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(機長)本艦は マグメル2区 上空に入りました
(エミリア)“魔のオクタゴン”
(オーウェンス)大丈夫ですよ
行方不明になる機体が 多いのは事実ですが―
スカイホエール改(かい)は無敵です
このスカイホエール改は世界最高額 かつ 最強の武装ヘリコプター
価格は50億エスク
全面マグメル産の特殊材料で コーティングされているので―
心配は一切いりません
我々に任せてください
(エミリア)そうだといいんだけど
(オーウェンス)フッ
事故が多いのには理由がある
その理由を解明し手に入れれば 極星社(きょくせいしゃ)の利益に
しかし お嬢さんが ついてくるとは誤算だったが…
(衝撃音) (2人)うわ!
な… なに?
何が起きた?
(機長)地上から 何らかの攻撃を受けました
(エミリア)えっ? (オーウェンス)何だと!
(機長)対象は確認できず
(一同)うわー! (アラート)
(オーウェンス)何とかしろ!
(機長)はっ
よし (衝撃音)
(一同)うわあ…
(オーウェンス)どうした?
(機長)分かりません ですが 操縦不能です
(オーウェンス)はあ?
(機長)エンジン出力正常 コントロール系統 オール・グリーン
ですがコントロールが 一切 効きません
なに! そんなバカな話があるか
(機長)で… ですが
(衝撃音) (エミリア)キャー!
(一同)うわー
ああっ!
(機長)コントロール不能! コントロール不能!
(アラート)
(アラート)
(アラート)
何とかしろ
何とかしろと言ってるだろ!
ああ…
(一同)うわー!
(カエルの鳴き声)
♪~
~♪
(ゼロ)うーん
(因又(インヨウ))これは?
マシュマロです
おやつにしては 時間があれだね?
おやつじゃありません お昼ご飯です
じゃあ おやつは?
(ゼロ)マシュマロです
安く大量に売ってたので 買い占めたのです
だから主食になりました
(因又)返品すべきじゃないか?
おいしいものが たくさんあるのは いいことです
まっ ゼロらしいというか 何というか
それに うちにはお金がありません
マシュマロを 買うしかなかったんですよ
(因又)はむ (ゼロ)んっ
ナイスキャッチです
ちなみに今日の晩ご飯は?
マシュマロです
(因又)だよね… (チャイム)
あっ お客様ですよ ご主人
(因又)朝ご飯は… (ゼロ)ご主人!
(ゼロ)あっ
よく会うね お客さん
(チェスター)その節は 大変お世話になりました
で 今日はどんな用件で?
実は エミリアがマグメルで 行方不明になりまして…
今度は逆? 忙しい親子だなあ
あっ その場所は…
(チェスター)そうです エミリアは この―
“魔のオクタゴン”と呼ばれる エリアで遭難したのです
どうか力を お貸しいただけないでしょうか?
因又さん
(因又)深入りしすぎたね
うっ…
ただ遭難したわけじゃ ないんでしょ?
(チェスター) 未知の生命体に攻撃され―
スカイホエールごと 不時着しました
(因又)マグメルには 何がいても不思議じゃない
おかしいことなんて1つもない
因又さん もしかしてマグメルには 我々の知らない生命体が…
報酬は前回の倍ね
えっ?
あんたたちはマグメルのことを 知らなすぎる
知らないのに知った気でいる
だから こうなる
よく似ている
(因又)え?
(チェスター)拾因(シュウイン)さんに
えっ…
ハハ… いえ 深い意味はありません
ただ因又さんと話していたら ふと彼のことを思い出しまして
元気ですか? 彼は
(因又)さあ… (チェスター)えっ?
お客さん
はい
気が変わった 報酬は前回の3倍で
(チェスター)えっ そ… そんな!
のんびりしてていいの? 娘さんは行方不明なんでしょ
(チェスター)うう…
分かりました よろしくお願いします
(ゼロ)それじゃ足りません (チェスター)ん?
いや ゼロ さすがに4倍は吹っかけすぎだと…
ん?
全部 食べていってください
おお そ… そうだ 残すのは許さない
お嬢さん おやめください 外は危険です
(エミリア)こうしていても らちが明かないでしょう?
(オーウェンス) それは そうですが…
そのつもりなら もう とっくに襲ってきてるはず
何か他に目的があるのよ
(オーウェンス) ですが お嬢さんの身に 何かあったら 私が…
あっ
お嬢さん!
(エミリア)ハァ ハァ ハァ…
ハァ…
(エミリア)こんな奥地に人が?
ああ…
(因又)ゼロは先行して 現地に入ってて
(ゼロ)了解です
(因又)おそらく 彼らの仕業だと思う
やはり…
(ゼロ)ご主人
おなかが すいたら 食べてください
おなかが すかなくても 食べてください
(チェスター)うっ… もう結構 (因又)あ… ああ 分かった
(オーウェンス)お嬢さん! エミリアお嬢さん!
あっ エミリアお嬢さん
ご無事で何よりです
朗報です
間もなく救援部隊がやってきます (エミリア)えっ?
なに 大丈夫です
一個大隊で来ますので
打ち落とされることは まず ありえません
あっ…
(チェスター)おお 因又さん
我々が着く頃には もう終わっているかもしれません
極星社の空挺(くうてい)団が 救出に向かっているそうです
そう それはお気の毒さま
えっ? いったい それはどういう…
まあ 着いてみれば分かるよ
(オーウェンス)来ましたよ 我が社が誇る最強の空挺団が
(オーウェンス・エミリア)えっ?
