Afrikaans
Akan
Albanian
Amharic
Arabic
Armenian
Azerbaijani
Basque
Belarusian
Bemba
Bengali
Bihari
Bosnian
Breton
Bulgarian
Cambodian
Catalan
Cebuano
Cherokee
Chichewa
Chinese (Simplified)
Chinese (Traditional)
Corsican
Croatian
Czech
Danish
Dutch
Esperanto
Estonian
Ewe
Faroese
Filipino
Finnish
French
Frisian
Ga
Galician
Georgian
German
Greek
Guarani
Gujarati
Haitian Creole
Hausa
Hawaiian
Hebrew
Hindi
Hmong
Hungarian
Icelandic
Igbo
Indonesian
Interlingua
Irish
Italian
Japanese
Javanese
Kannada
Kazakh
Kinyarwanda
Kirundi
Kongo
Korean
Krio (Sierra Leone)
Kurdish
Kurdish (Soranî)
Kyrgyz
Laothian
Latin
Latvian
Lingala
Lithuanian
Lozi
Luganda
Luo
Luxembourgish
Macedonian
Malagasy
Malay
Malayalam
Maltese
Maori
Marathi
Mauritian Creole
Moldavian
Mongolian
Myanmar (Burmese)
Montenegrin
Nepali
Nigerian Pidgin
Northern Sotho
Norwegian
Norwegian (Nynorsk)
Occitan
Oriya
Oromo
Pashto
Persian
Polish
Portuguese (Brazil)
Portuguese (Portugal)
Punjabi
Quechua
Romanian
Romansh
Runyakitara
Russian
Samoan
Scots Gaelic
Serbian
Serbo-Croatian
Sesotho
Setswana
Seychellois Creole
Shona
Sindhi
Sinhalese
Slovak
Slovenian
Somali
Spanish
Spanish (Latin American)
Sundanese
Swahili
Swedish
Tajik
Tamil
Tatar
Telugu
Thai
Tigrinya
Tonga
Tshiluba
Tumbuka
Turkish
Turkmen
Twi
Uighur
Ukrainian
Urdu
Uzbek
Vietnamese
Welsh
Wolof
Xhosa
Yiddish
Yoruba
Zulu
(甲斐(かい)) あとね 俺が好きだったのは…
あれだな ジャッキー・チェンだな
「スネーキーモンキー 蛇拳(じゃけん)」だろ
「ドランクモンキー 酔拳(すいけん)」だろ
ほら あと あれ「プロジェクトA」
(チャイム)
(男性)はい
-(桐沢(きりさわ))ゴートゥーピザです -(男性)どうぞ
(甲斐) ジャッキー 強かったもんな~
あれ マジ強いよ
あれは演技だから
(甲斐)強(つえ)えって!
(桐沢)お待たせしました
ハワイアンピザ Mサイズと
ジンジャーエール オレンジジュース
3120円です
(甲斐)じゃあさ じゃあさ
ジャッキーとブルース・リー どっち強いと思う?
ブルース・リーは本物の武術家 なんだから 勝てるわけねえだろ
なんで決めつけんだよ
(桐沢)ハア…
「ドラゴン怒りの鉄拳」で ジャッキー
ブルース・リーに 蹴り飛ばされてんの知ってる?
えっ ジャッキー ジャッキー出てたの?
「燃えよドラゴン」では ブルース・リーに首折られてっから
マジで!
(桐沢)クワトロのMです
2000と…
550円です ありがとうございます
(桐沢)すいません
(店員)はい
同じものをお願いします 酎ハイ
(店員)分かりました
お前さ…
もう ず~っと バイト 続けるつもりなの?
けどさ ピザのデリバリーじゃ 家賃 払えねえだろ
そろそろ ちゃんと考えたほうが いいんじゃねえのか
もう1個 バイト増やさないとな~
そうじゃねえだろ
この先の人生 長いんだぞ まだまだ続くんだぞ
マズそうだな これ
桐沢
ハア… 俺 長生きなんかしたくない
いつ死んでもいい
なんなら今日でもいい
やめろよ お前
毎朝 目覚めたら
一番最初に考えることは いっつも同じなんだよな
“ああ…”
“また なんにも希望もない1日が 始まるな~”って
(甲斐)やめろって 冗談に聞こえないんだから
(店員)お待たせしました
ありがとうございます
ああ このお皿 もう下げちゃってください
そうだ~
いや お前さ あれ… 知ってる? 監督のこと
監督?
(甲斐)うん… あの 芦屋(あしや)先生
ああ… 久々に聞いたよ 鬼の芦屋
先生 監督 辞めたんだってさ 体悪くして
まだやってたんだ
ずっと松高(まつこう)ボクシング部監督 だったんだよ
え~ うちらが現役のころって もう40過ぎてたよ
う~ん… だから今 70いくつか?
マジか
(甲斐)いや~ 懐かしいな
(スマホのアラーム音)
(着信音)
分かったよ うるせえな
なんだよ こんな朝っぱらから
(甲斐)朝じゃねえだろ もう
ゆうべ 監督の話したじゃん
なんか 懐かしくなって 電話したんだよ
そしたらな 2人で顔見せに来いって
誰が
だから 芦屋監督だよ
チッ… なんで電話すんだよ
だから 懐かしくなってさ
ハア…
余計なことしやがって
(甲斐) せっかくだから行こうぜ 桐沢
(芦屋)桐沢!
