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(藤原穆子) 敦成様に続いて➡
年子の 皇子様だなんて➡
すばらしいわ。
(源 倫子)次も皇子様ですと よろしいですわね。
あなた すごいことを言うわね。
(笑い声)
土御門殿では 多くの公卿が参る中➡
皇子の産養が行われていた。
(藤原道長)皇子様のご誕生をことほいで よき目を出したいと存じます。
(一同)おお…。
♬~
[ 心の声 ] (まひろ)宿世…。
♬~
♬~
♬~
左大臣様からの賜り物です。
正月用のお酒と 米と お菓子と➡
これは 賢子にと。
(藤原惟規)おお…。 (藤原為時)このような ぜいたくなものを…。
(いと)ちょっと 近くで拝見しても よろしいでしょうか? ええ。
やっぱり 自分の子は かわいいんだな。
賢子の裳着に 何か頂戴したいと申し上げたら➡
この織物を賜ったの。
中宮様がお召しになるようなものでしょう それ。
ちょっと待て 惟規… 今 何と申した?
中宮様がお召しになるようなもの…。 その前だ。
その前?
何だっけ?
父上 知らないの?
ご存じだと思うけど…。
若様にだけは お話ししたような…。
賢子は… 左大臣様の子なのか?
言ってしまって よかったよね。
父上にも伝わってようございました。 黙れ…。
そうなのか?
なんということを…。
宣孝殿は 何も知らずに 逝かれたのであろうな。
いえ。 何もかも ご存じでした。
その上で 一緒に育てようと仰せくださり 本当に かわいがってくださいました。
はあ…。
左大臣様は ご存じなのか?
いいえ。
これは いい折ゆえ お話ししたら どうだ?
≪(乙丸)姫様のお帰りにございます。
(藤原賢子)おじじ様 ただいま帰りました。 うん。
ああ 叔父上 いらっしゃいませ。
うん。
どうかしたの? いや…➡
今 左大臣様からの お前への贈り物を 見ていたのだ。
要りませぬ。 そんなの。
まさか もう知ってるの?
〽
〽 遊び
〽
〽 遊び
〽
「『それにしても この宮を いかに扱えばよいものか。➡
いつもと違うご様子も この密通のせいだったのだ。➡
なんと ああ 情けない。➡
こうして 人伝てではなく 不快なことを知りながら➡
これまでのように お世話できるものだろうか』と➡
光る君は おのが心ながらも➡
思い直すことは出来まいと お思いになるのですが…」。
何か御用でございましょうか。
子の日の宴に お前の父を呼んだ。
それは 存じませんでした。
ありがとうございます。
どんなにか光栄に思いましたでしょう。
何か私に言いたげで ずっと こちらを見ておった。
そして うたげのさなか いきなり帰っていった。
何を言いたかったのであろう…。
聞いておらぬか?
き… きっと華やかな場所で 調子が狂ったのだと存じます。
父には きつく申しておきますので お許しくださいませ。
不思議であったな~…。
これより 中宮大饗の支度がございますので➡
失礼いたします。
♬~
(藤原斉信)道長は盤石だ。 皇子が 2人もいて。
(藤原公任) 順当にいったら 次の東宮は 敦康様。
その次は 敦明様だろ。
道長の御孫君が 東宮となられるのは 随分と先の話だな。
(藤原行成)そう… でございますな。
できれば 俺の目の黒いうちに➡
敦成様が 帝とおなりあそばすお姿を 見たいものだ。
(源 俊賢)お力添えいたします。
ちゃっかり自分を売り込むな。
ハハ…。
伊周は だいぶ具合が悪いらしいな。
道長 知っているか? いや…。
(せきこみ)
(藤原伊周)俺が 何をした…。
父も 母も 妹も… あっという間に死んだ。
俺は 奪われ尽くして 死ぬのか…。
(藤原隆家)敦康親王様のことは 私にお任せください。
安心して旅立たれませ。
道雅…。
(藤原道雅)はっ。
左大臣には 従うな…。
はい。
低い官位に甘んじるくらいなら 出家せよ。
よいな。
分かりました。
(せきこみ)
♬~
父上… 母上…。
[ 回想 ] (藤原定子)今日は 雪遊びにいたしません?
