All language subtitles for 大奥(16)幕末編 - [ニュース速報][1440-FHD@KFMVFR.hevc10_crf 20_p 5][字]

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Original subtitles

<天保十二年 閏正月七日。➡

第十一代将軍であった➡

大御所家斉公 薨去。➡

家斉公は熊痘により赤面を撲滅。➡

男子による家督相続を強く推し進めた結果 世は様変わりし➡

幕府の重職は再び 男が大半を占めることとなった>

改めて一同 世の乱れを正し…。

世のかじを 男が取るようになってからというもの➡

城中も市中も風紀は乱れ ろくなことはない。

我ら女の手で 八代吉宗公の頃のような 正しき世に戻さねばならぬ。

(正弘)しかし そのころとは 世のありさまも随分変わりましたし。

実は上様は お世継ぎを祥子様に お決めになった。

まことにございますか?

上様は 祥子様が大層お気に入り。

他家には嫁がせとうないのかもしれぬが。

まぁ さように かわいがっておいでで。

再び我らの時代が来るぞ。 ではの。➡

上様。

(ため息)

⚟(遠山)阿部伊勢守様。

遠山左衛門尉殿。

先日の御前公事 お見事にございましたね。➡

ん? お疲れですか?

(遠山)芳町は初めてですか?

あ。 はい。

確か 男子が身を売る岡場所。

そうそう 吉原が女子が身を売る場所になったんで➡

そこにいた男たちが ここに移されたんです。➡

男も女も楽しめますから 共に憂さを晴らしましょう!

あの 憂さを晴らすって何を。

⚟金さん!

あ!

あ あの 私 やはりよしておきます! ありがとうございました!

⚟待ちやがれ! この盗人が!

誰か! こいつ! 盗人だ!

え!

お見事。

覚えてやがれ。

(正弘)いたたたたた…。

大事ござんせんか?

あ はい。

おかげさまで取り戻すことができました。

よければ ひとつ 礼でもさせてもらえませんかね。

礼?

⚟お待たせしんした。

まあ なんと美しい。

ふふ。 ありがとうござりんす。

そなたは陰間という者か。

陰間は皆 吉原の花魁のような 格好をしておるのか?

ふふ。

本当は これは わちきらが始めた格好なんでさぁね。

え! 吉原で昔 男が種付けしていた頃。

客人てのは遊びに来んじゃなくて それこそ真面目に種を求めてくるわけで。

その中には まだ 男と ろくにしゃべったこともない➡

お嬢さんもおいでなんす。

で 怖がらせないようにって 女のなりを始めたんでありんす。

それを今は 吉原の遊女が まんま まねしてるって寸法で。

はあ 分かりやすい。

お褒めにあずかり恐悦至極でありんす。

そなたは なぜ ここにおるのだ?

勘弁してくんなんし。 身の上話なんて。

学もあるではないか。 先ほども大層な書物を。

わっちゃ 年季が明きいしたらね 学問をしたいと思っていんす。

そなた 学者になりたいのか。

ここを出たら 今度こそ 己の翼で飛びたいってね。

己の翼?

己のやりたいことをやって➡

己の向かいたいほうへ 向かっていくんです。

あら? 何か?

あ… いえ。

私は実は 兄が隠居したせいで 女ながら家督を許された身での。

じゃあ もしや 男だらけの中でお働きで。

そりゃあ やりにくうござんしょう。

でもの 思い返すと 兄が隠居すると聞いた時➡

心の内で 「しめた。 これで働きに出られる」とも思うたのじゃ。

すみんせん 何とお呼びすれば。

では 伊勢守とでも。

ふふふ…。 え? 何か おかしいか?

いえ 随分 景気のいい名を言われると。

では 伊勢守様は今➡

己の翼で飛んでなさる ってことでござんすね。

(ため息)

自ら飛び込んだくせに ため息などついておっては罰が当たるの。

でも お疲れはお疲れでござんしょう。

わちきでよければ お慰めしんすよ。

いやいや…。 もう十分慰められたでの。

わちき 客筋はいいんで 病気の心配はありんせんよ。

いや… もう まことに。

何やら そなたに話したら すっきりと。

礼を言うぞ えぇと。

瀧山です。

瀧山。 今日は ほんに大層楽しかった!