(桐沢)はい
桐沢祥吾(しょうご)
はい
(芦屋)甲斐はプロになってから ずっと俺を試合に呼んでくれた
(甲斐)はい
引退してジムを開いたときもだ
その節は ありがとうございました
お前 音沙汰なし だったな 桐沢
すいませんでした
お体を悪くされたって…
ガンだ
胃 半分切った
胃ガンですか?
でも お元気そうに見えます
甲斐誠一郎(せいいちろう)!
はい!
桐沢祥吾!
はい
足 崩せ
(甲斐)はい
(珠江(たまえ))フフッ
ホント そんな かしこまらないで 楽にして
-(甲斐)ありがとうございます -(桐沢)失礼します
で… どうしてたんだ? ボクシングやめたあとは
あのあとは 自分はボクシング入学だったんで
これ以上 大学にいる必要は ないかなと思ったんですけど
あっ すいません
なんとか 気持ちを切り替えて
卒業しました
そう
(芦屋)それで?
いろいろあって 今はピザの配達して…
ピザ!
バイトです
お前 いくつになった?
-(桐沢)48です -(芦屋)家族は?
いません 独り者です
(珠江)ご結婚は?
1度 しましたけど…
これから どうするつもりだ?
ずっとピザの配達 続けるつもりか?
なんにも考えてません
考えてない?
お茶 いただきます
胃がんをやって ちょうど1年
去年の4月から ボクシング部に出られなくなった
46年 監督をやってきたが 復帰は もうない
私はね もういいって言ってるの
お疲れさまでした 46年は すごいっす
だが 後釜が見つからなくて 困ってるんだ
ちょうどいい 桐沢
お前 監督やれ
えっ いや…
後輩たち 指導してやってくれ
いいっすね!
あら~
いや…
(芦屋)俺がいなくなって
ボクシング部は どんどん弱くなってる
まさに存続の危機だ
存続の危機?
だったら こいつに やらせればいいじゃないですか
いや 俺は自分のジムで忙しいよ
桐沢!
松葉台(まつばだい)高校ボクシング部が 潰れてもいいのか!
それでもOBか!
なんで このお話に…
(芦屋)分かった!
じゃあ 監督とは言わん コーチでいい
同じことじゃ…
金も出してもらえるような 俺が学校に話 つけてやる
いい話じゃないか
こいつ あの バイト もう1個増やすとか
言ってたんですよ
(珠江)だったら
やれよ 桐沢
監督 俺は もうボクシングは…
(甲斐)高校生に教えるくらい どうってことないだろう
いや まさか えっ?
監督に教わったこと全部 忘れたっていうのか?
いや 実は俺 あの… あの いや さっき…
ボクシングをやめてから いろいろあったって言いましたけど
今もちょっと… ありまして
正直 きついっていうか あの…
とにかく 俺に コーチ任せられても とても…
他人と関わるのが 面倒なのか
頼む 桐沢!
ボクシング部のために ひと肌脱いでくれ
-(桐沢)監督… -(芦屋)頼む~っ!
おま… お前 監督にこんなこと お前!
(芦屋)桐沢! 桐沢!
桐沢祥吾~! 頼むよ
わわ… 分かりました
-(芦屋)分かった? -(桐沢)分かりました はい
-(芦屋)ありがとう! -(桐沢)はい…
(芦屋)ありがとう!
-(甲斐)ハハハハッ -(芦屋)やってくれる!
(芦屋)ありがとう ありがとう ありがとう!
♪~
~♪
(伊庭(いば))なあ 戻ってこいよ
(水野(みずの))加藤(かとう)君
(玉乃井(たまのい))松永(まつなが)もさ~
(友部(ともべ))やめなくていいじゃん
(加藤)だから もう無理ですって ずっと自主練ばっかで
(松永)全然 面白くないし
だから これから 面白くなるんだって!
新しいコーチ 来ることになったの
そう! ちゃんとしたコーチ
-(玉乃井)ちゃんとしたコーチ -(友部)ねえ 戻っておいでよ
(伊庭たち)頼む 頼む 頼む…
(岡)何やってんの?
(長谷川)ボクシング部だよ
やめた2年生を 伊庭たちが引き戻そうとしてんだよ
殴り合って何が楽しいんだろうな あいつら
だよな?
(桐沢)ハア…
(折原(おりはら))ボクシング?
私がですか?
(大場(おおば))そう ボクシング部の顧問
お願いね 折原先生
えっ? あそこは もう…
(大場)なくなるわよ 今年の新入部員はゼロだから
5月中に1年生が入らなければ
部活の承認に必要な人数に 達してないボクシング部は
6月には廃部
じゃあ 顧問は必要ないんじゃ…
(大場) コーチが来ることになったのよ
芦屋監督が送り込んできたの
送り込んできた?
(大場) 自分が作ったボクシング部だから
なんとかして 潰させないつもりなのよ あの人
まったく もう引退したんだから おとなしくしてればいいのに
あの 私 ボクシングのことなんて なんにも
(大場)ああ 知らなくていい 知らなくていい
(折原)え~?
(ノック)
(大場)は~い
(猫林(ねこばやし))いらっしゃいました
ハア… お通しして
(猫林)どうぞ
(桐沢)失礼します
はじめまして 校長の大場と…
えっ?
あれ? お前…
(猫林)お前?
どうして桐沢さんが?
監督に言われて来たんだよ
お父さんに? 聞いてないわよ どういうこと?
んなこと俺に言われたって
お知り合いなんですか?