定子…。 (定子)兄上。
ああ…。
雪だ…。
♬~
あの世で…。
栄華を極めなさいませ。
翌日 伊周は 36年の生涯を閉じた。
(一条天皇)伊周は 朕を恨んでおろうな。
そのようなことは ございますまい。
この世の苦しみから解き放たれて ホッとしておるやもしれませぬ。
そのようなことはあるまい。
敦康のことが 心残りであるはずだ。
敦康を 次の東宮にする道筋をつけてから 朕は この世を去りたい。
そのようなことを 仰せになってはなりませぬ。
いかがされました?
お上。
ご無礼つかまつります。
お上!
敦康の元服を 急がねばならぬ。
ただいま 日取りを 陰陽寮に はかっております。
これで 中宮の出産に紛れることなく 敦康の元服を世に示せる。
よかった…。
(恒方)中納言様にございます。 うむ。
(隆家)供養の品々 過分に頂戴し 厚く御礼申し上げます。
伊周の最期は いかがであった?
怒りも恨みも 全て捨て去り 穏やかに旅立ちましてございます。
そうか… 冥福を祈っておる。
この先は 敦康様の後見を 私が お務め申し上げたいと存じます。
私は 兄とは違います。
敦康様の後見となりましても➡
左大臣様にお仕えしたいと 願っております。
どうか そのことを お認めくださいますよう➡
伏してお願い申し上げます。
大切にお守りいたせ。 はっ!
中納言様 お着きにございます。
脩子内親王様 亡き兄を継いで これから先は 私が お世話申し上げます。
(脩子内親王)よしなに頼みます。 はっ。
(ききょう)左大臣様は どんなお顔をされているのでしょう…。
とうとう伊周様まで 身まかられてしまいました。
悔しくてなりませぬ。
あれほど お美しく 尊かった方々が 何故 このような仕打ちを…。
(藤原彰子) 「太宗は常に人を以て鏡と為し➡
古を鑑み 今を鑑み 容を鑑みずと」。
(2人)「四海の安危 掌内に照らし➡
百王の理乱 心中に懸く➡
乃ち知る 天子 別に鏡有るを」。
「是れ揚州の百錬の銅ならず」。
妍子。
(藤原妍子)姉上 お邪魔して よろしゅうございますか?
お学びの最中に 申し訳もないことにございますけれど➡
今日は 姉上に ご挨拶に参りましたの。
(彰子)いよいよなのね。
この姫は 道長と倫子の次女 妍子である。
東宮 居貞親王の后になることが 決まっていた。
姉上は お幸せですわ。
お美しい帝のもとに入内なさって。
それに比べて 私は 18歳も年上の東宮様に 奉られるのでございますよ。
幾度かお見かけしたけれど➡
東宮様は スラ~ッとなさっていて りりしいお姿だったわよ。
スラ~ッとして りりしくとも 年寄りは年寄りでございます。
それは… そうね。
それに 東宮様は 娍子様を こよなく めでておいでとか。
私なぞ きっと見向きもされませぬ。
まっ 年寄りに あれこれされるよりは よいかもしれませんけれど➡
最初から負けているのも 何だか悔しゅうございます。
宿命にあらがわず その中で 幸せになればよい。
きっと よいことがあろう。
父上は 帝の皇子も 東宮様の皇子も 自分の孫にして➡
権勢を盤石になさろうとされる お方。
母上も 父上と同じお考えでございましょう。
私たちは 父上の道具にございます。
道具だなどと…。
恐れながら そのようなお言葉は➡
ご自身をおとしめられるばかりかと 存じます。
何かうるさい この人。
ご無礼つかまつりました。
あ~あ… 分かりました。
楽しく生きてみせまする。
そうよ 妍子。
もっとお話ししたかったけど 今日は やめておきます。
学問をお続けくださ~い。
間もなく 妍子は 東宮の后となった。
〽 鶏は既に鳴きて
(藤原道綱)あっ。
(居貞親王)いつも世話になっておる。
東宮様… とんでもないことでございます。
敦明ともども 末永く 頼りにしておるぞ 道綱。
よき舞だな。 はっ。
〽(歌声)
妍子様は 相当なうたげ好きであるな。
え? そういう子であったかな…。
毎日 うたげをやっているのだよ。
う~ん…。
東宮様のお怒りを買わねばよいが…。
それが 案外 お優しいのだ。
やっぱり 若い女は いいのかな?
