All language subtitles for GO.HOME.Keishichou.Mimoto.Fumeinin.Soudanshitsu.EP07.1080p.HULU.WEB-DL.AAC2.0.H.264-MagicStar

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Original subtitles

月本です。 三田です。

日本では 年間400名以上の 身元不明のご遺体が

自治体により 無縁仏として引き取られている

法的に行旅死亡人と呼ばれる 彼らの身元を突き止め

ご家族の元へ かえすこと

それが私たち

警視庁身元不明人相談室の 仕事だ

おい!

大丈夫?

大丈夫ですか?

おはようございます。

おはようございます。 おはよう。

え~!?

何 どうしたの? かわいい。

何で室長の椅子にシバイヌが?

お待たせしました

ごはんでちゅよ~。

どうしたんですか? このコ。

行旅死亡人の遺留品だ。

え?

遺留犬と言うべきですかね。

遺留犬…。

♪~

この女性が行旅死亡人…。

2日前の夜 渋谷区の路上で倒れているのを

帰宅途中の男性が発見。

このワンちゃんが現場まで 引っ張ってったらしいです。

偉いね キミ。 その際

現場から走り去る人影が 目撃されている。

人影? うん。

だが 司法解剖によれば 死因は急性大動脈解離。

外的要因はなく 事件性は認められないと。

でも逃げてったんですよね? その人物。

所持品は…。

これだけですか。

このコの散歩の途中 だったんでしょうな。

だとすれば 自宅から そんなに離れていないはずだが

目撃情報がないんだ。

現場付近には防カメもなし。

左薬指に指輪… 既婚者かな。

恋人からもらった 可能性だってあるだろ。

ファッションで着けていただけ って可能性もあります。

ご家族であれ 恋人であれ

彼女を心配してる人は 必ずいるはずです。

このコにだって帰るべき所が…。

行方不明者届は出ていない。

一人暮らし…。

こいつだけが家族だった。

都会の孤独ってやつですか。

だとしたら このコも何とかしてあげないと。

マコト?

ん? 何よ。 違う違う…。

このコ まこっちゃん。 え?

ほら ほら ほら。

MAKOTO。 ホントだ!

あっ マコト。

あぁ キミ マコトだったのか~。

道理で融通の利かなそうな 顔してるねぇ。

え~っと どういう意味よ! 痛っ。

おい これ。

お~ マコトだ!

確かに マコトで 間違いなさそうだな。

確かにマコトだ。 マコトだ。

え… 何か すっごく やりづらい。

かわいい。 かわいい!

か… かわいい? あぁ かわいい。

かわいい!

違う違う。

このアカウント いつもコメントしてるな。

タカ ろくじゅうさん… ですかね?

おぉ どうしたの どうした… え~…!

どうした どうした! え~ 何 何!

あっ あっ あっ…。

あっ あの… 失礼しました TAKA63さんですか?

はい 白石と申します。

警視庁身元不明人相談室の 三田です。

このアカウントは チアキさんのです。

(桜) チアキさん… 名字は?

さぁ… 婚活アプリで知り合って

アカウントを交換しただけなんで。

婚活アプリ? あっ あの

お互い犬好きということで 意気投合したんですけど

まぁ 会うまでには いかなかったんです。

なので詳しいことは何も。

そうですか… ありがとうございます。

確かに 遺体が発見された 現場の近辺では

この半年 窃盗や傷害事件が 多発しています。

所轄が追跡してる連中です。

その走り去った人物が

遺留品を盗んだのでは… と?

犬の散歩中だから 手ぶらでも おかしくないとはいえ

スマホくらいは持つでしょ?

ですよねぇ…。

あっ。

マコトっていうんですか? そのワンちゃん。

なのよ。

そういうことなら 今後も僕なりに調べてみます。

では!

そういうこと… なら?

ただ今 戻りました~。

桜が電話で言ってた婚活アプリ…。

ねぇねぇ… その前にさ ちょっとはイジってくんない?

ほら バディがさ こんな泥まみれに なって帰ってきたんだよ?

