますよ

は? はっきり言ったらどうなの?

いくら欲しいの?

100億円

フッ… 出せないでしょう?

出すものですか 一銭だって だったら 要りませんよ 一銭も…

何なのか分からないけど➡ あなたの目的が

渋沢さんの話 言いたいのなら➡

おっしゃってちょうだい 羽仁さんでも 誰でも いくらでも

押しつけられた縁談ですもの 私は平気よ もともと

かえって うれしいくらい 断られたら

♪〜

いいんですか?

悲しみますよ? お父様が怒りますよ

♪〜

では どっか ほか行きましょう 飲みますか?

♪〜

ゆすり やる人に 見えないわ そうやってると

すいません

いや ゆすってなんかいませんよ どうして ゆすりなんか やるの?

何を目的で 私のクラスメートを➡ じゃ

渋沢さんを突き止めたりしたの? 犬みたいに嗅いで回って

はい 冷めないうち どうぞ さあ 出来ましたよ

はい あっ 私 お塩

もういいわ

まあまあね いかがですか?

ううん えっ? もう終わりですか?

プレーンソーダ ないかしら?

ボーイを呼ぶといい

なに?

来ないで!

帰るわ! どいてよ!

人を呼ぶわよ!

誰も来やしませんよ

卑怯者! これが僕の目的だったんです

好きなんだ 結婚してください つまらない目的でしょう?

まんざらでもないくせに! いいかげんにしないか!

♬〜

♬〜

働きかけたかどうかは知らんが➡ (渥美)ともかくね 組合が

婦人春秋には書かないでくれと➡ 作家協会から ストが解決するまで

(田代)困ったなあ 正式に知らせがあったんでね

中絶するわけにはいかないですよ いや 連載小説ばかりはね

まあ みんな 書かんと言ってるし いや…

小説家仲間の仁義があるんでね 私だって

なんとか ひとつ ねっ? 先生ね そこんとこを

まあ 悪いけど勘弁してくれたまえ

(田代)うん? 編集長

ちょっと

すまんが 了解してくれたまえ まあ そんなわけでね

先生

倍にするということで ひとつ 原稿料を 今までの

いや 分かってます フン! 金の問題じゃないよ 君

察していただきたいのです しかしね 私どもの苦衷も

ストの解決は 目に見えてるんです この号さえ出れば

ねっ? 先生

大変だが 私のほうだって… まあ 君のほうも 考えてみれば

打ち切りになるとすると➡ ええ もう ここで先生の小説が

死活に関する問題でしてね これは もう ウチの雑誌の

弱るなあ そうまで言われると

何しろ 私は 気が弱いんでね

しかたがない 書こう

前に書きためて➡ なんだ 作家協会や仲間たちには

言っておけばいいんだ 渡しておいたんだと

原稿料 今 もらえるかね? あっ 君…

そりゃ もちろんですとも

ここの雑誌 見てると➡ (悦子)恋愛とセックス おしゃれに皇室

回転してるみたいな気がするわね 日本って国は それだけで

(二宮)まだ あるさ だって 現実に そうじゃない

(悦子)そんなふうだから 私➡ パチンコとマージャン

恋愛する気しないのよ あんたたちと

(3人)へえ〜

(支配人)いらっしゃいませ

はっ!

ドライバーの調子が出なくってね (江藤)どうも

(江藤)君は どうだね? (羽仁)ほう

ハハハ… アプローチが荒れてね

(笑い声)

(従業員)おい

毎日 来てるじゃないか 羽仁と江藤は ここんところ

ご親友だそうだからな お2人は (従業員)

何を たくらんでるんだかな

労評 ぶっ潰しかもしれんぞ 事によると

⚟(文子)お父様

どうしたんだい? こんな所へ おう

(羽仁)やあ (文子)こんにちは

(江藤)ほう… 今まで 滋さんに会ってましたの

了解してくださいましたわ 滋さんは

私 滋さんと結婚しません

えっ? 何だい? やぶから棒に

あっせんに乗り出したんだってね なんか 都の労働委員会が争議の

争議は もう 当事者を離れて➡ ムダでしょうね

闘いみたいになってますからね 経済連と労評の

気の毒なのは 組合員の家族だ もう 3か月だからな

ああ 今日で終わりだな 先輩 どうも 長い間いろいろと

このとおり 金もらったか?