(オーウェンス)ああ… (エミリア)あっ
(2人)あっ!
(オーウェンス) 全滅… そんなバカな
(因又)ゼロ どうだった?
(ゼロ)はい やはり ご主人の予想どおり“エリン”です
エリン? 何ですか それは
これ
(チェスター)こ… これは
せ… 戦闘配置!
オーウェンスさん?
(オーウェンス)エリンだ エリンに間違いない
エリン?
マグメルの原住民です
お嬢さんは邪魔しないでください!
あっ
あっ お嬢さん!
(チェスター)原住民ですか
ああ
ま… まさか
いや 当然その可能性は 十分考えられたはずだ
言ったでしょ?
マグメルには何がいても 不思議じゃないって
お客さん 最初から 知ってたんでしょ?
えっ…
(因又)インのことを 知ってたくらいなんだから
あっ んん…
(ノイズ音)
(ゼロ)ご主人
ご主人 目標の機体を確認
エリンの生息圏に不時着しています
あっ
残念ながら 胸の大きい女は無事です
はむ はむ
娘さんは無事みたいだよ
(チェスター)ほ… 本当ですか?
よかった
ただし これ以上 あいつを刺激しなきゃだけど
あっ オーウェンス
(エミリア)ダメ! 攻撃しちゃダメ
(兵士)ここは危険です お嬢さん 下がってください
あの子は武器が嫌いなだけで… (兵士)出たぞ!
(兵士たち)あっ…
(兵士)撃て! (エミリア)ダメ! あっ…
(兵士)あっ!
(兵士)ぐわっ (兵士)あっ…
ああっ
(兵士たち)ああっ…
うわっ! ああっ!
退却!
退却です お嬢さん!
ん?
ご主人 地上から狙われています
(因又)えっ どうしてだろ
あっ もしかして 武器 持ってる?
あ… ああ もちろん 護身用としてね
あーあ
(ゼロ)ご主人!
(因又)行くよ (チェスター)えっ どこへ?
(因又)外へ! (チェスター)わっ…
うわあー!
(破壊音)
(因又)ヘリ 買ってね (チェスター)えっ…
(エミリア)彼らの存在がほとんど 知られていないのは なぜ?
それは大きな力が 彼らを覆い隠しているから
でも マグメルに深く 関わった人たちは知っている
彼らの圧倒的な力と恐ろしさを
マグメルの原生種族
原住者“エリン”
彼らが何者なのか 誰も知らない
しかし人類は すでに―
マグメルで30種類を超える エリンたちと遭遇してきた
エリンたちは皆―
人類を超越する 天賦の力を持っている
ある者は巨獣に変身し
ある者は空を歩き
ある者は電撃や毒を放つ
さまざまなエリンたちだが 彼らには2つの共通点がある
1つは 人類と 比較的近い容姿を持つこと
そして2つ目は―
人類と同じか それ以上の知能を持つこと
あっ おーい
(チェスター)エミリア
(エミリア)パパ! (チェスター)エミリア
(オーウェンス)博士!
(エミリア)あっ パパ 違うの
あの子は悪くない きっと武器が嫌いなだけなの
分かってる 因又さんに任せるんだ
(エミリア)えっ?
やあ
君とは初対面だよね?
斬新な握手だ おっ…
因又!
やっぱり速いね
格闘は向こうに分があるな
では…
(エリン)ヘッ ラクター
(因又)フッ
ご主人 何だか楽しそう
ダメよ 因又 やめて!
ダメよ 因又 やめて!
(チェスター) エミリア やめるんだ
ラクター
チェックメート
因又!
(衝撃音)
(因又)ラロラ~
エミリア 久しぶり
因又
助けてくれて ありがとう
でも エリンは 敵じゃなかったと思うの
うん 知ってるよ
エリンは武器が嫌いなだけなの だから殺すことは…
(因又)うん だから殺してないよ
え?
(チェスター)ううっ…
失礼 これは…
(因又)そう
マシュマロだよ
(エミリア)えー?
アー ウマイ!
そう おいしいんですよ なのに ご主人は…
(カエルの鳴き声)
負けていられません
はむ はむ はむ
俺は敵じゃない 分かってくれたかな
ワタシタチハ
シズカニ クラシタイ…
ダケダ
(カエルの鳴き声)
邪魔したね
ここには二度と来ないよ
アハッ
さすが拾因の弟子 エリンを説得してしまった
(オーウェンス) 博士! お嬢さん!
二度と来ないって約束したからね
破ったら敵に回すのは エリンだけじゃないよ
(オーウェンス)ええっ
因又さん 2度も 助けていただきましたし
料金とは別に 何かお礼を 差し上げたいのですが
(因又)そうだね ヘリと…
あとはマシュマロ以外なら 何でもいいよ
(カエルの鳴き声)
(因又)えっ なになに?
そうです!
ご主人よりカエルたちの方が よーく分かってます
(因又)えー
(エミリア)ウフフフ
わ… 私も当分マシュマロは
だよね
(カエルの鳴き声)
♪~
~♪
(因又)男は黙々と 銃の手入れをしていた
年季の入ったカウンター
誰も座る予定のないテーブル席
白い花が心地よさそうに 風に揺れていた
男は黙々と銃の手入れをしていた
花びらが1枚 空を舞い―
そして地面に落ちた
(ゼロ)次回 「老人と珈琲畑」
見るべきです
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