何があったかくらい見当はつく。

いや よく走り回るコでさぁ 引っ張られて 何度も転ばされて。

運営会社に 問い合わせてみたけど

個人情報の入力なしで 利用できるアプリだった。

あぁ そっか。

ご主人の情報 分からずだ。 ただ

アプリ内のメールの内容から そのチアキさんと

会ったことのある男性が3人 いることが分かった。

じゃあ その人たちに 話 聞きに行こう。

もう呼んである。

チアキさんとは2週間前に 新宿で会いました。

はじめまして どうぞ

チアキです

博物館の学芸員だそうで。

博物館…。

お互い ソロキャンプ好きで

趣味も合いそうだったんですけど 連絡が途絶えてしまって。

物静かで口数も少なく ステキな女性でした。

すっごく明るくって

おしゃべりな女性でしたね うん。

会社の事務をやってるそうで

休日は 家で韓流ドラマを 一気見してるって言ってました。

韓流ドラマ好きっていう 趣味も合うし

相性はいいと 思ったんですけど… うん。

情熱的で すっげぇ食う女でさぁ

まぁ 気ぃ使われるよか 全然マシなんだけどね

俺的には。

ヨガの インストラクター やってるとかで

いずれ独立したいって 熱く語ってたよ。

これ 本当に 同じ女性の話 してんのか?

印象も職業も趣味も バッラバラですね。

でも 間違いなく 相手はチアキさんなんです。

本名とか出身地とか 誰も聞いてないのか。

個人情報に関する質問は全て

もう少し 仲良くなってからにしたいって

断られたそうです。 なぁ

これって もしかして…。

私も今 同じことを。 ん?

結婚詐欺師。 …ですよねぇ。

え~!?

これ。

事前に相手の好みを調べ それに合わせてキャラを作る。

でも お金の話は 出なかったみたいですし

3人とも会ったのは 1回だけですよ?

もっといいターゲット 見つけたんじゃないか?

あのコピー機の前辺りですかね。

お前 どっから借りてきたんだよ これ。

ヘヘヘヘ。

あら~ お利口さんだ。

お水と ごはんだよ~。

ホントに ここに泊まるつもりか?

はい うちの宿舎 ペット ダメなんで。

ほどほどにしとけよ。 え?

もし チアキさんの ご遺族が見つからなかった場合

こいつは保健所行きだ。

で 一定期間 引き取り手が現れなかったら

殺処分。 そんな…。

それが この国の法律だ。

情だけでは どうにもならないことがある。

だから ほどほどにしとけ。

はい そこまで!

♪~

うっ!

うっ!

あぁ! あぁ…。

10時35分

住居侵入ならびに器物損壊の 現行犯で逮捕する。

強盗についても 追って調べることになる。

クソ!

うっせぇな 何だよ その犬。

先日 渋谷区の路上で亡くなった 女性が飼っていた犬です。

その女性は 身元が分かるものを 何も持っていなかった。

何者かが その女性の スマホや財布を持ち去った

可能性が高い。

何か心当たりは?

知らねえよ。

あの夜 現場近くの防犯カメラに お前の姿が写っていた。

だから何なんだよ。 犬の嗅覚は

人間の3000倍とも1万倍とも いわれています。

逃げ去った男は その女性のご遺体のそばにいて

持ち物に触れたり 持ち去っていたとしたら

飼い主のかすかな匂いに 敏感に反応することもあるんです。

この犬の反応 お前が あの女性を殺して

持ち物を盗み去ったと疑われても 仕方ないだろう。

違う! 俺は殺してはない!

あぁ そうだった。

彼女は 大動脈解離で亡くなったんだ。

てめぇ!

彼女のスマホと財布

どこにやった?

お手柄だったね マコトちゃん うん?

やっぱり 美人だね キミは。

そのコ 男の子ですよ。

えっ!?

イ… イケメンだなぁ マコトくん。

嘘ですよ。

どうして そんな嘘つくんですか。

やっぱり

刑事には向いてないですね。

杉山の話では

スマホは 闇ブローカーに売ったそうです。

あぁ じゃ 回収は難しいか。

財布は?

