All language subtitles for ひまわり 第08章 子はかすがいじゃないの？第092話

♬～

♬「君が跳んだ
水たまりへと」

♬「街の翳が」

♬「雪崩れてゆくよ」

♬「手のひらの上に」

♬「太陽を乗せて」

♬「心の暗がり照らし出しておくれ」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

♬「雨上がりの少女」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ　君と」

♬「めぐり逢えた」

♬「素敵な奇跡」

♬「Ｄｒｅａｍｉｎｇ　Ｇｉｒｌ」

（目覚まし時計のアラーム音）

（瑞穂）はあ…。

⚟（牛の鳴き声）

⚟（牛の鳴き声）

「６０％から８０％の
高い確率になっています」。

おはようございます。
（みどり　松男　うらら）おはよう。

あの…。
（うらら）うん？

あっ　のぞみなら　表だぞい。

「昨日に比べますと　２～３度
低い気温になっています」。

（のぞみ）おはよう。
何やってるんですか？

運動靴　洗っといた。
あさってから新学期でしょ？

教科書とか　運んでおいでよ。
えっ？

裁判が終わるまで
うちから通えばいいよ。

でも…。
養護施設には　竹永先生が行って➡

きちんと許可もらうって
言ってたから。

せっかく　ここに慣れたのに
また戻るんじゃ　嫌でしょ？

でも　裁判が終わったら➡

どうせ　戻らなければ
ならないかもしれませんから。

執行猶予にならなかったら　２年とか３年
刑務所に入るわけですよね？

今　そうならないように
竹永先生が　頑張ってるから。

頑張っても　かなわないことは
いっぱいありますよ。

「運命」だから？

もし　実刑になったら　お父さんが
刑務所から出てくるまで➡

うちに　いればいい。
えっ？

（うらら）そうしなんしょ。

アハハハ…　こうなったら
いるだけ　いたらいいわ。

にぎやかでいいない！
うん！

本当にいいんですか？
だって　ベッドじゃ　眠れないんでしょ？

しょうがないじゃない。

（竹永）そうですか。
じゃあ　よろしくお願いします。

オッケーだ。
本当ですか！？

ああ。　「許可します」だと。
よかった！

ただし　私の監督の下に　責任を持って
面倒見るようにって言われたよ。

分かったね？
はい！よし。

（白井）大丈夫ですか？
えっ？

そだ　一時の感情で
人　一人引き取るようなことして。

一時の感情じゃありません。
覚悟はしてます。

軽い覚悟も　あるもんですね。
ハハ…。

「軽い」とは思わないけど
本当に大丈夫か？

もし　実刑になったら…　そうだなあ
求刑どおりってことは　ないにしても➡

２年以上は食らうかもしれないぞ。

はい！　あの…
うまく言えないんですけど➡

私　立ち会いたいんです➡

瑞穂ちゃんが
釈放されたお父さんに会うところに…。

へえ～！　これは　えらい
人権派弁護士になりそうですねえ。

フフフ　そんなんじゃないんですよ。

ちょっと個人的な感情もあって
そう思ったんです。

責任持って　面倒見ます！

そうか…　分かった。　じゃあ　頼んだよ。
はい！

（相楽）ああ～　ただいま～！
（星野）決まりました。

えっ　そうか　決まったか！
就職先ですか？

うん。　五月町の美容室　イブ。

オーナーが
相楽先生の知り合いの保護司さんでさ➡

事情を理解してくれて
執行猶予が取り付けられたら➡

すぐに受け入れてくれるそうです。
よかった～。

やった！
（笑い声）

さすがに　かあちゃんだな。
えっ？　貸し１ですからね。

ああ　２でも　３でもいいよ。