(大場)知り合いっていうか…
私がこの学校にいたときの先輩で…
っていうか なんで言ってくんないの? あの人
俺がボクシング部だったときに
マネージャーだったんですよ こいつ
(猫林)こいつ?
えっ 校長は芦屋監督の 娘さんだったんですか?
なんなのよ もう!
はあ~ 芦屋が校長…
(大場) 今は結婚して 大場麻琴(まこと)です
で こちらが古文の担当で ボクシング部顧問の
-(大場)折原 葵(あおい)先生 -(折原)えっ…
顧問?
私はまだ 引き受たわけじゃ…
あっ 自己紹介が遅れました
教頭の猫林はじめです
桐沢祥吾です
どうぞ お掛けになって
(桐沢)マジか…
(猫林)折原先生も
(折原)はい
言っておきますけど あのころと 今の松高は全然違うの
昔は偏差値の低い どうしようもない学校だったけど
今は立派な進学校なの
(猫林) 大場先生がここに赴任されて
進学担当になってから 怒涛(どとう)の学校改革が始まり
校長になられてからは 偏差値 急上昇
この春の東大合格者は10人
東大?
(猫林)今は永南(えいなん)学園 宝明館(ほうめいかん) そして我が松葉台高校が
新御三家と言われてるんです
ねっ? 折原先生
えっ ああ… はい
(大場)私は10年以内には
この松高を 日本一の進学校にするつもりなの
はあ
だから うちにはボクシング部は ふさわしくないんです
あ?
頭 殴り合うんですもんね バカになる
そうなんですか?
なあ 芦屋…
部長の伊庭君は 東大も狙える優等生なの
ホントにボクシング部なんか やめてほしいんだけど
私も何度も言ってるんですけどね
芦屋
芦屋じゃありません 大場です
なんで お前が そんなこと言って…
“お前”もやめて!
もう あのころとは違うの
分かりました
桐沢さんでいいです
でも コーチっていっても 本気で教えなくていいですから
5月いっぱいまでだし
え?
この人がコーチ?
そうよ 誰だと思ったの?
話の流れで分かるでしょう
あっ すいません 頭が混乱してて
えっ 5月いっぱいっていうのは…
(猫林)ああ もう部員も増えないだろうから
そこで終わり
だからね 結果を出そうなんて 考えなくて結構
だったら 俺 必要ないっすよね
私だって そう思うわ
でも もう嫌なのよ あの人と言い合いになるのは
芦屋監督ですか?
40何年も前から ここにいるから
自分が松高の主みたいな つもりでいるのよ
とにかく 桐沢さんは 臨時コーチということで
まあ 折原先生は 適当にやってくれていいから
適当って言われても…
(折原)どうして こんなことに…
ボクシングなんて… もう!
あんな野蛮な…
廊下走るな こらあ~!
(生徒たち)すいません!
あっ…
教科書 職員室に置いてきますから 先に行っててください
あっ OBなら 練習場 分かりますよね?
はい
ヤッバい…
なんなんだよ
(空気を吸い込む音)
(芦屋)ガードを下げるな 桐沢!
足使って回れ!
いいぞ!
狙い過ぎてる!
もっと打ち込め 甲斐!
詰めろ! もっと詰めろ!
上下 打ち上げ! 打ち上げ!
(ドアが開く音)
桐沢さんですか? 新しいコーチの
ああ
僕 部長の伊庭です
よかった ホントに来てくれた
(伊庭)2年生 自己紹介
(友部)はい
2年の友部 陸(りく)です
2年の玉乃井竜也(たつや)です
2年生の水野あかりです
(西山)2年生でマネージャーの 西山(にしやま)愛(あい)です
間地(まじ)先生に変わって 私が ボクシング部の顧問になりました
で こちらが新しいコーチの 桐沢さん
臨時コーチの桐沢です
臨時コーチ?
(折原)もしかして これで全員?
(伊庭)全員です
-(桐沢)1年は? -(伊庭)いません
(折原)3年生は…
-(伊庭)僕だけです -(折原)あ…
(伊庭)前は4人いたんですけど
芦屋監督が来れなくなって みんな やめました
(折原)そう
桐沢さん ご挨拶お願いします どうぞ はい
俺は ここのOBで 芦屋監督の指導を受けてました
えっ それだけ?
いや ほかには別に
芦屋監督から言われて 臨時コーチとして来ました
芦屋監督がいなくなって 今まで どうやって練習してたの?
ときどきOBが指導をしに 来てくださってましたけど
基本的には僕たちだけで
走って ロープ飛びして サンドバッグ ミット打ち…
あと シャドウです
ああ そう
(伊庭)はい
“シャドウ”って なんですか?
シャドウボクシング
シャドウボクシング?
目の前に相手がいるのを想像して パンチしたり
こう… ディフェンスしたり
-(折原)一人で? -(桐沢)はい
あっ エアボクシングか
“ミット打ち”って なんですか?
なんで そんなボクシング用語 知りたがるんですか?
私 知らないことがると 気持ち悪いんです
でも 顧問は やりたくないんですよね?
や… やるからには ちゃんとしたいです
桐沢さんだって 校長先生に ああ言われたからって
ホント 適当にやるのダメですよ
-(折原)ね? -(桐沢)分かってますよ
とりあえず 今までどおりの練習して
それ見て なんか考えるから
-(伊庭)はい -(玉乃井・友部)はい
でも 高校の部活ですからね
桐沢さんのころと違って うちは もう進学校です
野蛮な練習はやめてください
分かってますよ
ケガするようなことは絶対ダメ!