それが…。

杉山は現金を全て抜き取り 残りのカード類は全て

ここから投げ捨てたと。

風で流されて

あっちに落ちたかもしれない。 うん。

いっぱい草生えてますね。 うん。

免許証か何か 見つかればいいがな。

ハァ… いきましょう!

そのために みんなで来たんです。

はい 虫よけ振りますよ はい 並んでくださ~い。

大事大事 大事よ。

あ~。 はい 後ろもね

後ろも ひっくり返ってください。

あ~!

どう? マコト ありそう?

ハァ…。

あぁ…。

俺たちは清掃業者かよ!

これだけ探して 見つからないんだから もう…。

ですね。

戻って別の手 考えましょう。 うん。

マコトもバテてるみたいだし…。

マコト それ何くわえてんの?

え?

ねぇ これ。 え?

何かの会員証かな。

ペットショップ?

赤外線解析を行ったところ…。

不明瞭な文字を 浮かび上がらせることに

成功… した。

お~。 ありがと 菜津!

ペット用のトリミングサロンだね。

代表者は

浜野真由美。

お待たせしました。 あ… 警視庁身元不明人…。

ちょちょ… マコト やめなさい すいません。

いえ。 ほら ほら。

この人なんですけど…。

婚活アプリ…。

すいません それしか写真がなくて…。

この方が… お亡くなりに?

はい ご遺族の方に お知らせしたいんですが

どうしても身元が分からなくて…。

ごめんなさい 存じ上げないです。

あぁ そうですか…。

お役に立てず…。

あぁ いえいえ お邪魔しました。

マコト 帰ろっか。

あの…。 はい。

もし ご遺族が 見つからなかった場合

その亡くなられた方 どうなるんですか?

行旅死亡人として自治体で 埋葬されることになります。

行旅死亡人…。

このコは 保健所に…。

少々お待ちください 顧客情報を確認してみます。

ありがとうございます。

あっ。

一度だけ うちを ご利用いただいてるみたいです。

え… ホントですか?

あっ マコト。 お客さまの情報です。

川崎千明さん。

思い出しました。

この方 確か ご実家は

箱根で千栄館という 旅館をしてるとか。

箱根の千栄館…。

あぁ よかった! これで ご遺族の元に

千明さんを おかえしできると思います。

ありがとうございます!

よかったです 少しでも お役に立てたのなら…。

大進歩です!

よかったね マコト。

♪~

では こちらも ご確認いただけますか?

そんな… 嘘よ…。

2か月前は あんなに…。

おつらいと思いますが 渋谷区役所で

千明さんのご遺骨を お預かりしています。

お迎えに行っていただけますか?

その…。

遺骨は 引き取らないとダメですか?

え…。

こちらにも事情がありまして。

ちょっと お父さん…。 強制ではありません。

ですが 受け取っていただけない場合

千明さんは 無縁仏になってしまいます。

ねぇ もういいじゃない! 少し 考える時間を。

あの… 差し支えなければ

ご事情を 聞かせていただけませんか?

私たちが お手伝いできることもあるかと。

プライベートなことですので。

また そのパターンか。

う~ん… 最近多いですね 引き取り拒否。

何を考える必要があるんだろう…。

親子ゲンカの 真っ最中だったんですかねぇ。

そんなことで引き取り拒否なら 世も末だな。

実の娘が亡くなったってのに。 他人には分からない

受け入れられないことだって ありますよ。

とにかく今は ご両親からの連絡を 待つしかないな。

私 千明さんの住んでた部屋に 行ってきます。

三田 お前 また何か余計なことを しようとしてないか?

マコトちゃんのためです。 私?

このコ 昨日もほとんど ごはんを食べなかったんです。

え~。 もしかしたら

お気に入りのドッグフードしか 食べないのかもしれません。

え~ そうなの? 千明さんの部屋に行けば

あるかもしれません。 そうだね。

それだったら仕方ないね 何だ 大丈夫?

いってきます。 いっといで。

終わったら 声掛けてください。 はい ありがとうございます。

お邪魔します ちょちょ…。

待って待って待って ごめんね 足をね ちょっと先に拭こうね。

失礼しま~す。

え… そっち?

