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[音楽]

見えた、見えたぞ。怪しい影だ。聞いた、聞いたぞ。怪しい声だ。

[音楽]

頑張れ頑張れ。それに負けたら誰かが泣くぞ。引くならみんなのためだ。

[音楽]

頑張れ頑張れ。

[音楽]

だけどみんな[音楽]

に嫌われる。

1人

の頑張りや

。

猫目キクを見せてやれ。猫目[音楽]

ジャンプを見せてやれ。僕らは君の友達だ

。

要木こだ

なあ、あれでもないし。こあ、あった。

よっしゃ。やった。

あ、すごいや。たくさんある。ああ

。ああ。助けて。

助け

ああああ。

あ。

[音楽]

君、どうしたんだ?

しっかりしなよ。君

何があったんだ?

おい、しっかりするんだ。

こ、これをお母さんに。え、なんだい?

お、お母さんにこれをたお願い。

分かった?君どこの村の人?

名前は何ていうの?

松里村。幸夫。

雪夫。あ、幸夫君。

[音楽]

お母さんだめよ。少しは休まないと。そんなに詰めると体にどくよん。ああ、もう少したら人休りするからね。いやえ、雪尾夫おはまだかえ。

ええ、もうじっ帰ってくるわよ。きっと目によく聞くのたくさん取って帰ってくるわ。

いや、まさか横田の森へ行ったんじゃ。大丈夫よ。あそこでは今まで何人も死んでいるからね。きっと帰ってくるわよ。ゆきちゃんの靴だもの。

そうだね。

じゃ、私水を組みに行ってくるわ。

あ、気をつけて行っておいで。よっしゃ。あの松里村はこの近くです。

みんなが僕を見るとそういう顔するんだ。でもほら化け物じゃないよ。幸夫お君のうちを知ってたら教えて欲しいと思ってね。

雪夫お雪夫おがどうかしたんですか?

幸夫君を知ってるんですね。実は向こうの山でこれを届けてくれって頼まれたんです。

ゆきちゃんに何かあったんですね。

それじゃあゆきちゃんは死んだんですね。僕が抱き起こした時はもうダめでした。一体誰がなぜあんな目に合わせたのか分からないんです。

昔からあの森には薄気みの悪いものが住んでいると言い伝えられているんです。それは妖怪のこと?な

んだかわからないのだけど、今まで何人にもあの森に入って帰ってこない村の人がいるんです。だから今では誰も近づかなかったの。それならなぜよお君は

お母さんの目を直したかったからです。

お母さんのね。それで

姉ちゃんこれ見て。

まあ綺麗なキノコね。ベシメジって言うんだ。これを干して煎た汁を飲むと見えない目が見えるようになるんだって。

本当?

うん。富山の薬売りのおじさんから聞いたんだから間違いないよ。これから毎日このキノコを取ってきて早く母さんの目が見えるようにしてあげなくっちゃ。

[笑い]

どうないね。

きっと見えるようになるぞ。

ね。そのキノコをどこに入ってるの?姉さんにも教えて。今度一緒に取りに行くから。横田の森にたくさんあるんだ。そのキノコもそこで取ってきたの?

そうだよ。

あそこは一度文字に入ったら誰も生きては帰ってくられないと言って近づかないものじゃない。そんなところへ行くなんて。

そんなの名心だよ。だって僕はこうやってちゃんと帰ってきたじゃないか。

僕明日も行くんだ。早く母さんの目を直してやりたいもんな。でも母さんには横田の森へ行ったなんて言ってはだめよ。心配するからね。

うん。分かってるよ。幸夫お君は親高校だったんだね。お母さんに本当のことはとても言えないな。

あのお願いを聞いてください。

お母さん、ただいま。お帰り。遅かったね。心配してたんですよ。

ごめんなさい。水車小屋のところでゆきちゃんに会ったものだから。

あ、そうかい。ゆきよ。キノコはたくさん取れたのかい。

死んだみやさんにそっくりだ。もしかしたら僕が探している本当のお母さん。

ゆきよ、どうかしたのかい?

いや、お母さん喜んでおくれよ。今日もキノコがたくさん取れたよ。

そうか。でも雪よ、今日はいつもと声が違うようだね。

それは

あの山で喉を蜂に刺されたんですって。ゆきちゃんって誘の巣でも壊したんでしょ、きっと。

[笑い]

そ、そうなんだ。全くひどい目にあっちゃった。

[笑い]

気をつけてよ。

母さんがこんなだからつもみんなには苦労をかけて済まないと思ってるんだから。母さんのできることは

2

人のことを心配してあげることだけだもの。

お母さんそんなこと気にしないで。早く元の体へ戻ってね。

そうなりたいね。

ゆきちゃんキノコをじるから手伝って。

うん。

はあ。

やっぱりそうか。くそ。

がしたか。

お母さん痛くないかい?

うん、ちょうどいいよ。雪きよ、お前。近急に肩の叩き方が上手になったね。

そうかな?そんなことないと思うけどな。

はあ、いい気持ち。でも雪よ、お前声がなかなか治らないけどっぽどひどく蜂に刺されたのかね。

いや、

こじらせるといけないよ。

だだ大丈夫だよ。もう大したことはないから。

そうか。え、それならいいけど。は、本当にいい気持ちだよ。

よっしゃ、よっしゃ、よいしょ。いいさん、イエイさん、

イエイさん。僕が変わってあげるよ。

いいです。そんなことしてもらっちゃ悪いから。

女でそのクアを使うのは無理だよ。貸してごらんよ。

すみません。

お母さんに薬じてあげる時間じゃないのかい?

