All language subtitles for ひまわり 第11章 01難去ってまた01難？第128話

♬～

♬「君が跳んだ
水たまりへと」

♬「街の翳が」

♬「雪崩れてゆくよ」

♬「手のひらの上に」

♬「太陽を乗せて」

♬「心の暗がり照らし出しておくれ」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

♬「雨上がりの少女」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　君と」

♬「めぐり逢えた」

♬「素敵な奇跡」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

（達也）
一本だけ…　もらってもいいですか？

（桂子）フフッ　どうぞ…。

（リキ）＜生みの母　桂子さんと➡

秘密のデートをした
達ぼんでありましたが…＞

（のぞみ）遅かったじゃない。
待ってたのよ。うん。

「うん」じゃないでしょ。
（みどり）まあ　いいんでねえの。　ねっ？➡

さあ　始めっぺ　始めっぺ。
（うらら）うん。　今日はない➡

みんな　そろっだから　鍋だぞい。
（松男）アハハ！　じゃあ　頂きま～す。

（一同）頂きま～す。
はい　頂きま～す　はいはい。

うん。　まあ…　よぐあることだよない！

はっ？
うんうん。　いや…　私も　あの…➡

死んだおふくろとは　進学のことや
就職のことで　よ～ぐ　やり合っだがら。

（あづさ）そうなの？
（松男）これでも　達ちゃんと同じ➡

悩める青年だったんです。
おめえが悩むようには見えねげんちょ。

あ～　お義母さん
男はない　み～んな　悩むんです。

なあ　達ちゃん？
叔父ちゃん！　女だって悩むのよ。

あれ？　のぞみちゃん　悩み　あんのがい？

はい。　もう　悩むことばっかり！
涙が出ちゃうくらい…。

うん？
う…　ううん…。

お母さん　いつ　帰るの？
うん？　明日の始発。

始発？
うん。　病院あるもの。

（うらら）休めねえのがい？　１日ぐれえ。

（あづさ）そんなことしたら
信用なくします。（松男）大変だない。

（みどり）姉ちゃんは　頑張っがら。
（うらら）頑張りすぎだわ。

あら　頑張りすぎってこと
ないんじゃないの？

頑張らないより　いいんでねえの？
頑張る　頑張る　頑張る…。

（笑い声）

どうしたの？
うん？

俺　もう寝る。　何か　今日　疲れた。

（あづさ）達也。
うん？

はあ…　みんな　あなたのために
待ってたんでしょ。

最後まで　食事　つきあいなさい。

いいだろ？　疲れた。
（あづさ）よくないわよ。

そんな…　いちいち
家族に無理することないじゃない。

（あづさ）達也…。
（達也）何？

明日　一緒に帰るわね？

いや…　もうちょっと　こっちにいる。
（あづさ）もうちょっと？

言ったろ？
俺　今　非常に疲れてんの。

おふくろみたいにさ　いつも明るく
頑張ってる人　見ると➡

どっと落ち込んじゃうんだよ。

♬～

お母さん！
おっ。これがね　特製のマタタビ酒です。

おっ　いいね　いいね。
フフフ…　はい。

頂きますよ。
よいしょ…。

はい　乾杯！
乾杯！フフフ。

う～ん！　甘い。

久しぶり。　お母さんと　お酒飲むの。
本当ね！　フフフ。

どうしちゃったのかね～？　達也は。

うん…。　お母さんも　頭　痛いわ。　フフッ。

母親って　何なのかな～？
えっ？

ああ…　ごめん。　あのね
明日　裁判所の修習でね➡

離婚した旦那さんから　子供を
取り返そうとしてる女の人に話を聞くの。

ああ…。　そうねえ…。

「母親」ね…。　う～ん。
やっぱり　当たり前だけど➡

子供は　すごく
大事なんじゃないかしらね。

でも　離婚して　旦那さんに
渡しちゃうこともあるわけでしょ？

そりゃ…。　うん　そうよねえ。
でも　やっぱり母親でいることが➡

つらかったり
むなしかったりする時があるのよ。

ほら　母親ってさ　一回　なっちゃったら
ほら　会社辞めるみたいに➡

「はい　辞めました」ってわけ
いかないもん。

お母さんは？
むなしい時　あった？

え～　お母さん？
うんうん。　だから➡

子供なんか放り出して　自由になって
女として生きるわって思ったことあった？

あっ！　あったの？
あったんでしょう？

何　言ってんの？　ハハハ…。
ちょっと　笑って　ごまかさないでよ。

何？　この子　フフフ…。
そうやって　笑って　ごまかすってことは➡

少しは　あったんでしょ？

＜結局　あづさ先生は
誰にも　何も言えぬまま➡

翌朝早く　東京へ
帰っていったのでありました＞

（育子）おはようございます。
（のぞみ　星野　怜）おはようございます。

（北山）家裁調査官の三井さんです。
今回の調停を担当してもらっています。

裁判官の私は　調停の節目節目に
出ていくことになりますので➡

それ以外の時は　皆さんは　三井さんと
一緒に働いてもらうことになります。

三井です。　実はね　私
昭和１０年生まれの５９歳なんです。

それで　今年の７月に
調査官を退職することになったんです。

この事件が
最後の事件になるかもしれません。

一緒に頑張りましょ！
よろしくお願いします。

頑張りましょ！
（星野）はい。

よろしくね！
（怜）はい。

まあ　ご覧のとおり
「超」のつくぐらいの　ベテランですから➡