どうしたの ここ?

あっ! これか。

う~わっ 高そうなごはん。

あなた いいもの 食べさせてもらってたんだねぇ。

そうだよね お腹すいてたよね。

あぁ よかった。

あ…。

千明さんを探してるんだね。

そんな所にいないよ。

そこが お気に入りの場所だったんだね。

左薬指に指輪… 既婚者かな

(桜) ペアリング…。

♪~

すいません 宮本圭介さんですよね?

はい。

警視庁身元不明人相談室の 三田と申します。

何度か ご連絡したんですが 返信がなかったもので。

川崎千明さんのこと ご存じですよね?

知りません。 え?

急いでるんで。 ご存じのはずです。

彼女の部屋に あの… あなたのお写真も。

知らないですから そんな人。

亡くなったんです 千明さん。

あなたと千明さん どういうご関係だったんですか?

すいません。

この宮本という青年が

千明さんが 婚活アプリで見つけた

本命の婚約者で間違いないな?

指輪まで用意してたってことは

少なくとも 結婚詐欺師ではなさそうですね。

うん… 千明さんのご両親は

宮本さんとの結婚に反対していた。

だから

ご遺骨を受け取りたくなかった ってわけか?

そんなに ひどい男だったんですかねぇ。

会った印象 どうだった?

桜?

あ… いや… 違うと思います そういうこととは。

千明さんと 恋人関係にあったのは

トリミングサロンの真由美さん じゃないかって思うんです。

え? はぁ!?

女性同士でですか? はい。

どうして そう思うんだ?

まず…

マコトが真由美さんに とても よく懐いていました。

いや トリマーだから 犬に好かれやすいんじゃないか?

でも 一緒にいるのが すごく自然で。

そばにいるのが当たり前みたいな 雰囲気だったんです。

2人は 元々 千明さんの部屋で

一緒に住んでいたんじゃないか って思うんです。

クローゼットに 不自然なスペースがありましたし。

最近まで 真由美さんと 暮らしていたんじゃないかと。

それだけで

2人が付き合っていたと 決め付けるのは

少し強引じゃない?

ルームシェアしてたって 可能性もありますからね。

それと もう1つ…。

この指輪 男性が着けるには 小さ過ぎるんです。

これは千明さんが 真由美さんのために…。

はい そこまで。

危ない 危ない。

つい 忘れがちになっちまうんだよな。

われわれの仕事は 行旅死亡人の身元を明らかにし

そのご遺骨を かえるべき所に おかえしする。

以上だ。

そのために必要であるならば

最低限 亡くなった人の思いを むのはいいだろう。

だが いき過ぎはダメだ。

千明さんのことを 知ろうとするあまり

周りの誰かを傷つけてしまう 可能性があるとすれば

彼女は それを望むか。

いや それ以前に

彼女自身が 丸裸になってしまうことを

望むだろうか。

確かに同性愛や LGBTQ当事者であることを

本人の同意なく 誰かに伝えることは

アウティングといって やってはいけないって

いいますしね。

亡くなった千明さんの意思を 確認することも

もうできませんしね。

仮に

お前の言ってることが 正しいなら

彼女は 何で婚活なんかしてたんだ?

宮本さんとの関係を どう説明する?

それは…。

千明さんが何を望んでいたのか それを語れるのは

彼女のことを 本当に理解していた人間だけだ。

ご両親の決断を とやかく言う権利も

われわれにはない。

でも このままじゃ 千明さんは無縁仏になって

マコトだって 保健所に引き取られてしまって…。

それでいいんですか?

致し方ない。

♪~

あぁ… ハァ… 無力だ。

まぁ よく頑張ったよ。

今 優しいこと言わないで…。

泣いちゃう。

室長もさぁ 冷たくない?

そうかな。

千明さんが 何を望んでいたのかは

本当に彼女のことを 理解していた人にしか分からない。

だったら その人に 聞けばいいんじゃない?

独り善がりとか 思い上がりじゃなくて

ちゃんと彼女のことを考えろって 私には そう聞こえたけど。

彼女をホントに理解してた…。

ねぇ まこっちゃん もう1本!