ハア…
大丈夫だよ きつい練習はしないんで
(折原)でも 女の子がいるとは思わなかった
どうしてボクシングなんて やろうと思ったの? 水野さん
強くなりたいから
(折原) それは 精神的にってこと?
いざというときに 自分の身を守るためです
(折原)あっ 護身術? だったらいいけど
みんなは? なんでボクシング部に入ったの?
僕は「ボクシングの女神」が 好きだったから
ボクシングの女神?
ボクシングの漫画です
主人公の女の子がかわいくて
そんな理由
(友部)僕は中学まで文芸部で…
文芸部?
高校入ったら運動しろって 親から言われて
ボクシング部だったら みんな初心者だから
ついていけるかな… って
玉乃井君は?
自分は小学校から 空手やってたんすけど
松高には空手部がなかったんで
あっ それでボクシング
そっす ボクシング
(折原)アハハッ 変わってるのね みんな
サッカーとかテニスとか 普通の部活がたくさんあるのに
ホントだよ
(間地)ほ~い 今日の授業は終了 お疲れっした~
(教師たち)お疲れさまでした~
(坂巻(さかまき))お疲れさまです 間地先生
(日比野(ひびの)) 3年2組の授業だったんですよね?
-(間地)うん -(日比野)松原はどうでした?
あいつのモチベーション すごいよ
“次の全国模試では 絶対 10位以内に入ってみせる”だってさ
(日比野)おお~
(坂巻) 日比野先生の檄(げき)が効きましたね
まあまあまあ 進学担当ですから
(坂巻)さすが!
(大野(おおの))あんまり プレッシャーかけちゃダメよ
入試で結果出せばいいんだから
(坂巻)ですよね~
(日比野)期待されることで 力を発揮するんですよ 高校生は
(坂巻)言えてる!
-(大野)坂巻先生 -(坂巻)なんでしょう 大野先生
(大野)なんでもない
間地先生
はいよ?
どうして急にボクシング部の顧問 お辞めになったんですか
私がやることになったんですよ
あらら
(折原)“あらら”じゃなくて
(間地) だって コーチが来んでしょ?
本格的な練習になっちゃったらさ 話 違うじゃん
ボクシングなんか 全然 興味ないもん 僕
私だって!
だって 僕 将棋部の顧問なんだもん
私だって美術部の…
“副”顧問
王手 飛車取り~
-(坂巻)お見事! -(日比野)鮮やか!
(間地)じゃあ 部活行ってきま~す
(坂巻)頑張ってください
(日比野)僕もプログラミング部に
(坂巻)目指せ 全国制覇!
よし じゃあ 僕は体操部に
梅田(うめだ)先生
無理しちゃダメよ 臨月なんだから
-(梅田)分かってます -(坂巻)ね?
私 暇だと思われてるんですか?
副顧問だって やることあるし
授業の準備だってあるし
進路指導とか放課後の補習だって…
文句言ったって 間地先生は なんとも思わないから
んっ… 間地~!
(玉乃井)よっ
-(玉乃井)よっ -(友部)あいたっ
(玉乃井たちの笑い声)
(西山)ワン ツー スリー!
(玉乃井)アハハハッ
(友部)桐沢なんてったっけ?
(玉乃井)えっ? 祥吾
(西山)なんか やる気なさそうだったよね あの人
ホントだよ
いちいち 僕は臨時コーチです 臨時コーチですってな
うっ…
(西山)しかたなく来たって感じ?
(水野)あの人 ホントに ちゃんと指導してくれるんですか?
伊庭さん
くれると思うよ OBなんだし
でも 全然 OBらしくない
ボクシング部なんか どうでもいいって思ってる感じ
すごいムカつく
(友部)ウソ~!
-(水野)えっ? -(玉乃井)何?
“バンダム級 優勝 桐沢祥吾”
(西山)えっ?
(友部)平成3年 石川国体!
-(伊庭)国体? -(友部)国体!
(一同)え~っ!
(玉乃井)ちょちょちょ… 見して見して 見して見して…
(友部)あった!
“桐沢祥吾君 国体少年の部 優勝”
やっぱ あの人だ
マジか…
あった!
(伊庭)えっ?
(西山)“桐沢祥吾君 四冠達成”
四冠?
(西山)“山形国体 少年の部で 優勝した桐沢君は”
“去年10月の国体 3月の高校選抜”
“6月のインターハイに続く 四冠を達成しました”
(伊庭たち)え~ ウソ! ヤバいヤバい…
-(女子)うるさい! -(男子)静かにしろよ!
-(伊庭)ごめん -(水野)すいません
だからバカにしてるのかな 私たちのこと
(玉乃井たち)ん?
自分が強かったから
弱いヤツの相手なんか やってらんないって
(西山)そんな…
いや あるかもな
玉(たま)ちゃん そうなの?
あの態度は そういうことじゃないんですか?
(玉乃井)じゃ ダメじゃん
いや 高校四冠でも やる気ねえんだったら意味ねえよ
適当に あしらわれるだけ? 私たち
ええ~
(伊庭)でも…
利用しない手はないよ
利用?
-(薫)このあと どうする? -(美優)どうしよっか
(甲斐)あっ… 帰っちゃうの?
(薫)ありがとうございました
(甲斐)大丈夫? 疲れたでしょ
-(美優)大丈夫です -(薫)楽しかったです
(甲斐)よかった~
ボクシングは ストレス解消になるからね
来週も また来てくださいね!