あ よろしかったら また!

<阿部伊勢守様の家には ある故事が伝わっていた。➡

それは戦国の昔のこと>

(正勝) 父上。 私が竹千代様と同じ輿に乗るなど➡

恐れ多くはございませんでしょうか。

何をまぬけたことを。

いざという時 そなたが 竹千代様の身代わりとなるためじゃ。

<阿部正勝少年は まさかの折の盾となるべく➡

幼き徳川家康公の今川行きに 同道したのであった。➡

その忠義は阿部家の誇りであった>

私も阿部の忠義を見せねばなりませぬ。

<兜の緒を締め直された阿部様は 己のやるべきことに向かって邁進し➡

男社会の幕府で着実に功績を重ねられ>

女のご老中が生まれんのかい。 随分と久しぶりだね。

この前 谷中・感応寺で大捕り物をした 寺社奉行様だってさ。

何てったっけな 名前 え~と…。

あ 阿部だ。 阿部伊勢守様!

えっ! 何だ 知り合いかい?

ま 色町で まことの名を言う まぬけもおらぬよな。

いえ。 何でもござりんせん。

こたび 老中となりました 阿部伊勢守正弘にございます。

お世継ぎ 家定様に 新任のご挨拶に参りました。

ふーん 阿部か。

その昔 正勝には先祖が世話になったの。

ご存じなので? 有名な話ではないか。

もちろん 阿部家の者は 代々伝え聞いておりますが➡

まさか主家のお方に お覚え頂いているとは!

当たり前のことではないか。 臣下とのゆえんを留め置くなど。

家定様のご厚情 正弘 心より感服いたしました!

この上は 私めも正勝がごとく 家定様の身代わりとなる覚悟で➡

お仕えする所存にございます!

身代わり? 私のか?➡

ふっ ふふ…。

それは なかなか大変だと思うが。➡

身代わりのごとくと申すなら 以後 私が呼べば すぐに参じるよう。

よいか。 ははっ!

<その日より 阿部様は 本当に呼ばれることとなった>

阿部正弘 お呼びにつきまかりこしてございます!

お 来たか。 (正弘)あの 御用向きは。

うむ 今日は そなたとな… 饅頭を作ろうと思う!

ま 饅頭を?

♬~

(家慶)参ると先触れを出したではないか!

(歌橋)申し訳ございませぬ。

本日は阿部様と 先に お約束をしていたとのことで。

親を大事にするよう きつく言い含めておけ!

<阿部様は それからも呼ばれに呼ばれた>

申し訳ございません。

<善哉 きんつば>

お気を付け下さいませ。

<煮豆>

砂糖。 このくらい…。

(正弘)しょうゆ。

<ふかし芋>

<お二人は 随分と くさい仲になられていった>

(間部)また お呼び出しか。

申し訳ございませぬ。

大事なお話が出ました折には 必ずお伝えしますので。

どう思う。 堀田殿 あの小娘。

せんだって失脚された水野様のような 欲があるようには見えませぬがな。

遠い 遠い。

歌橋殿。 遅くなりまして。

申し訳ございませぬ。 本日は しばしお待ち頂けますか?

はい。

⚟(情事を感じさせる物音と声)

あ お楽しみで。

こちらで。

お待たせいたしました。 ご案内いたします。はい。

上様?

阿部伊勢守 参上つかまつりまして。

バカ!

今日はもうよい! ノロマッ! 帰れ!

一体 何が。

探りを入れてみるか。 もし。

♬~

回想 身代わり? ふふ…。

それは なかなか大変だと思うが。

バカ!

まこと そのとおり。

西の丸に男衆を集め 家定様のための奥を用意したい?

はい。 ご正室の任親様がお亡くなりに さりとて 側室もおられませぬ。

これは将軍家にとり 大変よろしくないのではないかと。

奥のことは我らの領分ではない。

なるほど では このままでよろしいと お考えにございますか?