足しになるだろう 授業料の 少なくて悪いけど 少しは

バリッとした スーツを作るんですよ とんでもない 彼女は これで

マージャン? 競輪? あんたたちこそ

ドライブ・クラブの車で箱根か熱海 ぐっと デラックスさ あたみ はこね

(西)残念ながら お座席 満員 うわあ 連れてって 私も

3人 同乗しますんでね さる美人喫茶のウェートレスが

日本の将来を背負って立つんかね こういう青年が

輝きわたってますよ 日本の未来は

見たことがあるな あのご婦人

出ましょう 黒木さん

(西)へえ〜 ありゃまあ 江藤の娘だぜ

今日が初めてよ 父の言いつけに背いたのは

今までは意見があっても➡

圧倒されるような気がして➡ 父の前に出ると なんだか

何にも言えなかったの

ちょっと いい気持ちだったわ 父は驚いてたわ 慌ててたわ…

そりゃ 滋さんだって いい方よ

ふたつだけあったの でも 気に入らない点が

父が紹介した人だってこと ひとつは

ねえ タバコ ちょうだい

私 自分がなさすぎますもの 結婚まで お仕着せでは

滋さんの目に情熱がないこと もうひとつは

あの人の一生は保証されてるわ お父さんの七光りで

あの人を無気力にさせてんのよ それが

たぶん なんとなく幸せよ あの人と結婚すると

でも 平和すぎて退屈だわ きっと

あなたは違うわ

刺激がありそうよ あなたと結婚すると 面白いわ

あなたの目は 情熱に輝いてるもの

たくらんでるような目だもの 年中 何かを

ねえ 何してんの? こっち来て

うん? 早すぎましたね

お父様に言うべきだった よく考えてから

どうして?

僕たちの結婚を妨害するでしょう お父さんは あらゆる手段で

私たちさえ変わらなければ かまわないじゃないの 平気よ

それとも あなた もう 私が嫌?

飽きるわけがないわ そんなはずないわね

まだ こういう所へ来てないもの 飽きるほど

飽きたの? 違うわね?

資本家の娘ですもの 私と結婚すると得よ

何でもしてあげる だから… 私 何でも買ってあげる

う〜ん 何とか言ってよ 黒木さん

(小川)君!

どうもじゃないよ! 君 ああ これは どうも

まさか 先生のお嬢さんに➡

思わなかった ちょっかいを出してるとは

どうするつもりだ この始末を 俺の顔は丸つぶれだよ

何とかします? 何とかします

今が いちばん大事なときなんだぞ 会社のストライキも

とんでもないことをしおって 身の程もわきまえずに こんな

こっちでやるから➡ あしたの組合の追い出しは

はい お前は 先生に会ってこい!

1時 本社だぞ

何でもいいから 謝れ 先生に逆らうなよ

つけあがるにも程がある! なんだ 長屋のこせがれのくせに

おい

♬〜

しばらく お待ちください (秘書)こちらで

(時報)

(時報)

(ため息)

⚟(ノック)

(秘書)黒木さんですね はい

お待たせしました どうぞ はあ…

⚟(ノック)

ああ 来たまえ

2つだけ約束してくれればいい 何でしょう?

今後 一切 文子に近づかぬこと

誰にも口外しないこと それだけだ 第二は 文子とのことは

うん いいだろう お約束できかねます

肝に銘じておくほうがいい ただ これだけは

私の力を持ってすれば➡

抹殺することなどは簡単なんだよ 今の君を 社会的に

じゃ 要らないんだね? さあ? そうでしょうか?