え 取っちゃった。 ねぇ もう1本 お願い!

え~。 じゃあ ジュースおごる!

あ…。

ん? どうしました?

これ もしかしたら。

あぁ~ そういうことだったのか。

ん~ ごめんね。

千明さんのご両親とは 会えましたか?

はい。

ですが ご遺骨の引き取りに関しては

もう少し考えさせてほしいと…。

そうですか…。

今日は お願いがあって来ました。

上司に言われたんです。

千明さんの気持ちは

彼女を本当に理解してる人にしか 分からないって。

だから それを聞かせてもらいたくて。

それが私だと?

いいえ。

マコトです。

マコトは 最後まで 千明さんに寄り添っていました。

このコなら 彼女の気持ちを 分かっているはずです。

でも私には ワンちゃんの言葉は 分かりません。

だから トリマーの真由美さんなら

私よりは このコの言葉が 分かるんじゃないかと思って。

いや それは…。 このコに

聞いてもらえませんか?

千明さんは どんな人だったのか…。

彼女との暮らしは どんなだったか…。

彼女のことを

どれほど愛していたのか…。

♪~

千明との時間は

ホントに幸せで かけがえのないものでした。

これからも ずっと 一緒にいたい…。

そうなるって信じてました。

そうよね? マコト。

彼女は言ってくれたんです。

両親にカミングアウトして

私たちのことを 認めてもらおうって。

そんなこと… 急に言われても…

いつからなの?

付き合い始めたのは2年前

でも私の中では

ずっと前から こういう気持ちがあった

いつか お父さんとお母さんには

ちゃんと話さないとって…

私たち ずっと一緒にいたいと 思ってる

日本では まだ法的な結婚は できないけど

パートナーシップ証明っていう 制度があって…

帰れ

待って 話を聞いて

すまない

頭では理解できる

でも どうしても…

ここが ついていかないんだ

♪~

ごめんね 千明〕

どうして謝るのよ…

誰も悪いことなんてしてない

お母さんも…

お父さんも

私たちも…

数日後

ご両親から千明に 連絡があったそうです。

普通に男性と結婚して

旅館の跡取りを産んでほしいって。

そりゃそうですよね。

もう一度 話してみる

それでも反対されたら…

あの人たちとは絶縁する

ごめんね 古くて頭の固い親で

本当に それでいいの?

いいよ いいに決まってるじゃん

千明さ 学生の頃

男の人と 付き合ってたんでしょ?

千明なら 男の人と普通に 結婚できるんじゃない?

何それ…

どうして そういうこと言うの?

結局 それがきっかけで

私たちは 別れることになりました。

そうだったんですね。

私の家族は みんな

私のこと理解して 受け入れてくれました。

だから 千明のご両親も 大丈夫だろうって

つい期待してしまって…。

バカですよね 現実は そんな甘くないのに。

でも うれしかった…。

私のために

親と縁を切るなんて言ってくれて。

なら どうして。

無理ですよ。

だって千明は ホントに優しい子だったから。

親と縁を切るなんて

一生後悔するに決まってるんです。

私 見たんです…。

実は最近 実家で犬 飼い始めてね

フフっ… 何の犬種? ポメラニアン

ポメラニアン? しかも3匹

3匹? すごいね

これでよかったって

思いました。

千明は ご両親のために

そういう答えを出したんだなって。

♪~

幸せになってほしかった…。

なのに

神様は いつも 私たちに意地悪ばっかりです。

千明さんは 亡くなった時

左手薬指に 指輪をしていました。

あの男性から プロポーズされていたんですね。

いえ その指輪は

千明さんが ご自身で購入した ペアリングでした。

私の仲間が 直接お店まで行って 調べてくれたので

間違いありません。

うわ~ ステキ

そ… そうですね 真さんに よくお似合いかと

ごめんね 付き合わせて

あの… 一課の刑事さんが いてくれた方が

情報を聞き出せると思って… いえいえ そんな…

自分で お役に立てるなら

お待たせしました

こちらのペアリングは

確かに 川崎千明さんが ご購入されたものですね

誰にあげるとか 言ってませんでした?