かような おかしなありさまのままで!

家定に奥など ととのえさせたら 一体 いくらかかると思うておるのじゃ。

(堀田)しかし恐れながら上様。

このままでは 上様のお血筋が 絶えてしまうことにもなりかねませぬ!

その時は一橋なり何なりから 養子を取ればよかろう!➡

そもそも家定は虚弱。 子などできようものなら命に関わるわ!

(正弘) ご老中の方々も うすうすお気付きの様子。

しかも ご正室であった任親様は まこと ご病気ではなく➡

家定様に ご執心のそのお方に 毒を盛られ亡くなったとの噂も。

(広大院)何ということじゃ。

治済公の呪われた血が かように受け継がれておったとは。

上様をお諫めできるのは 広大院様しかおられませぬ!

どうか!

(正寧)部屋住みの武家を探しているのか。

家定様のための奥に上がってくれる者を 探しておるのですが➡

兄上 どなたか心当たりはございませぬか。

ここまで申し上げれば 聡明な上様には お分かりにございましょう!

私も以前 家定に側室を持つよう 勧めたこともあるのですが➡

しかし 家定が よしとせぬのです。

まこと困ったものにございます。

まだ奥を作ることを諦めておらぬのか。

ええ どこかにおられませぬかね。

武家でなくともよいのですが。 そう言われてものう。

勇ましく 知恵も働き 女に優し…。

いた! あ?

あ… あいたた…。 堀田様! いたた…。

私 本日 腹痛にて早退いたします。

お… いやいや…。

広大院に泣きついたとて無駄なことよ!

おばば様 とは。

とぼけおって。

祥子。 そなたは奥を作りたくなどないな… ないな!

…はい。

いい子じゃ。

いい子じゃ。

♬~

もし! あの 陰間は まだここにおるか!

あの 美しい 遊女のなりの。

あら。 えぇっと。

あ… おった! ええっと。 瀧山じゃ!

瀧山 そなたを身請けしたいのじゃ!

み… 身請け!? そなたに助けてほしいことがあるのだ!

頼む!

実は 奥勤めをしてくれる者を探しておって。

奥勤め!? そうじゃ。 千代田の奥じゃ。 どうじゃ?

でも それは 私の身の上では難しいかと。

さようなことはない。 いえ。 難しいと思います。

でも ありがとうござりんす。

わちきなんぞのこと覚えて下さってて。

はあ~。

お上手にございますね。 家定様。

今日は呼んでおらぬぞ。

このところ お呼びがかからぬので。

そうか。

まず 押さえてくれるか。 はい。

よいぞ。 は。

これは何を。

カステラじゃ。 まぁ カステラ。

正弘。 広大院様に掛け合ってくれたは そなたであろう?

え? むちゃはするな。

アレに にらまれては そなたの身が どうなるか分かったものではない。

あ…。

そなたが来るようになってから➡

月に四度あった嫌なことが 二度になった。

私は それで十分じゃ。

私は何をやっておるのだ。

⚟(半鐘の音)

お城で 火! 火が出たって!

おい 気を付けろよ。

堀田様! 城中の皆様は!

ご無事じゃ!

火元は いずこで? 大奥の御膳所ということじゃ。

御膳所?

(広大院) 江戸城の主が城を炎上させるとは。

しかも原因は天ぷら。➡

夜中に職人をたたき起こし 天ぷらを揚げさせたとは…➡

末代までの恥さらしにございますぞ!

お… 表沙汰にしなければ。

ええええ! とても表沙汰になどできませぬ!

とにかく 本丸の大奥は 住める態にはございませんゆえ➡

私は本丸から家定殿のいらっしゃる 西の丸に身を寄せることにいたします!

は はい。

これで当面 私が番犬です。

上様が参ることもできなくなりましょう。

(正弘)広大院様。 あの… この火事 あまりにも我らに都合がよく。

天から大御所様が 仕置きなさったのですかね?

(広大院)さぁ 伊勢守➡

この隙に どうぞ家定様に 奥を用意して差し上げて下さい。

は!