僕たちは愛し合ってます お嬢さんも承知しないでしょう

どこへでも ついてくるはずです お嬢さんは 僕が言えば

文子はアメリカにやる

ほんの気まぐれだ 冒険好きの わがまま娘の

存在など 忘れてしまうよ 1年もすれば 君という男の

ああ… ⚟(ノック)

お客様 お帰りだよ

お嬢さんは僕のもんです

また お目にかかってみせます 僕は きっと あなたと この部屋で

♬〜

あなた方の幹部は アカの手先です (スピーカー:男性)スト中の皆さん

既に 雑誌は発刊されました 私たちの手で

(言い争う声)

挑発に乗るな スクラムを組め! (伊達)挑発に乗るな!

夕やけ小やけの 赤とんぼ ♪(組合員たち)

♪ 負われて見たのは いつの日か

(クラクション)

♪ 小篭に摘んだは まぼろしか こかご

(伊達)やめろ! 暴力反対! (井本)やめろ やめろー!

一度 言いだしたら 聞かないわ 父は

動かすことはできないわ 誰にだって 父の意思を

どうします?

ひどい方ね 羽仁さんと結婚しますか?

⚟(サイレン)

2人だけで結婚しちゃいましょう 私 家を出るわ

結婚を認めてくれるわ 時がたてば お父様も寂しくなるわ

うん? 寂しくなるのは お父様じゃない

どうして? 君だよ

君は結局 親父の所へ帰るだろう おやじ

考えてもごらんなさい だから どうして?

アパートに住んでるんですよ 僕はね 貧しい ちっぽけな

君は その手で➡ 車もない 女中もいない

1人で やらなきゃならないんだ 炊事も洗濯も 全部

えっ? 面白い? やるわ 面白そうじゃない

ごはん炊くのは うまいのよ 私 オムレツは ダメでも

まきで炊いたわ 友達とキャンプに行ったとき

おいしかったわ そのときのごはん

⚟(サイレン)

(けん騒)

離せ! 離せ! なぜ 働く者を捕まえるんだ!

(組合員)井本さん! (組合員)井本 手を離すなよ!

ちくしょう! 離せ! 離せー! (井本)

♪(レコードの音楽)

♪(レコードの音楽)

♪〜

今の話 考えさせておいてください

また連絡します 黒木さん

♪〜

☎

☎ あっ 俺だ 黒木だよ もしもし

いつものホテルで いいね? 会いたいんだ 今夜9時

もしもし?

(合田)黒木 貴様! 黒木 待て!

(合田)おい!

(良重)ちょっと どこへ行く? この時間に

(良重)えっ? 黒木に会ったぞ

昔の仲間たちが傷つけられ➡ 会社の近くを歩いていた

横目で見ながら 平気な顔で… 踏みにじられているのを

思ってなかった もう二度と こんなふうに会えると

幸せよ まるで夢みたい 俺の好きなのは君だけだ

君は 昔のままだね

昔の俺は残ってるんだ 君の体にだけ

そう言われるのを ずっと 待ってたの

違う血が流れてると思ったんだ さっきまで 俺の体にはね 昔とは

俺の好きなのは やっぱり君だけだ だけど 今は違う

夢なら 一生 覚めてほしくない ああ

⚟(ドアが開く音)

なに? 離れろ! 俺の女房から

俺の女房から離れろ!

俺の女房だ! この女は 4年も前から俺のもんだ

くっつくな! 寄るな! 良重 何をしている?

そうか… 知らなかった

近寄るな! 汚い! (良重)黒木さん…

そうさ お前は売女だ! ばいた (良重)汚い?

バカだな 俺も… お笑いだよ そんな…

お前は ポン引きだ! この女が売女なら

学生運動 組合活動➡ えっ? ポン引き?

踏み台にして のし上がった 貴様は その両方を

理想を食い物にするポン引きだ 貴様は

じゃ お前は何だ? 労働者の血をすする けだものだ

俺は闘ってる 今でも理想のために

何が ウソだ⁉ ウソつけ!