(薫)はい
(美優)ありがとうございました
(甲斐)はい お疲れさ~ん
お疲れさま!
気をつけてね~
(ドアが閉まる音)
どうした?
(桐沢) なんだよ 今の 気持ち悪(わり)い
練習生はお客様なんだよ
特に女の子が たくさん来てくれないと
ジムの経営は やっていけないの
ちゃんとボクシングやってんのかよ あんなのが
(甲斐) 俺が ちゃ~んと教えてます
1に楽しく 2に楽しく なっ?
今どきの子はさ プロ目指すって言ってるヤツだって
いきなり きつい練習させたら すぐ やめちゃうの
こっちが盛り上げてやんないと
今日の営業は終了
で? どうだったんだ? コーチ初日は
今日は挨拶だけ
でも あきれたわ
何が?
ハア…
うちらがボクシングを始めた きっかけって
大概 強くなりたかったからじゃん
ケンカにな
ハア… 今の子は
漫画の主人公が かわいかったからだの
なんでもいいから運動しろって 親から言われたからだの
フン…
強くなりたいって言ったのは 1人だけだったよ
しかも 女子
(甲斐) うちだって似たようなもんだぜ
理由なんて どうだっていいじゃねえか
ボクシングをやろうって 思ってくれただけで うれしいよ
(桐沢)俺は別に
ボクシングの面白さを 教えてやるのがコーチの仕事だぞ
(桐沢)臨時コーチに そこまで要求されても無理っす
臨時だろうが コーチはコーチ
ごちゃごちゃ言う前に もう始めようぜ
お前も勘 取り戻さなきゃ
ハア…
じゃあ なんか貸せよ
(甲斐)巻き方は忘れてなかったな
リングに上がれ
(甲斐)何年ぶりだ?
28年か?
気をつけろよ
ムキになって 手首ポキッと やっちまったら シャレなんねえぞ
分かってるよ
よ~し ジャブから打ってくか
よし こい
なんだよ お前 ぎこちねえな おい
はい
もっと強く
強くだよ お前
いってえな
お前 いつまで腐ってんだよ
お前 今 立ってるのリングの上だぞ
リングの上で 腐ってんじゃねえぞ こら!
はい ジャブ
はい!
よ~し!
はい ワンツー
もっと強く!
強く!
よ~し!
ワンツーツー
跳んで!
はい もっと!
よ~し!
(医師)残念ですが…
網膜剝離です
もう ボクシングは諦めてください
(甲斐)はい もっと!
(史織(しおり))ごめんね…
祥(しょう)ちゃん
(甲斐)よお~し!
どうした?
もういいよ
もう やめんのか?
バイト
さすがに なまってたか
(甲斐)まあ 28年
ボクシングから離れてたんですから
あんなもんでしょう
あいつも本気で打ってこなかったし
少しは やる気に なってんじゃないのか?
いや~ コーチは途中で投げ出すかも
桐沢は そんなヤツじゃない
(甲斐)もう 監督が知ってる 高校生の桐沢じゃないですよ
いつ死んでもいいなんて 言ってるんですから
(桐沢) 俺 長生きなんかしたくないわ
いつ死んでもいい
なんなら 今日でもいい
-(芦屋)甲斐 -(甲斐)はい
だから お前は
あいつをボクシングに 引き戻したいと言ったんだろ?
はい…
失礼します
甲斐君からですか?
(芦屋)やっかいだな 桐沢
甲斐の気持ちは分かってんだろうが
人は そんなに簡単に 立ち直れませんよ
(着信音)
なんだよ
(大場)“なんだ”じゃないでしょ
なんで言ってくれなかったのよ 桐沢さんのこと!
誰がコーチでもいいじゃないか!
部活に指導者がいないほうが おかしいんだよ
校長なら生徒の気持ち考えろ!
そういうことを 言ってるんじゃないのよ
よりによって
何が よりによってだ
お前と桐沢はチームメイトだろ
(大場)それは昔のこと
桐沢さんは5月いっぱいまでの
臨時コーチってことに してもらいましたから
5月いっぱい?
それまでに部員が増えなきゃ もうおしまい!
麻琴!
もういいじゃない!
いつまでも ボクシングボクシングって
ホント うんざり!
ハア…
本気でボクシング部 潰す気だ あいつは
親子ゲンカを 学校に持ち込んじゃダメ!
持ち込んでるのは麻琴じゃないか
誰のおかげで校長になれたと 思ってんだ
あなたって 実の娘より 教え子のほうが かわいいんですね
当たり前だ!
何を言ってんだ!
(桐沢)なんだよ 屋上って
(舌打ち)
(男たち)はい~ おい 飲めよ お前
(リュウイチ)おい にいちゃん
こっちこっち
(マサヤ)早くピザ こっち!
(リュウイチ)うっせえ バカ野郎
(ヨウスケ) おっせえよ にいちゃん
(桐沢)すいません
(シンジ)いつまで待たせんだよ
(ヨウスケ) にいちゃんじゃねえぞ こいつ
(シンジ)おっさんじゃん
(リュウイチ) いい年こいてバイトなの?
照り焼きチキンのLサイズと ガーリックトマトのLサイズです
どちらに置けば…
ああ?
そんなん 頼んでねえだろ?
はっ?
(マサヤ)頼んでねえし 間違えてんじゃねえよ
いや でも…
注文は…
(シンジ)違うっつってんだろ
(リュウイチ)あ~ いいよいいよ 許してやるよ
そのかわり 金は払わねえからな!