身請けの話が出たんだって。

出ただけでさぁね。

⚟瀧山! この間の あのお方が。

瀧山 こちら 遠山殿とおっしゃいましてね。

遠山殿。

このお方は もしや!

はい。 名奉行 遠山金四郎殿です。

若い時分 無頼の者どもと交わりましてな。 これは その名残の桜吹雪。

(正弘)幕府の役人には 実のところ 遠山殿のようなお方もおります。

あ…! (正弘)調べました。

そなたの母は 男女のもつれから➡

上役を刺し殺した 鉄砲方だったのですね。➡

それが故 子であったそなたは 苦界に身を落とすことになった。

いかなる故があろうとも 母御のしたことは愚かと言うしかない。

しかし それは そなた自身の咎ではない。

何か言う者があれば 私は正面切って戦おうと思うておる。

だからどうです? 私に力を貸してはくれませぬか?

伊勢守様。

瀧山 決して御名を汚しませぬよう努めます。

どうぞ この身を請け出して下さいませ!

♬~

これは…。

あなたのための奥ですよ。

♬~

家定様。

それがし西の奥の総取締を務めます 瀧山と申します。

どうぞ 以後は何なりと お申しつけ下さいませ。

初めに言うておくが 私は側室など望んでおらぬし➡

体も強うない。 とても かようにあまたの者の相手など。

心得ております。 表向きは お子をもうけるべく。

ですが この者らは実のところ➡

あなた様を 「嫌なこと」から守るために 集められた男たちなのですよ。

阿部様は 常に家定様のおそばに 侍ることはできませぬ。

ならば 家定様をいついかなる時も お守りする者たちをと。

この男たちは あなた様をお守りする砦にございます。

私の ために… 正弘が…。

♬~

瀧山!

西の丸様の おなーりー。

♬~

<そして 広大院様は この年の暮れ 逝去された>

(家定)柿山。 瀧山にございます。

私は甘いものを持ってこいと 言うたはずじゃが?

握り飯もかみしめれば なかなか甘くございますよ。

⚟(仲野)ご無礼いたします。 上様が人払いを頼むと。

来ましたか。 心得た。

人払いをせよ。 は。

これは どういうことじゃ。 家定。

わしは人払いを命じたはずぞ。

そこなる瀧山は この西の丸では私の分身。

ご遠慮なく お話しなって下さいませ。

分身とは いかなることじゃ。

言葉のとおりでございます。

お前 たかが総取締の分際で。 許さぬ!

殿中で抜かれるのでございますか?

そなた… そなた わしを誰と心得る!

恐れながら それがしの主は家定様にございまする!

(家定)父上 お望みどおり 人払いをいたしましたので➡

ここには 我らよりほか 誰もおりませぬ。

ということは 何が起ころうと➡

残った者が どうとでも取り繕える ということにございますなぁ。

う…。

お前 このままでは済まさぬからな!

覚えておるがいい!

甘いものをお持ちしましょう。

葛湯に たっぷりと お砂糖をお入れしたものを。

優しいではないか。 瀧山。

今 瀧山と。

はようせい 竹山。

は。

<しかし 家慶公を怒らせ ただで済むはずもなく>

<毒を盛られた家定公は 一命を取り留めたが➡

更に虚弱となられた。➡

だが そこに思いもせぬ味方がやって来た>

(半鐘の音)

異国の船じゃ~!

さあ さあ 大変だ 大変だ!

なぁんと なぁんと 長さ三十八間もある どでけえ黒船が浦賀の沖に現れたぁ!

どこの船とは知らねえが どうやらメリケンの船らしい。

大筒をこっちに向けて 今にも開国を迫る勢いだぁ!

異国の船が。

ご無礼を! (家定)何じゃ 正弘。➡

西の丸に来ておる場合では ないのではないか?

家定様 落ち着いて お聞き下さいませ。

異国船が来て その驚きで。

父上が 死んだ…?

(正弘)メリケンが申し出てきたのは 日本が主要な港を開き➡

薪と水 糧食の求めに 応ずることにございます。

(家定)大名たちの意見は何と?

