All language subtitles for ひまわり 第12章 旅は道連れ世は情け？第134話

♬～

♬「君が跳んだ
水たまりへと」

♬「街の翳が」

♬「雪崩れてゆくよ」

♬「手のひらの上に」

♬「太陽を乗せて」

♬「心の暗がり照らし出しておくれ」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

♬「雨上がりの少女」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　君と」

♬「めぐり逢えた」

♬「素敵な奇跡」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

（健一）秀樹…。
（勝子）秀樹…。

（健一）誘拐しといて　なにが調停だよ！

（リキ）＜別れた子供を
無理やり奪った　お母さんが➡

お父さんに　その子を返す…。
独身で　恋人募集中の身には➡

少々　ヘビーな場面に
担当者として立ち会うことになった➡

のぞみ嬢ちゃんでありましたが…＞

（のぞみ）今日のところは
あの　お帰りください。

次回以降の…
に…　日時に関し…　ましては…。

７月６日を予定しておりますが
あの…　正式に決まり次第➡

また　改めて　ご連絡いたします。

＜親と子の事件は
一筋縄ではいかないのを➡

目の当たりにしたのですが…。➡

ちょうど　そのころ…＞

（徹）あ…。　あっ　どうぞ。

あっ　俺　今　コーヒー
頼んだとこなんだけど…。

（桂子）あっ　じゃあ　私も…。
ああ。

あっ　すみません。　コーヒー
ここ　もう一つ　お願いします。

しばらくです。
あ…。

すみません。　電話なんかして…。
ううん。

びっくりしましたけど　少し。
フフフフ。

変わらないね。
えっ？

いや　どんな時でも
そうやって笑うの。

私　今　幸せなの。

徹さんは？
俺？　うん　まあ…➡

不幸せではないけど…。

よかった。
うん…。

達也君のことでしょ？
会ってるそうだね？

「会うな…　もう　会わないでくれ」。
そう言いに来たんでしょ？

この間　のぞみが相談に来た。

「このままだと　みんな
バラバラになってしまう」って。

そう…。

ハッとしたよ。

家族なんて　もともと　みんな
バラバラなものだと思ってたんだ。

なのに…　のぞみは　大真面目で➡

「バラバラになる」なんてことを
訴えてきた。

あっ…　ありがとう。

こたえたよ。

分かってる…　分かってます。

私も　もう…　ないしょで会うのは
よくないなって思ってたの。

不思議ねえ…。

やっぱり　かわいいのよ。

２か月　育てただけでしょう？

今の娘たちとは比べようがないって
思ってたけど…。　でも…。

本当　同じぐらい　かわいいの。

フフッ…　ねえ
恋人と会ってる時みたいなの。

ああ…。
フフフ　達也君と会う時。

人目を忍んで　ドキドキしながら…
フフッ➡

嫌われるんじゃないかって
ちょっと不安に思ったりしてね。

旦那さんには　言ってないの？

うん…　言えないわ。
うん…。

主人ね…　赤松さんの子だと思ってるの。

えっ！？
主人だけじゃないの。

私の親戚や友達も
みんな　そう思ってるの。

ここ…　田舎でしょ。

私が　東京のエリート検事と
婚約したっていうのは➡

みんな　風のうわさで知っててね。

おなかが大きくなって
帰ってきた時➡

妊娠して　婚約して
縁談が　うまくいかなくなって➡

帰ってきたって
そう思われたのよ。➡

中学の同級生なのよ　主人…。

子供を産んだっていうことを知った上で
「一緒になろう」って言ってくれてね…。

結局　本当のことを言わないまんま
結婚しちゃったの。

「子供は　友達の家が　養子として➡

引き取ってくれることになった」
って言ってね。

大丈夫？
えっ？

いや…　そんなことを…➡

ウソついたままでいるのは
つらいだろうと…。

今更　本当のこと言えないもん。

とにかく　分かったわ。　もう会わない。

でも…　最後に　一回だけ…➡

「さよなら」だけ言っていい？

ああ。
フフッ…　よかった。

すまない…。

や～ね。　何　謝ってるのよ？

本当に解決するのかな～？

（星野）それを解決するのが
君の仕事でしょう。

あ～あ。　ちょっと　喉　通らない。

何言ってるんだよ。
これからなんだぜ　調停の本番は。

（油座）そだに　すごいんですか？
調停の場っつうのは。

はい。　私　今までで一番緊張しました。

（怜）裁判や取り調べと違って➡

当事者同士が
間近で　顔　合わせるからね。

（早瀬）でも　怜ちゃん
裁判官になりたいんだろ？
そうよ。

（一丸）怖いよな。
小牧さんみたいな裁判官だと。

裁かれる方が…　緊張！