(男たち)ハハハハッ
(ヨウスケ) それでいいから置いて帰れよ
(桐沢)いや そういうわけにはいかないんで
おい 帰れっつってんだよ おっさん
(桐沢)でも 確かに 照り焼きチキンのLサイズと
ガーリックトマトのLサイズ 注文もらってますよ
合計7520円です
(ヨウスケ)ざけんなよ こら
(マサヤ) お~ お前 こんなに待たせて
しかも 間違えてんじゃねえかよ
いや 20分前です 注文頂いたのは
ああ?
-(リュウイチ)ほい -(マサヤ)ほい
じゃあ 7520円 払ってください
おい 死にてえのか おっさん
ん?
(ヨウスケ)マジで殺すぞ こら
帰れよ!
何 よけてんだよ こら!
(シンジ)やれやれ やれ
(ヨウスケ)うい~っ!
(男たちの笑い声)
(ヨウスケ)帰れって
(桐沢)ハア… ハア…
こういうパターンがあったんだ
(ヨウスケ)ああ?
いいですよ やっちゃってください
やっちゃってください?
今 俺が死んでも
悲しんでくれる人は いるかもしれないけど
困る人は まずいないと思うんで
(ヨウスケ)はあ?
まあ 甲斐ってヤツぐらいは 悲しんでくれるかもしれないけど
困るわけじゃないし
ホント 俺がいなくなっても
だ~れも困らないんで
どうぞ
(シンジ) おい なんなんだ このおっさん
(マサヤ) 何 強がってんだよ てめえ
(リュウイチ)訳分かんねえこと 言ってんじゃねえよ!
あ~ なんで こっち使わないかな
はあ?
足蹴られても死なねえよ
これで 拳でここを思いっきり ぶん殴りゃいいじゃん
テンプルでもいいよ
殴られたいわけ?
殴れよ
(ヨウスケ)あんま調子乗んなよ!
(桐沢)こう
人 殴るときは これぐらい近づくんだよ
分かった?
ハア… じゃあ どうぞ
やれよ!
ヤバいっすよ こいつ
どうかしてんだろ
ハア… あ~ あ~ あ~
あ~あ~ あ~あ~ あ~!
やってくんないんだったら 7520円 払ってもらえます?
7000… 500…
20円
-(リュウイチ)マサヤ! -(マサヤ)はい!
(マサヤ)はい!
はい… はい
お… お釣り あり…
あります
(スマホのアラーム音)
あいてっ…
(玉乃井) ちょちょちょ… 君たち 君たち
1年生? どっかの部活入ってる?
(天津(あまつ))えっ いえ…
君も?
(江戸川(えどがわ))はい…
よ~っしゃ!
じゃあ 放課後さ ボクシング部の練習所来て
イベントやるからさ
(沙織)イベント?
うちのOBでさ 高校四冠 取った人がいるの
めっちゃ すごい人
(えれな)四冠って なんですか?
4回 日本一になったんだよ? ヤバいだろ
(森(もり))ハア…
興味あるんじゃない?
あるんじゃない? あるよな?
だから 放課後来て お願い
うん
(折原)桐沢さん!
今 いらっしゃったんですか?
(桐沢)はい
折原先生も?
いや 私は朝から授業やってます
いや そうじゃなくて 部室行くんですか?
一応 顧問ですから
これから毎日 顔出すんですか?
顧問なんだから ボクシングのこと 分かっとかなきゃ
真面目なんだ
私 知らないことがあると 気持ち悪いんです
でしたね
ミット打ちは ミットをつけて 構えた相手に向かって
ボクシンググローブをつけたほうが バンバン打つ練習
ネットで調べました
ジャブは 構えた前のほうの手で 軽く打つパンチ
まあ ざっくり言えば
でしょ?
ジャブって どういう意味ですか?
は?
どうしてジャブっていうか どこにも書いてないの
んなこと考えたこともないです
知らないの?
ずっと ボクシングやってたんでしょ?
いや 高校から大学2年まで
5年もボクシングやってて
どうしてジャブっていうか 知らない?
どうでもいいと思ってたんで
どうでもいい?
生徒から質問されたら どうするんですか?
そんなんで ちゃんとした指導 できるの?
そんな質問するヤツ いなそうですよ
桐沢さんは指導者としての勉強は されたんですか?
してません
え~っ
だから 俺はいきなり芦屋監督に 言われて ここに来てるんです
もし 生徒にケガさせたら どうするの?
ダメですよ 絶対ダメ!
大丈夫です
(折原)桐沢さんって 何されてる方なんですか?
(桐沢)は?
(折原) こんな時間に毎日来られるって
ピザのデリバリーです
うん?
でも 時間の融通は利くんで
ピザ屋さんの店長さん?
違います
あっ 社長さん?
バイトです
(折原)バイト?
-(伊庭)こんにちは! -(水野たち)こんにちは!
(西山)こんにちは
(伊庭)みんな 桐沢コーチです
(生徒たち)こんにちは!
-(桐沢)はあ? -(折原)何?
見学の1年生です
みんな まだ部活 決めてないっていうから
ボクシング部 見てみたいって
(西山)だよね?
(生徒たち)はい!
ウソ… 物好き
公開スパーリング?
“伝説のOB”?
僕とスパーリング お願いします コーチ
1年生にボクシングの魅力を 分かってもらうには
スパーリングが 一番いいと思います
スパーリングってなんですか?