ふ~ん…。
まっ 東宮様がお許しくださるならば それで よい。
そうなの?
娘に甘いね~! それを言いに?
あ… 妍子様が 「東宮様は お優しいけれど ケチだから よしなに…」とのことだ。
よしなに? うん。
右大臣 顕光は 次女 延子の婿に 東宮の皇子 敦明を迎えた。
道長への牽制であった。
(敦明)妻の延子にございます。
(藤原延子)お初にお目にかかります。
敦明を頼む。 仲むつまじくな。
(藤原顕光)我が娘を 末永う よろしゅうお願いいたします。
(彰子)敦康様 どうかご立派に ご元服あそばしませ。
(敦康親王)元服してしまえば 藤壺で➡
中宮様と語ろうことも 許されないのかと思うと➡
さみしくてなりませぬ。➡
母亡きあと 中宮様に賜りましたご恩 生涯忘れませぬ。
中宮様のお優しいお心 楽しかった日々…。
これからも 敦康様を我が子と思い ご成長をお祈りしております。
立派な帝におなりあそばすために…。
精進なさいませ。
中宮様…。
敦康様。
ご元服の儀式 私が加冠役を務めることとなりました。
よろしく頼む。 はっ。
晴れて お独り立ちでございますな。
敦康様は お前の物語に かぶれ過ぎておられる。
は?
中宮様のお手を取って もはや危うい。
光る君のまねなぞされては 一大事である。
つまらぬことを…。 つまらぬことであろうか?
もし そうだとしたら どういたしましょう。
この先が ご心配でございますね。 からかうでない。
ずっと 中宮様と ご一緒におられましたゆえ➡
おさみしいだけでございましょう。 光る君も 同じではないか。
はあ…。
もうよい。 なんとかいたす。
敦康様のことだが 明日のご元服後は➡
速やかに 竹三条宮にお移し申し上げろ。
その手はずは 整っております。
頼んだぞ。 一日の猶予もならぬ。
正六位上 藤原朝臣惟規をもって➡
従五位下に叙す。
臣惟規 詔を拝し奉り 慎みてお受けつかまつりまする。
いや~ 信じられないな。
そんなに 真面目に 働いたわけでもないのに。
そういうことを申すでない。
若様の赤い束帯 ご用意してございますよ。
え?
いつか こういう日が来ると思って ひそかにご用意しておりました。
いとは 俺が 赤い束帯を着るほど 偉くなると思ってたんだな。
幼き日より 私がお育て申し上げたのでございますよ。
そうだな。
若様…。
いと…。
上向いてまいりましたよ ご運が。
(泣き声)
ハハハハハハ…。 若様…。
(為時)よかった よかった。
(泣き声)
更に 春の除目で➡
為時が 越後守に任じられた。
(為時)幾重にも御礼申し上げます。➡
愚息 惟規ともども 力を尽くし ご恩に報ずる所存にございます。
うむ。 帝の御ため 一層尽くされるがよい。 はっ。
恐れながら左大臣様 姉もお世話になっておりまする。
ん? (惟規)あの 恐れながら…➡
姉は気難しくて 人に 気持ちが 通じにくいのでございますが➡
どうぞ 末永くよろしくお願いいたします。
うん。
中宮様のご在所に寄って 藤式部の顔を見てやれ。
(2人)ははっ。
(足音)
ここが お前の仕事場か。
いかがされたのでございますか?
左大臣様は やはり お前には親切だな。
そのようなことはございませぬ。
惟規も 何なの?
賢子も 藤壺に上がったらいいよ。
父上 越後は 越前よりも遠く 冬も 一層 厳しいと聞きます。
どうぞお気を付けて。 うん。
もう会えぬやもしれぬな。
そのような弱いお心では 越後守は 務まりませんよ。
姉上は 勤めがあるから こたびは 私が 越後まで 父上を送ってまいりますよ。
従五位にしていただいた ばかりではないか。
私は 今 都にはいたくないのです。 どうして?