しっかり　盗むといいですよ。
嫌だ～　「超」だなんて！　アハハハ！

まあ　盗んでいただくような技術は
ありませんけどね➡

一つだけ言えるのは
親族者同士の争いを解決するには➡

ひたすら
お話を　よく聞いてあげること。➡

多少　回り道に見えることが
あるかもしれませんけど➡

私は　それが　一番の解決への近道だと
信じて　やってきました。

（３人）はい。

じゃあ　参りましょう。
申立人が　やって来ますよ。

（怜　星野　のぞみ）はい。

＜さて　いよいよ　緊張の
面接調査が始まります。➡

今回の申立人は　のぞみ嬢ちゃんと
同い年だという母親です。➡

離婚して手放した坊やを取り返したいと
願ったのは　いいのですが➡

なんと　その思いが高じて➡

幼稚園から　坊やを
連れ去ってしまったらしいのです＞

（育子）さあ　これから始めましょうか。
（勝子）よろしくお願いします。

今日は　始める前に
ここにいらっしゃる皆さんを➡

ご紹介しておきます。

これから　裁判官や弁護士になる
司法修習生の皆さんです。

今　家庭裁判所で　実習中ですので
ひとつ　お話を伺わせたいと思います。

（勝子）私は　返しませんよ。
えっ？

誰が説得に来たって　秀樹は返しません。

あっ　まあまあ…。
あなたを説得に来たんじゃないのよ。

あなたのお話を伺いたいと思って
来てるんです。

あの…　南田さんは
あなたと　おんなじ　２７歳。➡

私なんかと違って
あなたの気持ちが　よ～く分かりますよ。

南田です。　よろしくお願いします。
はい。

（育子）あの…　秀樹君は
今日は　どこに？

友達に預かってもらっています。
返しません。

あの～　でもねえ
正直に言っておきますけど➡

あなたが　強引に
秀樹君を連れ去ったままでは➡

調停で　いい結果が出ないと思いますよ。

返したら　おしまいじゃないですか。

そう…　生後２か月　それから
５年ぶりで会ったわけね…。

懐いてますか？
会ったことがなくても➡

私の産んだ子です。　返しません。

あなたからも　聞いておきたいことが
あったら　どうぞ。

はい。　じゃあ　一つだけ…。

どうして　離婚する時に
秀樹君を手放したんですか？

それは…　秀樹がいては
働けないと思ったからです。

私　短大を卒業して　すぐ結婚しました。

でも　何でも　実家の父親の意見ばかり聞く
主人が嫌で➡

妊娠が分かった時には
もう　離婚を考えてたんです。

ご主人の実家は…。
ガソリンスタンドをやってます。

チェーン店を　いっぱい持って
成功しています。

だから　主人は　お父さんには
頭が上がらないんです。

産むことに　迷いは
なかったんですか？

ありました。　でも　「授かりものだから
どうしても産んでくれ」って言われて…。

それで　弁護士さんを入れて
話し合った末➡

産んだ子は主人の家が引き取る➡

私は　慰謝料を　２００万円もらって
離婚するってことになったんです。

私も　ヤケになってましたんで➡

２００万で　おなかを貸したと思って
割り切って➡

離婚したら　新しい会社に就職して
楽しく生きてやるんだって➡

そう思ってたんですけど…。

でも　生まれてきた秀樹を見たら　絶対に
手放したくなくなってしまって…。➡

でも　弁護士さんが入って作った約束を
破るわけにはいかなくて➡

諦めるしかなかったんです。

そうですか…。
でも　やっぱり諦められません。

だって　秀樹って子は　世の中に
たった一人しかいないんです。➡

みんな　「再婚して
新しい子供を産めばいい」って言います。

でも　秀樹の代わりには　ならないんです。

＜自分と同い年の母親の姿に➡

大きく　心を揺すぶられた
のぞみ嬢ちゃんでした＞

達也　もう少し　あっちにいるそうです。
（薫乃）そう…。

（優）何？　それ　達也
ふてくされてんの？

ううん。　もう　ケロッとしてたわ。

やっぱり
私が手を上げたからかしらねえ？

あっ　違いますよ～。

自分でも　何をしていいか分からなくて
イライラしてるだけです。

帰ってくるかしら？
（あづさ）当たり前ですよ。

でも…。
（あづさ）大丈夫ですよ　本当に。

「もう少し」って言ってましたから。　ねっ。

あっ　私　予約入ってますから。
じゃあ。　ねっ。

ご苦労さま。
はい　行ってきます。

（ため息）

あっ　ごめん　ごめん。
あら　まだ？

（恭子）今　１０分遅れるって
電話がありました。　私　その間に➡

コロちゃんの食事の準備しときます。
うん。　お願い。

☎

（赤松）はい。　もしもし…。
ああ　帰ってきたのか？

ええ。　今朝　始発で…。

いや　そりゃ　大変だったな。

あっ　ねえ…　「夕方　そっちに行く」って
言ってたけど…　駄目になったの。

行けなくなったわ。
☎（赤松）うん？　…そう。➡

いや…　どうかしたのか？

あっ　ううん。　用事ができたの。
ごめんなさい。

ああ…　いいよ。　分かった。

いや　俺も　ちょうど
今　出かけるとこだったんだ。

うん。　じゃあ…　また。

ごめんくださ～い。
はい。　は～い　こんにちは。

どうしました～？
食欲がないんですよ。

食欲ないの～。
初めてですね？　お名前は？

（ドアが開く音）

まだ　残ってたんですか？
ああ…。

担当してる遺産相続の調停が
長引いたんだ。

じゃあ…。

星野さん！