知ってる? 俺は知ってるぞ

考えてない 自由も 革命も➡ お前は労働者のことなんか

何を言う! 何もかも信じてないよ

その足のせいだよ! お前が 今 革命を叫んでるのはね

その足のためだよ お前はな➡ おまわりに踏んづけられた

全ての人間に復讐したいんだよ 世の中の健全な体を持った ふくしゅう

お前は 個人的な恨みを➡ 自由? 平和? フン! デタラメさ

話したいだけだ! 革命が泣くぞ! 革命運動に かこつけて

貴様! アアッ!

立て! 立ってみろ!

フン! 立てないだろう?

何ができる? 自分の体も動かせない かたわ者に

現実を どう動かせるんだ!

あんた 一体何だっていうのよ あんまりよ ひどすぎるわ

かたわよ でも あんたより ましよ 私は売女かもしれない この人は

被害を与えないわ 私たち 人に迷惑かけないわ

私 この目で はっきり見たのよ

社長から もらってきた札束 黒木さんが

最初からスパイだったんだわ 黒木さん

まだ言ってなかったのかい? なんだ

報告しろと言っただろう?

(合田)触るな! あなた

(泣き声)

何年 カメラやってんだ? ええ?

すみません 忙しかったもので 待ってたのよ あなたの連絡を

そうですか アメリカへ たつ日が決まったわ

平気なの?

家出をする決心までしてるのに➡ なんとかしてよ 私は

何の方法も考えないじゃない あなたは

そんな場合じゃないわ 考えてますよ 見つからないだけだ

私… 妊娠したのよ それも分かってます

赤ちゃんができたの えっ?

なぜ それを先に言わないんだ

これで こっちの勝ちじゃないか バカだな 君は

ええ? そうだろう? 君の親父は おろせとは言うまい

親父に妊娠したことを言うんだ さあ 早く帰って すぐ

さあ 早く… さあ 早く!

(合田)ああ 元気だった? 井本さん

(良重)ふ〜ん 近日中に釈放されるらしいや

黒木のヤツ やられるかもしれねえな

えっ?

話してやったんだ 君が札束を見たってこと

そのときの井本の目つき ただ事じゃなかったぜ

♬〜

⚟(ノック)

(江藤)はい

(江藤)うん まあ かけたまえ 先日は どうも

そこへ はあ…

2時間 待たされましたけど➡ この前は

今日は 1分半です

安心しました 小切手ではありませんね

君のこと いろいろ書いてある 今朝 着いたよ

はあ… 差出人は不明

いや 必要がないでしょ 読まないのかね?

埋まってますから どうせ 僕を中傷した文字で

2つのことを私に訴えている この手紙は

君が学生運動の闘士だったこと 第一は

肉体関係を持っていたということ 第二は 小川君の妻君と

就職のコネをつけたということだ そのことで 婦人春秋に

「そんな人物を娘の婿にするのは➡ つまり

いうことだな 危険だから やめろ」と

これは本当かね? うん? どうなんだ?

あえて 否定はしません

ハハハ… 正直でよろしい

ところで 第一についてだが➡

左翼運動の経験がある 私も学生時代には

理想や情熱は むしろ持つべきだ 若いときには それぐらいの

これも まあ 問題はあるまい 第二については

三十すぎの女と恋愛をしてね 私は 二十歳のときに

そのことによって成長した

ほったらかしにしないように➡ 小川君には 私から あまり 妻君を

それとなく勧めるとしよう

けしからん男が 近ごろは➡ 君みたいな

しきりに横行しとるそうだからな

手紙のことは これで終わりだ さて…

娘を幸せにしてやっておくれ どうか 黒木君

はい

正式に決まったわけじゃないんだ ハハハ… まだ

でも 専らの評判ですよ

江藤俊介と言やあ 大物中の大物ですからね

ああ ともかく わしは 鼻が高い

江藤俊介氏に認められて➡ 教え子の中から

大人物が現れるとは思わなんだ その娘婿になるような

忠告したかいがあった

君のような大器が ええ? わしっちゅう人間がおらなんだら

(西)ええ 先生 あの話 なあ?