(玉乃井)スパーリングを 1年生に見せるって約束したんです
-(玉乃井)だよな? -(桐沢)ダメだ
ちゃんと基礎から始めないと
基礎は ずっとやってきました
だから お願いします!
(玉乃井たち) お願いします コーチ!
スパーリングって何?
この1年 僕たちは ずっと自主練です
だから スパーリングは 一度もできませんでした
指導者がいないと やっちゃいけない決まりだから
自分たち2年生も まだ見たことありません
だからって…
(水野)私たち ちゃんとした 本物のボクシング 見たいんです
-(折原)ねえ… -(西山)私も見たい
-(友部)自分も見たいです -(玉乃井)お願いします
-(水野たち)お願いします! -(伊庭)お願いします コーチ
スパーリングって何?
(伊庭)よし
(友部)グローブ 右手です
(伊庭)ありがとう
(桐沢)ホントにやんのかよ?
(舌打ち)
(友部) 玉ちゃん 玉ちゃん 玉ちゃん
やっぱ強いのかな?
高校四冠だぞ
でも うちの親父(おやじ)と年 変わんないよ
(玉乃井)えっ そうなの?
(西山)だから スパーリングは
ヘッドギアをつけて 本気で打ち合うんです
本気で打ち合う?
(西山)はい
ああ でも スパーリングは 試合とは違いますから
(伊庭) ヘッドギア つけないんですか?
(桐沢)俺はこれでいいよ
桐沢さん 本気出しちゃダメですよ
伊庭君 絶対 ケガさせないでください
分かってますよ
なあ…
-(桐沢)伊庭… 君? -(折原)伊庭です
-(桐沢)伊庭君 -(伊庭)はい?
軽くいこう 俺は基本 手 出さないから
(折原)軽く
2分でいいですか?
1分でいいよ
2分でお願いします
ボクシング 3分じゃないの?
アマチュアの高校生は 1ラウンド2分なんです
そうなの?
(西山)いきます!
ちょっと待って
なんだよ
(水野)では これから 公開スパーリングを始めます
リングにいるのは松葉台高校 ボクシング部 伝説のOB
2年生のときに国体と高校選抜
3年生でインターハイと 国体に優勝して
高校四冠に輝いた 桐沢祥吾!
(拍手) (折原)高校四冠って何?
(水野)対するは現役の3年生 伊庭海斗(かいと)!
(拍手)
スパーリングは 勝ち負けを決めるものじゃないけど
ボクシングの迫力や魅力は 十分に伝わると思うから
いいよ
いきます!
(ゴングの音)
(伊庭)お願いします!
なんで俺のこと知ってんだよ
(西山)先輩 頑張って!
(友部)いけ!
(玉乃井) 現役の意地 見せてください!
負けるな!
勝ち負けじゃないでしょ!
(生徒たち)お~
(伊庭) コーチも手 出してください
俺は受けるだけだよ
(伊庭)打ってくれないと スパーリングになりません
いいだろ それで
(伊庭)お願いします
ジャブ 届いてないよ
もっと踏み込んで
こう!
桐沢さん!
軽く当てただけですよ
おいおい… ガード ガード ガード
ガード!
打たれるぞ ほら
もういいだろ 伊庭
(伊庭)本気でやってください
本気で指導してください!
僕たちは強くなりたいんです
強くなりたいんです!
だから…
だから…
だから…
そこ振っても誰もいねえぞ
(伊庭)真面目にやれよ!
(伊庭)ぐっ…
-(折原)伊庭君? 伊庭君! -(伊庭)ぐあっ…
本気でやらないでって 言ったじゃないですか!
本気でなんか打ってませんよ
大丈夫か? 伊庭
(折原)大丈夫? 伊庭君
伊庭先輩!
スゲえ…
ヤバい…
(折原)大丈夫!
ちょっと… 伊庭君?
(伊庭)や… やっと…
やっと ボクシングできた
スゲえ!
みんな 見たろ?
すごいだろ? 今の
みんなも練習すれば コーチみたいになれるから
女の子も痴漢とか ぶっ飛ばせるよ
ね? 面白いから ボクシング
ねっ?
(ざわめき)
(折原)伊庭君 伊庭君!
伊庭君… ちょっと どうしよう
えっ? 伊庭君 ねえ
伊庭君 ねえ 痛い?
ちょっと 伊庭君
伊庭君?
(ドアが開く音) (伊庭)ありがとうございました
(折原)肋骨(ろっこつ)にヒビが入ってました
(桐沢)そうですか
でも 大したことじゃないです
あります
ホント すいませんでした
これは大げさに見えるけど
コルセット巻いて ほっとくしかないって
そのうち 自然にくっつくって
学校に報告してきます
ちょっと待って せんせ…
(折原)伊庭君 あなたは もう帰りなさい
先生!
その前に 親御さんに報告しなきゃ
家の電話番号 教えて 伊庭君
言わなくていいです
そういうわけにはいかないでしょ
僕が悪いんです!
(折原)悪くない!
ケガだけはさせないでって 言いましたよね 私
何度も言いました!
はい
どうして あんなことを!
だから それは僕たちが…
(折原)先に校長先生に報告します
(伊庭)待ってください
先生… 折原先生
(折原) あなたは安静にしてなさいって
(水野)伊庭さん!
(折原) 帰りなさいって言ったでしょう
大丈夫 ヒビ入っただけだから
ヒビ?