そこまでは…

ただ お持ち歩き用のケースも お探しになられました

持ち歩き用?

千明さんは 普段 持ち運べるように

携帯用のジュエリーケースも 探していたそうです。

その指輪をあげたい人は

仕事中はアクセサリーを 着けられない人だからって。

あなたも そうですよね?

動物たちを傷つけないために

仕事中は アクセサリーを禁止されてる。

だけど…。

それじゃあ あの男性は? それも

私の仲間が聞き出してくれました。

彼とは 別の目的で 会っていたんです。

あなたの履いていた 靴のひもを見て

もしかしたらと 6色のレインボーカラーは

LGBTQの シンボルでもありますもんね

はい

確かに私は同性愛者です

別に 隠すつもりもありませんから

自分のことですから

ただ

彼女とのことは言わない方が いいんじゃないかと

思ったんです

あの時

いきなり 彼女が亡くなったと聞かされて

動転してしまって

話してもらえませんか?

決して ご迷惑は おかけしません

そうですね そういう事情があるなら

彼女からは 相談を 持ちかけられていたんです

人工授精?

はい。

同性のカップルが 子供を持つ方法は

限られているそうですね。

それでも 千明さんは その道を諦めなかった。

あなたと子供を育てることで

ご両親に 少しでも理解してもらおうと

していたんじゃないでしょうか。

いつか

あなたとお子さんと3人で 旅館を継いで

あなたとも ご両親とも

一緒に生きていきたかった…。

だって

それって 普通ですもんね。

願って 当たり前のことですもんね。

キミは 飼い主に似て優しいね。

昔 千明から 言われたことがあるんです。

もし いつか子供を 育てられるようになったら

その時は マコトって名前にしようって。

その子が 男の子でも女の子でも関係ない。

どっちでも胸を張って名乗れる

ステキな名前だからって。

そんな夢みたいな話って 私は笑ったけど…。

でも千明には夢じゃなかった。

それが 当たり前のことだったんですね。

三田さん 私も一緒に

千明さんのご両親に 会わせてください。

はい。

今日は お2人に

お話ししたいことがあって 来ました。

申し訳ないが 聞きたくありません。

お帰りください。

これだけは どうしても 私の口から伝えたいんです。

何です?

時代錯誤だとでも 言いたいんですか?

そのせいで 千明を苦しめたとでも…。

千明さんを産んでいただいて

ありがとうございます。

彼女と出会えて 私は本当に幸せでした。

きっと これからも

彼女のことを思い出して 強く生きていけます。

だから もう十分です。

私とのことは 許してもらえなくてもいい。

でも

千明さんが どれだけ お2人のことを思っていたか

それだけは伝えさせてください。

彼女が ずっと帰りたかった場所は

ここなんです。

だから どうか

おかえり って 言ってあげてください。

どうか…。

♪~

よかったですねぇ ご遺骨 引き取ってもらえて。

本当の意味で 理解できるまでには

まだ時間が かかるんでしょうけどね。

まぁ 上の世代がダメでも 次の世代は

軽やかに とび越えて いくんじゃないですか?

ねぇ 室長。

マコト…。

ペットロスだな 完全に!

本当に ありがとうございました。

千明さんのことを ご両親が受け入れてくれたのは

真由美さんのおかげです。

お礼を言うのは こっちです。

おかげで これからも

千明のことを 好きなままでいられる。

ありがとう。

あっ マコトのこと よろしくお願いします。

じゃあね もう一人の私。

おぉ…。

こら!

これ…。

千明さんが着けていた遺留品です。

まこっちゃんが… あぁ こっちの真ちゃんが

千明さんのご両親から

頂いてきてくれたんです。

こうするのが 彼女も 一番喜ぶと思って。

そして

こっちが あなたのペアリングです。

♪~

ぴったりですね。

よくお似合いです。

ありがとね まこっちゃん 指輪 調べてくれて。

聞いてる?

あっ 今の私? うん。

はぁ~! もう ややこしかったなぁ。

お手。 オン! ハハハ…!

…って やめなさいよ。 オン… 何でワンじゃないの。

アハハ…!

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