はあ？　返すものもないくせに。

よ～し！　じゃあ　あとは　証人だけだな。

俺　明日　東京に飛んでさ　頼んでくるわ。
（相楽）はい。

なっ？
先生！

おおっ　何だい？
私も連れてってください。

えっ　あんたが？

この間は　私の詰めが甘かったと思います。
もう一回　チャンスを下さい。

お母さんを連れてくるのは
裁判のためだけじゃなくて➡

瑞穂ちゃんにとって
とても大事なことだと思います。

私も連れてってください。
うん　うん…。　よし　分かった！

ありがとうございます！

お母さんなんか
当てにすんの　やめよう。

（西村）瑞穂…。
私が　一人で助けてあげる。　ねっ？

（西村）ありがとう。
うん。

（西村）でも　何で来なかったんだろう？
どうして？

お母さん
約束には厳しい人だった。

昔は　お父さんとの約束だって
一度も　破ったことはなかった。

何　かばってるの？
うん？

お母さんが
あの男の人と別れたから？

だから　許してあげるの？
（西村）そうじゃないよ。

私は　許さないからね！
一生　許さないからね！

もういい　瑞穂。
そんな言い方するな。

あとで　お前が悲しくなる。

そんなお説教しないでよ。

だったら　どうして
心中なんかしたのよ！？

すまない…。
謝らなくていいから　教えてよ。

どうして
死のうとなんてしたの？

嫌になったんだよ…。

借金やら仕事やら　いろんなこと考えたら
何もかも　嫌になったんだよ。

簡単に　嫌にならないでよ…。

（西村）簡単じゃない。
簡単よ！

お父ちゃんには　我慢が足りないのよ！
子供っぽいのよ！

だから　お母さん　嫌になったのよ。

でもね…　私　お父ちゃん　好きよ。

私が助けてあげる。

お母さんの助けなんか
いらない。

あっ　お母さん？　私。

うん。　あのね
明日　私　東京に帰るの。

（あづさ）そう！　仕事？
う～ん　大変ねえ。

うん。　でも　大丈夫。
元気は元気。

あっ　お母さんは？　元気？
何か　変わったことない？

変わったことなんか　ないわよ。
えっ？　ずっと　うちにいるわよ。

どこ　行くとこあんのよ？
変なこと　聞くわね…。

どうかしたの？

あ…　どうもしないけど…。

何て言うのかな？
私も　こっちにいるし➡

達也も　どうにか落ち着いてるし➡

お母さんも　はめ外した方が
いいんじゃないかなって思っただけ。

もう気持ち悪いこと言わないで。　もう。
はい　電話切るわよ。

フフフ　仕事　頑張ってね。　はい　はい。
じゃあ　おやすみ。　は～い。

（ため息）

あっ　瑞穂ちゃん　いたの？
お風呂　お先に頂きました。

あの…　トリートメントお借りしました。

どうぞ　どうぞ。　あれ　いい匂いでしょう？
はい。

それから　教科書と　洋服➡

ここのおばさんが一緒に来てくれて
運んできました。

そう。

よろしくお願いします。

フフッ　もっと　普通でいいのよ。
えっ？

疲れちゃうでしょう。　そんなに　いつも
丁寧な言葉ば～っかり使ってたら。

そんなことありません。
そう？　なら　いいんだけど。

一緒のうちにいるんだもん
あんまり遠慮しなくてもいいのよ。

はい。
あっ　そうだ！

私　明日　東京に行ってくる。

竹永先生と一緒に　お母さんに会って
もう一回　頼んでくる。

そうですか。

おやすみなさい。
ねえ！はい。

一緒に来る？
いえ。

そう…。

この間　お母さん
瑞穂ちゃんと　お話ししたがってたから➡

もう一回　一緒に来るかなって
思ったんだけど…。

私は　話すことありませんから。

そう？

でも　ちょっとだけ分かるな。
「分かる」って？