あ、そうだわ。

早く薬を飲ませてあげなくちゃ。

ここは僕がやっといてあげるから。

そう。じゃあお願いします。本当にごめんなさいね。

いいって。

じゃあ行ってきます。しえし。案外大変なもんだな。畑を耕すって。

ほら。

そこを誰に断って耕してるんだ。たったとせえろ。悪いかもしやがって。

グズぐしとろこうしてやる。

まま待ってよ。僕はやさんを手伝ってただけだよ。何も悪いことなんかしてないよ。

お前みたいに人間の出来損いみたいな顔したやつは今しなくてもきっとそのうち悪いことをするに決まってるんだ。

そんなの言いがかりだよ。

うるさい。

めコめ言うな。おい、みんなこの野郎を叩き出せ。

この野郎。何するんだよ。どよ

やめろ。

行け取られないようにしてやる。よいしょ。よいしょ。よいしょっと。よいしょ。さんや。さんが出るねえ。

その声は新浦の孫助さんとこのおばあちゃんですね。

ええ、今日は天気もいいし、いいだね。

[笑い]

本当ですね。

え、ゆきおちゃんは病気でもしたのかい?

いいえ、じゃあどこかに行ってるのかね。

いいえ、ちゃんとうちにいますよ。どうしてまたそんなこと?

ここんとこ姿見かけないんでね。

え、それに幸きおちゃんが横田の森へキのこ取りに行ってるという噂を聞いたもんで、もしやと思ってね。え、なんかの間違いだったんだね。

そんな噂があったんですか?

[音楽]

もう少しゆきちゃんになっててくださいね。うん。僕は構わないけどお母さんに分かっちゃうんじゃないかな。

いつかは本当のこと言わなくてはいけないけど。

でも目が見えるようになるまではこのままにしていてあげたいの。お母さんをこれ以上悲しませたくないから。やえさんは優しい人なんだな。僕でできることなら何でもいつまでもやりますよ。

すみません。無理って。

うん。結構僕だって本当のお母さんといるような気がして楽しいんですよ。

あなたのお母さん早く見つかるといわね。

うん。それじゃおやすみなさい。

おやすみなさい。

風を引かないようにね。

はい。

うん。うさあさ。

風でも引かせちゃう大変だから。

思わず母ちゃんと呟やいた。[音楽]

猫小僧の心の中に[音楽]

温かな温かなものが広がっていった。

[音楽]生まれて初めて人の情けに接した

猫小僧は幸夫の身代わりをしている苦しさ

も忘れてきっと誠の母親も同じことをして

くれるであろうと悲しさの中にも嬉しさが

込み上げてきて[音楽]

いつになく布団のぬくもりが温かかった。

幸せな温かさだった[音楽]。

[音楽]

雪を、[笑い]

お前は関さんの目が見えるようにしようと

思って

横田の森へ行ってくれたんだね。ゆきよ。

母さ。母さ。

[音楽]

[音楽]

さあ、ここですよ。雪を母さんの手を引い

ておくれ。いいよ。しっかりなよ。

でもどうしたの?急にお墓参りに行きたいなんて言い出して。

え、

どうしてかしら。母さんにも分からないのよ。ただどうしてもお墓参りしたくなっただけよ。

変なお母さん。

もう少しで石団終わりだよ。お母さん。

そうか。ありがとよ。母さんのために。

雪をいえ、幸夫の身代わりをしてくださってる方。

あ、お母さん

知っていましたよ。でもいいやいやこの方の心が分かるから知らないふりをしていたんです。

あ、ごめんなさい。嘘ついてて。

いいえ。謝らなくてはいけないのは私の方ですよ。

雪の身代わりをさせたりしてさぞ辛かったでしょうね。

お母さん猫ごめんなさい。

いいのよ。え、あなたは解散を悲しませたくないと思ってしてくれたことですもの。猫さんというのかしら。嘘としてからもあなたが本当の子供のような気がして私は嬉しかった。

[笑い]

え、僕もなんだか本当のお母さんに会ったような気がして、とっても楽しい毎日でした。そう、それは良かった。幸夫おが死んだのは悲しいけどでも大丈夫よ。やいちゃんがいてくれますからね。

お母さん私。お母さん

ちし。あいつやってやる。

猫め像僧は走った。

猫小僧の心の中には怒りが煮たぎつっていた。優しい母のおかげにいた説を悲しませたものが許せなかったのである。

猫小僧は走った。走った。走った。

出てこい。こだま。天然くみのこだま出てこい。

猫め来た。

[笑い]

こだま。

この妖怪は三村に近い深い森の中にいてくの木が

1000

年経つとこだになると言われその性質は荒く残忍で人間のを吸いて生きているのである。くそ。そうだ。あの目を潰してやれ。

うわああ

。

そうだ。こま弱いんだ。

うわ、お君、敵は撃ったよ。

猫め小僧さんはどうしたのかしら。

[音楽]

仮染めの母のぬくもりを知ったこと。彼は今日も歩き続ける。

[音楽]

いつになったら幻の母に巡り合えるので

あろうか。

[音楽]

母ちゃん

[音楽]

小僧の背負った定めは悲しく辛いもので

ある。

旅はこれから何を彼に教えるのであろうか

。[音楽]

[音楽]

見ろよ。

の目がピ光る時邪魔するやつなどい発だ。

[音楽]

[音楽]

ハげますなどいないけど自分で自分に叫ぶんだ前あるけど僕は行くんだこの道を僕を待ってる人がいるどこか

[音楽]

[音楽]

[音楽]

風の噂を頼り、幻の母のおかげを求めて旅を続ける猫小僧が雪ずりに知り合った少女とその祖父を送って

2

人の生まれ故郷を訪れた。しかしその故郷の町は死んだように静まり返っていた。

果たして何者が住んでいるのであろう。

次回猫小僧涙ババーと泣き男お楽しみに。