斎院の中将の君と別れたの?
何だ? それは。
ひどい振られ方をしましたゆえ➡
気分を変えに 越後まで父上を送ってまいります。
ありがとうございました。
これで お前も 一人前だ。 婿も取れるし 子も産める。
重とうございます。 フフ…。
今日までお育てくださって ありがとうございました。
おじじ様のご恩は 忘れませぬ。
(為時) はあ… じじを泣かすようなことを言うな。
賢子は まことに越後には行かぬのか?
はい。 もう一人前ですゆえ➡
いとと 乙丸と きぬと この家を守ります。
女房となって 藤壺に上がるのが 嫌なのですって。
宮仕えをしたら 高貴な男たちが より取り見取りだぞ。
宮仕えはいたしませぬ。
母上と同じ道を 行きたくはございませぬ。
頑固なところは まひろに よく似ておる。
♬~
姉上の裳着の時は 姉上と父上の仲は 最悪だったな。
父上と目も合わさない姉上 怖かったよ。
思い出したくないわ あのころのこと。
親子って 変わらないようで 変わるんだな…。
う~ん…。
賢子と私の仲も いずれ よくなるってこと?
多分ね。
だって 賢子の母上は 姉上だけなのだから。
うん。
そういえば 左大臣様の姉上への気持ちも 変わらないな~。
斎院の中将の君の心は コロッと変わったけど…。
それに比べたら 左大臣様はすごいよ。
きっと… みんな うまくいくよ。
何それ…。
よく分からないけど そんな気がする。
調子のいいことばっかり言って…。
父上を よろしくね。
あっ…。
惟規様!
惟規様!
大丈夫ですか!
いかがした! 大丈夫か? 惟規! お気を確かに。
(為時) 惟規 今 薬師を呼んだゆえ 安心いたせ。➡
惟規。
どこ?
ここは 越後の国府だ。
もう 心配 いらぬ。
左大臣様に…。
賢子のこと…。
そのことは 今はよい。
お前の病を治す方が先だ。
父上… ああ…。
何じゃ?
紙…。
紙だな… 紙を持て。
はっ!
惟規…。
惟規…。
惟規! 惟規!
惟規! 惟規!
(泣き声)
これが 惟規の辞世の歌…。
♬~ (泣き声)
ここで力尽きたと 父上が…。
♬~ (泣き声)
都にも 恋しい人が たくさんいるゆえ➡
何としても生きて帰りたいって。
♬~ (泣き声)
若様…。
♬~ (泣き声)
(惟規)「都にも 恋しき人の 多かれば➡
なほこのたびは いかむとぞ思ふ」。
(泣き声)
占いには… 代が変わると出ましてございます。
帝は それほど お悪いのか?
朕は 敦康を望んでおる! 考えられぬ!
行成あっての私である。
何が起こるか分かりませぬ。 罪のない恋なぞ つまりませんわ。
ああっ! どこまで 私を 軽んじておいでなのですか!
罪を犯した者は…。
藤原為時の赴任地 越後国府があったといわれる地です。
息子の藤原惟規は 越後で亡くなりました。
その辞世の歌には➡
都にいる 恋しい人たちへの 思いが 込められています。
都での惟規は 大学寮で学んだ後➡
文官として 少納言に相当する 従五位下にまで出世しました。
「今昔物語集」にある 惟規の説話。
斎王に仕える恋人に会うため➡
賀茂斎院に忍び込み 閉じ込められたというものです。
その時 詠んだ歌に 斎王が感心したと 語られています。
勅撰集に選ばれるほど 歌の才能があった惟規。
「後拾遺和歌集」に 越後へ向かう時に詠んだ歌があります。
都から離れ難い思いを したためた惟規ですが➡
再び 都の地を踏むことは かなわなかったのです。
父の診療所を手伝いながら➡
医師を目指し 修業の日々を送っている>
(おいち)誰?
時々 何かを背負った人の心や➡
亡くなった人の影が見えるという 力があった>
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