開国などまかりならん打ち払え。

幕府は弱腰と笑われるゆえ 打ち払え 打ち払え。

(家定)のぅ 正弘。➡

そやつらは己が責めを負わぬから 好き放題 言えるのじゃ。➡

ならば いっそ 連中を政に加えてしまってはどうだ?

さようなことを やってもよろしいので。

私 実は ずっと憂えておったのです。

もはや 幕閣の 徳川の力だけでは 太刀打ちできぬ。

諸大名 学者 いえ それこそ 国中からの英知をかき集めねば➡

この国は滅んでしまうのではないかと。

好きにやれ 正弘。

私が許す。 そなたが思うようにやれ!

はい!

<かくして 阿部様は アメリカからの親書を公にし➡

まこと国中から意見を募った>

<集まった その数 延べ800通!➡

その中で 阿部様が見いだしたのが>

(勝)なんせ向こうは 大筒を積んだ黒船だぜ。➡

こちとらが押っ取り刀で 斬り込もうたって➡

近づく前にドカンと お陀仏だ。

となりゃ まず 開国。

んで 異国と交易して もうけた金で 船や武器を買うなり作るなりして➡

五分に渡り合える力をつける。

ってなぁ 話を書いたんだけど まぁ どうせ読みもしねぇ。

<幕府は この「勝」の意見を採用し>

迎えが来た? どこの?

ふーん。 千代田…。

千代田ぁ!?

<まずは2港に限り港を開き➡

その裏で 勝に海軍を作る準備を急がせた>

(家定)おばば様。

正弘のやつ あれよあれよという間に➡

この国の在り方を 変えてしまいましたよ…。

<だが 第十三代将軍となった 家定公のところに➡

ある一つの話が持ち込まれてきた>

薩摩藩島津家から 御台所を入れたいという話が来た?

薩摩は亡き広大院様のご実家。

生前 広大院様から 話を持ちかけられていた と申すのです。

ふん。 で 薩摩の狙いは?

婚儀を好機として幕政に深く食い込みたい というところではないでしょうか。

なるほどな。 そなたとしてはどうなのだ 薩摩は。

志を同じくしてくれるならば 力は合わせとうございます。

ですが 薩摩は今 水戸と手を組み しきりに攘夷を唱えておりまして。

御台所を送り込み 私をねやにて籠絡➡

水戸から一橋へ養子に出した慶喜を 次なる将軍に指名させる。

晴れて慶喜が将軍となった暁には 水戸と共に幕政を我が物としたい。➡

筋書きは そんなところか。

やはり お断りします。 面倒なことになりかねませぬ。

(家定)待て 正弘! 待て!

そなたとしては 薩摩が志を同じくする味方となせれば➡

それが最良なのであろう?

ならば ねやにて 薩摩隼人1人くらい 逆に たぶらかすくらいは➡

私にもできると思うぞ。

しかし この正弘➡

上様が夫を持ちたくないお気持ちは 誰よりも存じて…。

そなたのために将軍になった。

そなたが自在に空を飛ぶために ここに座っておるのだ。 私は。

上様…。

♬~

こたび 大奥は 薩摩より御台様を迎えることとなった。

薩摩…! そうだ。 薩摩だ。

むくつけき熊のような薩摩隼人が やって来る。

上様を害しにな。

大奥は その昔 三代家光公をお守りする 最後の砦として作られたという。

私たちが守るべきは上様 徳川家定公➡

それをゆめゆめ忘るるな!

♬~

我らが大奥だ!

(一同)はっ!

<まるで敵でも迎え撃つかの気配の中➡

そのお方は やって来られたのだ>

大奥総取締の瀧山にございます。

(胤篤)うむ。 面を上げよ。

<むくつけき薩摩隼人と思いきや>

胤篤である。 よろしう頼む。

♬~

私は顔形になど惑わされぬ。

無礼者! 何をいたすか!

あなたのようなお考えが この国を滅ぼすのです!

隠密がおると見て 間違いはございませぬ!

薩摩の狙いは…。 私ごときが次の将軍など。

ありがとうございました。

私と巡り会って下さって…。

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