いや 今日 来たのは ほかでもない ああ そうだ

いよいよ 来年は就職だ この西君も

仕事がやりたいそうだ マスコミ関係の

直接 頼んでやってくれんかな? ひとつ 君から 江藤氏に

つまらないものですが ほんの… これ

でも まあ 一応 正式に➡ おい よせよ そんな

どうぞ よろしく お願いします お願いに上がったわけですから

頼んだんじゃが➡ (三津井)ほかの教え子にも

息子になるわけじゃから➡ 君は社長の

いちばん確実じゃ

部長クラスには 必ずなる人材だ わしは保証するが この西君も

見てやってくれたまえ ひとつ 後輩の面倒を

⚟(ノック) はあ…

はい

失礼しましょうか?

こりゃ ごちそうになった (三津井)うむ 行こう いや

ぜひ呼んでくれたまえよ 結婚式には

ええスピーチを考えておこう

述べるのは 最上の喜びじゃよ 出世した教え子の結婚式で 祝辞を

くれぐれも よろしくな ハハハ… じゃ 西君の件は

ああ 先生も お気をつけて

うん じゃ… (西)お願いします

何だ? 何の用だ?

あなた 殺されるわ

その責任は 私にあるの フン バカな

それだけよ だから 知らせに来たのよ

そんなデタラメには ダマされないよ

おい 信じないなら それでもいいわ

うまくやれよ 合田とな

フン ハハハ… うぬぼれるな まるで やいてるみたいね

誰と? 俺は結婚するんだ

江藤財閥のご令嬢さ

いや 好きだからさ 出世のために?

ウソよ! かわいい子だよ

余計なお世話だ 気の毒だわ その方

誰よりも愛し合ってるんだわ 本当は 私たち

いちばん よく知ってるはずよ そのことは あなたが

うぬぼれも強くなったんだな 君は

素直さ あなたが素直じゃなさすぎるのよ

いっとう好きだとか言ったが➡ この間 昔のままだとか お前が

ほしかったからなんだ お前に サービスして

サービス?

雰囲気は必要だもんな 売女と遊んでも

♪『蛍の光』

♪〜

ああ いよいよ あしたね

なぜ? 早く あしたになるといいわ

私 不安なのよ なんだか 婚約が発表されるまで

いじめられたせいね きっと (文子)あなたに さんざん

♪〜

えっ? 今日は 私が送っていくわ

せめて外からだけでも 私 見たいのよ

何を?

どんなアパートに住んでいるか あなたが

フフッ… 悪い趣味だな

泊まってみたいわ ひと晩だけでいいから

本当? よしなさい ノミに かまれる

♪〜

中は 大体 想像がつくわ (文子)入りたいけど我慢します

フフッ… じゃ あした 家出しないで よかったね

うん

♪(口笛)

(井本)黒木!

聞いたぞ 貴様の裏切りの事実を

俺を左遷したのも 貴様の仕業だな それが どうした?

フン! いいかげんに目を覚ませ

生きてるのが 現代じゃないか みんながみんな 裏切って

それで おしまいだよ フン! 早いか遅いかだ 遅れたヤツはね

♪(口笛)

ウウッ! 貴様!

ア… アア…

アアッ…

♬〜

ウウ… ウッ…

♬〜

ウウッ… アッ…

今日は何とかなるんじゃないかな 7つ目だからな

おじ貴のコネがなかったら➡ でも よかったよ あんたの

俺 本当に これもんだったよ

推薦しちゃったんだから➡ 私 3人とも

ちょっと無理ね 全部 受かるっていうのは

若者よ 希望を持て

希望を持てっつったってさ

大それたのは ダメだね あの先輩みたいな

(東谷)うん 黒木さんか

大時代すぎるよ やり方が あれはバカだよ

(二宮・東谷)うん

(西)うん 行こう さあ 早く行かないと遅れるわよ

(東谷)行こうか ああ

(西)うん (悦子)しっかりね

♬〜

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