ほっとけば治るよ
いや…
(伊庭)それより折原先生
学校に知らせるって…
私は顧問です
部活で起こった事故を 報告する義務があります
申し訳ない
でも コーチにスパーリングを お願いしたのは私たちです
(伊庭)僕たちが悪いんです
そういう問題じゃ…
学校に報告したらコーチ 辞めさせられちゃうでしょ?
私たち ずっと待ってたんです
ボクシング ちゃんと 教えてくれる人が来てくれるの
ずっとずっと 待ってたんです
だから コーチのせいにしないで
ホントに 勝手なことした 私たちが悪かったんだから
水野さん…
桐沢コーチがいてくれないと 困るんです 私たち
指導者がいないと 1年生 入ってこないし
今の人数だと 部活 成立しないから 6月には廃部なんです
ボクシング 続けたいよな? 玉乃井
あ… ああ…
友部君も続けたいでしょ?
うん…
学校には報告しないでください 折原先生
(伊庭)僕の親にも… お願いします!
(水野)お願いします 先生
ダメです
(女子)松高~
(女子たち) ファイオー ファイオー
(猫林)折原先生
はい!
どうしたんですか?
(折原)え?
固まってましたよ
いや 固まってたわけじゃ…
固まってたって こうやって
-(折原)教頭先生 -(猫林)はい?
あの… 校長先生は
校長室にいらっしゃると 思いますけど
何かあったんですか?
実は…
何?
まさか…
ボクシング部で何か問題が?
ん?
(スマホのアラーム音)
(伊庭) 僕たちは強くなりたいんです
強くなりたいんです!
やっと ボクシングできた
(水野) 私たち ずっと待ってたんです
ボクシング ちゃんと 教えてくれる人が来てくれるの
桐沢コーチがいてくれないと 困るんです 私たち
(校内放送のチャイム)
(アナウンス) ボクシング部の桐沢コーチ
いらっしゃいましたら 至急 校長室においでください
(坂巻)あれ?
あの人… 誰だっけ?
(猫林)どうぞ
失礼します
校長 桐沢さんです
お話ししたいことがあります
(桐沢)はい
コーチ料のこと
えっ?
まだ ちゃんと話してなかったろう
ボランティアってわけには いかないでしょ?
ああ…
非常勤講師の1コマ 2500円と 同じでいいですか?
2500円?
何か不満でも?
いえ… 何も
(大場)それだけです
よろしく
失礼します
(伊庭)親指 曲げて
巻いて で 手首に通す
そう 巻いて
そうそうそう 完璧 完璧
大丈夫 合ってる
昨日 見学に来てた1年生
ボクシング部に 入部したんですって
入部?
ねっ?
集合!
コーチに挨拶 こんにちは!
(部員たち)こんにちは!
(伊庭)1年生 自己紹介
今日から入部しました 天津大地(だいち)です
よろしくお願いします
今日から入部しました 江戸川 蓮(れん)です
よろしくお願いします!
今日から入部しました 森 拓己(たくみ)です
よろしくお願いします
みんな 昨日のスパーリング見て
ボクシング 面白そうって 思ったそうです
(伊庭)コーチが カッコよかったんだよな?
はい!
-(江戸川)カッコよかったです -(森)カッコよかったです
だそうです
-(桐沢)折原先生 -(折原)はい?
昨日のことは校長には?
あ~ 言ってません
はあ?
お医者さんも 骨がくっつくまで ほっとくしかないって言ってるし
伊庭君もね 大丈夫だって言ってるし
平気です!
大丈夫じゃないだろう?
あの 治るまで 練習には参加しないんで
だったら いいかなって
(水野) ありがとうございます 折原先生
はいっ
じゃ アップいくか ロープ跳び
(玉乃井)ロープ跳び!
-(友部)1年生 おいで -(1年生)はい
♪~
ホントに報告しなくて よかったんですか?
水野さんが 言ってたでしょう?
コーチが来るの ずっと待ってたって
私だって悩んだけど
なんていうの? あとになって
だんだん うれしく なってきたんです
あんな言葉
教師になって 初めて聞いたから
あんな キラッキラした言葉
2分 始め~
このままコーチ 続けてください
桐沢さん
もう臨時コーチじゃ ないですよ
え?
部員が3人 増えたんですよ
部活の承認に必要な人数 クリアしたんだから
ボクシング部は 存続です
存続?
じゃ 俺 ずっと…
(折原)この子たちの 熱い気持ちに
応えてあげるのが コーチでしょう
高校生にとっては 今が一番大切な
二度と戻ってこない 時間なの
見て!
(伊庭) 松高~! ファイ!
(部員たち)オー!
-(伊庭)ファイ! -(部員たち)オー!
-(伊庭)ファイ! -(部員たち)オー!
これが“アオハル” なんです!
-(伊庭)松高~ ファイ -(部員たち)オー!
青春?
青春
(水野)松高~
-(一同)ファイオー -(折原)ファイ…
ファイオー! ファイ…
合わせろ!
(友部) 松高~ ファイ!
(一同)ファイオー ファイオー ファイオー
~♪
(大場)コーチは 辞めてもらいます
インターハイ予選に 出るつもりなのか?
(伊庭)出ます!
(水野)早く 強くなりたいです
打倒 京明(きょうめい)
(大場) 勝てるわけないでしょ
あんな弱小クラブが
(折原)さあ どうする 私 考えろ 考えろ
(桐沢)俺 教員免許 持ってるんです
マジで?
(桐沢) 勝つためには練習だ
Can't find what you're looking for?
Get subtitles in any language from opensubtitles.com, and translate them here.