お母さんに　恋人なんか出来たら嫌よね。

子供の勝手だけど　お母さんってさ➡

いつでも　「お母さん」しててくれなきゃ
嫌なのよね…。

そうじゃないんですか？
うん？

南田さんのお母さん…。
うちのお母さん？

離婚してるんですよね？
そう。　瑞穂ちゃんとこと　おんなじ。

再婚は　しないんですか？

し…　しないんじゃないかな…。
恋人は？

えっ？　いないわよ。
いるわけないじゃない。

そうかなあ？
どうして？

きれいな人だったから。
そう？

性格も感じよかったし
恋人ぐらい　いるように見えました。

あっ…　嫌だ～　今度　言ってやろう。
喜ぶわよ　きっと。

さてと　私は
お風呂でも入ってこようかな。

じゃあ　瑞穂ちゃん　先に寝てて。
よいしょ…。

（あづさ）そっか…。　やっぱり
のぞみ　知ってたのか。

（赤松）わざわざ　俺んとこ　来て
問い詰めてったよ。

そう…。
（赤松）うん。

聞いてよかった。
何か　変だったのよ。

達也に聞いたらしいぞ。

え～？　あっ…
ん～　じゃあ　達也も知ってんのか。

…だと。
あっ　嫌だ。　嫌だ　嫌だ。　アハハ。

みんな　ここんとこ
様子おかしいと思ったら…。

ハハハハ…。
おかしい？

そりゃ　おかしいよ。
いい年こいた男と女がだよ➡

「口説いた　口説かない」でさ　ええ？
家族が　ヤキモキするなんていうのは。

フフッ　フフフフ…。
そう！　そうやって笑わないと。

えっ？
なっ？　フフフ…。

いや～　口説かれたって言ってさ
深刻ぶるの　日本の女の悪い癖なんだよ。

あっ…　こんにゃく。
あいよ。

あら？　外国の女の人なんか
知ってるの？

私はね　昆布と　お揚げ。
はい。

そういうわけじゃないんだけどね。

じゃがいもと　それから　つみれも。
はい。

けど　何？
え～？　いや　今日はさ　そういう➡

口説いた口説かれたっていう話ではなくて
そういうの抜きにして➡

飲んで食べようっていうんだから。
なっ？

そうね。　じゃ　私は
ゲソに　スジに…　あっ　ギョーザ巻き！

はい。
す～ごい取り合わせだな　おい。

いいじゃな～い。　弁護士さんと違ってね
獣医は肉体労働なのよ。

あっ！　いや　弁護士だってね
肉体労働なんだぞ。

事務所　一歩　外へ出たら　あっちこっち
動き回らなきゃならないんだからさ。

あ～　よし…。

あ～　おいしい！　ふう…。

のぞみ　いつ行ったの？

盆　過ぎだったかな。

嫌ね。　もう　ひと言も言わないのよ。
あなたんとこ行ったなんて…。

そりゃ　いちいち言わんだろ。
小学生じゃあるまいし。

あら！　女親と娘ってね　結構
何でも　しゃべんのよ。

お～　気持ち悪い！
あら　気持ち悪いって言い方ないでしょう。

はい～。　え～　ゲソに
スジに　ギョーザ巻き　お待ち。

ありがとう。うまそうだな　おい。
ねえ。

頂きます。
ああ…。

うん！　うまい　うまい！
おい　一口くれよ。

駄目。　ご自分で頼んでください。

あっ　そう…。　じゃあ　おんなじもの。

え～っと　ゲソに　スジに…。
（屋台の親父　あづさ）ギョーザ巻き。

うん　ギョーザ巻き。
へい。

（達也）あれ？　おふくろは？

（薫乃）うん…　俳句教室から
帰ってきたら　出かけてたのよ。

ふ～ん。
どこかしらねえ？

さあ？　どこでもいいんじゃねえの。

そうよね。　帰ってきても
聞くのは　よしましょうね。

俺は　別に
聞く気なんかねえよ。

あら？　私だってないわよ。
全く　ないわよ。

顔に書いてるぜ？　フフッ。

（リキ）＜久しぶりに　小生の一句を。➡

「秋の宵　火種を抱へ　南田家」＞

＜もうすぐ９月。
秋が　駆け足で　近づいておりました＞