（早瀬）検察も緊張。

弁護人も緊張。
（笑い声）

ほかの皆さんは　どうなんですか？
もう　進路は決めたんですか？

そろそろ　決めないとな。
油座さんは　弁護士ですか？

そうなんです。　裁判官の夢は
まだ捨てではいねえんだげんども…➡

この年では任官は難しいがんない。

のぞみちゃんは？

私は…。

情けないけど　まだ決まらないわ。
まだ　時間あるよ。

この間ね　一番向いてるのは何かなって
考えてみたんですよ。

うん…　そしたら？

ないの。
ない！？

裁判官に必要なのは
冷静な判断力と　バランス感覚。

これ　２つとも
私には　ないでしょ。

…で　検事に必要なのは
何といっても　強固な意志と洞察力。

誰から見ても　私とは無縁。

じゃあ　弁護士は　どうかっていうと➡

欠けちゃいけない交渉能力と粘り強さ。
これも　私には　ゼロに近いのよね…。

フフフフ…。
ちょっと笑わないでくださいよ。

がく然としたんです。　「あ～　結局　私って
どれにも　なれないのかも」って…。

真剣なんですよ。

赤ゲンにでも相談してみたら？

いや　別に　変な意味じゃないよ。

あの人　検察と弁護士
両方やってるわけじゃない。

「そんなこと自分で考えろ」って
言われちゃいますよ。

そうでもないぜ。

あの人　あんな口きくけど
ギリギリのところでは見捨てないぜ。

ええ…。

ねえ　星野さん。
うん？

赤松さんね　お母さんと　つきあってるの。
えっ…。

断ったんじゃなかったの？

何があったのかは知らないんだけど
今は　つきあってるの。

（アラーム音）
そうか…。

でも…　私　結構　平気なんですよ。

お母さんに
「頑張れ」って言っちゃいました。

へえ～。

一生　誰にも言いません。　一瞬でも
赤松さんのこと好きだったってこと。

それが　母を応援することです。

君…　初めて　「好きだった」って認めたな。

はい…　そう言われてみれば
そうですね。

はい　どうぞ。
あっ　ありがとう。

はあ～　でも　すごいな…。

赤松さん。　結局　２０年たって
口説き落としちゃった。

あの世代って
妙に　パワーあるんだよな～。

そう…　そうなんですよ！
しぶといんですよね～。

まあ　俺たちには俺たちの
しぶとさがあるけどな。

はい。

⚟のぞみ。

お父さん…。

あの人に？
さっき　ここで会ったよ。

えっ…　それで？
頼んでみた。

「達也に会うな」って？

納得してくれた。

そう…。
ああ。

気にするな。

向こうだって　ないしょで会うのは
よくないって思ってたそうだ。

達也だって　そう思ってるさ。　ああ…。

お～　ありがとう。
さあ　どうぞ。

まだ　ちょっと明るいけどな
いいだろう？

一回ね　こうやって…　ハハッ　のぞみに
酒を　ごちそうしたかったんだ。

はい。

ありがとう。
えっ？　いや
ビールくらいで礼なんか言うなよ。

ビールじゃなくて　達也のこと。

えっ？　ああ…　いや。

ああ～　うまいな！

お酒　好きなんですか？
うん。　まあ　普通だけどな。

うちで飲んだりするんですか？
うちでは…　あんまり飲まないけど。

御飯とか　どうしてるんですか？
ちゃんと作るよ。

ほら…　１人暮らしが長かったからね。

自分で望んだ
１人暮らしですけどね。

あ…。
フフフ…。

はい。
えっ？　あっ　サンキュー。　ハハハ。

帰りたいな。
うん？

でも　もう　みんなで　お酒なんか
飲むことないのかもしれないな。

どうして？
何となく。

達也は　そのうち
うちを出ていくだろうし➡

私は　いつか　結婚したら
うちを出ていくし。
ああ…。

それに…　お母さんも
再婚することもあるかもしれないしね。

ああ…　そうだな。

お父さん　平気？
お母さんが再婚しても。

当たり前じゃないか。
もう　とっくに離婚したんだぞ。

本当に？
ああ　祝福するよ！

もう　相手なんか　誰だっていいよ　ハハハ。

お父さん　知ってるの？
お母さんと赤松さんのこと。

えっ？　ああ。
そっか…。

何だ～。　私　お父さんが知ったら
どうするのかと思って➡

ハラハラしてたのよ。　そっか…。

えっ…　何だ？
そういう　のぞみは　嫌なのか？

まさか！　私は　お母さんに
「応援する」って言ったもん。

応援してやるんなら
もう徹底して　応援してやれ。

はい。
うん。

＜「ビール注ぐ　父には父の　愁ひあり」。➡

初めて　父に
ごちそうしてもらったのは➡

冷たく　苦い　ビールでありました＞

（法子）お母さん　おしょうゆ　足りないよ。
おしょうゆ　台所。　入れてきてくれる？

は～い。
（妙子）ふりかけ　取って…。

自分で取ってらっしゃいよ。

フフフ…。　妙ちゃん　分かる？
うん！はい。

＜久しぶりの　静かな…
静かな夜ではありました＞